『ブランコ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
心許ない2本の鎖に繋がれて
足をブンブン振って、高さを競って
まるで人生みたいだなって
思ったりなんかしちゃって
自分の悲壮感に驚いた
わたしにとっての鎖はなんだろう
今はきっと母親とプライド。
どちらかが切れた途端
わたしはどうなるのだろう
【188,お題:ブランコ】
ブランコに乗りながら、夕焼けの空の下公園で1人空をあおいでいた
他に子供はいない、ブランコをギッコギッコとやりながら
ただひたすらに赤い空を見ていた
だんだん高度が上がっていって、だんだんスピードが増していって
ついにくるりと空が回った、上下が回って、ついでに目も回って砂の地面に放り出された
「痛っ...!」
たまらず声をあげ、身を起こすとそこはもう別世界
赤い空はどす黒いワインのように色を深め、木々はザワザワと小さなお客の来訪を囃し立てた
夕暮れ時、この世とあの世の境が曖昧になって
ふとした時に違う世界へ入ってしまうことがある、子供は特に
少年はあんぐり口を開けながら、その場に座り込んでいた。
海の見える 丘の上に
白いブランコが揺れている
あまりにも素敵な風景で
思わず年甲斐もなく ブランコをこいだ
あれは 何年も前に行った
沖縄での 一コマ
気持ちよかったな
ブランコ
ゆらり、ゆらり
貴方に届きたくて
ゆらり、ゆらり
声が聞きたくて
明日に届くように
世界に届くように
自分に届くように
へこんで、楽しくなって、笑って、泣いて
ゆらり、ゆらり
今日も生きていきます
人という物がある限り。
知覚というものがある限り。
物事は常に「揺れ動き」、そして変わってゆく。
本当の永遠というものは存在などせず、
私達の限界のその先のことを「永遠」と呼ぶ。
そんなことを…
人が乗るたびに沈んでゆく、自然のブランコに乗って
想い、そして酔いしれる。
ゆーらゆら
私はブランコに揺れながら真夜中の公園で星空を見ていた。
ゆらゆらしていると何もかも忘れてしまえる気がした。
明日は会社に行きたくないなぁ。
そう思いながら星空を視界一杯に入れていると、何だか星空と一体化しているような感覚になる。
ここまま溶けて空と混ぜられて永遠に空に留まれればいいのに。
空から人々を眺めるのは楽しいだろうな。
私は揺れ動くブランコの振動をゆるやかに感じている。
そうしているとだんだんブランコの揺れが落ち着いてくる。
ふぅー。
私はため息をついた。
何でこんなに苦しいんだろう。
毎日会社に行くのが辛くて。
一日一日をやっとこなしている。
ブランコが止まってもしばらく私は動けないでいた。
「明日行けばお休みだから」
「明日行けば祝日だから」
「あと少しで定時だから」
こんな誤魔化しでどこまで頑張れるんだろう。
幼い頃を思い出す。
こんな風に同じように、ブランコに揺られていたけど、
小学校の時は無邪気の塊で明日の心配をすることがなかった。
ただ、私は明日が楽しみで、希望に満ちた明日が確約されているのだと思っていたのに。
それでも明日は無情にやってくる。
私はため息を付いて幼い頃の楽しい記憶がつまったブランコを振り返る。
そして、重い体を引きずって、家への帰り道を辿りだしたのだった。
ブランコ
幼い頃に遊んだ遊具は
危ないから と
いくつか見かけなくなったものがある中
ブランコはいつまでもある
二人乗り ツイスト
靴投げ 飛び降り 一回転
今や乗ることさえ恐ろしい
あの時楽しいと思っていたことが
どんどん怖くなっていく
それは
目線が高くなり
遠くまで見渡せるようになったからで
寂しいばかりじゃないと 思うことにする
2024/02/01
ゆーらゆーら
懐かしー
昔はよく遊んでたな
二人乗りとかして
飛び降りて1番遠くに着地した人が勝ちとかあったわ
昔住んでた地域は公園がいっぱいあって
必ずブランコあった記憶がある
どんなにちっちゃい公園にも必ず
しかも誰も通らないような公園だった
1人分しかないから子供は誰も使わなかったけどな
敷地小さいし
あれ、なんで1人分だったんだろう
…ははっ俺みたいなやつの為なのか?
