『何でもないフリ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
これほど書きやすく書きづらいテーマもなかなかない。
先程スキンケアの最中に、頬に適当に塗り広げていたクリームが飛んで、目の際ギリギリにぼってりとついたときも、何でもないフリをした。本当は動揺と、自分のいい加減さに対する呆れと怒りから、かなりうんざりしていたにも関わらずだ。
そして今、そのクリームが滲んできて、目にしみてきているのだが、やはり何でもないフリをしている。でもこのアプリのおかげで、目薬を早く差そうと思え、救われかけている。
なんでもないフリ
なんでもないフリをする時って、あると思わない?
体調が悪い時。友達が「大丈夫?」と、声をかけてくる時。
私は平気な顔して「大丈夫」と答える。
私が思うに、「大丈夫」と答える人は「大丈夫」
じゃないと思うの
あの子がいじめを受けてても、
何もないフリ。
助けたら私が標的になっちゃうから。
助けてあげられなくて、
ごめんね。
何でもないフリをされたので
何でもないフリで返した
後悔している
本当の気持ちを伝える機会は
もう永遠に来ない
あの人にとって何が一番大事だったのか、なんてあの人にしかわからない。
だからこそ、
私たちは繋いでいくのかな。
この気持ちを
どしゃぶりの雨のように陰鬱な思いを押し殺して
あなたに祝福の言葉を送る。
顔に無理やり貼り付けられた笑みが引きつっては
いないだろうか?
純白のドレスを纏ったあなたは美しくて
目をそらせない。
けれど何でもないフリをしていつもの俺を演じ続けた。
きっと引き出物はバームクーヘンだ。
君ってわかりやすいよね
必死に隠そうとしてるのかもしれないけど
僕には隠せないよ
君は自分が思ってるより強くない
無理しなくていいんだ
何でもないフリしたって
僕にはバレるんだから
もっと素直になりなよ
僕が受け止める
何でもないフリ
何でもないフリするの得意です。凄く傷ついていても平気な顔したり、怒りに震えていても涼しい顔したり。
後からひとりになって、その時の自分の感情がすごい勢いで襲ってくるの知ってますよ。
でも何でもないフリしちゃう。
何でもないフリして、感情の海に放り出されないように堪える、もう大人なんだからって。
大人って辛いよね。
8/4 水曜日
雨の日。近くのファミレスで君とお茶をしていた。
水曜日は二人の予定がつく唯一の日だ。
……?今日は君がコーヒーにスティックの砂糖をいれてない。
やっぱりなんか変だ。君のようすがおかしい。
会ったときから口数が少ないな、とはおもっていたんだけど。
彼女はいろんな意味で気さくな(?)性格だ。
学生時代に共通の推し繋がりで少しずつ付き合いはじめた。
今では意気投合して、月一で一緒に推しのイベントやらアニメイトやらに通っている。
今日はイベントの帰りだった。
「…どしたん?」
沈黙を破ってやっと言葉を発することができた。
「何でもないよ」
「え?w」
なんで、って僕は笑ってみたけど君は表情ひとつ変えなかった。ますます不思議だ。
「ほんとどしたの」
「ごめん。」
「私ね、ボクね…」
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ボクは友達が少ない。
でもボクにはボーイフレンドがいる。ま、ボーイフレンド何て言ったら怒られるんだけど☆
彼とは推しの話をするためによく集まったりする推し活仲間だ。学生時代からの友達で、昔から友達なんていなかったボクに声をかけてくるという変人だった。そんなことをしたもんだから君は入学当初からすでにあだ名が変人だったのだが動じず、ボクや誰とでも話してしまうところが長所というか馬鹿というか。
ボクには秘密がある。
女の子だけど、女の子じゃないことだ。
まだこれは誰にも言ったことはない。ま、たぶん誰もきかないだろーし!
そんなこんなで私は友達が少ない。
あんまり気にしてないし、生まれつきかもしれないが
今日は、というか今日もイベントの帰りだった。
すぐ帰ろうか迷ったけど君とお茶していことにした。なんだか自分でもわからないくらいすんなり気持ちが切り替わった。
「久しぶりだなぁファミレスなんてッ!
