『ハッピーエンド』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「やっと これで」
僕は震える手で彼の喉元に剣先を突き立てる
「魔王が消えて、世界は平和になる」
「皆が幸せになるんだ。」
僕は剣を握る手を、強く握りしめ
「僕の幸せはここで終わりさ。」
「そうだろ、勇者」
僕は高く振り上げた剣を
お題『ハッピーエンド』
タイトル 【⠀幸せの終わりと始まり。】
道の脇に小鳥が1羽。
あの日とは違う元気な姿で現れた。
見覚えのない色をまとい、首を傾げてこちらを見ている。
小川のながれや、木々の影。
ずいぶん遠くにいってしまったな。
小さな橋がかかっている。
穏やかで心地よい天気なら、僕らはだいたい幸せだ。
気づかない人もゆとりをもって譲れるよ。
桜が満ち溢れて空が隠れる。
すきまに月が雲の衣をまとって滲んでいる。
急いで良い知らせを伝えに走る彼女のように、
心をこめたい。
何ができるかも分からないけど
自分も他人もこの世のことも
何もまだまだ知らないけど
怖がってばかりの弱い奴だけど
頭の足りない甘えん坊だけど
ハッピーエンドを望むことを
許してください。
今まで3回、タロット占いを
してもらったことがある。
聞く質問は決まって1つ。
「私は将来BIGになれる?」
占ってくれる人達皆笑うけれど、
私は大真面目に聞いているのよ。
私は影響力が欲しい。
人の心を動かすためのステージが欲しい。
夜眠れない人と、一緒に夜更かしする。
心が疲れた人に、温もりをあげる。
暗闇にいる人が見上げる星になる。
意味の無い毎日に、目的を与える、
そんなステージ。
一般人じゃ上がれるステージは狭いでしょ?
だから、大舞台が欲しいの。
占いの結果は3回とも同じ。
「苦労はするが、最終的にはなれる。」
3回とも違う占い手で、期間も空いてた。
きっと本当に、これが運命なんだと思った。
暗闇の中で見つけた光に救われたように、
私も暗闇を照らす光になりたい。
どんな苦労だって厭わないわ。
夢のためだもの。
必ず叶えてみせる。
私の人生の結末は、私がもう決めたの。
―ハッピーエンド
ハッピーエンド
きっと誰もが望むもの。
自分以外の人やものに対しても望むもの。
上手くいかなくて諦めざるを得ないことも
もっとこれから楽しくなっていくだろうという時に志半ばで突然終わってしまうことだってある。
一度紡がれた展開は変えることができない。
けれど、物語には何かしらの事件が不可欠だ。
平坦で何も起こらない物語ほどつまらないものはない。
何も起こらない人というのはいないだろう。
暗い展開のその先で思ってもみなかったような大切なものを得ることができるかもしれない。
そう信じる権利は誰もが持っている。
辛いことがあった後すぐに立ち直るのは難しい。
泣きたくなくなるまで泣いていていいのだと思う。
けれどせめてその先は、どうか明るいハッピーエンドでありますようにと願っていたい。
人生は物語ではない、そのため
生きていく限りハッピーエンドは無い。
人生の頂点と思うところで逝ったとて、
悲しむものがいるならば、
それはハッピーエンドではない。
だから、ない。
区切りをつけないでいい。
物語で省かれるような、退屈でつまらない日々が
あなたの人生。
すべてが終わってから、あなたの物語になる。
お題:ハッピーエンド
いくら傷ついても最後はハッピーエンド
自分に自信が持てますように。
幸せな結末を、君は望んでる?
大体は、そうなんじゃないかなぁ?
でもね~、ボクにとっての幸せな結末は、どこにもないんだよ?
全てが上手くいって、ご都合主義にも程があるってくらいに作られた結末なんて意味がないし。
それに、君が望む”ハッピーエンド”は、ボクが罪を認めて、改心することかもしれないね。
けど、ざ~んねん! ボクがしたことは罪だけど、改心なんてしないから。
あいつらはそうなって当然だったんだよ。
……ま、あいつらが狙いだったから、それ以外には申し訳ないとは思ってるよ?
それだけはボクがしている唯一の後悔かな。あいつらにだっていなくなって泣いてくれる誰かは居ただろうし、ね。
その誰かを巻き込むことは本意じゃなかったんだけど、仕方ないよねぇ。
だって、原因はあいつらにあるんだから。あいつらさえちゃんとしてくれてたら、なんて、もう遅いんだけど。
ーーーね? 全部がうまく行くなんて、あり得ないでしょ?
幸せな結末は、結局は一部の為の結末でしかないんだよ。
違わないよね? だってボクはもう、”ハッピーエンド”になってるんだからさ。
ハッピーエンド
『ハッピーエンド』
物語の最後
ヒーローはヴィランに勝つ
ヴィランはヒーローに負ける
これはヒーローにとってのハッピーエンド
ヴィランにハッピーエンドは訪れない
どんな形でも、
自分たちが「ハッピーエンド」って思っているなら、
それでいいと思う。
顔も知らない光る画面上で会った人に罵られても、
身近にいる人達に馬鹿にされても、
「ハッピーエンド」って決めたのなら、
それでいいと思う。
……だけど、
そこが終着点じゃなかったら面白い。
今までを超えた真の極上へ突き進むのか、今までのは嘘で真の極下へ急降下するのか。
そんな様子を見ている僕。
これが、僕にとってのハッピーエンド。
やっとの思いで掴み取った、ハッピーエンド。
〜ハッピーエンド〜
ハッピーエンドって
幸せな結末のこと?
それとも、幸せが終わること?
