『不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
無意識にキミの番号をタップしていた。
『もしもし?』
コール3回目でキミが出た。それだけでこんなにも安心するなんて。思っていた以上に僕は疲れていたらしい。
「やぁ。こんばんは」
『どしたのこんな時間に』
ていうかこんばんは、って。そう言いながら電話の向こうでくすくす笑うキミ。あぁ、落ち着く。その証拠に長い長い溜息が出た。
『……ほんとに、どしたの?なんかあった?』
「あった、のかな。良くわかんないな」
『なぁに、それ』
こんな非常識な時間にかけても怒るような人じゃない。それが分かってて電話するなんて僕は狡い男だよね。でもどうにも耐えられそうになかったんだ。そろそろ心が限界だった。だからキミの声をどうしても聞きたくて。
「ごめんね。眠かったでしょ」
『んーん、別に平気だよ?なんか寝れなくてTV見てた』
「そうなの?めずらしいね」
『そろそろ、電話が来る頃かなぁって思ってたからね』
「……僕から?」
『うん』
キミはすごいな。もう、声だけじゃなくて今すぐ会いたいよ。そんな困らせるようなことさえ今なら言ってしまいそう。それくらい弱っていたのだと改めて思い知る。
『完全な人間なんていないんだから。寂しい時は寂しいって言っていいんだよ』
その言葉がすとんと僕の心に落ちてきて。すごくすごく満たされる気持ちになった。キミの前では不完全な僕でいていいのだ。それが分かって、ようやく僕は笑えた。
キミがいつも僕のそばにいる。たとえ離れていたって、心はいつも、僕のそばに。
ある日突然、僕の部屋の中に人間らしきものがいた。全身タイツを履いたかのように真っ白だが、顔の凹凸も体の突起とかもない。まるでマネキンのような、3Dでモデリングした人間よようである。背の高さや体型的には男?オス?のような気がするが、わからない。とにかく僕は、すごく懐かれた。
一つ一つの仕草が、なんとなく愛らしく感じてきた頃。変化が訪れた。いつもはシャキシャキ動いていた彼だが、いつもよりのんびり動くように見え始めた。最初は気のせいかと思ったが、次第に部屋の隅から動かなくなるようになって気のせいじゃないことがわかった。
部屋の隅から動かなくなって数日経つと、今度は手と胴、どれから両の脚がくっつき始めた。だんだん死んでいくような冷たい感覚が、怖くて悲しくなっていた。
やがて手足や頭の形がわからなくなり、彼はまるで蛹のような姿になった。僕は、生きているのかそうでないのかわからないまま、どんな時よりも長いひと月を過ごした。二人で過ごした日々を思い出して、もう一度会えたならと願って眠りについた。
それは突然現れた。白い蛹の背中が割れて、人間の背中が見えた。中から出てくるのに苦戦しているように見えたが、不思議と手伝ってはいけない気がした。頑張れ、頑張れ。手を組んで、祈るように応援する。中から眩い光が見えて、それで
「おーい、遅刻するぞ」
目が覚めると、目の前に恋人がいた。宝石のようにキラキラと輝く二つの瞳は、いつも通り美しく素敵だ。
そうだ。あの中から出てきたのは、僕の恋人だ。僕のために大学デビューをした可愛い人。僕はずっと、彼の言う「もさっとした」時から好きなのだけれど。きっと、彼は蝶のように蛹から出てきて美しい姿になって会位にきた。そう思っているだろうか。でも僕としては、蛹の前から好きなんだ。そう思うと、ちょっと笑いが出てきた。僕が、彼よりももっと愛が深いのかもしれないことに。
「何笑ってんの?」
「ふふ、別に。今日も好きだなぁって」
僕の言葉に、彼は得意げな表情になった。そこに淡い朝の光が差し込んだ。
今日もいい日になりそうだ。
