『善悪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
善と悪。
この二つだけで考えてしまってはいずれ、苦しくなる。
中間に何か挟んでもいいのだと、それでも成り立つのだと、知ってほしい。と、昔の私に聞かせてやりたい。
善悪
私が悪いのでしょうか?
私の幸せはどこにあるんでしょうか?
どこにいても、なにをしていても
「嫌い」「嫌い」「大嫌い」って
覚えていないからって、過去のあんなに頑張っていた自分のこと
否定しちゃうんだ。
私は、誰にも愛されない、って決めつけちゃうんだ。
違うんだ。
誰かが思い出のなかで私のことを、好きだなんて言ってくれたことに甘えて
私だけは、嫌いになったって、いいって
辛く考えた方がいいって、甘えて逆手にとって
そうしていたうちに、「善」「悪」の区別がつかなくなって
本当に、嫌いになっちゃったんだ。
今が、苦しいよ。
2023/04/26/Wed 〈善悪〉
社会人になってから…
自分がやりたいこと、好きなことをするためには、
常に最善の策を練るように心がけてきた。
策を練るにあたって重要なのは、
最悪のパターンも想定しておくこと。
想定外なことも間々あるが、
そんな時は
「命まで取られなければ善しとする」
「何ともならないことが起こるはずは無い」と、
その覚悟と信念で(気付けば数十年)
どうにかこうにか生きてきた。
概ね今のところ、
被った悪は「かすり傷」程度で済んだと思うし、
褒められるほど、大したことは成せていないが、
そこそこ好きなことをしながら暮らしている。
そして、傍らには猫。
そんな私のことを
善人だの悪人だの言われようと、知ったこっちゃあない。
野望はまだある。
#29「善悪」
善悪つけるのは、人間の性。
けど、動物でも善悪はつく。
けれどそう考えちゃいけない。
ほとんどの動物は、それでも愛してしまうのだから。
人間は、それをしなくていい。
(適当)
善とは何ですか?
悪とは何ですか?
善だけを持っている人なんて、
悪だけを持っている人なんて、
きっと
存在しない
善と悪は紙一重なんです
きっと
きっと、
そうなんです
「君は優しいね」
なんて、
どうか言わないで
内に秘めている
自分の悪に
罪悪感を、覚えてしまうから
鼻を付くにおいに目を開ける。いつか聞いた話、天が善で地が悪。昼が善で夜が悪。太陽が善で月が悪。なら今、最も太陽に近いこの家屋は善なんだろうか。善いままでいたのだろうか。頬を覆う熱い風にもう一度瞼を閉じても、真っ赤な光は眼球まで射し込んできた。ああ、きっとよかったんだ。
お題 善悪
善と悪という概念がある。
人は生まれたときから正しく清らかであり、悪いことをしてしまったのならそれは育った環境が悪いのだという性善説。
人は生まれたときから悪であり、もしも清く正しい人に見えるのならそれは理性が強靭で、輪を乱すことを嫌っているだけだという性悪説。
この二つは善と悪というものを語る上で、よく話題になるものと思う。
諸君らも一度は考えたことがあるのではないか? "どちらの説が正しいのか"と。
故に、私は善人、聖人と呼ばれる人を無作為に十人。悪人と呼ばれる人を無作為に十人。合わせて二十人を実験の被献体とすることにした。
勿論事前に説明を行い、同意の上で参加してもらった。
実験はシミュレーターを用いて行う。善人には悪人の生い立ちを、悪人には善人の生い立ちを。それぞれ記憶を失った状態で追体験してもらい、どのような行動をするのかを観測する。
これによってどちらが正しいのか、証明されるはずだ。どちらの説も、言いたいことは変わりないということが。
悪いことをする必要はなく、その発想に至ることもない環境の人間と善いことという概念を知らず、その発想に至ることも出来ない環境の人間は記憶を失くし、立場を入れ換えてしまえばその立場に居た人間と同じように育つだろう。それが証明されれば、いかに性善説、性悪説と言うものが無意味なのか。それを世に知らしめることが出来る。
そうなれば、彼女のように吊るされる人が減るだろうか?
