『君は今』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
麓の高校へ進学を決め、受験の合格通知が届いたのと時を同じくして、祖母が病に伏せた。
ずっと通い病院に行っていたが、今度は長期入院になるらしい。気が付かなくてごめんと謝ると、祖母は
「受験のほうがずっと大事よ。制服姿が見れるまで生きてただけでも儲け物さね。合格おめでとうねぇ」
と病室で笑顔を見せてくれた。
一人きりで山の上の実家に戻る。自分は進学を機に街で一人暮らしだから、祖母のいないこの家はしばらく無人になるのだろう。いつまでだろうか、祖母は帰ってこれるのだろうか。
ここに尋ねてくる人は、誰もいない家を前にがっかりしないだろうか。
わかっている。もうあの子と別れて2年になる。これまで顔を見せに来てくれなかったのに、これから来ることはない。
彼は今頃どうしているのだろうか。
「貴様は、今、何を為そうしている。」
「さあ、何のことでしょうか。」
私の臣下である男は、不敵に笑う。
全く、小賢しく、食えない奴だ。
奴のような人間を、俗は天才と呼ぶのだろう。
自分で言うのも何だが、私の頭は相当切れる方だ。
しかし、奴には敵わない。
何と恐ろしい奴を、弟は遺して逝ったのだろうか。
本来なら、奴のような人間は人を寄せ付けない。
どれだけ有能だろうと、奴のような人間には信頼が置けない。
しかし、奴の右腕たる彼が、それを可能にしている。
「本当に貴様は、彼が右腕で幸運だったな。」
「はい。半ば無理やり、彼を右腕にした甲斐がございました。」
「本当に感謝しておけ。
貴様の右腕が彼でなければ、私は貴様を臣下にはしなかった。」
「我(わたし)も貴男様のお立場なら、我のような人間を起用致しません。」
「分かっているなら良い。
貴様が企んでいる事の顛末は、彼に聞くとしよう。」
「承知、致しました。」
君は今、サッカーに夢中になっているんだろうな。私がバスで揺られている時に。
学校帰りのこの、ほんの少しだけ悲しくて儚い時間が好き。
君は今
何をしてるんだろう
僕のことを考えてくれていたら...
なんて、図々しいか
君は今、どこにいる?
君は今、何をしてる?
誰といる?
何を考えてる?
...知りたい
どうしても
君は今
何度でも 空を見てる
気まぐれな 太陽を 横目にして
あれは 多分 君が 私に
口づけのような 言葉を 教えてくれたから
ずっと 深くの 心の奥
僕が 幼い頃に 夢中になったもの
やがては きっと 白く 何者にも 染められていない
大切なものが 光っているから
君は今 何が したいの?
あんなに 君と 話していた 世界は
僕が 見た 空は 今
何色に 輝いているの?
君は今
いつも一緒の私達
何をするのもどこに行くのも
私にくっついてきた君
それが愛しくてたまらなくもあり
正直疎ましいと思う日もあったり
それでも一緒に過ごしたね
離れて過ごすなんて
考えられなかった
こんな尊い日は今だけだと
わかってはいたけど
いつからか
君のことがわからなくなって
仕事が忙しいし、それも仕方ないなんて都合のいい盾に隠れて
君の心の声を聞く
思い遣りもなく
気づいたら
君は離れたところにいた
二人好きだったドライブも
今は1人で行ってるよ
大きくなった君
君は今なにをしているの?
君は今どんな気持ちでいるの?
安心してね
私はあの頃のまま止まってるから
いつでも帰っておいでね
end
記憶を持ったまま生まれ変わった俺と君だけど。
君は今、何を思う──?
前世の夫が父親になっていた絶望?
犬猿の仲の俺が幼馴染みで初恋だったショック?
隣を歩く彼女の手がコツンと触れた。何事もなかったかのように歩く君だけど、本当に?
