『友情』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
友情が沈んでゆく。
折りたたんでいる指を開けばまだ届く。
腕を伸ばせばまだ届く。
肩の関節を外せばまだ届く。
ふと考えた。
友情というのは肩の関節を外してまで掴みたいか?
むしろ面倒なだけではないか?
右手から友情がまた一つこぼれた。
こぼれるほどあるのだ。
左手にはまだ友情が4つほど残っている。
うん、4つもあれば十分だろう。
むしろ1つで十分な気もするが。
ストックしておいて損はないだろうし。
右手の友情を右手ごと沈めた。
奇麗な奇麗な泡があがった。
友情
僕はシュナウザー犬のカンタです。 夕方になると小学生のゆきちゃんが散歩に連れて行ってくれます。
散歩の途中で毎日会うのがパグのハル君。
初めてハル君に会った時は潰れた顔を見て爆笑してしまった。
でもハル君ぜんぜん怒ったりしないで、お尻をクンクンしてくれた。 それから僕らに友情が芽生えた。
僕は散歩が嬉しくて、あっち行ったりこっち行ったり。よくゆきちゃんに怒られた。
でもハル君は落ち着いていて、飼い主さんの左横をぴったり歩いていた。
(ハル君の足はちょっと短いからな〜)
おっ!あっちからかわいいプードルが来た。
(ねーねー僕、カンタ!一緒に遊ぼうよ)
(ちょっと!ゆきちゃん!あんまりリード引っ張らないでよー)
だけどハル君はかわいいプードルを無視して真っ直ぐ歩く。
その時、大きなシェパードが前から犬歯を剥き出しにして僕に近づいて来る。
(ゆきちゃん、怖いどうしよう)
怖くて一歩も歩けない。
そんな僕の前に突然ハル君が立ちはだかりシェパードを睨む。
シェパードは一瞬ハル君を睨んだが、飼い主に引っ張られ行ってしまった。
ハル君が自分の鼻の頭をペロリと一回舐め、僕を見るとまた飼い主さんの左横を歩き出した。
ハル君、ありがとう!
僕たち今日から親友だね!
また明日も待ってるね!
当たり前のように
隣りにいて
手を繋いで
一緒に歩いていく
いつか辿り着く別れ道
悲しくないよ
また会えるよ
離れていく手
一輪の花を残して
あなたを想う
―友情
「また、君に会いたい」
そんなことを思った、7月24日午前0時。
宝物である時計が、チッチッチと規則正しい音色を奏でている。
7月24日と25日をつなぐ、大袈裟に言うならば奇跡の時間。
たった今始まった今日は、君の命日だ。
一年前の今日、私を守るため自らを犠牲にした君。
私は、あの時の君を、カッコいいとは思えない。
目から光を喪い、どんどん冷たくなっていく君。
君がこの世からいなくなった。
という紛れもない事実を知らせるかのように降り出した雨。
いつもなら鬱陶しさしか感じない雨に、初めて感謝を覚えた。
雨が、現実を暈してくれているようで。
彼のいない世界を、否定してくれているようで。
ねえ。
いつもなら10時前には深い眠りにつく私が、どうしてこんな時間まで起きていたと思う?
眠くて眠くて、今にも微睡みの中に引きずり込まれそうなのを必死に堪えて立ってるの。
...今夜、君に会える気がしたから。
前に言ってたよね?
「もし俺が死んだら、一番最初に会いに行くよ。君にね」
って。
私、それを信じてずっと待ってるんだよ。
この無限に広がる星空の下で、私は、ずっと君を待ち続ける。
もし、いつか帰ってきたら、君の好物のアップルパイを焼いてあげるよ。
友情と、感謝、そして、とびきりの愛を込めて。
風がサラサラと音をたて空中を流れていく。
今会えずとも、いつか必ず会える。いや、会ってみせる。
そう、心に決めた。
光輝く星空の下、『ありがとう』そう囁く君の声が、聞こえた気がした。
人がわからないのね。
だから、人とわかり会えない。
ならば、わかり易くしてあげて。
そうすれば理解るでしょう?
