『冬晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
最近、晴れの日が多く感じる。ただ晴れているのではなく、雲ひとつない快晴である。もちろん多少はあるが、空全体を見た時、 雲の量が2割以下であれば快晴だと見たことがある。そういう意味では、快晴が続いていると言えるだろう。
仕事が終わるくらいに日が暮れて、夕日の日差しが職場の窓から見えるビルにかかり、夕方の赤から青までのグラデーションになった空と重なる光景を毎日見る。一度写真に撮りたいと思って数年経つが、未だにカメラを向けられていない。数年間もそうなら、その方が綺麗なんだろう。
冬晴れ。
冬晴れした時は
寒い。
でも
2人でおててを
繋いで
春まで凄そう。
手を振る貴方に
心でサヨナラを言った
もう会うこともないわ
貴方の空はいつも雲が移ろうけど
私の空は晴れ渡ったの
もう 何もない
本気の恋だった
もう 雲ひとつない
空っぽになった心と同じ
冷たく晴れて
冷たく笑った
冬晴れ
冬晴れ…まだかな。
正月から曇り空と小雨が続いてる。
もうちょっとスッキリしないかなぁ。
逝った日も
今日のような
冬晴れだった
二十年たつ今
父に会いたい
無性に会いたい
冬に晴れるのもいいと思う
けど冬は冬らしく雪が降っていて風が吹いてる方がいいな
ー孤独ー
孤独を知っている君は偉大だ
孤独を感じなければ、
隣に誰かがいてくれるありがたみを知らない
孤独を感じなければ、
話を聞いてくれる人がいる嬉しさを知らない
そして、話をしたいと思える人がいることが
どれほど幸せことなのか、知らない
孤独を感じなければ、
感謝の気持ちが生まれない
独りにならないと気付けないことがたくさんある
君のいる日常は、当たり前なんかじゃない
そのことに気づけている君は大丈夫
堂々と生きて
火葬が終わり
煙となった祖母はもう追えない
祖母らしいねと
寒凪の空を見つめた
/ 冬晴れ
どんよりとした曇り空の多い季節。
外に出るのも億劫になるけれど。
今日は珍しく
気持ちいいほど見事な冬晴れ。
こんな日は
ふわふわのマフラーを巻いて。
お気に入りのカフェがあるあの街にでも
出掛けようかな。
冬晴れ
遠い昔 冬晴れの一日が
曇ることなく夕映えに移りゆく
美しい時間が一番好きでした
だいぶ大人になってから
晴れていても何か心許ない
そんな感情を覚えたあたりは
たぶん何かがツラかったんだろうな
悲しいほどお天気って
すっごいわかる〜
いつだったかつい口にしたのを覚えています
冬晴れ
天気がいい日が続いている。
きっとそのうち雨が降るだろう。
だから晴れの日が嬉しく感じる。
今風邪をひいている。
鼻が詰まるし、喉も痛い。
健康な時には気付きにくいんだけど
元気でいれることはとっても大事で
嬉しいことなんだと感じる。
早く風邪が治りますように。
冷たいけれど乾いた風が私の横を吹き抜けていく。
ふと見上げるとスッキリと澄み切った冬晴れの空が広がっていた。
冬晴れや初ワクチンへ子を連れる
新型コロナ発生から5年目。現在脅威となっているオミクロン株感染の重症化リスク軽減のため、とうとう2歳の娘もワクチン接種をすると決めた。
まだ開発から日の浅い投薬であるため、正直接種については夫婦で何度も検討した。かかりつけ医にも相談の元、接種する選択に至った。
接種はすぐに終わった。昼寝をしなかったため、帰宅してから遅いから昼寝に入った。今のところ副反応による発熱や不機嫌はない。お疲れさま……。
(初投稿)
冬晴れの朝
君を思いながら
誰もいない通学路を歩く
「エー、この後は一旦自由行動とします。各々身体を休めて夜に備えてください」
はーい、と返事をするように全員が無言のまま頷く。声に出さずとも、みんなの意志が同じタイミングで一つの所に収束していくのが分かった。
顧問の話が終わると、部長が「ごちそうさまでした」と挨拶をした。それに続いてみんなも胸の前で小さく手を合わせて口々にごちそうさまを言うと、ばらばらと席を立ち、さざめきのような談笑を交わしながら食堂を出ていった。
あの不思議な一体感と、満ち足りた疲労感。腹が満たされて眠い、という生物学的理由だけではなかったように思う。
毎年冬に行われる天文部の合宿中、私達の一日は昼過ぎに始まり、深夜に活動のピークを迎え、そして世の中の大半の人間が重い身体に鞭打って布団から出る頃に終わる。
朝7時。冷えきった身体に染み込むような優しく温かい朝食を頂いたら、その後は夕方に再び望遠鏡などの機材を設置するまで完全に自由行動だ。一応昼食も用意されるけれど、食べるか食べないかは個人の意思に任されている。
