『何でもないフリ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日まで一週間くらいずっと晩御飯は鍋。
親に「ごめんね」と言われて、なんでもないフリをした。
何でもないフリ
「今日は大安です。一粒万倍日です。」
宝くじ売り場前で繰り返される呼び込みの声。
世の中の吉日が万人にとって吉日ではないようだ。当たり前か、吉日であろうとなかろうと事故や病気で亡くなる人もいるのだから。
慎重な性格といえば聞こえが良いが、面倒臭がりで臆病だからゆえに自分から知らない場所に足を運んだり、珍しいものを食べに出かけたりしない。
知りたいとなんて思わないみたいなフリをしているが、年齢を重ねてもまだこんなことすら知らないなんて恥ずかしいという気持ちもある。
無欲で慎ましいとは程遠く、内面には人間らしい欲望もあるし、嫉妬や妬みもある。何でもないフリをしているだけなのだ。
子供の頃から感情や欲望が周りに伝わらないように、寂しく辛くても、笑顔を作り、嬉しくて飛び跳ねたい時には冷静を装った。
自分自身の素の感情に嘘をつき続けることで、自分を愛せなくなった。ズルくて、したたかな感じがして、なぜ素直になれないんだろうかと苦しんだ。
音楽を通して、素直な自分を表に出すことへの恐怖や不安が小さくなった。私が出会った楽器は、二胡という弦楽器だ。“ド”の鍵盤を押さえれば、必ず“ド”が出るピアノとは違い、緊張、苛立ち、心地よさ、自信の有無といった内面の状態が、指に入る力の度合いや姿勢の崩れなどにより、全てが音に表れる。
最初は恥ずかしくて、怖かった。緊張してどんなに乱れた演奏をしても、周りの人は何でもないフリをしてくれた。どんな状態であっても、自分のことを否定しないで、ただ見守ってくれたことが嬉しかった。
何でもないフリは無関心だけじゃない。相手を傷つけないための優しさでもある。
何事にも動じない隣の席の男をどうにかして動じさせたい。
突然、ワッ! と言ってみたり、消しゴムを渡すふりをして豆腐を渡してみたり、彼の好きなアイドルのスキャンダル(ウソ)を話してみたりしたが、彼はやはり、何事にも動じなかった。
落とし穴にでも落としてやろうと考えたが、さすがにそんなことは、と思い直した。
観念して、彼に「どうしたら動じるの?」と素直に聞いてみると、「きみがぼくを好きじゃなかったら」と答えた。
落ちていたのはわたしのほうだったみたい。
恋という穴に。
みんなと同じじゃなくても
いいとわかっているのに
みんなと同じじゃないことが
本当はたまらくて
強がっていたのだきっと
#何でもないフリ
大丈夫。ありがとう。
キミの手は震えてる。
大丈夫?目の前のボクは笑顔が曇ってる。
キミは、、、ボクは、、いつも。
どうして苦しいの?
悲しんでるの。寂しいの。
どこへ向かったらいいんだろ。どこに向かっているんだろ。
なんでもないフリをしてても背中から伝わるよ。
そっちじゃないよ。何をしてるの。
そこじゃないよ。何をしようとしてるの。
壊れてしまうなんてイヤだよ。つらいよ。
その手をどうしたら繋げるの。寄り添ってくれないの。
いてくれるだけで、話せるだけで良かった。
もうボクは失ってしまった。ヒトリにしないで。
誰か助けて。
虚無と哀が心を染めてくる。
頑張らないで。1人にならないで。
アナタのなんでもないフリは、もう見たくない。
#何でもないフリ
少し待って今の君から聞きたくないと
心の痛みポーカーフェイスで
寝坊した急いで降りたベッドから
早くリビング行ってぶつけた
川の底でざりがにが死んでいる
誰にも悲しまれず
死んでゆく
ひとり
何でもないフリ
ちょっとしたことを話す時も、自分はただの友達だと装う。
警戒心や羞恥心を、相手に抱かせないように。
意識して、視線を向けないよう、だけど、嫌っていると思われない程度の、さり気なさで、相手のことを見つめる。
だいぶ板についてきたけど、いつまで続ければいいんだろう。
君のことなんて、特別に思ってないよ。
彼と似た顔をしている小さな君は
コソコソ何をやってるの?