みんなで人間をやりましょう。
みんなで人間になりましょう。
何も恐れなくて良い。
なにもかもぜんぶを人間讃歌で塗りつぶして、
みんなで踊れば怖くないわ。
どうせみんな、
貴方のことなんて何もわからないもの。
わからないから、
理解らせてあげれば十分よ。
違うの、そんなに悲しまないで。
どうしてそんなに震えているの?
かわいそう。かわいそうな貴方。
嗚呼、貴方は難しい事を言うのね。
ならば、悪いことをやりましょう。
うんとうんと醜くなって、
みんなが大嫌いな「人間」を、
みんなに教えてあげましょう。
あの人たちに私達は裁けないわ。
私達のことなんてわかりはしないもの。
ずうっと一緒よ。
人間の間違いを知っているのは私達だけ。
だから、人間として間違っているのも私達だけ。
雨に濡れて、
隅で小さく震えている貴方が大好きなの。
小汚くって、あさましくって、
いじらしい目であの人たちの嘘を見つめてる。
そんな貴方が大好きなの。
だから、私だけは貴方の美しさを探さない。
貴方は世界で一番醜いわ。
貴方に口付けられるのは私だけ。
私だけにしかできないのよ。
誰よりも醜い私だけ。
【友情】
その小さな同居人を友人だと口にはしても、本心の底の底では別に友だとは思っていなかった。幼過ぎる彼女と自分の間に友情があるというのは納得しずらいし、理性と名付けた常識が受け入れを拒否した。
しかし、長年共に暮らしてきたので、情が一欠片もないというのも嘘だ。年月が作った関係性を側面だけ見れば友情だと分類されなくもない。
何年も無意識に一緒にいる。
いつの間にか友情を超えた心友にまでなっていた。
そんな心友と過ごす毎日が、
大切で、大好きだ。
_友情_
テーマ:友情 #253
友達はよく笑う。
私はその笑顔が仮面だと知っている。
彼女が教室の隅に追いやられているのを。
彼女がいじめられているのも。
私は知っている。
でも彼女に手を差し伸ばすことができない。
彼女を救うことは
私を次のターゲットされることが目に見えているから。
怖い。
辛い。
そんなの絶えられない。
でも彼女は笑顔を絶やさない。
どんなときも。
私は見ているだけ?
それは友情といえるの?
私は一歩踏み出して叫んだ。
「そんなのおかしいって!」
次のターゲットは私。
でもね、何故か怖くない。
あなたは驚いたように目を見開いていた。
遅くなってごめん。
もう大丈夫。
私は手を差し伸ばした。
「英、だいじょうぶ……じゃないよな。」
英の机の上には散々な落書きと共にぐちゃぐちゃになった教科書の類が散乱していた。英瑠衣(はなぶさるい)は同じ科学部の後輩で少々ヤンチャな節はあるが憎めない可愛いやつだ。こいつは部活を休むことは少なくないが、そういったときは必ず一報入れてくれている。あんまりにも来るのが遅いので1年の校舎棟まで来てみたらこれだった。
「っ、渚先輩。」
「お前、なんでこんなになるまで俺になんにもっ、……いや、説教は後でいいな。先に片付けて部室行くぞ。」
「……ごめんなさい、先輩に迷惑かけちゃって。」
「そう思うならさっきから溢れてる涙拭け。これ、貸してやるから。」
英はすみませんと小さく呟いて俺が差し出した薄黄緑のハンドタオルを受け取る。英の長いまつ毛が涙で濡れている。それに俺は何故かつい見惚れてしまっていた。
この惨状を見て察せない程俺も子供じゃない。英は所詮いじめにあってるのだろう。英は容姿端麗だが、人見知りしがちで馴染むのに時間がかかる。そういったところが気に入らない輩がいたのだろうか?どう頑張って考えたところで憶測の域を出ないそれは特になんの意味のなさないのだろう。
俺のハンドタオルに顔を埋めていた英がバッとハンドタオルを取り払い、俺の方をむく。薄黄緑の一部が濃くなっていて、そこにあの瞼が押し付けられていたのかと一瞬妄想する。
