『何でもないフリ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
大丈夫…大丈夫心配無いからと、自分に言い聞かせる。
昨日迄は、何ともなかったのに嫌な話を聞いた。
子供の寝顔を見ながら涙が止まらない、大丈夫大丈夫と。
呪いのように心の中で唱える!
明日の朝は、温かいご飯が作れますように大丈夫。
街の喧騒を聞いているだけで僕は何でもないフリができる。
僕は暗いのに街は明るい。
僕が静かなのに街はうるさい。
でも、そうするしか生きてはいけない。
君と会ってしまったらどうしよう。
意図せずバッタリ、街中で。
想像しただけで叫んでしまいそうだ。
切り刻まれて血みどろな内を、思いっきり。
君のせいだと、君がやった事だと。
君も、同じように傷つけばいいと。
君はなんでなんでもないふりをするんだろう。
知らないフリでもするんだろう。
また、こちらをいないものにするんだ。
それがどれだけ傷つけるかなんて、考えもしないで。
君が上機嫌で
帰ってきても
何があったか深くは聞かないよ
君には君の時間が
流れているから
わたしは見守るだけ
何でもないフリ
何でもないフリ
傷ついてないフリ
誰もいないところで泣いてるのに
『何でもないフリ』
「ねえ、今日はいい事あった?」
「えっ!?なっなんでもないよ!!」
唐突に聞かれて思わずバレそうな嘘をつく。
そっかと彼は返してスマホを見始める。
危ない危ない...明日は彼の誕生日でサプライズを
開こうと思っていたが気持ちが先走りすぎたようだ。
飾り付けも完成して明日こっそり飾る準備はできている。
料理も下準備は完了。
明日が待ち遠しいなあ。
明日は彼に喜んでもらえるように頑張るぞ!
そう意気込み掃除を張り切る。
何やら張り切る彼女の背中を見つめながら
明日自分の誕生日だということを思い出した。
彼女が何をしたいかを察したので黙って見守ることにした。
明日はうんと楽しませてもらおうかな。
語り部シルヴァ
あ…まただ。君が他の子といると増していく怒り。君が私に気づいてくれない悲しみ。勇気の出ない自分への腹立たしさ。全てまとめてこれは私のエゴ。自分だけを見て欲しいという独占欲と自由でいて欲しいという希望。エゴを通り越したわがままなのかもしれないな。君は悪くないのに君が憎(いとし)いよ。私に優しさを振りまいてくれる時、また何でもないフリ。
家の中。2階にいるはずなのに1階からの怒声が響いてる。それは他でもない、私の父。怒りが向けられたのが母でも祖父でも私でも構わない。私には関係ないのだから。庇うことに疲れたから、人を助ける正義に嫌気が差したから自分の部屋に引きこもって何も出来ない出来損ない。それでもいい。モラハラなんてとっくの昔に気づいてる。私にとって親は絶対的存在だから逆らえない。だから今日も大人しくヘッドホンをつけてかける大音量の音楽。何でもないフリ。
「やったー!先生、私この教科で学年1位とったんだよー?やったーやった!」
また周りの誰かが喜んでいる。点数を公開することは誰かと比較されるということ。
私の順位は全て1桁内に収まっていて学年順位は3本指にはゆうに入っている。しかし私が公開しても「それを取ること」が当たり前であの子のように褒められることは無い。そして、また誰かに負けてしまった敗北感に苛まれる。
常に人の上に立っていなさい。と願いが込められて付けられた私の名前。私が1位でなければ意味を成さない名前。家へ帰ると兄と姉とまた比べられるのだ。わかっている、それでも
「おめでとう。すごいね、本当に尊敬してるよ」
って伝えてまた何でもないフリ。
題材「何でもないフリ」
何でもないフリ
辛いことがあっても、大切な人たちに悟られまいと、めいっぱい平気なふりをする
何でもないフリ
心配されたくない させたくない
気づいてほしくない 気づいてしまったら
戻れない 貴方を守りたいから
"何でもないフリ"をする
私の中の ちょうど胃の辺りに
ふか〜い沼がある
それを横目で気にしながら
”何でもないふり”をして
グルグルとまわりをあるいている
そんな感じかな
キリキリする
【なんでもないフリ】
『それはね、、恋だよ。』
夕日の茜色が青春の1ページを物語るかの如く並んだ机に影を落とす。
少しだけ冷たい風が吹き、季節はもう秋だと感じさせる乾いた空気感。
『いや〜美琴もついに好きな人ができたかぁ〜』
机に肘をついて黄昏るくるみは心から私の幸せを願っているかのような微笑みを向けた。
『好きな人っていうか、、まだわかんないけど、、』
私も思わずニヤける顔を抑えつつ悩ましい顔をする。
午後5時の町内チャイムが鳴り、小学生特有の高い声が遠巻きに聞こえる。
『ねぇ、次の土曜日、デートに誘ってみたら?』
心底おもしろそうに笑うくるみ。
誘うのも結構勇気いるのに!とか考えるけれど、先輩と一緒に遊ぶ自分を想像してみたりして頬が緩む。
『誘っ、、ちゃう?ちゃいます??』
ポケットからスマホを取り出し、緑のメッセージアプリをタップする。
青いピンでタグ付けしてあるのは1人のみ。
最近で会話したのはもう2日も前。
何か共通した話題があればいいんだけど、あいにく少女漫画しか読んでこなかった私にとって少年漫画は刺激が強すぎた。
先輩は漫研部に所属していて漫画が大好き。
そんな先輩と仲良くなるためには頑張って漫画を調べないと!!