善人な顔をして
善人な行いをして
善人な言葉を言う
人は彼を善人と見なす
彼女は彼の善人さを悪として
見えているのに
彼の悪を知った人は
白い目で見てしまうだろう
彼女が誰かに言うことはない
彼女が悪人か
彼が善人か
彼は悪人か
彼女は善人か
彼は血の繋がった彼女で欲求を満たす
善悪
毎日、何気ない暮らしの端々で善をなそうと動く自分を感じます。車の運転でも善を持ってと心は動いています。買い物のレジの並びとかも。
これらを、善と呼んでいいのかもわかりませんが。
一旦家に戻ると悪を嗅ぎつける自分が目覚めるんです。玄関の靴は、散らかっててわたしの仕事を増やすため。リビングのテーブルの上は、新聞やらダイレクトメールやら開きっぱなし。クタクタのわたしにもっと片付けしろってこと!家族の悪意がムカつきます。
場所場所で、善と成そうとしたり、悪を嗅ぎつけたり。いつも心が揺れて、穏やかでは無い自分がいるんです。
《善悪》
何が悪くて何が良いのか分からない
例えば……
僕が君を叩いたとしよう…今の時点では僕が《悪》君が《善》
でも…君が先に叩いた、その後に僕が叩いた、これは君が《悪》僕が《善》
結局《善も悪も誰にも分からない》
ふと自分のことを考えて『善か悪か』と聞かれたら僕は《悪》だ
何かと暴言を吐いたり…友を傷つけたり…
サボった日もあった 色んな悪いことしてきた
僕には『悪人』がお似合いだろう……
それに対して君は
周りに優しく 明るく元気で話しかけてくれる
どんな人に対しても嫌な顔ひとつせず向き合って
君には『善人』がお似合いだろう
でも1つ疑問がある…それは
《悪人の僕に善人である君がそばにいるのか……》
僕のそばにいると心身ともに怪我をするのに君は離れようとしない
少し怒り気味で君に言った
「なんで僕のそばにいるの?僕より良い奴沢山いるじゃん!
賢くて優しいAくんや頼りになるBくんだっていr……」
突然君は僕の口を抑えて話し始めた
「確かにAくんは賢くて優しい Bくんは頼りになる…けど
私は……私は…あなたが好き!」
その言葉を聞き僕は君に聞こえない声で…
「君の心も奪ってしまうほど僕は《悪人》になってしまったのか……」
もう、善悪なんてどうでもよくなってきたんだ。
今の目の前の
冷たくなった君を見ると
お題
善悪 より
額縁から彩り
結んで辿ったとして
思考はかき消されて
空へ
揺らがない羊
幼い子の知恵
杖は鬱つに蛇を生む
優しさは朧げに
歩むでしょう
「善悪」
あなたはいつもいい子ね
あなたに頼めば心配いらないね
あなたに任せるわ
積み上げてきた信頼をどう壊してやろうか、と
偽善の顔で微笑み返す
真の善悪を知るには
故(ふる)きを温(たず)ねていくこと
そして子どもから学ぶこと
小さくても善と悪を持っているから
このケーキを食べるべきか否か。
帰宅するなり「ケーキ買っておいたから」という一言が聞こえて、私の心はぐらぐらと揺れた。
成績が良かった時のご褒美はケーキ。それは昔からの約束だったから、お母さんは何も考えずに買ってきたんだろう。もしかしたら、先月からの私のダイエット宣言なんて、もう忘れてるのかもしれない。
テーブルの上にはケーキの箱。それを開けるべきかどうか。決められない私はただじっと箱を見つめる。
今日くらい食べたっていいさと、悪魔が囁く。
日々の積み重ねが大事なんですと、天使が私を諭そうとする。
どうしよう。頭の中で天使と悪魔が言い争う。まずは制服を脱ぐべきだって天使が言う。スカートがキツくなってきたから焦ったんだっけ。そうだよなぁ、食べちゃ駄目だよなぁ。
でもせっかくお母さんが買ってきたのに? あのケーキ屋のおじさんが丹精込めて作ってくれたのに? 悪魔がそう主張する。どちらの言い分も正しい。そこに善悪なんてない。だから私には決められない。
そうやって立ち尽くしてどれだけ経ったのか。
ぺたぺたという足音が聞こえたと思ったら、すっと横から小さな手が伸びてきた。
「お姉ちゃんダイエット中でしょう? 私が食べてあげる」
「駄目っ!」
意地悪げなミホの声に、私は反射的にそう叫んでいた。
ダイエットは大事だ。日々の努力が結果を出すのもわかる。テストの成績が良かったのもそのおかげだ。でもこの図々しい妹に取られるのだけは、それだけは許せない。
「えぇー?」
それまで動けなかったのが嘘みたいに、私の手が箱へと伸びた。
「これは私のだから!」
「君には善悪の区別が無いのですか」
「ぜんあく」
驚いた。俺の先生はずいぶんと素っ頓狂なことをお言い為さる。