「ママはこっちに来ちゃダメだよ!」
なんて言いながら君は弱い力で私を押す。
「わかった,わかった」
そういう私に君は
「ぜったい、ぜったい来ちゃダメだから」
なんて必死に念を押してくる
そんな君を可愛いなと思いながら
椅子に座って君を待つ
隣の部屋にいるから声が少し聞こえるけど
「これをママにあげるんだよ?」
なんて彼の声が聞こえる。
「うん!!」
元気な君の声
「これママにあげたらね,おめでとうって言うの!!」
「あーぁ,聞こえてるよ」
と思いながら君を待つ
そっとドアが開いた。
「ママこっち来て!!」
君は私の手を引いて移動する。
「ママおめでとう!!」
彼も君も声を揃えてお祝いしてくれた。
祝ってくれることがわかっていても嬉しいと思った。
「やっぱり,聞こえてた?」
彼はそう聞いていたが
「なんの事?」
なんて何でもないフリをしてその時を楽しんだ。
なんの事でも
祝ってくれる人がいてくれるのって幸せだね
─────『何でもないフリ』
あのね あのね
…なんでもないや。
そんなのってすこし寂しい。
大丈夫だけどだいじょばない。
それでいいけどホントはよくない。
言わなきゃ、伝わらない。
『心反転模様』
「気づいてほしい」に蓋をして
今日も上手に何でもないフリ
「助けて欲しい」を飲み込んで
明日も上手に何でもないフリ
うっかりボロがでちゃっても
「何でもない」と言っちゃうの。
「どうしたの?」と訊かれれば
「ホントはこうなの」と言いたいの
「 」なんにも訊かれなかったら
「はやく気づいてよ」って心が叫ぶ
私の心は穴だらけ
ホントを言ったら治るのに
自分から突き刺して黒に染めてく
私の心
白と黒との斑点模様
嘘ばかりの反転模様
#何でもないフリ
「路上応援団長」
帰りの駅を降りて、
いつもの大声が聞こえる
路上応援団の女の子が一人応援をしているのだ
一昔前の格好の学ランにハチマキ
ポニーテールの眉毛がキリッとした女
頼まれた相手に無償で人を応援している
俺が帰る時サラリーマンが応援を頼んでいた
エネルギッシュで前向きな彼女は応援をもらった人は不思議と元気になれるらしく一定数ファンがいるほどだ
人前でよくあんな目立つことができるもんだな
応援団長の女と話す機会があった
「キミもエールが欲しいのか!」「いや、そういうわけじゃないです聞きたいことがあって」「なんだい」「どうしてこの活動やってるんですか」「応援が必要だからだよ」
「生きていくには誰でも大変だ、日常生活で誰かが応援してくれると思うとなんだか頑張れると思うんだ」「そういうもんですか」「そういうものだ!」
何でもないフリをしていたが応援団長の女の真っすぐな姿勢に内心動揺していた。
No.10『プロポーズ大作戦』
散文 / 恋愛 / 掌編小説
お願いだから今すぐやめて欲しい。恋人に呼び出されたお洒落なレストラン。わたしたちが予約されていたらしい席に着いた途端、陽気な曲が流れ始め、ホールスタッフの人たちがひとり、またひとりと曲に合わせて踊り始めた。
「うそでしょ……」
わたしの声に至極ご機嫌な恋人は気づくことなく、ぴったり揃った完璧なダンスは、厨房スタッフ、隣の席のお客さん、その向こうのお客さんにまで広がって行く。
待って。皆、何でもないフリをしていたけど、これって他のお客さんも事前に練習していたってことだよね。こんな中で「僕と結婚してください!」だなんて正気なの?
店に着くまでは「喜んで」の返事を用意していたわたしは、恋人に「ごめんなさい」と頭を下げた。
お題:何でもないフリ
学校に行かなくても 自分が好きなことを好きなだけしていけばいいと思う。ゲームをいくらやっても、自分のためになるならそれでいい。
何でもないフリをして
今日も生きている
本当は心も体も
辛くて仕方ない
誰かに気づいて欲しくて
心が叫んでいるけど
誰にも気づいてもらえない
そばに人がいるのに
私は今日も一人ぼっちだ
寂しくて寂しくて
悲しくて悲しくて
苦しくて苦しくて
みんなは普通に毎日を生きてるように見えて
自分が駄目な人間に思えて仕方ない
小さなことですぐに絶望して死にたくなる
ただただ息をして生きているだけで苦しい
自分が弱いだけ?
甘えてるだけ?
やっぱり私は駄目なやつだ
結局死ぬ勇気もないし
だから今日も私は
何でもないフリをして生きていく
何でもないフリ
ずっと辛い事や悩みがあっても、誰にも話さず気にしてくれる人にも、
「なんでもないよ」「全然大丈夫だよ」って、全部隠して何も無かったように隠すのが、癖になってきた。
今まで寒くても我慢してなんでもないふりしてたけど、最近寒くてバイト先まで自転車で行き来するのが辛いからネックウォーマーを初めて買った
首を暖かくするなんてしたことなかったけど首を暖かくするだけで大分違うね。これはいいものだ
それと防寒用のジャケットと手袋を新しく買いかえた。今までのジャケットは防寒性能が低くて手袋は少し小さかったから
おかげで寒くないし手袋をはめるときのストレスがなくなった
これで今年の冬は快適にすごせそうだ
何でもないふりは
実は何でも「ある」ことに対して
「ダメージなんて受けてないよ」
という「強がり」
でも強がる必要はない
出来事をそのまま受け止めて
それに反応した自分の気持ちを確認し
それから流す方がいい
その方が自分を
大切にしているから
題「何でもないふり」
どうして大丈夫なときに 大丈夫じゃないって言えて
どうして大丈夫じゃない時に
大丈夫じゃないって言えないんだろうか。
どうして 笑顔で 大丈夫 と言って
なんでもないふりしてしまうのか
何か企んでいる
様子がおかしいのは
直ぐに分かる
そんな時きみは
可愛くニヤニヤしながら
視線を一定に動かす癖がある
僕にはバレバレ
何でもないフリ