『入道雲』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どデカい入道雲を発見したら
天空の城ラピュタだ!と思っちゃうし、
竜の巣じゃん!とテンション上がっちゃう、
40秒で支度して、
あの雷雲の中に突撃したいという想いに駆られる。
冒険心を擽る雲。
【入道雲】#14
最近は、見なくなった。
見ないと言うよりは、気にも止めなくなったんだろう。
いつだって夏の象徴で。
恐れと畏れを一身に受けて。
様々な別名を持つ、夏の空の代名詞。
”入道雲”。そんな例えをもらえるには、一体どれだけかかるんだろう?
入道雲
「 入道雲 」No.10
「いってらっしゃーい!」
「行ってきまーすー。」
朝、家を出るとすぐに空を見る。今日はとても晴れていて、雲は入道雲だった。
まるで、絵の中に入れられたような感覚になった。
ほら入道雲が見える
あっちに向かって帰るんだよ
地元は雷雨だってさ
入道雲も大きくなりすぎて
かなとこ雲になってるし
雷激しそう
着く頃には止んでいるといいね
洗濯物はあきらめな
降らないよりは降った方がいいよ
お庭の水やり一回さぼれるし
補習があるというのはすごく嫌なはずだ、そこに君がいなかったら。友達もみんな遊んでいて羨ましいけどあなたに近づける時間は点数の悪かった幸運にしか作れない、窓の外の入道雲を見るふりをしてあなたの顔を見れる。
やっぱり夏って暑くて爽やかで素晴らしい
「台風一過」と聞いて「台風一家」を思う人は多いが、「入道雲」はどうだろう。
「にゅうどうぐも」と呼ばれる大きな雲は、入道がお坊さんと同義なことも、大入道という妖怪のことも知らなかったた子どものわたしにとっては、絵の具がチューブから「にゅう」っと出る感じと、その後「どぅ」っと夕立になるのとセットで脳内にイメージされていた。
「積乱雲」なんて言われるとなんだかカッコ良すぎて「にゅう」っ「どぅ」っという湿気を含んだ夏の躍動感がリアルじゃない気がする。
同時期の記憶に「怖いワンマンバス」というのがあった。今はもう乗車員が運転手さん1人なのが当たり前になって(昔は車掌さんも同乗していた)その表示を見ることも少ないが、当時「ワンマン社長」という言葉を「思うがままに振る舞う独裁者」といったイメージで学習していたわたし。
「ワンマンバス」と書かれたバスは強面の運転手さん(ごめんなさい)による独裁下におかれた恐ろしい乗り物に思われ、なんでそんな怖いことを堂々と表示するんだ、誰も乗りたがらないよ?と子ども心にバス会社のマーケティング戦略に疑問を抱いていた。
昔も今も、子どもが耳から聴き覚えた勘違い言葉は日々生まれていて、「台風一家」や「お食事券」「重いコンダーラ」「謝って発砲」は定番だが、ひょっとしてどなたか収集整理なさってるかもしれない…集大成があったら笑ったり感心したりで堪能したいなぁ。
「入道雲」
#150
忙し過ぎると
空を見上げることさえ
忘れてしまう。
ボロボロだったあの時も
今と同じように
貴重な
わたしの時間が
刻々と過ぎていってたこと
いつの間にか
忘れてた。
あの雲みたいに
ちっぽけな自分を
大きく見せようと
必死だった
愚かなわたし。
#入道雲
『入道雲』そう聞くと身構える。記憶の波に呑まれぬように、必死に記憶を頭の隅に追いやる。呑まれてしまったら、終わりだ。あの時のように、なってしまう。
抑える方法のうちの一つに、自傷行為がある。恐らく、これが一番手っ取り早く効果的、でも…しない。もうしないと決めた。
わたしにとって、自傷行為は、トラウマから目を逸らす手段に過ぎない。わたしは、目を逸らさず…向き合う。自分と向き合う。少しで良い。少しずつで良い。怖く、恐ろしくて良い。時には、目を逸らすことも大切だと知っている。でも、今は向き合いたい。あの時の自分と…。
困難は、乗り越えるだけが解決の方法じゃない。無理に乗り越える必要は、決して無いのだ。手段は、ひとつじゃない。自分に合う方法で、解決すれば良い。その方法が、見つかるまで迷い…戸惑い、苦しみ…藻掻けば良い。
生きてさえ…居れば、いつか必ずどうにか成る。今を生きるわたしなら、必ず出来る。やり遂げる。受け入れられる。自分に合う方法を見つけられる。
そして、今を生きるわたしなら…きっと…きっと…未来を明るく出来る。
「入道雲の後ろが見てみたい」
僕は突然そう思った。
今すぐ旅に出よう。
冒険の旅だ。
幸いポケットの中には、今日のおやつののチョコレートがある。
飲み物は何とかなるだろう。
「まずはどうやって近づくか、だな」
走っていけば近づけるだろうか。
間に合うだろうか。
消える前に、形が変わってしまう前に。
「ようし行くぞ」
太陽は眩しかったけど、僕は雲に向かって、空の上の方に向かって思いっきり走った。
なぜかわからないけど、僕は空を走れたんだ!
最初はうまく走れなかったけど、だんだんと慣れてきて、ぐいぐい走れた。
地面とはもちろん違う、水とも違う、自転車を漕いでいるのとも違う不思議な感じ。
だけど、ちゃんと空気の地面(これ以上の例えはうかばないよ)を踏み蹴って走ったんだよ!
楽しかった!
