一花

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11/3/2024, 10:13:20 AM

つるりと磨かれた鏡に指先をそっと当てる。
向こうの世界はどうなっているのだろう

鏡合わせの世界で私は私でいられるのかしら

『鏡の中の自分』

11/2/2024, 10:40:51 AM

思い出すのは君の笑顔
一度きりの微笑みが今でも僕の瞼に焼きついている

どうか君がこの夜の下、涙を流していませんように


『眠りにつく前に』

11/1/2024, 10:05:44 AM

永遠に、っていつまで?
命尽きるまでだと思ってる?

残念でした、終わらないよ。
永遠に一緒にいてくれるって、言ったよね

『永遠に』

10/28/2024, 10:56:31 AM

暗がりの中を歩いている
ひたひたと言う足音が自分のものだけでないと気付いて足を止めると、もう一つの足音も止まる
歩き出すとそれもまた歩き出す

ひたひた ひたひたひた

暗がりの中を歩いて、どこに行くのだったか
「ねえ、あなたはどこへ行くの」
見えない誰かに問いかけると、どこかで聞いたような声が返ってきた

「あなたの行くところ」

私はどこへ行くのだろう
思い出せないまま、暗がりの中を歩き続ける


『暗がりの中で』

10/22/2024, 11:59:20 PM

防虫剤を入れたケースに蓋をして、クローゼットの奥にしまい込んだ。
次の夏、樟脳の香りと共にこの気持ちも再び溢れてしまうのかもしれない。

『衣替え』

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