『不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
不完全な僕を愛せる日は来るのだろうか。他人にも自分にも気が付かず孤独を選んだのにもかかわらず周りが自分を避けていると考えるこの愚かな頭を持つ不完全な僕を愛してくれる人は居るのだろうか?
不完全な僕は…君のような完璧に出来ない
優しさも想いやりも無いさ。
不完全という文字を背良い、人生を歩むのは少しばかり辛いな。
なーんて。
一、 進化論。食べ物ですか、それは?
二、 強風への努力はしていますが限界はあります。
(自然は怖いですね)
三、 想像を超える形にはなりません、あしからず。
四、 横雨?傾ければ良いでしょう。
五、 紫外線には勝てるようになりました。
不完全でも良いのです、雨がいくらか防げれば。
自分で言うのは、いくらか味気ないでしょうか。
傘より。
不完全な僕
誰しも、ひとりでも幸せというひともいるかもしれないが。
一人より二人。
二人より、三人。
三人より四人。
三人寄れば文殊の知恵。
四人寄ればもっとかもしれない。
ひとりでは、完全ではないから。
たくさん人間は、いるのかもしれない。
カチャ、カタという無機質な音が、二人きりの部屋に響く。
未だ欠けていて不完全な僕をなんとか完全にしようと、机に向かって一生懸命になるその姿が愛おしいと感じるのだ。
いつも頑張っているきみが、いつか恵まれることを願って、今日も机に向かうのを眺めている。
不完全な僕
昨日まで僕に笑顔を見せていた彼女が居なくなった。
原因はいじめだったらしい、なぜもう少し早く気がつけなかったのか、僕は自分を責めた。
遺書には、ごめんね壊れちゃった。と書いてあった。
僕は、キミが居ないとパズルのピースが欠けたように、不完全だから。
完成しないパズルなんてゴミ同然だ。
来世はパズルが完成しますように。
地面から足が離れた。
ミッドナイトラジオ。
深夜二時すぎのFMラジオから流れるパーソナリティーのギャグは、都会の雑踏の一側面を形作っていると言っていいかもしれない。
不完全な僕は、その片隅で、事故物件の一階に暮らしている。
極端に日当たりの少ないこの部屋は、多分健康的な都会人には暮らしぶりに不向きで、僕のような夜型人間には、願ったり叶ったりの安物件である。
仕事は、プロゲーマーをやっている。
最近では、YouTubeの配信の広告収入が、主な収入源だ。
僕は動画の編集をしながら、FMラジオを聞いている。
お便りのコーナー。
『私は夜型人間です。このラジオがいないとやっていけません』
と、放送スレスレの、猥雑な内容に、僕は苦い笑いを回した。
この夜は、今日もどこかで誰かの夜と繋がってる。
窓の外、摩天楼の明かりが、誰かの生きている証だ。
ひとりでいるのが好きだった。
それなのに、今は、おまえがいなきゃ嫌だと思う。大切なものが欠けていると感じる。
この月明かりを失ったら、ダメになるんだろう。一歩も歩けないんだろう。
だから、どうか、嫌わないで。
僕は思わず、涙を流した。彼女との別れの傷が、まだ癒えていない。
何をしても、重いものが、身体の深く底に残っている。
罪悪感が、まだ僕を苦しめているのだ。
「不完全な僕を、どうか許してくれ…。」
そう思いながら、立ち去る君を窓から見下ろした日のことを思い出す。
恨まれても仕方がない。
【不完全な僕】
「不完全な僕」
不完全な僕から完全な僕に変える努力をしよう?
不完全な僕を嫌うのではなくて、不完全な僕でもまるごと受け入れてしまえば。
自由になれる。
僕は全ての事において不完全である。しかし、好きな事は完全無欠にしたい。僕は英語が好きだ。だから、英語がペラペラになるように努力したい。
『不完全な僕』
不完全ってのは完全じゃなきゃ成り立つ
完全な僕というものを定義してみないか?
