『哀愁をそそる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「哀愁をそそる」
「綺麗だよ、エッチだね」
大根にそう語りかけるのは真っ黒に日焼けした寡黙で不器用な男だ
セクシー大根を作り続けて20年が経つ
実を言うとニュースやネットで取り上げられるセクシー大根はすべて彼の作品だ
彼自身が褒められることはない、それでも世間の評判は彼に届いている
「あんな男と別れちまえよ、あいつにお前はもったいないぜ」
彼の褒め方によって様々なセクシー大根が生まれる、団地妻大根が好評だ
出て行った妻のことも少しは褒めていたら…しかし結婚してすぐに50キロも肥えた妻に言葉は出てこなかったという…
離婚後、イタリア人の甘言を真に受けた彼女が下町のモニカベルッチと呼ばれるまでに変貌しようとは…
仲睦まじく歩く二人を商店街で見かけた事がある、彼女は背中の大きく開いたイブニングドレスを着ておりその美しい姿にまたも言葉は出てこなかったという…
「私にはこの子達がいますから」
そう答えた彼の背中は切り干し大根のように痩せ細っていた
「哀愁をそそる」
哀愁……哀愁てなんだろ?
重ねたこれまでの何か、がにじみ出る?
うーん…このままでは
ふざけた年寄りにしかなれそーもないな
哀愁をそそる
「今日はお天気で良かったね」
「うん」
「なに乗りたい?」
「あえー」
「あれはまだ愛ちゃんの年じゃ乗れないんだって」
「じゃあー、あいシュー…お…しょるとたべたい」
「シューソルト?変わった名前のアイスねぇ」
やはり無理があるな、と彼は新しいフリップを取り出した。
「さあ!できた方は挙手!はい!では枚日亭なや丸さん!」
日に日に寒くなる
夜だけの寒さが 朝にもやってきた
日を追うごとに 日も短くなり
明るさよりも暗さが増える
いくら風が吹こうとも 涼しくはなかったあの日
今では 小さな風が吹いただけで ブルっと身震い
風が吹いても飛ばず ざあーっと音を立てていた葉
風が吹くと ふわっと舞いあがり地面でカサカサ鳴る葉
目に見えて季節が変わりゆく様
秋が冬支度をしている
あの雪が降り あたりに静寂を届ける季節だ
あの静けさは 嫌いではない
ただ 秋が冬支度をしている音が聞こえると
もう少し秋にいてほしい……と
母の袖口を引っ張るように
行かないで…
なんて 声に出してしまいそうだ
いつもこの道を通るあのおじさん
その背中は哀愁をそそる
寂しそうな背中をしてる気がした。
いつもこの時間にスーパーの袋を持って
疲れきってる彼に
私ができること
吹奏楽での練習として
窓を開けて応援ソングをあなたのために
演奏すること
少しでも明るい気持ちになれるように
今日も私の弾く曲を聴いて
─────『哀愁をそそる』
秋らしくない秋でも
やはり秋
甘いデザート大好き
モンブラン 薩摩芋デザート
沢山食べてしまう
毎回君は私にデザートや
お菓子を選ぶ週末みたい
どちらかの自宅が
二人の空間 いつかいつか
終わりがくる
永遠とは違う命人と知ってるから
別れをどちらかともなくさえ
あるかも
そんな人縁の儚さに
哀愁さが込み上げていても
互いに今未来を繋がりたい
話してしまう 今日のデザートは
何 太るよ 太ってから
振ったりしたら
君がくれたデザート憎んで
きっと泣きながら沢山食べそう
命がつきる儚さ人生
多々忙しい次から次と試練が
だからやはり君とデザート食べて
優しさ時間で埋まりたい
哀愁さに染みてく心を
君が抱きしめてくれる週末
しっかり休み
#哀愁をそそる
古びて朽ちかけた人形は哀愁をそそる。
所々補修された所を見るに、きっと昔は持ち主に大事に大事にされていたのだろう。
しかし、持ち主が何らかの理由でこの人形を手放さなくてはいけなくなってしった。
そんなあったかも分からない物語を考えて、オリジナリティをだし、文章にして売る。
それが俺の作家としての仕事とは分かるものの、この人形が俺の部屋にいる。
それだけは勘弁して欲しかった。
なぜ、こんな人形がここに?
