『向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
かふぇって知ってるかい?行ってみたいな、という恋人のリクエストに答え、恋人好みのカフェを死に物狂いで探し出した。
二人掛けのテーブル席に案内され内装を楽しそうに眺めたりする恋人はかなりはしゃいでいる様に見える。はっきり言って凄く可愛い。
「君は何を頼む?」
メニューをテーブルの真ん中に置いて二人で覗き込む。
どうも落ち着かない。何故かそわそわする。
メニューを見るふりをして恋人を盗み見すれば向こうもこっちを見ていたのか視線がぶつかる。
「いつも隣同士に座るから向かい合わせだと何だか緊張するね。でも君の表情がいっぱい見えるのが楽しいかも」と照れ笑いを浮かべた恋人に今度は二人横並びで座れるソファ席のあるカフェを探そうと心に決めた。
向かい合わせ
向かい合わせ
唸っていても解決しないから、正直に言おうか?
ニンマリ笑っているが、向かい合わせに座ってる人の瞳は冷たかった。
誤解なんだけど?私、浮気しているって言われる覚えはないし、なんでそんな目で見るのか理解できない!
そう来たか。ずっと好きって言っていたよな?何故、急に変わる?こちらにも準備がいるんだってわからない?
そう言って手にした箸をパチンとする。
あのさぁ、夏場に鍋、それもチゲ鍋はキツいでしょ?
夏にはさ、冷麦とかそうめん、冷やし中華、冷製パスタとかあるじゃない。鍋のうどんも美味しいよ。でもさ、暑い時に熱いものもわかるけど、冷やし中華食べたいって言っただけじゃない。チゲ鍋は大好きだけど年がら年中食べたい訳じゃないの!
目の前の熱々のチゲ鍋をみる。
でも、せっかく作ってくれたし、冷房効き過ぎて冷えたから食べる。
取皿によそるとフゥと熱を冷ます為に息を吹きかける。
待てよ。いただきます、は一緒に言う約束だろう。
明日は冷やし中華にするよ。
いつものどうしようもない話し。今日も平和。
あなたと会った日
まさかあなたに恋するとは思わなかった
学校の担任の先生に初恋をした。
幸運なことに3年間ずっとその先生のクラスだった。
恋心に気づいたのは2年生後期のとき。
いつのまにか好きになってた。
くしゃっとはにかんだ笑顔。真剣な凛々しい姿。
目が離せなくなっていった。
恋心を自覚してから初めての面談。
向かい合った瞬間、いつもより緊張してた。
心臓がずっとバクバク。机の下で手をモジモジ。
どうにか終えた20分間。すごく幸せだった…
この恋は伝えることはできなかった。さすがに歳の差がありすぎる。伝えられたほうが困るだろう。
2人きりで向かい合って話した時間を私は一生忘れないと思う。
最近やっとできるようになった「向かい合わせで食べる給食」。
最後に出来たのは小学三年生頃。
難しいことなんて考えずに皆でゲームの話しながら食べた給食。話が盛り上がりすぎて食べる時間が無くなった。それが楽しみだったけど久々にやってみるとなんか違う。
成長したんだな、
向かい合わせの電車の席
すました顔で膝を合わせる
ごうっとトンネル入ったら
窓に映るお隣さんと目が合った
トンネル抜けたら良い天気
駆け出したいくらい良い天気
_______________
向かい合わせで電車に座る時、前の方をジロジロ見るのも失礼かなと思い車内広告や車窓を見るのですが、窓鏡で目が合うとなんだか無性に恥ずかしくなるんですよね。外用に背筋を伸ばしてたりなんかすると余計に。
お手洗いで鏡を見ながら手を洗っていたり化粧直しをしていたりする時も、横に急に来られると無駄にびくつきます。鏡の中の自分の顔が、人が見ている自分の顔と違うことを知っているから恥ずかしくなるのかな。
新しい好きな物を見つけると、
他の好きな物が、前好きだった物が、キラキラ輝いて見えなくなる。新しく取り入れた見たことない物が一等綺麗に見えて、全部がその他大勢のひとつになる。
