『ベルの音』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
テーマ【ベルの音】
制作者:いと。 12.20 2022 22:03
今日、僕は友人と喧嘩をしてしまった。
喧嘩といってもただのくだらない口喧嘩。
「ほんと、何やってんだろ...」
クリスマスを目の前に喧嘩をしてしまった
僕が憎らしくて仕方ない。
クリスマスも一緒に過ごそうって言ってたのに…
このままじゃきっと、その約束も守れやしない。
このままじゃ、きっと...
「っ...」
謝りたいけど、素直になれない。
でも僕から言い出さないと...
「...ずっと仲直り出来ないままだ。」
そう呟いた頃には僕は友人の家へと向かっていた。
乱れていく呼吸、風を切るような感覚。
景色が後ろへ後ろへと流れる。
「はぁ...はぁ...っ」
…着いた。
僕は乱れた息を整え、
覚悟を決めてインターホンを押す。
「...!」
開いた扉から友人の姿が見えた。
「え、えっと、その...」
喉に言葉が詰まり、上手く声が出ない。
今の時刻は19時。気温は0°を下回っていた。
冬の夜の寒さより、「ごめんなさい」の一言も出ない
自分の惨めさに心が冷たくなる。
僕は息を飲み、もう一度覚悟を決め直して、
「ごめn...!!」
「ごめんね。」
同じタイミングで僕と友人は言葉を発した。
その瞬間、綺麗な”ベル”の音色が
屋根の方向から静かに鳴った気がした。
クリスマス前にまたひとつ”美しい”思い出が
出来たことをベルが心に刻んでくれました。
[ベル,Belle]
(フランス語でベルは”美しい”という意味。)
いつか
いつか
私もあなたと
あのベルの音を
真下で聴くことができるのかしら
「ベルの音」
-ベルの音-
端正な顔立ち、美しい髪、
華麗にピアノを奏でる繊細な指先。
あなたが今も生きていたとしたら、
私は、すべてを捧げるでしょう。
「ラ・カンパネラ」フランツ・リスト
『ベルの音』
急かされる
電車の発車のベルの音
「かけ込み乗車は~」に
足止めされ
目の前でドアが閉まる
荒げる息を吐き
立ち尽くすと
次の瞬間、ドアが開いた
「お入り下さい」と告げるかのように
カランカランと頭の中で鐘が鳴った
私はゆっくり電車に乗った
旅先の少し嬉しい物語
「リンリンリーン」
あなたに
私の、推しに
プレゼントは
届くのかな?
あなたには
誰から
プレゼントを、もらうの?
ベルの音
ジングルベル…
ジングルベル…
鈴が鳴る
音が遠くから
聞こえて…
あー
もう時期サンタさんが
やってくる…
そんな子供時代を
思い出して…
懐かしむの…
この世界には魔法が存在する
一部の女神の祝福を受けた者はその歌声に魔力を乗せることができるのだ
そして私、ベルもその祝福を受けた1人である
しかし…
ドーン‼
「またやっちゃった…」
私は力の制御が上手くできずついつい様々なものを破壊してしまう
今日は桶に水を貯めようとして桶に穴を空けたのだった
祝福に目醒める前から歌う事は大好きだった
下手の横好きとはよく言われてたけど
今も歌うのを辞めたくない、そんな一心で制御の訓練に励んでいる
今日もベルの歌声はトラブルの音を奏でているのであった
キーンコーンカーンコーン
授業の始まりを告げるベルが鳴る
皆静かになり、前を向いた
「起立」
立ち上がったその瞬間
先生に向けて、一斉射撃だ
玉が無くなるまでアイツに打ち続ける
今回も全弾命中
今回も無傷か
「君たち人間の武器は相変わらず弱いねぇ」
現人類の目標はこの化け物に効く、高威力低被害な武器だ
アイツが笑いながら席に座った
「それじゃ、授業始めるぞー」
私たちの担任がそう言いながらチョークを持った
ベルの音
冬はベルの音が似合う
華やかで賑やかな
クリスマスのベル
ハンドベルで
きよしこの夜を
奏でると神秘的
大晦日には
除夜の鐘が
荘厳に鳴り響く
ベルの音
自転車のベルの音に気づいて
振り返ると、
いたずらっぽい笑顔を浮かべている
君がいた。
#2 僕は何も知らないまま、生きていたかった。
結局は知らないといけないんだ。現実だとは思いたくもなかったけど、目を背けることもできない。
………家族が亡くなっていた。
残酷な事が起きていることなんて知らない人々は、ベルの音が鳴り響く幸せな世界に浸っていた。
___ベルの音
『ベルの音』
シャンシャン……シャンシャンという音と共にトナカイの引くソリに乗ってサンタクロースが現れる。なんて、陳腐な表現は絵や漫画、イラストに動画はよく見かけるこの時期。
オカルト的な話になるが、鈴には魔除けの効果があるというのは知っているだろうか。
これは西洋でも、東洋でも同じように考えられていて、その音で場の空気が清められるとされている。
もちろん持ち主の到来を告げる役割もあるが。
サンタクロースの場合、この二つの意味を持ち合わせている。
なんともキリスト教らしいと私は思う。
──普段は気にも留めないイベントを、ほんの少しだけ深掘りして調べてみると意外な歴史を持っているものが多い。
外国のイベントの歴史も調べてみたら案外面白かったりするので、この機会に各々がクリスマスについて思いを少しだけ巡らせると楽しめるんじゃないだろうか?