ひゃっほお」
とかいいながら君が騒いでた。
一緒に騒ぐことはできなかった。
だって女の子だから。」
*************************************************「ボクはッ!やっぱり…」
よみきっていただいてありがとうございました。
これからもねここで活動していきます。読み切り小説(?)をあげたいなぁと思いますのでよければよろしくお願いします!(サボりたいときはサボります!w)
「ただいまー」
「おかえりー」
帰ったらもうこんな時間。
部屋に入って目につくのは、使った食器が重なるシンク、畳まずに積み上げられた洗濯の山、食べたままのお菓子のゴミ。
どっと疲れが込み上げる。
「どうしたの?」
「ううん、やっと帰ってこれたなと思って」
「今日遅かったね。何かあったの?」
「……後輩がミスっちゃって」
「そっか、お疲れ。ゆっくり休みな」
「ありがとう」
これを見て休む気になると思うかい?
まあ言っても仕方がないから。
遅くなった理由も。
さすがに、上司に言い寄られてました、なんてね。
『何でもないフリ』
何でもないフリ。
隣で、もしくは後ろで、斜め前で、教室の隅っこで、眠気と戦う君を見ている。時々目が合って、何でもないって感じでそっぽを向く。まるで玉子を包んで保冷剤で冷やすように、机とシャーペンの格闘を楽しむように、何でもないように、何にもないように。
一度声を掛けてしまうともう戻れないから。黒板に向かって説教する教師から目を逸らし、あなたの姿を写す。今日はよく描けているだろうか。その存在を壊さないように、ゴリラのような気高さと、渡り鳥のような柔軟さで、手を動かす。そうするうちに一年経ち、二年経ち、三年が過ぎる。青い海に浮かぶ不確かな春はもう終わる。何もしないふりをして、何でもないように、病に蹂躙されようと、空虚に囚われた猫であろうと、ものともしなかった自分はいつに置いてきたのだろう。そしてもう忘れた。
なんにも出来ないフリをして。
何でもないフリ
私は対人恐怖症だ
他人が物凄く怖い。
子供の頃、実は人間では無い事がバレてしまうのでは無いかと常に怯えていた。
お医者さんに連れて行かれたら、内臓が人間では無いのがバレてしまうのが怖くて
断末魔の獣のように泣き叫んで
親を困らせていた。
学校に行くと人一倍高い身長と体重で常に目立ち、暴れん坊の男の子達から怪獣ごっこの生贄になって
常に血を流していた。
両親は共働きで、母親がPTA活動が全く出来なかった為、苦情の心配が無かった上に
学校の先生も体罰全盛期の頃だったので
「大女、総身に知恵が回りかね」
と、先生もいじめっ子達と一緒に笑っていた。
学校帰りに
いつも男の子のいじめっ子5、6人から待ち伏せされて、
靴やカバンや石で気が済むまで殴られて地面に倒れていたが、
なぜ、こんなに私に執着して、殴ったり蹴ったりするのだろう、なぜ私を殴りながら笑うのだろう。
私をブスと罵りながら笑っている顔は、なんて醜い表情だろう。
と、じーっといじめっ子達を観察していた。
物凄い痛みだったが、
対比で
横倒しの視点から見た地面と草花、眩しい陽光がやけに美しかった。
少しでも小さくなりたくて、いつも猫背で俯いていたので、
「子供らしくない。可愛くない。根暗女、笑え!」
と、毎日、先生から笑うまでひっぱたかれた。
「お前が普通になれるように暴力で身体に分からせてやってるんだ!お前は大人になった時、私に感謝するようになるだろう。」
私は、廊下に机と椅子を投げ出され、先生が捕まえて檻に入れた鳩の隣の席になった。
「クルックー。ポッポー。」
上目遣いで鳩が私を見ていた。
あの教室では私より鳩の方が位が上だった。
私は普通の人間じゃないんだ……普通の人間のフリをして生きなければ……バレたら殺される。