そして、新しい物以外に興味をなくし、どうでもいいかとなって、面倒になって、気がつけば前まで愛していた物さえも視界に入らなくなる。
過去の自分と、今の自分。
同じ人間であるのにも関わらず、
向かい合わせるときっと、
全くの別人としての価値観になってしまうらしい。
【向かい合わせ】
ずっときみの背中を追うように歩んできた
最初は隣に居られた気がしたけど
気がついたらもう距離はどんどんと離れていった
きっと周りの人を見るようになって
僕だけのきみじゃなく、
いろんな人のきみがダブって見えてしまっていたのだ
だからここらで向かい合わせに座ってみて
あの頃の僕ときみの2人だった時に戻ろう
2024-08-25
向かい合わせ
向かい合うって、状況によって凄く変わるよね。
例えば、電車の中で家族や友人と向かい合う時は何も感じないのに知らない人と向き合って目があったらちょっと怖くなる。
好きな子がいた時も、向かい合わせで座ったらドキドキする。隣りにきた時もドキッとするけど向かい合わせでいる時の方が凄くドキドキする。
何だか書いてみたら感情の変化に面白さを感じるけれど、その場にいたらそれどころじゃないんだよね。
向かい合わせ
毎年、夏になると怪談や恐怖体験の話しが学校でもSNSでも話題になることが多い。
私たちの学区内にも随分前に廃墟になった遊園地が丘の上にある。ほとんどの乗り物や遊具は壊れたり崩れたりしていて乗れないが、観覧車だけは原型を留めていて動かないが乗る事が出来ると聞いた。
「ねぇ。こっちからで間違ってない」
夏休みが終わる直前に私と幼馴染の陽向ちゃんと海斗君の3人は、肝試しに廃墟の遊園地に行くことになった。同じ町の中だが始めて行くため場所や行き方、道もよく分からない。
「この前に見たSNSの人が言ってから間違いない。後ろはこんな背景だった」
海斗くんの見たSNSを頼りに山道を進んで行く。30分ほど歩くと廃墟の遊園地の正門が見えてきた。正門の壊れた支柱の間をすり抜けて園内に入って行くと大きな観覧車が見えてきた。
へぇ~、本当にあるんだ。
私は怪談や恐怖体験とかはあんまり信じていなかったので、怖さよりも驚きが強よかった。
「なんで関心してんの。それより菜々美ちゃんも海斗もアイマスクは持ってきた」
この観覧車に乗るためには1つルールがある。それは、観覧車に乗っいる間は目を開けてはいけないこと。目を瞑っている自信がなければアイマスクをして乗らなけばならい。噂では観覧車に向かい合わせで座ると観覧車が動きだす。動いている間に窓から外の景色を見ると地獄が見え、地獄を見た人は観覧車から消えて地獄に引きずり込まれ帰って来れなくなるらしい。
SNSでは観覧車が動いたと動画を配信している人もいた。
私たちも観覧車に乗ってみることにする。観覧車の一番下に停まっているゴンドラは壊れかけた扉が開いており本当に乗ることができそうた。海斗君が向かって右の椅子の中央に1人で座り、私と陽向ちゃんは左の椅子に座る約束だ。ちょうど三人が誰とも向かい合わない位置にくるように座る形になる。アイマスクをしているから正しい位置に座れているかは確認できないが、私と陽向ちゃんは手を繋ぎ2人がけの冷たく硬い椅子に座った。
ガタン!
え!観覧車が動きだした。嘘でしょ!
誰とも向かい合っていないはずなのに!
「きゃ!動いてるよ!降りる、降りる!」
陽向ちゃんが片手を扉に伸ばし外へ出よう立ち上がったはずみで私の顔にもう一つの手が当たり私のアイマスクが弾き飛ばされた。
観覧車の中が見えた。海斗君が椅子の隅に座りアイマスクをしたまま笑みを浮かべ動画を撮っていた。ちょうど私と向かい合わせとなる場所に座っていたのだ。
ガタン。
ゴンドラが揺れたことで無意識に外へ目を移すと、観覧車はかなり高い位置まで上がってきていた。
外に何かいる!
外の暗い闇の奥の闇の中に白く巨大なドクロが、ガチガチと音鳴らしながらゴンドラの窓から中を覗き込もうとしていた。
ガシャドクロだ!