お前はその答えに、だって面白いのよその人形。髪が伸びたり、お喋りしたりするらしいわ。次のあなたの本の題材になるんじゃないかと思って。と微笑んだ。
そうか。俺がそう答えると、嬉しいでしょうと言ってたけど、こんな人形を貰って喜ぶやつがいるかと怒りたくなった。
はぁ、俺の妻はやはりどこかズレている。
◇哀愁をそそる◇
哀愁をそそる
哀愁をそそる 哀愁をそそるってなに、、、?
何時もこうだ。
なにか考えると止まらなくなる。
回りが見えなくなる。
今までも「比翼連理」や「過多」など
いっぱい調べてきた。
辞書を開き、調べる。
人に聞き、調べる。
意味を理解した。今までは。
でも今日は違う。
分からない。
辞書も、SNSでも、いろんな人に聞いた。
分からない。
あーどうしよう。分からない。
そんな時一人の男がきた。
すごく明るい人だ。
だけど、その横顔はなんだか
悲しそうに見えた。
「哀愁をそそる」ってこう言うことかな。
哀愁をそそる背中
失礼だが、
ふと
そう思ってしまった
まだ30になって間もない
彼女の後ろ姿を見て
哀愁を感じたのは
既に軽く丸まった小さな背中が
この先さらに丸まっていくのだろうと感じたからだ
しかしどうしてそんな未来のことを察するのか
彼女が振り向いて私を映す
その目が三日月のように弧を描くと
訳を理解する
私がこの先も彼女の隣にいる未来を見据えているから
今夜帰宅したら肩甲骨はがしでもしてあげよう
私とあなたの将来が、
末永く
背骨のように緩やかに優しく伸びゆくことを祈り
私はその笑顔に応えるようにして近づき
その背中に手を添えた
美しい男が長い睫毛を伏せて、唇から小さな溜息を漏らした。大きな背中を少し丸めた彼がコートのポケットに手を突っ込んでとぼとぼと、枯葉舞う煉瓦の道を歩く様に道ゆく女性たちが頬を染めて振り返る。
きっと彼の様子に何かあったのだと、慰めてあげたいなどと思っているのだろう。
お生憎様。その人、限定30箱のスイーツ買えなくて拗ねてるだけですから。
本当に可愛い人。
『哀愁をそそる』
「哀愁をそそる」
丹念に丹念に美しいレース編みのように
大きな完璧なレコード盤のように
そして露を纏ってキラキラと輝いた
美しい城の中央に君臨した女王よ
その静かな森の女王よ
そこへここ数年 訪れたことのない人間が
よりによってあなたの城の向こう側へ
あろうことか気まぐれに通ろうと考え
一瞬のうちに城を取り壊した。
まるで何もなかったかのように!
哀れなり。
これを哀愁をそそると言わずして
どうする。
「哀愁をそそる」
父さんの言動が昔に比べて、小さくなったなと
思える。料理を手伝うのも、昔の死んだ母親の
面影を追っていた事を思い出せそうになくなって
きたのじゃないか。赤坂はしかし、、どんな
ところだろうか。何か年齢も老けてきたなと
思える。できた夕食を食べる時も、、少し虚しい
最近の景色はバッチリであるが。普通はふかふか
なのだろうか?40代になってきて、少し哀愁が
そそる。寂しい感じがする。父さんは年齢になり
「あーあー」と虚しそうであるね。秋に彼女を
作って、プリプリの物を食べたり、素敵な読書を
したりしたい
哀愁をそそる
懐かしい味がしる
前、誰かが作ってくれたマカロニだ
思い出すと、頭がフラフラした、、、
突然に
着信音が鳴る
携帯画面には
あなたの名前
ときめく心
戸惑う心
ひと呼吸した後
選んだのは
今回も
無視…
留守番電話に残された
少しかすれたあなたの声が
短いメッセージを伝えている
「お声が聞きたくて電話しました」
嬉しさ半分
哀しさ半分
お互いの「未来」のために
より良い「明日」に繋げるために
震える指先で
あなたの声を
消去する
☆ 無視 (322)
# 哀愁をそそる
秋の夕暮れ
もう1年が終わるというのに
私は何一つ変われてない気がする。
世の中にはたくさんの人がいて
私がいなくても世の中はまわってる