「香水」
「王太子様、このごろはわたくしが来てもドウジン様は全然お顔を見せては下さらなくなりましたわね。もうおひとりの弟王子のドルトン様は必ずご挨拶に来てくださいますのに…」
「ん?あぁ、アレは最近温室に篭って何やらしているらしい」
「まぁ!こちらのお屋敷に温室がありますの?!」
「いや、此処にはない。西の森を抜けた先に湖があるのだが、そのほとりに母のお気に入りだった温室があるのですよ」
「まぁ!まぁ!きっと素敵なんでしょうね!」
「今ではアレと側近のギルくらいしか出入りしていないと聞いています。」
「どんな所かわたくしも行ってみたいですわ」
「それが、どうやら誰も近くなとアレが言っているようなんだ、申し訳ない。」
「どうされたのでしょう、何か抱えてらっしゃる事でもおありなのでしょうか」
「それは、わからないが…アレは母の記憶がほとんど無い分、あの場所で母を感じているのかもしれないとわたしは思っているのです。なに、心配することはありません。アレもう子どもではないのだから」
「王太子殿下、陛下が急ぎお呼びです。」
「わかった、直ぐに行く」
「レディア姫、申し訳ない、いつも呼びつけておいてあまり時間が取れなくて」
「いいえ、お気になさらないでください。王太子様は陛下の右腕としてお忙しいことは重々承知しております。それよりお身体をお痛いください…」
「ありがとう。君と過ごせる僅かな時間がわたしの原動力となっている…」
そう言って王太子は、わたくしの髪に口づけをされ足速に去って行った。
そこは、噎せ返るほどの花の香りで満たされていた。
名前も知らない花が幾つもあり、一見、雑然と花で埋もれてそうな空間だったが、ちゃんと手入れが行き届いているのがわかった。
気配を感じ振り返ると、そこだけ他とは違う空間があった。
一段と花に埋もれるように、中心に女神の像が立ってた。
「なんて美しい女神様なの…」思わず口にした。
「それは、母上だ」
突然背後で声がしてドキリとして振り返る。少し怒りがこもった瞳でカレが言った。
「どうして此処にいるのですか、此処には誰も近づかないよう言ってあったはずなんですが…」
「ここはまるでお花の香水の館ですわね」
「はぁ…アナタはいつも話が通じないな…」
「え?」
「いや、いい、なんでもない」
「こちらのお花達はドウジン様がお手入れをなさってるの?」
「ああ、ワタシひとりではありませんが」
「とても素敵ですわね」
「ありがとう…」目も合さずポツリと言った彼の耳が少し赤くなっていた。
お恥ずかしいお年頃かしら、とても微笑ましかった。
「お母様…素敵な方だったんですね、本当に女神様だと思いましたもの」
「これは、父…陛下が、母上が亡くなった時に作らせたもので、当時は大層悲しまれてこれを作らせたそうですが、今では父上も他の誰も此処には来なくなってしまった。だから…」
そのまま黙ってしまった。
「きっと国王陛下や他の王子様方は、生前を思い出して余計に悲しくなってしまわれるのかも知れませんね…本当にお美しいですもの」
カレは、何も言わなかった。
「レイ様、そろそろ…」
「あぁ、そうね…ドウジン様、わたくしとてもここが好きですわ、また来てもよろしいかしら?」
「兄上がいいと仰るなら、かまわない」
やはりこちらは見てくれない。
「ふふっありがとうございます。それでは今日は、これで失礼致しますね」
「もう暗くなってきています。屋敷までお送りします。」やっとこちらを向いてくれた。
「やっとこちらを見てくださったわね、ふふっ」パッとまた目を逸らしてしまった。
「ありがとうございます。でもその必要はありませんの、今日は、このまま一度国へ帰ることになっていて迎えが来ていますの」
「えっ!」一瞬だけ目が合ったがまた直ぐに目線が外された。
「暫くは、来れませんが…」
そう言いながら離れがたく寂しい気持ちになった。
「レディア様…」
「えぇ、わかったわ。名残惜しいけど…では、ごきげんよう ドウジン様」
ドアの方へ歩き出すとカレが無言でついてきた。表まで見送ってくれるつもりらしい。
ドアのところで振り返るとお気をつけてと、今度はしっかり目を見て言ってくれた。
わたくしは、ドキリとして微笑み返すしかできなかった。
カレは、わたくしたちが見えなくなるまでずっと見送ってくれていた。
あの、花を切り散らかしていた少年が、あんなにお花を大事にするようになってたなんて…
嬉しくて少し胸が熱くなった…
【不完全な僕】
未熟者で
不完全な僕だけど
そんな自分が僕は好き
完璧な人間なんて
滅多に居ないんじゃないかな
だから
そんなに悩む必要もないし
不完全な僕だからこそ
笑って愛してよ
「今日こそやろう」これは僕の口癖だ。
毎日毎日学校に行って、部活をやって、勉強して、帰って、どれも満足に「今日自分は頑張った!!」と言えたことがない。毎日毎日できない自分、頑張れない自分に嫌になって「もっと頑張らなきゃ……」って。
本当はやりたいことがたくさんあるんだ。
一度しかないない高校生活。したいこと、会いたいひと、叶えたい夢…僕は不完全でわがままだから。
できない自分が嫌になったって一つも諦めきれやしないんだ。それは自分が一番わかってるじゃないか。ならやるしかないだろう。わがままで不完全で頑固で欲張りで完璧主義で。自分を好きになるためにはやるしかないんだ。
「今日こそやろう」
不完全な僕
不完全な僕。
完璧ってなんだろ……なぜ人間は完璧を求めるのだろうか……。
容姿、体型、頭脳、運動能力、仕事能力……まだまだたくさんある。
その中の1つでも欠点があれば不完全な人間?
でも、どれも完璧な人間なんていない。
不完全だからこその人間ではないのかと僕は思う。
だから僕はずっと不完全な僕でいる。
それこそが僕らしさだと思うから。
不完全な僕を愛してくれる人なんてこの世に居ない。
歳を経ても中学生の頃と殆ど変わらない中身。
「不完全な僕」
こうなりたい、ああなりたい。
誰もが何かしら思う。
こうだったら、ああだったら。
みんなが欲し続ける。
求めるものが何一つない、
それは、終わりを意味するだろうか。
だとしたら僕は、幸せに思うことにしよう。
求めるものがあることを、願うことにしよう。
『不完全』でありたい『僕』が
『完全』を求め続けて生きていけるように。
不完全な僕