『ぇーと、、今週の土曜日空いてますかーっと、、』
誤字脱字がないか確認して送信ボタンを押そうとしてやめる。
『うぅ、、勇気が、、』
断られたらどうしよう。予定あるって言ってたのに別の人と歩いてたらどうしよう。
そんなたらればの不安が私の指を止める。
でも、、送らないで後悔するよりは、送って後悔した方がいい!絶対それがいい!!
ぽしゅっ
こちらの気も知らずに軽快な音を立てて送信されるメッセージ。
なんて返ってくるのか見るのが怖くてスマホを閉じた。
『よし。帰ろっかー。』
まだ胸がドキドキする。
あー、、デートオッケーしてくれたら何着てこ。
髪の毛も可愛くしていかなきゃ。
『あーニヤニヤしちゃってー。かわいいなぁ。』
くるみにクスクス笑われながら夕日を見つめた。
___________
『くるみちゃんって呼んでもいい?』
『くるみ!次移動教室だよ。一緒行こう?』
『くるみ、どうしたの?何かあったら私に言って!』
『ね、くるみ!お誕生日おめでとう。』
嗚呼、、私に向かって笑いかけてくれる貴方。
いつも私の名前を呼び、その向日葵のような美しい笑顔を私に向けてくれる。
いつからだったろうか。
この感情が友達としての愛だと感じなくなったのは。
貴方が好きでたまらなかった。
いつでも貴方の幸せを願っていた。
なのに。
『先輩ってさ、好きな人いるのかな、、』
頭を思い切り殴られた感じがした。
簡単に例えたら、がつーんって。
もう何も考えられなくなったけれど、貴方の幸せを願ったのだから私はなんでもないフリをした。
『応援するよ!友達だし!』
友達、、胸が苦しくなった。
喉から振り絞って出したその言葉も、私の腹の中に渦巻くどす黒く赤い感情も、全部、全部。
なんでもないフリをした。
今日は、もう、眠るから。
明日は、もう、苦しくありませんように。
ねえ、こっち見てよ。
何隠してんの?
隠したって無駄だよ。私分かるんだから。
なんにもない?
そんなわけない。
強がってないで諦めて話しちゃってよ。
なんでもないフリしないでよ。
私じゃ相談相手にすらなれない?
あの子じゃないと素直になってくれないんだ。
そういうことでしょ?
信用してないし、気持ちを共有したい相手じゃない。
あーあ、私って惨め。
私はこんなにもあなたのこと分かりたいのに。
こんなにもあなたのこと分かってるのに。
あなたが苦しんでいることに気がついているのに。
あの子は全く気づいてないのに。
お互い辛い道に自ら入って行っちゃって。
ばかみたい。
実際ばかだ。
ばかにならないと生きていけないよね、なんて話を大きくしちゃったけど。
なんでもないフリってなんでできてしまうんだろう。
耐えきれずに泣き出して仕舞えば、誰かは気がついてくれるのに。
私のこの「なんでもないフリ」はあなたも、
他の誰だって気づいてくれないんだね。
『何でもないフリ』
君の前ではいつも、
平気なフリをするのが私のルール。
話すたびに心臓が暴れ回ってるなんて、
絶対にバレちゃいけないから。
でも内心では、君と私の物語を
勝手に頭の中で上映中。
『主演は私、相手役は君』って、
誰も観てない映画をひとりで演じてる。
ただ、どんなに素敵なストーリーを描いても、
君はいつも、遠くの客席に座ってるだけで、
舞台に上がることはない。
エンドロールが流れる頃には、
私だけが泣いてるんだろうな。
【何でもないフリ】
最近になって、やっとわかったことがある。
俺は"あいつ"の嘘に気付けなかったんだ。
それも、付き合いの長い同級生に言われて知った。
全く、気が付かなかった。
"こいつ "が笑いながら大丈夫だと言うのなら
大丈夫なんだろうと、そう思っていた。
俺は、"あいつ"のことを、何もわかっていなかった。
知り合って3年目に入り、
他愛もないことや自分のことも話すようになって、
"あいつ"がどんな考え方をする奴なのか、
わかったような気になっていた。
けどそれは、俺の思い上がりだった。
結局、肝心な部分までは、わかっていなかった。
「…そういう訳だ。早く戻って来いよ。」
『あぁ。…そうだな。』
何でもないフリが上手い"あの馬鹿"を、
これ以上、独りにはさせられない。
何でもないフリ。
何でもないフリ?
できてないな。
本当は
ずっと
ゆうが
大好きなのに。
しばらくは
内緒で。
何でもないフリ…
なんで目ぇ合わせないの?ねぇ??
こんなに苦しくなるなら、気づかなきゃ良かった。
いつからだろう、君だけが特別になったのは。君だけが他の人とは違う。キラキラして見えた。かっこよくて、かわいくて、好きになった。君の全てが好き。自分でも不思議なくらい、信じられないくらい好きだった。
でも、好きでいるだけでいい。何もいらない。求めないから。
だから、好きでいていいですか。
上手くなったね何でもないフリ
上手くなるなら別のがよかった
何でもないフリする時のあなた
斜め下見る癖があるのよ
何もできないかもしれないけど
何でもないフリするのはやめて
何でもないフリしてみるけれど
本当は誰かに縋って泣きたい
何でもないよとあなたが言う度
私の心が傷付くんだよ
習い性なの何でもないフリ
素顔の見せ方なんてとうに忘れた
何でもないフリに疲れた夜は
あなたの背中に縋りたい
【何でもないフリ】
何でもないふりなんてしないで。
私の気持ちを無視しないで。
それならいっそ、ズタズタに心を引き裂いてくれたら良かったのに。
ずるいよ。そこで困るなんて。
好きなの。先生がどうしようもなく好き。