合宿のしおりを開くと、行程表には16時までブチ抜きで『午睡』と書いてある。
午睡、つまり昼寝である。
日頃「早寝早起き」と一種の脅迫のように刷り込まれながら生活している高校生諸君、ここでは最長9時間にも及ぶ『おひるね』が合法的に認められているのだ。ビバ、昼夜逆転生活。
みんながぞろぞろと2階の宿泊部屋に引き揚げる中、私は食堂の大きな窓に寄って外を眺めた。
夏は畑になるであろう一面の銀世界の向こうに、青く霞んだ山々が見える。さっきまで夜の名残を残していた西の空も、今ではすっかり朝のすっきりとした空気を湛えていた。
食堂の窓の一部は扉になっていて、そのままテラスに出ることが出来た。
少し迷ってから、私はその扉を開けると外に出た。白いセーターの編み目を透かして冬の冷たい空気が一気に体を包み込む。
昇ったばかりの太陽の光が辺りに降り積もった真っ白な雪をさらに輝かせて、一晩中闇に凝らし続けた瞳に眩しかった。思わず目を閉じると、瞼の血管が透けて温かなピンク色に染まるのが見えた。
「寒くないの?」
不意に声がして振り向くと、相部屋の樫井だった。
モコモコの裏地の付いたパーカーを掻き寄せるように腕を組んで、やっぱ寒ぃーなーと言いながら確かめるように白い息を吐いた。
「…いい天気だね」
「おん」
星を観るために建てられたこの山荘から見える景色は、それが朝であろうと本当に美しかった。
薄い碧からブルーのグラデーションに染まる冬晴れの空に、夜だったら部員全員が恨み言をいうであろう立派な巻雲が絵画のようによく映えていた。
私達は光合成する植物よろしく、しばらく黙ってそれを眺めていた。
「つかやっぱ寒すぎるだろ」
「だよね。戻るか」
「戻ろう」
なにしてんだよ、私達。青春だよ。うるせえ。と笑いながら、2階へと続く階段を上る。
「あー、先生が午後に希望者連れて野辺山行くって言ってたけど、どうする?」
「んー起きれたら行く」
それ絶対行かないじゃん。そう言ってまた笑い合う。徹夜明けでハイになってるのか、話すこと全部が可笑しくて、見るもの全てが眩しかった。
それから寝間着に着替えると、私達はもぞもぞとベットに潜り込む。
アラームかけていい?
いいよ。
ん。
じゃあ。
「おやすみ」
1日の始まりを彩る冬晴れの空とカーテン1枚隔てたこちら側で、私達はようやく眠りにつく。
─冬晴れ─
あたたかな陽射しのなか、穏やかな心地で目を閉じる。柔らかな冬晴れの光が瞼を焦がしていく。
そうして微睡む。
おやすみなさい。
お気に入りの黒い厚底ブーツをはいて
姿見に姿を映すと、
疲れ切った顔のお姉さんと視線がぶつかる
思わず口からこぼれる乾いた笑い
あ、急がなきゃ
7時を告げた腕時計と共に
慌ててドアを開け
外に飛び出すと
透き通るような淡い青
たおやかに広がる陽光
静かに群青色を秘めた山々の影
鮮やかな色彩を纏ってゆるやかに広がる世界が
目に飛び込んできた
何がかはわからないけれど
なんとかなりそうな気がして
自然と口角が上がる
コツコツごきげんな足取りで
駅に向かう
「冬晴れ」
遊んでいると冬なのに暑くなるからうんどうになっていい
冬晴れ
「さむーい」
「先に行くなよ」
ダウンジャケットを着た竜胆、ノーカラーコートの蘭、凝ったデザインのロングコートを着たりな。外の空気は澄んで空の青も淡く、薄氷が張ったような済んだ冬だった。太陽の光は夏よりもずっと優しく、かすかに見つめるだけならば許されるくらいの柔らかさをしている。穏やかなその空気に似合わず気温は低く、りなはしっかりと眉をひそめた。その美しい昼下がりには似合わない。
「え? さむい、いつも家にいるから冬を舐めていました」
「帰る?」
「帰らない」
「オレのマフラー使う?」
「外したら死ぬよ?」
「死なねーよ」
竜胆が雑に外したマフラーをぐるぐると巻かれて、きゃあと子供のように声をあげる。「竜胆の体温残ってるあったかい」「……そーかよ」嬉しそうにマフラーに顔を埋めるりなを照れくさそうに見つめる竜胆、そしてそのふたりをなごやかに眺める蘭。冬の日照は短いが、その空間はどこか永遠を感じさせた。
寒い日々
ふとした瞬間に温かさを感じる
それは暖かいものを食べた時とは少し違くて
かといってお布団に入った時の温かさとも違う
それは人との触れ合いの中にある
私たちが住む地域に四季があるように
人の心の中にも四季はあると思う
それは寂しいや楽しい。
怒ってるや喜んでると似たようなものだと思う。
私が思う心の冬は何も無い空間にぽつんと
ただ自分の体がある
そんな感覚のときだと思う。
そして、わたしが思う冬晴れは
そんな寒い何も無い冬に
たった一筋の光
人との触れ合いの中にあると思う。