「っし、先輩行きましょう!俺、もう大丈夫です!」
「おう、もう、無理はすんなよ。」
「ハイっす!」
「……あと俺に相談しろ。」
「わかりました!」
今さっきのことが嘘のようにニコニコと笑う英。こいつはまるで忠犬のように俺に懐いているが、全くもってその理由は分からない。それでも俺はこのポジションが中々気に入っていて未だ誰か他人に譲るつもりはない。
俺の隣を嬉々として歩いている英を眺める。俺は薄々こいつへのこの思いに気がついてはいるが、どうかまだ、友情だということにしてはくれないか。
友情と聞いて
私が思い浮かぶのは走れメロスである。
暴虐な王に激怒したメロスが
代わりとなってくれた友人の為に
走るという物語である。
もしかしたら
学校で学んだことがあるかもしれない。
一度心折れようとも
必死で走るメロスは勇敢な青年である。
最後のシーンでは
彼らの友情に引き付けられていたのが
印象的だったからよく覚えている。
作者は宿で払えなくなり金を持ってくると
友人を代わりとしたものの
迎えに行くことはなかったそうですよ。
友情かぁ…少し前に「友だちの思い出」という
テーマで書いたな。
友情は、いつもきれいなものばかりでは無い。トラブルが起こって仲違いになったり、グループから外されて縁が切れたり、そういうふうに失くしていく
こともある。
とても仲の良い子ができたこともあれば、「あなたとは離れたい」と言って相手を泣かしたこともあった。
かたちの無いものだから、脆弱なものでもあるけれど、気の合う、長く付き合っていける存在ができるということは、素晴らしいことだ。
それはお互いにとっての財産になるんじゃないかと
思う。
「友情」
なんで?叱って怒って、泣いて。
次の日また、同じように笑って。
友情って、相手からいわれるものなんじゃないかな
それを、受入れて互いに、質を高め合うものじゃないかな
そして、意思疎通しているもの。ふと、笑顔が、でてくる人、
感動から、笑い、静止、いろんな友情があって
物語がある。
友情は独りでは、成り立たない。
成り立たないんだ、独りよがりでは、
増えない、減らない、変わらない。
そんなもんなんだよ
ただ、僕は少し忙しいだけだよ。
ごめんね、
本当は、皆のお話し聞いておしゃべりしたい
早く、電気きやしなさい
ゴミほかしなさい
知ってる友人は、暖かい。
ありがとう、いつかお会いしましょう
心に花を。体力、掃除、日々勉強。
あー、ひとりがそっと明るくなる、
私はいう、元に戻れたね
おめでとう。
そして、また別の旅さ。
謝謝、love
梅雨空のターミナルに、偶然にも君はいた。
数年振りに会った君はすっかり大人になっていて、
グレーのスーツ姿がまぶしい。
「久し振り。」
疲れ果てた顔の君からは、喧騒めいた都会の風の
匂いがする。それでも、水面のように静かに揺らぐ瞳は、泣きたくなるほどに10代の頃のままだ。
君の瞳は、僕がついに触れることのできなかった
何かにまで届くみたいに、いつも固くてまっすぐな光に充ちている。
夢を切り捨て、東京に行くと僕に告げたときも、
君は同じ瞳をしていた。僕は何も言わなかった。
言えなかった。
それから高校を卒業して以来、君と会うことはなかったのだ。
それでも、綻んだ思い出を繋ぎあわせるように
ひと言、ふた言と交わしていくうちに、蒼白い君の表情がほどけていく感触がした。
「僕は変わらないよ。いつまでも子どもじみた夢ばかりみて、君のような大人にはなれなかった。」
自嘲気味に笑う僕の目をみて
君も初めて、さみしげに微笑む。
「羨ましいやつだよ。」
ああ、君のその瞳だけは、あの頃と同じ質量を感じさせられるというのに。
今、僕には同じ夢を追いかける仲間がいる。かつては君とみた、愚かで若い夢を。恋人もできた。
