美しい男が長い睫毛を伏せて、唇から小さな溜息を漏らした。大きな背中を少し丸めた彼がコートのポケットに手を突っ込んでとぼとぼと、枯葉舞う煉瓦の道を歩く様に道ゆく女性たちが頬を染めて振り返る。きっと彼の様子に何かあったのだと、慰めてあげたいなどと思っているのだろう。お生憎様。その人、限定30箱のスイーツ買えなくて拗ねてるだけですから。本当に可愛い人。『哀愁をそそる』
11/4/2023, 11:00:00 PM