「おい。大丈夫か」
気がつくと私は遊園地の壊れかけたベンチに横になっていた。目の前に海斗君と陽向ちゃんの安堵する顔があった。
「良かった。気がついて。菜々美ちゃん、観覧車から降りたら急に倒れたからビックリしたよ」
私は観覧車を降りた?そして倒れた?
私は何かを見たのに覚えていない。
夢だったのだろうか。
「今日はもう帰ろうよ。なんか怖いよ」
恐怖を感じた私たちは遊園地をあとにした。
数日後、海斗君のSNSにはあの遊園地の動画が上がっていた。はっきりと海斗君に襲いかかる巨大なドクロが映り込んでいたが誰も気づいていない。見えない。
私以外は。
【向かい合わせ】
俺はとある町の高校に通う学生
部活は一応運動 たまにさぼるけど
数学とか理系は得意で
国語とかの文系は苦手
食い物は甘いものが好きな
どこにでもいるやつ
今は放課後
部活は休みだけど
理科準備室に来ている
隣に座っている幼馴染が
用紙にひたすら書いているところを
じっ と 見つめる
幼馴染は
俺の隣の家に住んでいるやつ
部活は小説なんかを書く部に入っている
今 まさに部活中のところを
俺が冷やかしに来ている訳
幼馴染は
国語や歴史系が得意で
数学は苦手らしい
味覚はしょっぱいものが好きめ
今はもう流石にやらないけど
昔 向かい合わせで
昼寝をした時には
同じ視線だったはずだ
幼馴染が背筋を伸ばして執筆している
同じ視線にしようと
俺は少し上半身を下へさげた
性別も生まれた年も環境も
一緒なのにな 俺とこいつは
ずっと 正面を向き続けていたのに
今更 そんなことを思う
シャーペンにルーズリーフが
擦れる音だけが響く
「向かい合わせ」
電車で向かいに座っている人の様子をちらりと伺う。
みんなそれぞれの人生を生きている。私も、か。
部活帰りに図書館で勉強をする
それが僕の日課である
だが今日は違った、、君がいた
勉強を真面目にする性格ではないだろうに
玻乃、偉いな
一緒に勉強してもいい?
君の答えを聞く前に、僕は君の向かい側に座った
雄也、、
聞いた割には、もう座ってるのね
まあな、、、
互いに集中して取り組んでいるため会話はなかった
たが、それが心地良くもあった
誰かと、君と勉強するのも悪くないなと思ってしまった
なぁ、帰り久しぶりにラーメン食べに行かないか?
賛成、じゃあ後三十分勉強しよ
おう
あぁ、だめだ
上がりきった口角が君に見えなければいいのだが、、
・5『向かい合わせ』
いつも自分がご飯を食べるときに使っているローテーブルにインコは止まった。向かい合わせで座ると頭を上下にブンブンと振って楽しそうにしている。
迷いインコは警察に連絡するべきなんだろう……
明日でいいだろうか。餌はどうすればいいのだろう。
とりあえず小皿に水を入れてテーブルに置いてみた。
【続く】
向かい合わせに座った貴方は
他人
いつから知り合いになって
どこから関係を深まていけるんやろうかねー
あの人は私の事が大好きだった、と思う。
いつも私の側に居る事を望んでいたし、口癖は「君の望む方にしよう」だった。
あの人はいつも優しかった。
「なに食べる?」
「君はなにが食べたい?」
「手を繋いでもいい?」
「もちろん、君がいいなら是非繋ごう」
「私、どっちの道に進むか迷ってるの」
「君の望む方に行けばきっと上手くいくさ」
いつも私を隣で見ていてくれた。時には背後から支えていてくれた。
本当に出来た恋人だと思うし、彼が私の側に居て良かったと思う。
それでもね、貴方は私の些細な悩みも知っているけれど私は貴方が居酒屋でいつも頼む食事すら知らない。
時々、本当にそれで良いのかなと思っていた。
そんな不安が膨れすぎて、それでも貴方は私を優先してくれると知っているから。
いつもと違うデート、いつも私と横並びに座る癖のある貴方を先に座るよう催す。
貴方と私、最初で最後の向かい合わせ。
