『列車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
"列車に乗って"
脱衣所で濡れた髪を拭きながら、スマホの画面をスワイプさせてニュース記事を確認していく。
「また廃線のニュースかよ……」
近年何度か目にするようになった《廃線》という文字に辟易の声を上げる。
──いつか、あの路線も無くなるのかな……。
ふと、《あの町》の事を思い出す。
医師免許を剥奪され、病院を飛び出した後に何かに誘われるように辿り着いた《あの町》。
何も無い簡素な田舎町だったが《あの町》での出来事のおかげで、俺のやりたい事が《この町でしかできない事》だと気付けた──具体的に『何がやりたいのか』までは分からないままだったから三年程自堕落に過ごしていた──。
この町に戻った後の五年間は、とてもじゃないが《あいつら》には言えない。
当時高校生だった《あいつら》は、今は立派な大学生か社会人か。
「今度の休みに行くか」
──ハナを連れての、日帰り旅行。誰か一人にでも会えるといいな。
スマホを置いてバスタオルを洗濯カゴに入れる。ドライヤーを手に取って、鼻歌を口ずさみながら温風に髪をなびかせた。
列車に乗ってぼんやりと景色を見ている男がいる。
駅で買った弁当はまだ開けない。
窓際には缶ビールが1本。こちらは開封済みだ。
時折こちらを見ては、もうすぐ○○が見える。次の駅は○○が有名で・・・など語ってくれた。
終点までの気ままな列車旅。羨ましい。
そう思いながら俺はテレビからの旅情をぼんやりと眺めている。
う、わわ、うわ。
2024/02/29㈭
ちいかわのエンディング曲が変わって、前曲が気に入ってたから残念。
ショッピングモールで、ちいかわの
撮影会に偶然出くわした事がある。
大勢の人たちが居た。
50代の人たちも撮影会に参加していたから幅広い年代に人気だね。
可愛いし、生きていくことの困難さも描かれてるし、謎もあるし、人間社会と通じる物があるから、考えさせられるよね。
シナモロールとかちいかわとか
なんか白くて丸くて可愛いのが
好きみたい。
今日は菜の花のスープを作った。
肉団子入り。
美味しかった。
おやすみ。
列車に乗ってと言えば芥川龍之介の『蜜柑』を思い出した。
小学校の教科書に載っていたのを読んだ。夕暮れと蜜柑の鮮やかなオレンジ色が頭に思い浮かんだことが印象に残っている。
時代を越えて鮮明なイメージを伝えてくれるとはまさしく名文と言えよう。
そういえば、何気に列車で旅に出たことはないかも。
いろんな移動手段で見たことのない景色を味わいたいなあ。
如何に狭い世界で生きているか思い知らされてる。
会社と家の往復の日々だから、そう感じるのかも。
味気ない日常に微量のスパイスを。
ありがとうございます。
雨が続くと遠くへ行きたくなる
出来れば貴方と一緒に
そんななか私は1人で駅から出た
貴方と「ばいばい」した
ガタンゴトン と音を立てて
遠くへ行ったしまった
雨と一緒に涙も流れた
#列車に乗って
春めいて
気分軽やか
列車に乗って
遠くの街へ
現実逃避
お題☆列車に乗って
「ご一緒、よろしいですか」
頭上から女性の声が聞こえた。
「…ええ。どうぞ」
「それではお言葉に甘えて。失礼します」
女性は私の向かいの席に腰掛けた。
わあ……綺麗な人だ。どことなく、あの人に似ている。
「…どうかされました?私の顔に何かついてますかね…?」
不安げな表情で私を見つめて来られる。
「い、いえ違います。その……綺麗な方だなあ…と。すみません。気持ち悪いですよね」
自分のしたことを後悔しながら謝った。そりゃそうだ。他人に顔をじっと見つめられたら気持ち悪いはずだ。なぜ分からないんだ。あぁ…馬鹿なことをした。
「ふふ、そんなことないですよ。少なくとも私は嬉しかったです」
絶望していた私に女性は柔らかい笑顔を向けてくれた。
「ところで、あなた、お名前はなんと言うのですか?私は桜木と申します」
「あ、私は中山です。中山健と申します」
私が答えると、桜木さんは目を丸くしてしばらく固まっていた。
「…中山くん…?嘘…中山くんなの…?」
「え、私たち知り合いでしたか…?」
「ええ。小学生まで家が隣同士でした。覚えてないですかね。一緒に泥団子を作ったり、砂場で遊んだり__」
「…もしかして。翔子ちゃんですか…?」
すると、桜木さんは椅子から立ち上がり、ずいっと顔を近づけた。
「ええ!覚えててくれたのね」
「はは…もちろん。毎日一緒に遊んでたからね。あの時は本当に楽しかった」