「ねぇ」
「何さ」
つっけんどんな返事。振り向きもしないだなんて笑ってしまう。
自分だけベタ惚れなのが何だか悔しくて、手を握ってみせた。
「何、してんの」
「恋人らしいこと、したいと思っただけだよ。迷惑かい?」
「別に……」
照れたのか、言い淀むのが可愛くて。繋いだ指にきゅっと力を入れた。
「キスしたい」
「それはダメ」
「ねぇ」
「だから何?しつこいっ」
「君が好きだよ」
被せ気味に告げると、目を丸くして驚いた後に顔が真っ赤に茹で上がった。
「俺も初恋だから、よろしく頼むよ」
そのままゆっくり家路につく。
彼女は顔を赤くしたまま俯いている。お互い沈黙していたけどそれが心地よくて、手を離すのがもったいないから……今日は遠回りをして帰ろうか。
【君は今】
「君は今」
私と距離を置いて
自由だから
楽しいんでしょ。
此処に居たらいいのに
応援先の現場にて
訃報を聞いた翌日の夜
翌々日は休みだから
何処にも居なくて此処に在る
此処に居たらいいのに
此処に居ないから
何処にもいなくて此処に在る
既読の増えないグループLINE
わたしが紡ぐ君の今
君は今
今はすでに君ではない
君の今は後から話させる
今ではないからですね
今とはいままでで
これまでで
いつ出会ったのかな
これからがあり
これまでもある
出会って別れたら
もはや別人かもしれない
別れたまま
2度と会わないなら
全てに死んでるのと同じ
君の今
これまでを語り
これからを語る
今から始まるお話
これからも通り過ぎてゆく
留まることが出来ない
ただ虚に帰るまで
その先には何があるのだろう
君は今何をしているんだろう
君は今誰と居るんだろう
君は今どんなことを考えているんだろう
でも、そんなことはどうでもいいから幸せになってね。
君は今何をしているだろう。そう思っても、なんの行動も起こしていない。
願わくば幸せな人生を送っていることを。
願わくば私のことなんて思い出さないことを。
でも、良い思い出として残っていれば嬉しいかも。
君は今
何してるかな
君のことを考えるとドキドキするんだ
嫌なことも全部その時に消えちゃう
君のおかげなんだよ
今生きてることも
全部
「君は今、何をしているの?」
僕は虚空へ向かって話し掛ける。…いや、僕の目の前には確かに“君”がいるんだ。
【アア、絵ヲ描イテイルンダ。見ルカイ?】
「見せて。」
浮き上がってきた絵は、鮮やかな色彩で。今にも眩しすぎて消えてしまいそうだった。
「とても綺麗だね。まるで過去の君みたいだ。」
【チョット、今ノ僕ガ汚イミタイジャナイカ。】
「うそうそ、今も綺麗だよ。」
なんて、少しお世辞混じりな言葉を言う。
彼は、今ドス黒いなにかに覆われている。それは…
僕にも分からない謎のもの。
ねえ、聞いてる?本当の“君”。
「君は今、何をしているの?」
君は今どこで何してるんだろう?
君が私にとってそうであるように
私も君にとってそう思われる存在だったら嬉しいな
~君は今~
どこにいるの?
一つ屋根の下とはいえ
一緒なわけじゃない
今日は別行動だから
ばいばいして以降見ていない
私は先に帰ってきたけど
どうやらまだみたいだね
怪我してないと良いけど…
そんな心配不要かな
カレは元気に帰って来るさ
愚痴を垂らしながら
私は今日も
カレのおかげで頑張れる
それはカレが今
頑張っているから
目標に向かって突き進んでるから
私も見習わな
こんなんじゃカレの隣を歩けない
こんな情けない女じゃ
いられない
カレは気にしなくとも
私が気にする
私はプライドが高いのかな…
それはないけどね…
カレに負けててはいけない
だから頑張る
なんとかして
良い女
目指さな
待ってて
私は今
気合を入れて
どんどん頑張っていくよ
悪い気を吹き飛ばさな
カレまで悲しくなっちゃうよ
そんなの嫌
カレが暗いなんて
ありえない
私が暗いのも嫌だから
明るくならな
たくさんやることあって
大変だけど
少しずつ改善してかな
私が壊れちゃう
人の言葉を借りると
疲れちゃうもんね
あれ…
これ怒られるかも
あらら、歯を磨いて寝ましょうね
君は今、おそらく元気に過ごしているだろう。
それくらいでいい。
そのくらいが丁度いい。
Mii
君は今
なんか、開いた瞬間に「今日の心模様」みたいなお題が出てきて、更新しちゃった。
それで、新しいお題をいただきました。
僕は今、過去を振り返ってない。
だから心は少しばかり楽だ。
でも、それは今だけ。
何かをきっかけに僕はまた崩れていく。
一人で泣いて、言葉を心に留めたままでいる。
それが起きたのは中学生の時。
一度、めっちゃ病んで死ぬことを考える毎日を過ごしていた。
けど、なんとか持ち直した。
こんなことは二度とないと思っていたのに、高校生になりまた病んでを二回繰り返した。
この経験からするに、またいつか言葉にならない声を心で叫んで苦しむんだろうな〜。
君は今、人生じゃなくてもいい、楽しいことある?
これが今の生き甲斐だ!っていうのがあると理想だね。
どんなに辛くても苦しくてもその楽しいことや嬉しかったことを思い出して。
心を楽にしよ?
無いにしろ慌てなくていい。
今の自分に合った解決方法を見つけて。
君が今、幸せであることを願ってるよ。
生きててよかったと思えている
信じられないかもしれないけど
本当に心から思えているんだ
だから1%の可能性と
自分自身に向かい合い
何故と問いかけ続けることを
どうか諦めないで
「君は今」
もう!そんなテーマもってこないでよ!
今何してるのかな?
仕事は何してるのかな?
結婚とかしてるのかな?
幸せかな?
幸せでいてほしいな。
もし死んでるならお墓参りくらい行きたいな。
また会いたいな。
でも会って幻滅したくないから会いたくないな。
運命が私を貴方の元へ連れていってくれないかな。
こんな情報社会に貴方の今が分からないなんて。
そんな偶然いらないのにな。
【君は今】