彼からの着信。
「窓の外見て」
私は病院の少し高い窓の縁に座り顔を出す。
ケータイを耳に当て見上げて手を振る彼。
隣にはいないが映像ではない彼の顔を見た途端、
パブロフの犬のように条件反射した。
彼の優しい声、穏やかな表情が
2人ですごした日々を思い出させる。
少し他愛もない話をしたあと、
「愛してる。じゃあね。」一言そう言って通話を切り車に向かう彼を窓から見送る。
久しぶりに顔を見れた嬉しさからか、寂しさからかは分からない。ただ、涙が止まらなかった。
『ベルの音』
No.19『ウエディングベル』
散文 / 恋愛 / 掌編小説
クリスマスを目前に控えた日曜日。めいっぱいお洒落をしてイルミネーションで溢れる街中をひとりで歩く。本当は自分と幸せになるはずだったひとと親友の幸せな姿を見せつけられ、それでもわたしはめいっぱいの祝福の拍手をふたりに贈った。
「なにが幸せにします、よ……」
去年までわたしの恋人だったひとを親友がまず好きになり、次いで親友が気になり始めた恋人が親友を好きになってしまった。ごめんなさいとふたりから謝られた時は呆然としたが、そのまま恋人関係を続けられるはずもない。
結婚の約束もまだの恋人とわたしだったが、クリスマス頃には……、なんて思っていたのだ。なのに、親友を好きになって親友と付き合い始めた恋人は、わたしにじゃなく、付き合い始めたばかりの親友にプロポーズをしたのだった。
親友は恋人、いや、元カレが両親に結婚の挨拶している音声を寄越し、ごめんね、彼と幸せになりますとのたまった。わたしは結局、ふたりの結婚式に参列し、ふたりに祝福の拍手を贈ったのだ。
いつか教会でウエディングベルを鳴らすはずだったのに。式の帰りに寄った居酒屋に、やけ酒を注文するための卓上ベルの音が響き渡った。
お題:ベルの音
ベルの音
毎朝、目覚ましのベルの音で目が覚める。
ベルの音は、戦いの始まるゴングの音。
戦いというと勇ましいが、ゴングが鳴ってしばらく
夢の中にいる。
2回、3回とゴングが鳴って、初めてファイティングポーズを取る
朝はゴングとの戦い。
ここに負けたら、二度と会社という戦場に立てない。
俺は朝から戦っている。
負けられない戦いがそこにはある。
人工物を見て美しいだとか、
そんな甘えたなこと言わないで
ベルの音
今日は嬉しいことがあったから
君と一緒に聴けないベルの音さえ
素敵に聞こえちゃう
ティッシュを持つ僕は
ただ悲しみながら聴く
福引きのベルの音をね
遠くに聞こえるベルの音。
ベル、って言うにはちょっと古すぎるかな、?
「いーち、にーい、さーん、」
除夜の鐘を数える君と並んで、コーヒーをすする。
あけまして、おめでとうございます
『ベルの音』
「今夜は冷えるね。」
なんの日でもない今日、シャンシャンと鳴り響く音と共にその人はやって来た。
僕は目を疑った。
真っ赤のお鼻のトナカイに、長い髭を生やした赤を基調としたモコモコの服を着たおじいさん。
そして、大きな大きなソリにその上に乗っている山積みの白い袋。
今は秋で季節外れだし、そもそも俺はもう20歳だ。
もう成人している。
だと言うのに、未だに子供じみた夢を見ている。
「まさか夢だと思っているのかい?
違うよ。君にプレゼントがあるんだよ。」
「俺が欲しいものなんて、金くらいしかねぇよ。」
「本当に?」
あぁ。
俺は頷いた。
だが、そのおじいさんは首をかしげ不思議そうな目をした。
「おかしいなぁ。
私は君に1番大事なもの、“1つ”配り忘れているんだよ。」
俺は耳を疑った。
俺は子供の頃、毎年ちゃんとプレゼントを貰っていた。
配り忘れているなんてそんなことあるのか?
そもそも、サンタっていう存在は………。
「ふふふ、そう恥ずかしがるな。成人したって心はまだまだ子供だ。
さぁおいで。」
俺はおじいさんに手を引かれるままにソリに乗った。
そして、おじいさんはハイヤ!と声を上げるとそのソリは動き、宙へと浮いた。
みるみるうちに自分の家が小さくなる。
どんどん街が小さく見える。
俺は少しテンションが上がった。
そして、おじいさんにヒョイと白い袋を渡された。
「タダで乗せるわけないじゃろう?
さぁ配るんだ。君へのプレゼントはその後だ。」
俺は「はぁ?」となったが、飛び降りる訳にも行かないのでおじいさんに従った。
俺たちは最後の1つを配り終えると、おじいさんはニコリと笑い、俺の頭に手を乗せた。
“大きくなったな”
そして、そのまま再びシャンシャンと鳴り響き、おじいさんは消えた。
おじいさんが消え、そこに残ったのはひとつの小さな箱だ。
俺はそれを開けた途端、涙がボロボロとこぼれてきた。
そこにあったのは、父親の唯一の形見であったボロボロになった腕時計だった。
俺の親は俺が中学に上がる時に離婚した。
俺は裁判の結果、に母親の元へ行くことになってしまったが、父親のことは大好きだった。母親よりも。
その時に貰った父親の腕時計。
母に取られ、そのまま帰ってこないと思っていたが、今目の前にある。
そして、俺は思い出した。
小6の時、最後に願ったプレゼント。
それは、父親の笑顔だった。
だが、父親は俺が中二の時に持病が悪化し、亡くなった。
俺は嗚咽を漏らしながら、一晩中泣いた。
“ありがとう。親父。
最高のプレゼントだ。”