虚しくプラスチックの板に座り足で揺らす
広い空間に俺1人とブランコ
キシキシする服を脱ぎ捨て勢いよくこぎ始める
ゆーらゆーら
小さい頃
戻りてぇな
ブランコと言えば幼馴染の親友が引っ越す前に住んでいた家の隣にある公園を思い出す。
その公園でよく弟や幼馴染と遊んでいた。ブランコの取り合いもよくしていた。今となっては懐かしい思い出。幼馴染が引越してから行かなくなっていたが、また遊びにいきたい。
「ブランコ」
ひと漕ぎふた漕ぎ
近づいては遠ざかる
無邪気な指が
撫でる空
I want to ride ブランコ
ブランコは前と後ろに動くだけたのに
ブランコ乗る?
あのブランコさ、凄い嫌な音するんだよね
ギイイイって感じでさー
え?好きなの?そういう音
変な人もいるもんなんだなー…
まあ、そんなもんか
…なんか、分かるかも
静かだと気持ちいいよね
普段は周りに人がいるからさ
でも寂しいな
独りは
まるでブランコだ。だが現状はとても芳しくない。
振り落とされないようにと手すりを強く握りしめる。揺れが収まる気配はない。それどころか橋の根元がギリギリとすり減っている。
このままいけば。
嫌な汗が首筋を伝う。
迷っている暇はない。
揺れ幅、感覚は覚えた。足を踏み締めタイミングを見計らう。
ブランコ
【ブランコ】
どれだけ地面を蹴ろうが身を乗り出そうが
同じ場所を行ったり来たり
一生その場を動けず
進む事も引き返すことも出来ない
そんな私を嘲笑うかのように
錆びた鎖がキィと鳴いた
子供の頃、ブランコを一周させるのが流行っていた。グルッと回して、上部のバーに鎖が巻き付くような形にするのである。
もちろん私はできなかったが、できた人もいた。さながら大回転のように、大きく回る様は見ものだった。
当然今度は逆に回して鎖の巻きつきを戻さなければならない訳で、立場が弱いからその作業を押し付けられる訳で、それがまた面倒で面倒で。
ブランコ
たくさんこいで、大きくなった振り幅。
大きく後ろに下がった時には、靴の準備はできてる。
「ヤーーーッ!!」
前に振れるのに合わせて、靴を飛ばす。
靴は弧を描いて、青空に向かっていった。
とある日のブランコで遊んだ子供の話。
『ブランコ』
といえば
公園遊具の定番
誰もが一度は
世話になったと
思う
だが
子供の頃の
記憶はない
あるのは、
•••
もちろん、
子供と遊んだ
記憶だけね
まー
「ブランコ効果って知ってるか」
「なにそれ」
「吊り橋効果みたいなもんでさ、二人で並んでブランコに乗ってて、その揺れがピッタリ重なったまま、3分が過ぎると恋愛感情が生まれるらしい」
「吊り橋効果とはちょっと違うな。何の根拠もない」
「根拠は、気が合う二人ってことだろ。知らんけど」
「そんなんで恋が芽生えたら、明日はバラ色だよな」
「…やってみるか?」
高校生。柔道部の二人。
そのガタイはブランコには似合わない。
でもきっと彼らは、明日もまたこの公園に来て、このブランコに乗るだろう。
まるで、恋人同士のように。
そう、
彼らの明日はバラ色なのだ。
無題
彼と再会した時、感じた事
逃げてるような、
がむしゃらのような、
ヤケになってるようなそんな感じがした
自分の身体を痛めつけてるような感じ
まだ確実ではないけど、
彼の可能性のある病気が分かった
調べると怖いワードしかない
治療法がない
突然死
そればかりだ
彼も調べたようで、明るく振る舞ってはいるものの
内心複雑だと思う
自分の身体を気遣わなかったのは、
独身だし別に後悔もなければ心残りもなかったから、
気遣う必要もないかと思って
と言ってた
そんな感じは十分感じていたぞと思いつつ
今はちゃんとケアしていこうと思ってる
と言う言葉に変わっていた
彼の言う事も分からなくはない
私だって同じような考えだからだ
本当楽しい事は僅かで、苦しい事しかなかったから、
もういつ人生終えても良いと言う感じだ
未来に希望なんてものも全くない
本当に似た者同士で嫌になる
「ブランコ?」
『そうだよ!あれがブランコって言うんだぁ!』
「うわぁ〜面白そうだね!」
『ほら、一緒にやろ!』
「...うん!」
『楽しいでしょー✨』
「......」
『えっ...どっどうしたの?』
「ねぇ...私思い出しちゃった」
『?』
「あなたは私たちが何回同じ周を繰り返しても......」
「私を...」