『優しくしないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
優しくしないで
帰宅するとリビングからピコピコと音がする。
ただいま。
おかえり。テレビを睨んだまま年上の彼女が言う。手元のコントローラーが上に下にと揺れている。初心者の証だ。
どこまで進んだ?
……2−1。
まだ?、と言いかけて、慌てて、そうか、と言い直した。昨日からやってるみたいだが、あまり上達していないようだ。
着替えながらチラッと画面を見ると、帽子を被ったヒゲのおじさんが、穴に落ちてやられたところだった。
なんでこの人、ちゃんと止まってくれないの。絶対に滑って落ちちゃう。いつもここで。
そういうゲームだからね。貸して。そこだけやってあげる。 僕がそう言うと、
あら、やさしい。でもいい。これは私の戦いなの。 話している間も、視線はテレビから外れない。
これは……、そっとしておくべきだな。僕はヤカンに火を入れ、静かにカップ麺の蓋を開けた。お湯を入れ3分待っても、依然としてクリアならず。
今日も僕は、麺をすする音をなんとか抑えながら、彼女の果てしない戦いを見守るのであった。
『優しくしないで』
「優しくしないで」
伸ばされた手を、思い切り叩き落として言った。
僕は貴方が嫌いだ。
だから、僕にかまわないで。
「そっか、ごめん」
貴方は困ったように眉を下げて笑った。
それに僕はまた腹を立てる。
笑いたくなければ笑わなければ良い。
僕に対して怒れば良いだけの事なのに。
「……」
でも僕は貴方が嫌いだから、親切にそんなアドバイスなんかしない。
これ以上顔を見てイライラするのも嫌で、貴方を置いて教室を出た。
そのまま怒りをエネルギーに変えて、ズンズン進み屋上に出る。
「……」
放課後、誰もいない屋上。
僕は思わず叫びたくなったけど、フェンスを殴るに留めた。
(バカじゃないの)
その言葉だけが、ぐるぐる身体の中を回る。
貴方の困ったような笑顔が嫌い。
嫌ならはっきり嫌だと言えば良い。
他人に優しくして、裏切られて傷付いたみたいに笑わないで。
最初から他人になんて優しくしなければ良い。
他人なんてどうだって良いんだから。
そう、他人なんてどうでも良いんだ。
(……あぁ、腹が立つ)
なのにどうして、こんなに貴方が腹立たしいんだろう。
「バカじゃないの」
笑うなら、楽しい時だけ綺麗に笑えばいいのに。
ーーー
体調不良文にも♡ありがとうございました。
それは
対象があるから
あふれてくる感情は
読み取っているから
そして
空想するから
ひねくれているかも知れないが…
優しい言葉が時には人を傷つける事もある
恋愛の別れ際を除けばほとんどは「優しくしないで」とはならないだろう。
それ以外で、私が経験した良かれと思いかけてくれた言葉に胸が苦しくなった事とは父が亡くなった時…
急死した父親は70代だった。皆、一応に
「この度は突然の事で…」これは別に良い
次に必ずこう言う…「まだまだお若かったのにね…」って…私も立場が違えば普通に言っていたと思う。もちろん「もっと長生きして欲しかったね」と言う優しさから出る言葉だとも理解出来る。
けれど…家族は、悲しみの中必死に自分に言い聞かせている…
「寿命だった、天寿を全うした」と…
周りが寄り添いかけてくれる言葉に私も初めて「何かちがう?」と感じた。
色々経験してこそわかる感情…
それ以来、たとえ相手が何歳であろうとも
私はその言葉を使わなくなった。
時には黙って見守る、そんな優しさもある
優しくしないで
そこに打算がないのなら
あなたのその優しさが
わたしには眩しすぎるから
優しくしないで
優しくしないで
明日の朝にはどうせ私を殴るんでしょ
優しくしないで
離れられなくなっちゃうじゃない
‐優しくしないで‐
♯43
『優しくしないで』
優しくしないで
僕なんかに関わらないで
君まで不幸になってしまうから
だからね最後のお願いだ
僕の前からいなくなって
...ごめんね
#10
そう思うんだったら。
あなたが優しくさせなければ良い。
どうするか否かは私次第。
私がしっかりしていればいいだけのこと。
たとえ相手がやさしくして来たとしても、
軽くあしらったらヨロシ。
ピシャリと云うんじゃなくて、
「私に構わなくてもいーから」
とペラッペラな対応をすればいい。
そんな自分に
きっと元氣にさせてもらえるよ。
君ががどんなに
優しくしてくれても
ボクの心には入れないよ
ボクの心は
あのひとへの想いで
埋め尽くされて
少しの隙間もないのだから
君のその優しさを
ボクに使うのは
無駄なこと
受け止められなくて
ゴメン
これまでありがとう
なんて
ボクには
とても言えそうにないなぁ…
# 優しくしないで
詩彩音
優しくしないでAyase.