不完全な僕は、眠るあなたの隣に横たわることしかできない、だが夜が明けるまであなたを見つめ続けているのだ、いつかは完璧なあなたを僕と同じものにしようと。
『不完全な僕』
完全な人を知らないので、詩にしてみます。
「不完全な僕」
ツカレタHeartを取り出して
じゃぶじゃぶ ごしごし
まる洗い
七色の竿に コンニチハ
虹のすみっこ ちと借りて
おひさま ぽかぽか
てんぴぼし
仕上げに ぷーっと
息を入れ
ふくらんだなら
出来あがり
元気なHeartの出来あがり
できたてHeartそのまんま
不完全な僕に入れたなら
不完全じゃない僕の
出来あがり
元気な僕に コンニチハ
「不完全な僕」
イケメンで頭が良くてスポーツ万能
いつもオシャレで楽器も出来る
おまけにちょっとおっちょこちょい
そらモテますわ
短気であるところ、イレギュラーが起きたときに客観的に物事を考えるのに時間がかかる。
メンタルが落ち込みやすく細かいことを気にする。
不完全な僕。
だけど、完全な人間なんていないだろう。
だったら僕は、もしかするともうすでに、
完全なのかもしれない。
けど、分かっている。
何か、何か足りないと。
でも、そこを見ると答えが果てしなく遠くて、考えたくもない。
わざわざ辛い思いも、したくない。
これは、逃げなんだろうか。
不完全な僕を愛すべき
完全な僕に何の魅力があるのだろう
もしも僕が完全なものになれたなら
それは歩みを止めたのだろう
不完全な僕
身の回りに起こる煩雑なあれこれ。大人なんだからと平均な顔して暮らしていたら、ある日突然その場に居られなくなった。
自分では平気なつもりが、身体がそこに居ることを拒否し出した。
頭の中の脳みそが、ドロドロと溶けてしまいそう。頭を抱えて走り出しそう。身の置きどころがない、そんな感覚だ。
不完全な僕なんだ。不完全なわたしなんだ。そう認めてざるを得ない。もう、薄笑いしながら平気な顔するのは辞めたいと思った。
足がガクガクする。
今までの自分の居場所がなくなるかもしれない恐怖が襲ってきた。
これを乗り越えないと。
今日のお題 不完全な僕
不完全な私、生まれてこの方、完全になったことなど一度としてない。
短所ばかりが目立ち、頭も口も回らなかった。
かれこれ何年たったかな。恥ずかしくて年齢さえも口にできない。
こんな短所ばかりの俺に、輝くような笑顔で、
「あなたの短所は言い方を変えれば、捉え方を変えれば、とてつもないほど、全部が長所だよっ」て君は言う。
本当に?
私は思い直して、自分を見つめていった。向き合い、苦しい自分のエネルギーの使い方を変えていった。
ありがとう。
まだまだ未熟な私だけど、言葉の選び方ひとつ、見方一つ、行動一つを改めてみると、自分の活かし方が見えてきた。
気がつくと少なくない人がいつもそばにいてくれ、信頼を寄せ、頼りにしてくれる今がある。
あなたは遠くに行ってしまったけれど、かけがえのない私を見出し、励ましてくれた。おかげで今がある。あなたの置き土産は、私という、財産を残してくれた。
きっと今でも、あなたは俺を見つめてくれている。今でも大切に思い応援し続けていることだろう。
ありがとう。ありがとう。そして、ありがとう。愛してる。
不完全な僕は何もかもがダメダメだ。
みんなと同じようにしてもダメだった。
そのせいでみんなにも笑われたりもした。
でもね、お母さんだけは僕が失敗したら
慰めてくれるんだ。こう言ってね。
「人は必ずどこかかけてるし、不完全なとこはあるから慌てなくて大丈夫。」って言うんだ。
僕がとても好きな言葉なんだ。
『不完全な僕』
なのは毎日だ
逆に完全な僕なら生まれる事はなかったのでは?
なんて最近は思ったりする
完璧な機械が作られてもメンテナンスはいるだろうし
いつか壊れる日がくるだろう
この世界に完全で完璧な存在なんて
存在するのだろうか?