介護をはじめてから いろんな人と疎遠になり 今さら向かい合える人など おりません 母がなくなって 一人 になりました トシもトシだし ね~~~ 足がわるいから遊びにも行けないし 買い物行ったら 2~3日足が はれている このアプリをだれかにすすめたいか というアンケートは 返事ができません あしからず💦
ラムネ瓶のビー玉が
『カリリンッ』と
鳴り出す、
飲み干しても尚
出てきてはくれない
音だけがそこに夏と居て
辿り着けない
君といる
【向かい合わせ】
向かい合わせ
隣り合わせ
背中合わせ
鉢合わせ
どれがいいかなんて
タイミング次第
関係性次第
だからきっと
ここがベスポジ
今日の夕飯当番は青年の番で、器用にフライパンを振る。そこにはベジタブルが混ざった赤いご飯が軽く宙を舞った。そして、甘いバターの香りが鼻をくすぐる。
「お皿はこっちでいいですか?」
そう恋人が楽しそうな声で青年に確認をする。彼女が見せてくれたお皿は青年が思っていた通りの、大きめな二枚のお皿。
「ありがとう。そこに置いといて」
続いて別のフライパンを取り出して、溶き卵を流す。それにチキンライスを中に入れて、卵で包み込む。
「ほいよっと!」
フライパンをお皿に向けて、中にあったオムライスをぽんと乗せた。
「わー! 美味しそうです!」
彼女は目の前のお皿に感嘆の声をあげながら拍手をする。
「すぐもうひとつ作るからねー」
青年はそう告げると軽い足取りで、溶き卵をフライパンに流し込む。
ほかほかと美味しそうな香りで鼻をくすぐるオムライスを見る彼女。
「ケチャップでなにか書いてもいいですか?」
もし他にかけるものがあったらと心配した彼女が青年に問うと、彼女に振り向かずに青年は答えた。
「いいよー」
「やった!」
彼女はケチャップを使ってなにかを描き始める。途中で、「わっ!」とか、「ズレた!」とか言っていたが、青年は聞かないフリをした。
そして二つ目をお皿に乗せると、最初に作ったオムライスは青年のテーブルに鎮座していた。
「なに描いたの?」
そう覗くと不器用ながらに描いたであろうイラストがあった。ゆがんだ絵に青年は頭を捻った。
「あ、分かった、クマだ!!」
「違う、パンダだもん!!」
青年が考えている間に、もうひとつのオムライスにもケチャップアートが出来ていた。
「こっちは犬?」
「うさぎ!!」
頑張って見れば見られないこともない、歪なうさぎのイラストに笑いが込み上げた。
「画伯……」
「頑張ったのにー!?」
「ごめん、ごめん。ありがとう」
「笑ってます!」
「いや、本当にごめん。で、俺がパンダなの?」
彼女は普段、パンダの部屋着を着ている。だからパンダモチーフは彼女のイメージだった。そして、青年のモチーフはうさぎなのだ。
「はい、あってます!」
そう彼女は満面の笑みで頷く。
青年は付け合せのサラダを出しながら、自分の席に座った。
向かい合わせに彼女が座る。
「食べましょ!」
「うん」
美味しそうな香りで食欲を刺激する彼女のモチーフのパンダのオムライス。青年はジッとそれを見て変なことを考える。
これって……、俺は彼女を食べちゃっていいってこと?
と。
違う意味で……大変、邪な思いが脳裏に浮かんでしまった。
「どうしました?」
彼女は、不思議そうな顔をして首を傾げる。
「あ、ううん。食べよ、食べよ。いただきます!」
「いただきまぁす!」
彼女は青年の考えなど知らずに、満面の笑みでオムライスを口に入れた。
「ん〜〜〜おいしい!!」
おわり
百一、向かい合わせ
向かい合わせ
「アナタには、ワタシが誰かを当てて欲しいんですよ。」
向かい合わせに座っている男はそう切り出した。“名前”という言葉を聞くと、何故か鼓動が早まるような感覚がする。その鼓動に合わせるように汽車が大きく揺れた。
「ですが、今のワタシとアナタは実質初対面。そこでアナタはワタシに質問をしてください。私はそれにはいかいいえで答えましょう。いわゆる水平思考クイズですね。」