お互い知り合いと分かり、会話はどんどん弾み、いつの間にか目的地の駅まであとひと駅の場所にまで電車は進んでいた。
「そういえば、今まで誰にも言ってこなかったんだけど、あの頃、翔子ちゃんが好きだったんだ。毎日遊んでいくうちに何だか意識していって気づいたら好きになってた。まぁ、今更、思いを告白しても遅いけど…」
懐かしいあの頃の気持ちを思い出し、少し顔が火照った。何だか変な気分だ。
「…実はね、私も。私も、中山くんが好きだった。中学校に進学する前、中山くんがお家の都合で転校していったでしょう?失って初めて気づいたわ。私はあなたのことを好きだったって」
「そうだったのか。私達、時期が違えば、両思いだったんだね…」
「そうね。でも、私はもうその時、心に誓ったの。好きな人が出来たら、絶対に思いを伝えるって。そのあと、高校に入って好きな人が出来たわ。告白、成功したかは分かるでしょ?」
私を試すようないたずらっぽい顔で問う。そんなところ、変わってないなあ
「ああ。成功、したんだろう?苗字、桜木になってるし」
好きな人は既婚者。自分の口から言うと、より、認めざるを得ない現実を突きつけられる。
そう、私はまだ彼女が好きだ。いたずらっぽい顔も、優しい笑顔も、大人びた性格も、綺麗な黒髪も、全部、全部。
小学生までは全部、私のものだったのに。でも、今は私も大人になってしまった。
「結婚、おめでとう。”親友”として祝福するよ」
「ありがとう。あなたみたいな素敵な親友をもてて私は幸せだわ」
本当は”親友”じゃなくて、”恋人”になりたかった。
でも、大人だから、そっとこの思いも胸にしまった。ああ。思いを伝えておけば良かったな。
本当に。
馬鹿だな。
テーマ 列車に乗って
列車に乗って友人と遠出をした。間違いなくお互いにとって素晴らしい思い出となる一日だった。
帰り道。私と友人は住んでいる場所が違うため、駅で別れることになった。電車を待つ間ふと反対側のホームを見ると友人がたっていた。向こうもこちらに気づいて手を振ってきた。私は恥ずかしいながらも手を振り返した。すると、友人がおもむろに鞄からスマホを取り出した。そしていそいそと、画面を操作すると私のポケットがなった。私は思わず笑みがこぼれ、直ぐに電話に出た。やはり友人だった。
「今日楽しかったな」
向こうからも、電話からも友人の声がする。なんとも言いがたい幸福が私を満たした。
「そうだな」
私は友人の顔を見て答えた。友人も気分が上がっているのかこちらを見て破顔している。線路たったの二つ分。この絶妙な距離感からの酔狂な電話に私たちは高揚させられていた。そして強固な絆を感じた。
それからほぼ同時に電車がホームに滑り込んできた。私は名残惜しくも電話を切り友人に手を振った。向こうも振り返した。電車に乗り込み席に座ると、友人からメールが届いた。
「また行こうぜ」
私はそれに同意の返信をした。
実際のところ出掛けるのは好きではない。友人がいなければ私は早々に、出不精の烙印を押されているだろう。ただ誰かと出掛けるのを完全に否定しているわけでわない。それはそれでもちろん楽しいものだと認識している。しかし、別れた後のこの虚無感は耐えがたいものだった。一人になった瞬間、辛くて辛くて堪らない。こんな私の気持ちも知らず、次の話をする友人の純粋さに嫉妬をしながらも、直ぐに返信をする私も私だなと、列車から過ぎて行く景色を見て思った。
移動はもっぱら車か自転車
田舎住みの性っすね
でもね、これからの季節は
土手をチャリで走るの気持ち良いんだー
#列車に乗って
列車に乗って
目的地のない時間を過ごそう。窓の外を眺めるだけの時間を。咲いた草木はまたたくまに過ぎていって、ドアから迷い込んだ葉っぱは独りぼっちの私みたいだ。読みかけの本の間にはせて、見たことのない景色を探しにいこうか。長い長い旅になるよ。初めてちょっと前向きになって、窓に寄りかかってみた。
ある日、わたしは気分転換に外へ出た。家を出たらそこには緑の雑草。特に何も無い道を1人で歩いていた。気づいた頃にはもう隣町まで。ぼーっとしていた頭がいきなり覚めた。前を向くと見たことの無い駅。わたしは、その駅に止まっていた列車に乗ることにした。列車に乗ると空を飛んでいるようなそよ風。そのそよ風が、髪をなびいた。そこから15分たった頃。ある駅が見えた。そこの看板には、「5年後」と書いてあった。
横浜線に乗って外へ出かける。
仕事の日は町田駅で降りるけど、今日は通り過ぎてもっと遠くへ行く。終点の桜木町まで。