「世の中にはひとつの物差しで測れないものがごまんとあります。ええ、確かに有ります。そう君にも教えました」
「そうですとも。自らの経験に基づく偏見に満ちた道徳を、物心つかぬ内からご教示くださったじゃあないですか」
ああびっくり。まさか性格同様ひん曲がった口先から「善悪」なんて非常識な言葉が出てくるとは思わなんだ。
「先生、先生。俺の目を見てくださいよ。焦点は合ってますか、ご気分はどうですか。子どもが昼間から酒を飲んじゃあいけませんよ」
「……はあ」
生意気め。俺の顔を見てため息なんざ百年早い。
「いいですか、学生の身分で毎夜酒場を渡り歩き喧嘩相手を川に投げ込んだ後仕送りで色町を漁るのは絶対悪です。言い訳のきかない悪です。分かりますか、分かろうとしてくれますか」
「ふむ。大丈夫ですか先生、息が切れてますよ」
口をたくさん回したくらいでこのザマだ。普段ろくすっぽ自分の言葉を持っていない証左。
「君、」
「はいはい、はい。学生の身分で毎夜酒場を渡り歩き喧嘩相手を川に投げ込んだ後仕送りで色町を漁るのは絶対悪なのですね。覚えました」
毎夜はだめと。
「どうしてお前はそう……。その歳にもなってモラルが育っていないのは問題ですよ」
「それは自虐ですか。己の教育の敗北を認めますか」
「………はあ」
生意気め。俺の顔も見ずにため息なんざ千年早い。
「もう僕にはお前の存在自体が悪に思えます。そう思いたくないのは本心です。それでも悪に思えた方が幾分気が楽になる事も確かなのです」
「そりゃいい。それはとてもいいですね、先生。先生はやはり教師に向いてます。俺が悪なら、俺の為すことすべて悪です。そうしたら、もうそこには善悪が無いのと同じでしょう。いやまったく、俺には思いつきもしない解決方法だ。いいですね。今日今この時から俺は悪に成りましょう。その方が先生も、色々と言い訳が立つでしょう」
「それは……、それは、困ります」
「困る」
意外。例のごとく、屁理屈並べるなと目くじらを立てるものと。もしくは図星を突かれて動けず、それ以上責めるなと眉を下げて訴えてくるものと。
「困るとは何です。よもや今更俺に善に成れとは言わないでしょう。……言いませんね?」
「言いません。それだけは言えません。僕は、お前に善悪に成ることを望んでいるのではないのです」
「では何をお望みで」
「僕の教え子であることを」
「は」
「お前がこの先も、この手を取ってから寸分の乱れも無く、僕の教え子であることであることだけが望みなのです」
「先生」
「嗤いますか。嗤いますね、いつもの事です」
「いやいやいや、何を言う。先生、先生、やっぱりアンタは強欲の人だ。お子さまだ。お坊ちゃまだ。出会った日から寸分も乱れも無い。ふふ、いや、これが笑わずにいられますか。先生の嫌いな嗤いじゃあありませんよ、本当に愉快なんです。先生、せんせぇ、いいですよ、なるたけ叶えてあげますとも。先生が先生である限り、俺も善悪でなく先生の、先生だけの教え子で居てあげます。いい子、いい子。今日は素直で可愛い、可愛らしい」
今日は花街代が浮きそうだ。仕送りにも手を付けない。ほら、なんて良い子。
「ああ、やはり酔っているのかも知れません。頭が回っていない。忘れなくていいが、忘れても良いです。良くないことを言った」
「なに、人間なんざ生まれてからずぅっと酔ってるようなものです。ねえ先生、愉しく酔い続けるには善悪なんかで遊んでる暇はありませんよ」
「……お前がそう言うならそうかもしれない。もう疲れました」
「はいはい。帰りましょう、帰りましょう」
疲れるだろう。善悪なんて教えられても無い空虚の剣を振りかざしてみたものの、その細腕には重すぎるのだから。
#善悪
善悪…それが分からない僕らは、まだ幼すぎたんだ…やっていい事か、いけない事かも分からないまま、僕らは、罪を沢山犯した…そんな僕らは、一生誰にも救われる事も報われる事すら無いだろう…だから、僕らは、犯した罪全てを一生涯背負って生きて行く…神様にも許されない、誰にも許されないこの世界で僕らは、静かに息を引き取った…死ねば楽になれる気がして…僕らは、暗闇の中でそっと、息を引き取ったんだ…
誰かの善は誰かの悪だし誰かの悪は誰かの善。一方通行の善悪なんて存在しない。だれかのスキャンダルとか誤ちとか外野が騒ぐことじゃないよね。
匿名のちっちゃい画面内の世界でしかイキれないお前の倫理観なんて誰も求めてねえから(笑)
善悪を語れるほどこの世を知らぬ幼き者に
世の多くを知るからこそ善悪を語れぬと
長く生きし者は言う