『声が聞こえる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
チャレンジ64(声が聞こえる)
朝、起きて顔を洗う。テレビをつけ、番組の声だけを聞きながら、身支度する。声が時計代わりである。レギュラー出演者が休みの様子。風邪でもひいたのだろうか。あのアナウンサーは夏休みでしょ、と家内が言う。
いつもの声が、いつもの時間に聞こえる朝。私には大切な時間だ。
誤解され理不尽な思いを断ち切れずくよくよ悩む自分に「もう大丈夫だよ。あなたは間違えてないよ。言い返さないのは相手への優しさだよ。」と自分を励ます声が聞こえる
テーマ「声が聞こえる」
夜中にうるさく鳴く犬の声。
うちの犬は寂しがりやだ。人が部屋からいなくなると鳴きわめく。
本当に困った犬である。
もうすぐ成犬なのだから、少しは寂しがりやもマシになってほしい。
《 声が聞こえる 》
小学生高学年くらいの頃のこと
私は仮病を使って学校を休ませてもらっていた
お昼の時間には 笑っていいとも! をみたりして
私なりの自由を満喫していた
その日、時間までは覚えていないけれど
途中から天気が崩れ始め、部屋の中は薄暗くなった
テレビは映像がおかしくなって
ピーガラガラみたいな音と共にカラフルな砂嵐になった
キッチンの方からおばあさんのような声が聞こえた
小さい声で「あずき、、」って私を呼ぶ声(怖)
それからしばらくして天気は回復、テレビも元どおり
声もそれきり聞こえなくなった
その頃祖母はまだ健在でしたし、
あの声は誰だったのか、何が起きたのか、未だ謎
それ以外に何かあったのかは全く覚えていない
窓から陽射しが
さす夜明け
窓を開けたら
少し冷たい風が
頬に触れる
きみの声が聞こえる
君は居ないのに
おはようとすこし
微笑みながら
目を覚ますと僕を見つめた
君の声が聞きたい
声が聞こえる 詩
耳を澄ますと声が聞こえる
人々の笑い声や泣き声
あるいは嘆く声や悲鳴
世界中から色んな声が聞こえる
核なき世界の実現に向けて
私達に出来る事は?
世界中から聞こえる声に
耳を澄ませる
一人一人の行動が
世界を変えると僕は思う
呼ぶ声が彼方から聞こえる
深い深い彼方から聞こえる
お前はどうしたいか
どう生きたいか
この世界を終えるまで
名前を何度も何度も呼ばれ
必死で掴んだ手は
柔らかくて 静かだった
その手のひらのぬくもりとともに
問われる声から、逃げない
ー声が、聞こえる
#声が聞こえる
母が若い頃の話だ。
携帯電話なんてまだない時代、友達と家の電話でお喋りをしていて、話題がお互いの恋人のことになった。
実はね…と、友人が彼氏と関係の深まったことを打ち明け、え~っとかきゃ~とか盛り上がっていると、突然受話器の中から野太い男の声がして
「俺も仲間に入れてくれよ」
と言った。
母と友人は凍りつき、すぐに電話を切ったそうだ。
昔のことだから混線があったのか、人為的な悪戯か、それとも何か霊的なものか、理由は分からない。
何にしても怖すぎる実話である。
『声が聞こえる』
最近いつでも頭の中にあの人の声が聞こえるの。
あの人の映像を何度も何度も見返しているんだもの。
あの人の姿は目に焼き付いているし、
声も耳から離れない。
あぁ、愛しの「銀河英雄伝説」のナイトハルト・ミュラー。
#61 声が聞こえる
[言葉にならない声を拾いたい]
誰かのそばにいると、
言葉にならない声が聞こえる。
辛い、助けて。
私も笑顔になりたいよ。
言葉では伝えられない想いは、
心の中で相手に語りかける。
辛いね。
助けられなくてごめんなさい。
貴方の心が
無事におだやかになる日が来ますように。
生きていてくれてありがとう。
言葉にならない声は、
心の中だけでも声を拾いたい。
声が聞こえる
私にはたくさんの声が聞こえる。
それは人の声だけじゃない。
鳥の声、リスの声、ましてや木の声、草木の声……その全ての者の声が聞こえる。
今日のみんなはどこか疲れているような声が聞こえる。今にも押しつぶされそうなほど苦しそうな声。私はそんな時みんなに歌をきかせる。神話に出てくる女神のように、優しくそして優雅に。
そうすると騒々しい草木や動物たちが死んだように眠りにつく。
その寝息はとても穏やかだ。
私はあの明るく万人に愛される彼女とは違い、時には嫌われ時には好かれる。そんな存在だ。
だからせめて嫌われていようが好かれていようが全てのものがこころ落ち着く存在になりたい。
今日もたくさんの声が聞こえる。
,,夜にならないで,,そんな声、どこか悲しそうだけれど、何故だろうか、少し嬉しそうにも感じるのは。
【声が聞こえる】
後で書けたら、と思っています……
留守番電話に残してくれた
あなたの声。
大切に保護した。
写真にも動画にも、なかなか残せないのは
声だから。
〈声が聞こえる〉
「護ってくれる声」