『フルメタル・ジャケット』と言う映画の主人公を見た時、私かと思った。
でも、平気なフリをして、今日も生きる。
当面に立って、私はふと思うのです。
嬉々として、哀愁に感じ、
悲観して、怒気に染まり、
あなたの考えがよぎり、
何かを、私は思うのです。
でも、私は毎々、何もないように
言わず、動かず、伝わず、無に流す。
とてもとても、発したい言葉があるはずなのに
その言葉が、私にとっては
この上ないほどに
痛く、怖く、形容しがたく恐ろしい。
だから私は
何もないフリを今日もする。
とても悲しく、私自身が
憎たらしい限りです。
何でもないフリ
あなたが壊した人形を 私が治してもっています
あなたが破いた紙を 私が貼り直してもっています
あなたが吐いた言葉を 私が心の箱にいれてもっています
あなたが吐露したココロを 私が拾ってもっています
いつかあなたがきづいたら、どうか大事にしてください
それまで そのまま あなたを想って
大事にしまっておきますから。
何でもないフリ していいの。
君は何も気づいちゃいない
君にとって何気ないことでも
僕にとっては大きなことだ
隣の席に座ったことも
何気ない一言に笑ったことも
些細な悩みを打ち明けてくれたことも
君にとって何気ないことでも
僕にとっては大きなことだ
君はいつも女の子の話をする
誰がタイプだの誰がイケるだの
僕にとって何気ないことでも
君にとっては大きなことだ
わかっている
僕だってそうだから
でも
君はずるい
僕には言えないことだけど
あんなにも堂々と言えるのだから
僕も君のように
堂々と言いたい
君が好きだと———
何でもないフリ
人間はなんでも無いフリして
我慢して、仮面を被ってる生き物よ、
辛かったら、我慢しないでいいのよ。
何でもないフリ
甥っ子の話
中3の2学期ごろから、学校に行くのが
しんどくなり休みがちに。
私立には合格できたが、高校も通うことができず
留年決定となった。
自分を騙して、何でもないフリをし続けたことで、
バランスを崩してしまったようだ。
甘やかすなとか無理矢理にでも学校連れて行けと
思われるが、そうじゃないんだな。
一年間見てきて思うのは、行きたくても
行けないんだなということ。
今はただ、心身ともに元気で過ごすことを
親子ともに目指している。
ねぇねぇ、今日のわたし、とってもイケてるでしょ?
ほらほら見て、こないだショップで一目惚れした、カフェオレ色のゆったりニットのセーター 素敵でしょ?
そのセーターに合わせてる、濃い紫のコットンリネンのロングスカートもナチュラルでいい感じでしょ?
このスカートはね、さりげなくAラインになってる上品なシルエットがお気に入りなの。
ダークグレーのニット帽をかぶって、足元はカジュアルにムートンのショートブーツ。
お気に入りの洋服に身を包んだ今日の私、とっておきにかわいいでしょ?
ねぇみんな、見て見て!
こんなに可愛い私を見て!
おしゃれな私をもっと見て!
...なんて心のなかで叫びながら、小心者で内気な私は、今日も猫背で伏し目がちに、自信なさげに歩いてるんだ。
何でもないフリして、街を歩いてるんだ。
何でもないフリ
心の棘がとれなくて
どうしようかと悩んでた
しばらく見ていて
可哀想になってきた
別に君を恨んでないよ
君も私の一部だから
仲良くしようよ
心がどうなってるか
教えてくれたんだよね
そんな君だから
愛おしく思えてくるんだよ
どこまで行けるか
わからないから
だめそうなら
また教えてね
何でもないフリは
いつまでも出来る
わけじゃないから
君がジンジンした時は
立ち止まることにするよ
深呼吸して
新鮮な空気を君に送るよ
思いで溢れた心が
弾けませんように
何でもないフリは得意だよ!
誰にも悟られない
自分でさえも気づかない