町田の雑多なビル街を通り過ぎると、ぱっと視界が開けた。
線路が高い位置にあるのか、住宅地が眼下一面に広がる。その家の多さときたら、めまいがしそうだ。
人間って小さいんだな。
あんまり悩まなくても良いのかな。
ガタンゴトンと
列車が揺れる音がする
片道切符をしっかりと持ち
こわばった顔で座席に座る
目的地は無い
ただの逃避行だ
どこまで逃げれるのか
どこで捕まるのか
それはわからない
だが
今はこの音を聞いていたい
お題『列車に乗って』
わたしは、列車から見る景色が好きだ。
その地域、季節特有の美しい景色が見られて、
その地域は何を大切にしているか、よく分かる。
だから、わたしは列車で遠出をする。
美しい、景色を求めて。
列車に乗って
ここではない何処かへ、ガタゴト揺られて、辿り着く。
空を舞う
列車に飛び乗って
天を這う 僕達で
宴が始まる
#44 列車に乗って
列車に乗って
君に会いに行くのだ
君はどんな顔をするだろう
私は
君の顔が
見えた瞬間
泣いてしまうだろう
嬉しいのか
懐かしいのか
なぜか
悲しくなるのか
感情がごちゃごちゃになって
泣いてしまうだろう
君はそんな私を
受け入れてくれるだろうか
行き着く先はどこがいいか。
年がら年中繁忙期のような我が社で、今日も立派にお勤めしてきた。もちろん残業付きで。
藍色の暗い夜空の下、白い息を吐きながら足早に帰路に着く。今朝辛うじて見られたニュースでは、今夜は何とか流星群が数十年ぶりに観測できるらしい。天文学に少しも興味ない私は、星どころか月すら確認しないでひたすら足を動かした。おかげで駅に着くとちょうど電車がホームへ入ってきて、乗ることができた。
電車の中は人がまばらに座っていた。私も空いていた座席に腰を下ろした。肩の力が抜けて背もたれにベッタリともたれかかる。目の前には誰も座っていなくて、暗い窓ガラスに私の顔が映った。
目がいつもより窪んでいて、影をさしている。口角は下がり切っていて、頬と顎下の肉がダラリと垂れているように見えた。何だか朝よりも十歳は老けて見える。自分の顔はどんなだったろうか。少なくとも今朝慌ててファンデーションを塗りたくった時には、もうちょっとマシだったと自負している。
自分の顔をまじまじと見つめながら、この一ヶ月まともに休んでないことに気がついた。出勤すれば終電近くまで残業し、休みの日はトラブル発生のヘルプ電話が掛かってくる。仕事を忘れて休んだ日がなかったのだ。
それはくたびれると納得して、自分の顔から目を逸らした。疲れた時に疲れた顔を見るのは余計に疲れるからよくない。こんな疲れた顔を見なくていいように、いい加減休みたい。
常日頃から最寄駅に着くまでの間、電車の揺れに身を任せ、ウトウトしながら考えることが多かった。
休んだら何をしよう。せっかくだから出かけよう。近所だとつまらないから、どこか電車に乗って。でも日帰りがいい。癒されるようなコトとかモノとかがいい。温泉、映画、買い物、散歩……。どれもしっくりこない。
なんか、でも、仕事が忘れられるならなんでもいい気がする。
むしろこのまま電車に乗って行き着く場所はどうだろうか。終点駅のあたりは、山しかない。今日はあいにくのパンプスを履いているから山を登るのはキツイかもしれない。いや必ず山を登らなくてはいけないわけではないのだけれど。山しかないなら、それは登る以外に楽しい選択肢を私は見つけられない。
そもそも終点駅に山があるからといって、山に行き着くと決めつけるのはよくない。もしかしたら次の駅あたりから徐々に車体が浮き上がってきて夜空を走るかもしれない。そのうち何とか流星群と並走し始めて、車内から天体観測できるかもしれない。綺麗な星が眺められるなんて、ロマンチックで癒されるに決まっている。
でも反対に、いつの間にか知らないトンネルを抜けて、その先で怪しく古びた駅に辿り着くかもしれない。怖いもの見たさで降りたら最後、現実の世界に戻ってこられないという都市伝説のような駅。それはむしろ心が癒されるではなく、肝が冷やされるのでは。
次は、--駅。--駅です。
パッと顔を上げると、目の前を最寄駅名が流れていった。今日も迷いなく到着したことに、なぜか少しホッとしてしまった。心を癒すには、安心が一番かもしれない。
さて、またくだらないことを考えないうちに、さっさと帰って早く寝よう。
『列車に乗って』
毎朝、家を出て電車に乗る。いつもの日常。
…退屈にならないか?
たまにはいつもと違うことをしてみると、世界が広がる。