それなのに、胸の片隅には、君のいた熱の痕が今も燻り続けている。
その熱をさらけだしてしまうには、あまりにも時は経ってしまった。若く青い日々は刻々と去りゆく。
僕たちの道は、たがえたのだ。
「じゃあ。」
君はいなくなる。灰色の人混みに、君の背中はたちまち溶け込んでいってしまう。
僕が僕を生きているように、君も君を生きていくんだろう。これからも、空しいほどに。
夏の雨はやみ、時刻は6時になろうとしていた。
『友情』
友情
この頃、ふと思い返す。
君の声、君の手の温もり、君の背中。
春は桜舞い散る中、お花見をした。
夏は入道雲の下、キンキンに冷えたラムネを飲んだ。
秋は落ち葉を蹴散らして、追いかけっこをした。
冬は雪が降る中、霜焼けになるまで遊んだ。
記憶の中に残っている君との思い出は、鮮明だ。
スマホの連絡先に登録されているのに、今の君とはあまり話さない。前に話した内容も、霞がかかったようにぼやけている。この頃思い返すのは、君との友情がそうさせるんだろう。
前回の友だちの思い出の続編です。(みけねこ)
友情なんて信じてた自分が
馬鹿らしい
男女の友情なんて有り得ないのに
だって私は君を好きになってしまった
君は私を好きにはなってくれないけど
それでももう私と君は
友情なんかじゃない
友情なんて
馬鹿らしい
だって君と彼女は
友達なのに
なんでそんなに愛しそうに
彼女を見つめるの
友情なんて
信じない
《友情》
#55
たくさんのいいねありがとうございます!!作者の遥か彼方𓂃 🥀𓈒𓏸ですっ!!最近は調子がよくて毎日かけてます!ニパッ
あっという間に
急接近して
生まれて
幸福を感じて
そして
あっという間に
消えていくもの
【友情】
先輩との関係を友情というのは失礼にあたるだろうか?
仲のいい高校の先輩がいる。
ちょっと変わってて、面白くて、頭が良くて、絵がうまくて、ユーモアもあって、優しくて、私のこと構ってくれて本当に!大好き!
高校を卒業した後も遊んでくれて、お互いに勤めてた会社の人間関係が辛すぎて、心身ぼろぼろ同士で出かけて辛いエピソード言って慰め合ったり、神社巡りしてリフレッシュしたり。
今は結婚して遠くに引っ越してしまって、それからお子さんも産まれて、毎日きっと大変だろうな。
と勝手に想像している。
忙しいだろうから連絡するのも迷惑だろうな。
そんなことを考えて、折角はがきを送ってくれたのに返事を返せないでいる。
可愛いポストカードも切手も買ったのに(しかも2枚)肝心の中身が真っ白。
負担になってるかもしれないと思い、誕生日プレゼントを贈るのもやめてしまった。
好きだから嫌われたくないし、負担になりたくない。
元々私は人間関係を維持するのが本当に下手だ。
先輩、ここに書いても伝わらないだろうけど、大好きでーーす!!
寂しいけど、遠い地から先輩のこと応援しています。
戻ってきた時にはまた遊んでください。
って、ちゃんとはがきに書こ!そうしよ!
「私たち、友達でしょ?」
そんな言葉も要らないくらい
いるのが当たり前で
たまに会って
自然に話して
会う約束もしないで
また会える。
新しい刺激をくれる
私の人生を彩ってくれる
そんな子。
–友情–
♯1 テーマ 「友情」
小さい頃たくさん遊んだあの子とは、もう疎遠になってしまったけど、
小さい頃全く話さなかったあの子とは、最近になって
よく話すようになった。
「ずっとなかよし!」と誓ったあの子とは、簡単に喧嘩離れをしてしまったけど、
たまに喧嘩をしてしまうあの子とは、なんやかんやで仲がいい。
「真の友情」とかよく分からないけど、こんなもんだと思っている。
こんなもん だけど、これがいい。
私に一番似合わないモノ。
あの子との関係は
とうに絶たれてしまった。
願わくば
あの子の
優しく暖かく響くピアノを
もう一度。
#友情