代わりなんて沢山いる
それでも1人の人として見て欲しい
そんなわがままを抱きながら
私は今日も生きてる
がむしゃらになって
生きてる
たまごぽーろ
──何もそんなに、悲しまなくても。
僕はその後ろ姿を見て苦笑した。陽の当たるリビングの窓際でこちらに背を向けて力なく座りこんでいるのは、ゴールデンレトリバーのヒナだ。うなだれ、背を丸めて、小さくため息までついている。その毛並みは、太陽の光を浴びてキラキラと輝いている。
ヒナが悲しんでいる理由は、大嫌いな風呂に入れられたからだった。風呂の前は散々、いやいやしながら後ずさりしてみたり逃げ隠れしてみたりと抵抗を繰り返していたが、結局、父に捕獲されて問答無用で洗われた。その間、風呂場からずっと悲痛な声が聞こえていた。図体は大きいのになんとも情けない。
僕は苦笑したまま、しょんぼりしている背中に声をかけた。
「ヒナ、機嫌なおしてよ」
ヒナはちらりとこちらに視線をよこし、再び窓に向き直った。眉尻(犬なので眉はないが)を下げた悲しげな顔だ。その哀愁漂う表情に、僕は本格的に笑ってしまった。座ったまま尻でヒナのそばに移動する。
「嫌だったんだねぇ。よく頑張ったよ」
隣に座り、背をなでてやると、ヒナは小さく鼻でため息をつき、顔を僕に寄せてきた。あぐらをかいている僕と、おすわりのヒナの大きさはほぼ変わらない。鼻面を僕の頬にくっつけ、すりすりしてくると、ヒナの気持ちが伝わってくるようだ。
──あたし、嫌だったんだよ、お兄ちゃん。お風呂嫌いだもん。
僕はヒナの首のあたりをわしわししながら笑った。
「えらいえらい、頑張ったよ。綺麗になったもんね」
褒められたのがわかって、ヒナのしっぽが小さく揺れる。
陽の当たるリビングで、いい匂いになったヒナと寄り添い、ぽかぽかと休日が過ぎていく。
#2『哀愁をそそる』
(´・ω・`)
哀愁をそそる
彼の横顔は、哀愁をそそる。彼自身は、何の悩みもなく、いつもくだらない冗談ばかり言っている。ただ、ふと見せる哀しげな彼の横顔は、哀愁をそそる。
そんな彼がある日、マンションから飛び降りた。大きな木に引っかかり一命は取り留めた。
彼は
「僕はいつかきっと、誰かを傷つける。衝動を抑えることができなくなってきた。だからその前に、僕を消してしまおうと思った。でも、もう大丈夫。足はもう動かない。僕を殺さないなんて、神様は残酷だ。」
そう話す彼の横顔は哀愁をそそる、、、。
昨日
旅行に来たのか
散歩に来たのか
分からない
だけど
1人のお年寄りが
東京タワーを見ていた
見ていたって言っても
あまり、
上を見上げることができていない
東京タワーの付け根
そこだけ
見てた
助けることも出来ないんだよね
なんだか、哀愁をそそる
鍵を持たずに出てきてしまった
小学生
玄関で親の帰りを待っている
何時に帰ってくるんだろ
寒そうだな
そんなことを思いながらも
知らないふりをして
通り過ぎる。
3人のグループLINEで
2人にしか分からない話をする人
個人LINEですればいいのにって
言えないんだよね
これも全部
哀愁がそそる
哀愁をそそる。
哀愁をそそる。
――哀愁をそそる……って何?
哀愁を誘うという表現ならよく聞くけど、哀愁をそそるって表現はあんまり聞いたことがないよ? 何なら初めて聞いたよ。
いやわかる。なんとなく、どんな感じなのかは、こう、ふわっと、わかる……わからなくはない。
しかし、そそるって何か……何か違わない? どう違うのかはっきりこうとは言えないけど、でも、なんとなく違わない? 違和感を感じているのって自分だけ? じゃないよね?
気になってしまったら、もうもの悲しい話を考える余裕もなく、ただひたすらにこの言葉は何なのか。どういう時に使うのが違和感がないのか。そんなことばかり考えてしまう。
こうやって、一つのものに捉われて、他の視点を持てないって悲しいね。哀愁をそそらない? 違うか。
『哀愁をそそる』