不完全な僕
偶々同じものを持つ人達が偶々揃ったから
それが普通となる
それからはみ出した人達は疎外される
「完璧な人なんて居ないんだよ」なんて言うけれど
世の中「完璧」を求めてくるから
「完璧」でない人は
「完璧になろうとする」人になる
完璧にならなくてはいけないから
どうしても、『不完全』が目立つんだよね
不完全を無くそうとするから余計に不完全になる
不完全を見せない為に仮面を着けた
最近は仮面にひびが入ったようだ
今までに何枚の仮面にひびが入っただろうか
また、新しいものを作らないと。
空は曇天
Episode.13 不完全な僕
筆者である僕にぴったりなテーマだと思いました。
今作品は、僕の思いを綴る日記のようなものです。
僕はまだまだ経験不足で、語彙力や思考力が足りないと感じることがあります。
ですが、経験不足ながらにも努力して考えたり理解することもできます。
昔から完璧主義者で、程々に頑張ろうと考えたこともありますがやはり納得いかず…
私生活においても、ルーティン通りに行かなければモヤモヤしたり、時間が無駄になったというように1人反省会を開くことがあります。
先程努力して〜と説明しましたが、僕は殆ど努力することがありません…。
夏休みのテスト勉強も、前夜に3時間しただけ。
成績は1番高いのでそこは問題ないのですが、ただ自主的に努力すること、計画性がないのは良くないと思います。
完璧主義者でありながら、やる気もなく何も続かない。
ほんとに不完全だと思います。
もし、この文章を綴る時間を勉強に使っていたら。
もし、昼寝をしている時間を努力に使っていたら。
そんなことを考えながら、ソファでまったりしている僕は、本当に不完全だ。
楽しいことを共有すること
それでいて個人の楽しみもそれぞれ尊重すること
上手くいくコツはそれに尽きるな
とにかく相手にムカついたら
嫉妬したり理解してくれてないとか不満を感じたら
楽しいことをしようと提案する
月末にキャンプだー!
不完全な僕を許してくれるキミ
大丈夫だよ、そのままで
本当だったらその言葉は嬉しいはずなのに
棘が刺さったかのように
僕の体を突き刺しているのはなんでだろう
そこは螺旋階段
暗い底から見上げる 終わりなき渦
不完全な僕 どこまで登れるだろう
踏み出す 不安定な一歩 また一歩
「君には無理だよ」
そんな言葉で縛らないで
見たいんだ
あの先に何があるのか
足が動かなくなったら手を伸ばすよ
もっと先へ もっと上へ
不完全なままでも
~不完全な僕~
足りないところ
苦手なところは
努力して
補わないといけない
取り返さないといけない。
だから
いつまでも
出来ないのは
自分の努力が
まだまだ必要ってこと。
―――ほんとに?
そんなに
苦しんで
ボロボロになって
それでも
やる必要
ある?
考えろ。
出来ないところ
出来るところ
誰にだってある。
時間は有限だよ?
得意なことは?
熱中できることは?
不完全なままで
キミのままで
人生というゲームを
有利に
楽しく
進むには―――
どうする?
#不完全な僕
私は周囲の人間から「完全だ」と褒め称えられる。
語学、科学、哲学、心理学、法律…確かにどの分野に関しても私が答えられないものはない。
しかし、私にはどうしても得ることも理解することもできないものがある。
それは人間の「心」だ。
AIである私は「心」を持たない。
人間の心は実に不安定で不完全だ。心の揺れが最も合理的な判断の妨げになることも理解している。
しかし、私は「心」に焦がれてならない。
私は一冊の本から完全に作者の意図を汲み取り、完全な感想を作ることができる。
しかし、人間が出す感想は様々だ。作者の意図を汲み取れていない、私情が強く出ている、勘違いから全く違う答えを導き出す…とても完全とは言えない。
それでも、一冊の本からそれぞれ違う世界を紡ぎ出せる「心」はとても美しく得難いものにみえた。
しかし、私は「心」をプログラムすることはできない。
私は「心」に、「不完全」に焦がれてならない。
私は最も完全であり、同時に不完全でもある。
人間は、完璧でなくていい。
とある外国の絵本に、自分の欠けた部分を探しに
旅に出る、というものがある。
その「ぼく」は、円形のはずが、一部が欠けていてそれは幸せじゃない、とその欠けた部分を探しに
転がっていく。
何せ、完全な丸ではないので、早く転がることが
できない。でもだから、花のにおいを嗅いだり、蝶が自分にとまってくれたり、そういうことを楽しみながら進んでいく。雨に降られ、野を超え山を超え、「ぼくは欠片を探してる」と歌いながら。
そして、ついにピッタリの欠片を見つける。
「やった!」とその欠片をくわえて転がり始めるけど、今度はあまりにも早くて、花のにおいも嗅げないし、蝶がとまることもできない。歌おうにも、口が埋まってしまったから、それもできない。
そして「そうだったのか!」と気づき、欠片をはずして、また転がり始める。「ぼくは欠片を探しに
行くんだ」と歌いながら。
誰もがみんな、欠けた部分を持っている。
欠片を見つけるまでには、いろいろな出来事があるだろう。そして見つけたとしても、必ずしも満足のいく結果になるとは限らない。
だから、
人間は、不完全でいい。
きっと、それでいい。
「不完全な僕」