誰かが呼んでいるような、引き上げられるような感覚がして、自然と瞼が開いた。
白い天井。
薬品の匂い。
ガードされるようにカーテンでぐるりと囲まれている。
病院のベッドか。
「……いきて、る……?」
正直言うと、死を覚悟していた。
胸を撫で下ろす。
眠い。ひたすら眠い……
あの時、聞こえた声は何だったのだろう。
あれがなければ、どうなっていたことか。
あの声がしたから、反射的に身体が動いたのだ。
頭がおかしい子だと思われるからと、誰にも言ったことはないが、危険なことに巻き込まれそうになると、どこかから声が聞こえるのだ。子供の頃から。
神様なのか、ご先祖様なのか、早くに亡くなった両親かはわからない。
以前はそれを知りたかったが、ここ数年は、あの声の主がどこの誰かなんて、そんなことはどうでも良くなった。
いつも護ってくれる存在に感謝しつつ、ゆっくりと瞼を閉じる。
大丈夫。なんとかなる。
何もかも失ったけど、生きているのだから。
────声が聞こえる
声が聞こえる
もう居ないはずなのにずっと声が聞こえる
優しく私の名前を呼んでいる
泣きそうになる
寂しいけどそばで見ていてくれてるようで嬉しい
なんで先にいっちゃったの、
これからもそばで見守っててね
私頑張るから
声が聞こえた
気のせいだと言い聞かせた
気のせいにしたくなかった
「彼女になってよ」
君は寝ぼけた声でそう言った
言ったことを覚えていなかった
君にとって私は
「ただの遊び相手だよ」
そう言う 声が聞こえた。
声が聞こえる
スカッ、スカッ、バシュッ、スカッ。
矢は1本しか当たらなかった。
集中できてないのか、型が悪いのか...
悶々と考えてると隣が4本目を放つ。
バンッ!!
しっかり張った的に綺麗に矢が刺さる音がした。
皆中...四本全て当たりだ。
矢を取りに行く時に話しかける。
「さすが、前の試合で1位取っただけあるね。」
「前にやった小さな大会のことでしょ?
嬉しいけどまだまだだよ。」
「大会の規模は関係ないよ。1位とったっていう実績が
すごいんだから...あーいいなー。
どうすれば君みたいに皆中できるんだ?」
「んー...声を聞く...かな?」
「はえ?」
「僕もよくわかってないけど、姿勢や矢、弓の声が
聞こえるんだよ。"まだ離すな"とか"体をもっと張るように"
とか。」
とにかく声を聞くようにしてみて!
と言われて僕は礼をしてもう一度射位に立つ。
弓を持ち上げ、ゆっくりと降ろしながら引く。
声を聞くんだ...声を聞くんだ...
"おい、力みすぎだ。肩の力を落とせ。"
不意に聞こえた声の言う通りにし
て肩の力を落とすように意識して放つ。
いつもよりも真ん中に近い場所に当たる。
今のが...声...?
矢と弓のおかげだろうか、
これらと一緒にもっと目指せれると思うとワクワクしてきた。
いつぶりだろう。弓道にこんな熱心になれたのは...
語り部シルヴァ
喜ぶ声。怒る声。哀しむ声。楽しそうに笑う声。
君の声が、頭の中にこびりついて消えない。人は最初に声から忘れてゆくというけれど。今でも、こんなに。こんなにも鮮明に思い出せるのだから。忘れさせてはくれないのだから。
きっと君という存在は永遠に僕の中に在るのだろう。
本当は知っている。君はもういない。僕の前に姿を現しはしないのに、声は今でも鮮やかなままで。実は傍にいるのかもだなんて、虚しい想いが僕の全身を震わすのだ。
いっそのこと、耳を切り落としてしまえたら。
莫迦なことを考えてみる。
無意味な思考だ。分かっている。たとえ聴力を失ったって。
この声だけは、忘れない。
今日も、君の声が聞こえる。
テーマ「声が聞こえる」
「どこにいるの」
あるマンションでのことだ。ロビーにいると謎の女性の声が聞こえるらしい。
「どこにいるの」
その女性は誰かを探しているようだ。しかし、見つからないらしい。
「どこにいるの」
その女性は鏡越しに見えるらしい。まるで亡霊のように。
「どこにいるの」
彼女は何度も繰り返し声を響かせる。
「どこにいるの」
返事を求める声を、繰り返し繰り返し響かせる。
「どこにいるの」
されど、彼女が求める返事は来ない。
「どこにいるの」
彼女がいる世界は鏡の世界。それは死者だけが入り込む世界。
「どこにいるの」
彼女が求めているのは、生きている我が子。だが、彼女がいるマンションにはいない。
「どこにいるの」
別の場所で生きているから。彼女の呼び掛けに応えることはできない。
「どこにいるの」
彼女は今日もマンションの中を、鏡越しに彷徨い続ける。
「どこにいるの」
叶わぬ望みを抱き続けながらーー。
【声が聞こえる】
名を呼ばれた気がして、振り向いた。
その声には、確かに聞き覚えがあった。懐かしく響く、甘く柔らかな声。
もう一度でいいから聴きたい、と思い出そうとするが、記憶は霧の中のように曖昧にぼやけて声を再生してくれない。
ああやっぱり居ないのだと、永遠の不在を思った。