Ayaseはきっとあそこでフィナーレを
迎えた方が良かったのではないかと思う。
でも私の元気の源であるAyase君。
きっともっとすごい人になる!
優しくするのって自己満足。
優しくさせておやりなさいよ。
[優しくしないで]
本当の心を見せない人は多い。
でも、それでいいと想う。
『優しくしないで』
あなたが、いま
そう言える環境にあるなら
とてもしあわせなことです
全てを受け止めてくれる誰かの存在
安心感があるからこそ
言える言葉なのですから
もしも
誰かにこう言われたことがあるなら
あなたは、きっと
母のような愛をお持ちなのでしょう
世界中が、今日も
愛と優しさで溢れますように
拒絶されたことを理解するのに、短くない時間がかかった。
優しさへの拒絶。
折角親切にしてやったのにと言う感情が芽生え慌てて首を振った。
これはいけない。
受け取ることの自由もあるのだ。
それでも、優しくしないでと走り去る姿が目に焼き付いて離れない。
優しくしないで
優しくしないで
独りでも大丈夫
ほっといて
拒絶する自分
でも寂しがりやで
なんて面倒くさい自分
期待してしまうから
最初から
叶わない恋だとは分かっていた
あなたくらい素敵な人が
フリーだなんてありえないから
理屈で嫌いになれるなら、
あなたを好きになったりしない
もう、これ以上優しくしないでよ
あなたのことを嫌いにさせてほしい
私が君のこと好きなの知ってるくせに
付き合う気ないくせに
優しくしないでよ
何年も前から知ってたくせに
私に期待させるようなことしないでよ
私に優しくする君が大嫌いだ
お返しを期待してまで優しくしないでくれ
暇じゃないんでね
優しくしないで
いつか、手を離す時が来るなら
いつか、突き放す日が来るなら
いつか、いつか血みどろになりながら
向かい合い、泣く日が来るなら
優しくしないでほしかったなぁ
愛さないでほしかったなぁ
だって、優しくされたら
不器用でも愛があることを知っていたら
嫌いになれないじゃないか
どうして、右手で愛を示しながら
左手で人を刺せるのだろう
どうして、脆すぎるほど優しいのに
あなたに触れると傷つくのだろう
どうして、私に縋り付くその手で
差し伸べる私の手を振り払うのだろう
どうして、愛しているくせに
まともな愛をくれなかったのだろう
愛されたから、
今も愛されていると確信できるから
憎みたいのに
愛しくて
恨みたいのに
哀れんで
嫌いたいのに
大好きで
罵りたいのに、
本当は、家族のままでいたかった
私の心、ミキサーにかけたみたいに
ぐっちゃぐちゃだ
どろどろの怨嗟の声と
寂しい子どもの泣き声が
ずっとずっと鳴り止まない
どうしたらよかったんだろう、と
考えて考えて、人に聞きもして
でも結局、どうにもならなかったと
その答えばかり
そして今も夢に見る
あなたの夢を
まことの悪夢であるように
あなたがこの世を去る日を恐れている
私の心があらわになる日を
その日はきっと遠くない
私がその前に逝かなければ
最後に貰ったネックレス
仔猫のペンダントトップのネックレス
私の趣味じゃない、でも可愛らしいネックレス
見る度思い出す度にあなたの姿が脳裏に浮かぶ
どうしようもない感情が湧くのに捨てられない
ああ本当に、心の底から憎めたら良かったのに
「優しくしないで」
優しくも出来ないし 邪魔ばかりしちゃうけど
頑張れば許される なんて事はない
努力の量じゃない 何をしているのか それが大事
優しくしないで、自分のことを惨めに思ってしまうから。
優しくしないで、その優しさに浸ると勘違いするから。
貴方からみたら「普通」かもしれないけれど、
私にとっては「特別」だから。