どんどん走って、入道雲に会いに行く。
その時は、とても自由な気持ちだったんだ。
その時の僕は気づかなかったけど、側で見守ってくれていたんだ。
小さな妖精が、その時からずっと僕を見守っていたんだって。
どうして?って聞いてみたんだ。
そうしたら、小さい声でそうっと教えてくれた。
僕の耳より小さな妖精の声が、耳の入口から聞こえるものだから、くすぐったくて、思わず体がよじれてしまった。
「入道雲から頼まれたのです」
「どうして?」
「自分の裏側が見たいと思ってくれたあなたが、可愛らしくて、応援したくなったんですって」
妖精は、ふふふっと笑った。
僕も照れくさくなって、うふふって笑っちゃった。
「結局行けなかったけど、ね」
間に合わなかった。
入道雲は、あと少しっていう所で消えてしまったんだ。
悔しかった。
汗いっぱいの体が、いっぺんにもっと熱くなった。
ポケットの中のチョコレートは、もう溶けていた。
地面に降りた時には、地面の硬さにびっくりしたんだ。
まるで久しぶりに地上に降りたみたい。
そう、久しぶりに…。
ハッと気付いた。
僕は今、蜘蛛の巣の中にいる。
捕まってしまった。
僕は蝶々。
いつの間にか眠っていたらしい。
ああ、もう一度空を、もう一度…。
「入道雲」
入道雲……。
まるで、今の私のよう。
あの悪女に台無しにされた時代(とき)の
上に、乱れた人生の積み重ね。
あの入道雲の向こうで、人でなしの今井裕子は、さぞかし高飛車な人生を送っていることだろう。
この歳になっても、雷神(いかずちのかみ)は居たら素敵だな……と思っている。
ふわりふわり
行方も知らぬ
君と雲の上で
逃避行
夏を感じるなんて
あんまりも安易かもしれないけど
それくらいしか
思い入れなんて無いんだもの
入道雲
入道雲を見ていつも思うこと
絶対あの中にラピュタある。
お題『入道雲』
遠くで雷が鳴った。
大きな、大きな、もくもくとした雲がのっしのっしと近づいてきて、頭の上で泣き出した。
あまりにも激しく泣くものだから、私は言ったの。
『あなたの涙は私を部屋に閉じ込めたけれど、草木や作物をうるおしてくれた。それに低くうなる雷鳴も、地面を叩きつける雨音も、たまには気分転換になるもの。だから、ありがとう。泣きたくなったらまた来てね』
「……どうかしら、フェネス?」
主様は街にいる、教育環境の整っていない子どもたちを集めてミヤジさんが開く勉強会によく参加なさっている。
年齢も性別もバラバラな参加者の中でも、特に幼い子どもに絵本の読み聞かせをしているのは俺も知っていた。
そして、ただ絵本を読むだけでは物足りなくなったらしく、とうとう絵本そのものを完成させたのだ。スケッチブックに描かれた積乱雲の絵は立体感も素晴らしく、そして添えられた文章からは主様のやさしい心が垣間見れて……俺は、俺はこのように素敵な女性に育ちつつある主様を誇らしく思う。
「なんで泣いてるの? そんなに酷かった?」
ボロボロ泣く俺なんかのことまで気遣ってくださる。
「いえ、俺は感動してしまいました」
ハンカチで目頭を押さえれば「大げさ」と肩を竦めて笑っていらっしゃる。
「フェネスの涙じゃ草木も作物も潤わない。だから、仕方がないから私がそばにいて守ってあげる」
俺の隣に座った主様は、そのままこてんと俺の腕に頭を預けてきた。
入道雲
青空で晴れたとある夏の日。
空を見上げると入道雲が目に入る。
雲は流れるままにゆっくりと姿を大きく見せる。
そのまま、絵を描きたい程の鮮明さ。
麦わら帽子、向日葵、自転車、 カモメ 、海、山、色々な光景が、色々な世代の物、場所、人物、食べ物が浮かんでくる。
一番の光景が目に浮かんでくるのは、釣りをしている人達だ。
これから釣れるであろう、旨い魚に向かって、餌となる餌を、魚も魚なりに頭が良いから上手い餌を厳選し、選び抜き餌を見つけ、釣り針に餌を付け、ルアーを振り上げ、海に向かって、魚釣りを始める。
やがて、ウキを目処に魚を引き上げ、旨い魚を釣り上げる。
まさに今じゃ風物詩となったものだろう。
どう調理するのかは、釣り師の腕の見せどころ(魅せどころ)。
こちらはそれを他の海の生物のように黙ってそれを見ている。
おっと、話はだいぶそれてしまったが、
釣り師の今後の活躍に私は期待しよう。
これからの良い夏と共に
そして、
これから訪れる春夏秋冬と共に。
[入道雲]
みなさんは、なぜ入道雲と呼ばれているか知ってい
ますか?それは‥
力持ちの体の大きなお坊さんを「入道」といい、
雲の形が力こぶのある入道に似ていることから、
入道雲という名前がつけられましたそうです。
(Google先生)
「あの雲の上の向こうにラピュタはある!」
見たら絶対思い出す笑
#6 入道雲
入道雲
わたしは入道雲なの…
ふわふわふわふわ
浮いて…おさんぽ
涙雨も流れて
わたしもきえて
しまう
つらいの
かなしいの…
入道雲さん
助けてね…
ゆっくり入道雲さん
と眠ることにします
おやすみ
「入道雲」
この雲は夏を感じさせながら
雷を運んでくる
その夏らしい清々しさとは裏腹に。
君の人生もきっと言わないだけで
辛いこと、いっぱいあったんだろうな。
君の辛いことを全部僕が
肩代わりできればいいのにな
楽しいの絶頂と少しの現実逃避の時間。
入道雲が消える頃、私は今日も宿題やらなかったなあって他人事のように思っていた。