ただ、いま生きてる事には
感謝してるよ。
色んな感情が目まぐるしい日々にも
私の心って生きてるんだなって
感じるから。
取り敢えず、それがささやかな
ハッピー
エンドの事は、また考えてみるよ。
覚えてたらね。
【お題:ハッピーエンド】
【ハッピーエンド】
1人が死んだ後そいつの恋人もしんだ
行き過ぎてるかもしれないけど
これが彼らのハッピーエンドなのだろう
『ハッピーエンド』
貴方と私の恋が実ったその瞬間から私のシンデレラストーリーが始まる
テーマ“ハッピーエンド”
王子様とお姫様は
幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
と言うのが、女の子向けの童話の最後の締めくくり。
ハッピーエンド
良かった良かった。
と思えていた幼少期から
捻くれてしまった今。
本当にハッピーエンドなのだろうか。
シンデレラは、継母や、継姉に、いびられて居たのに
きちんと、貴族としてのマナー出来るのだろうか
とか
白雪姫って、姫っていうくらいだから
何処かの国の姫だから、
おそらく別の国の王子と結婚するにしても
色んな揉め事が起こりそうだとか…
その国が、同盟国ならまだしも、敵国だったとしたら
ロミジュリ展開になり得るのでは…とか。
そういう事を考えてしまう。
本当の意味のハッピーエンドとは、なんだろうと考える。
ちなみに、メリーバッドエンドが
ある意味1番ハッピーエンドなのではと思う。
もしも、あの時オオカミさんがいなかったら?
赤ずきんちゃんは思いました。
いつも会う度に散々におばあさんから虐げられる赤ずきんちゃん。「きっといつか殺されてしまう」
そんな事情も露知らず、あの日、お母さんは赤ずきんちゃんをいつもと変わらず送り出しました。
足取りも重く、花を拾うという名目で遠回りをしましたが、着いてしまうもので、、、。
「おばあさんいつもより静かだな。幸せ。」
その時にはおばあさんは死んでいました。
その後は皆さんの知っている通りの赤ずきんちゃんのお話です。
しかしここでのハッピーエンドはオオカミが死ぬこと?
それともおばあさんが死ぬことでしょうか。
童話の人魚姫はバッドエンドだと思っていた。
人魚姫は最後、好きな人のために泡になってしまう。
ただ、好きな人が救われる事を望んだ。
もし、本当のハッピーエンドになったら。
住む世界の違う王子と結婚して幸せになる。
人魚姫の見る夢は、ほぼ理想だろう。
理想が叶うのと夢が叶うのは違う。
理想を現実が超える事はないだろうから。
理想を夢見たまま泡になるのはバッドエンドなんだろうか。
幸せな物語をわざわざ用意する必要なんてありませんよ。
悲劇や困難だけ作っておけばいいんです。
あとは勝手にハッピーエンドを迎えます。
誰にでも愛される物語の主人公なら当然でしょう。
え?
主人公ではないキャラクターは、どうすればいいかって。
まったく何を仰いますか。
誰しもが人生という物語の主人公です。
幸せにならないわけがないじゃないですか。
【ハッピーエンド】
ほんとの
ハッピーエンドって
幸せだったなと思いながら
死ぬことかなぁ?
ハッピーエンド
どんなに嫌な事があった日でも、
良かったことを思い出しながら
「今日はいい日だった!!」
と言いながら眠りにつく。
そうすればなにがあってもハッピーエンド
まおーさまとハッピーエンド【腐注意】
* * *
ついに魔王城へたどり着いた勇者一行。
双方の仲間が傷つき、倒れ、疲弊していく……。
そして今、勇者と魔王、たった二人が静寂の中対峙する。
「ここまで長かったな……お互いに」
「そうだな。守るべき者を失い、最早ここからの争いに意味を見出すことさえ難しいが……。それでも我々には必要なのだ、終わりが」
「ああ、同感だ。……いかん、長話は別れが辛くなるな。始めよう」
「いざ」
ほんの百年前のお話。
二人の結末を知る者はついぞこの世から居なくなってしまった
――。
* * *
「はいカーット!OKです!」
「オールアップでーす!」
「お疲れ様でしたー!」
「お疲れ様です!ありがとうございます!」
「主演のおふたりに花束の贈呈です!」
「わっ、ヒロインちゃん来てくれたの?!」
「ふふ、ずっとスタンバってました。おふたりとも、最っ高のエンディングでした!」
「ありがとう〜!」
ここは撮影スタジオのファンタジー専門部。たった今、ドラマ『剣の標たち』の撮影が終了したばかり。
「まおさん、おつかれさまです!」
「ああ、ゆうじくんお疲れ様……って、君今回この現場じゃないよね」
「ちょうど休憩入ったんでまおさんにご挨拶を!」
「君も律儀だねえ」
「今回も最高でした!特にラストの憂いを帯びた表情……っ。ほんとに、見つめあった勇者が羨ましいです」
「君、勇者志望で下積みしながらスタッフのアルバイト中だもんね。今回のお相手は何度か一緒になってて、勇者の心構えもしっかりしてる子だから、色々聞いてみたらいいよ。打ち上げも時間があるなら連れてってあげる」
「マジっすか?!やった!まおさんとまだお話したいんで嬉しいッス!」
「僕じゃなくて勇者一行とお話しなね……」
ここで撮影されているのは、いわゆる実写化ドラマではない。
役者は全員本物の勇者、剣士、魔法使い、エルフ、魔王たち。台本は実際の冒険譚を元に脚色したもの。
ファンタジーも飽食の時代。旅に出たり退治したりダンジョン攻略したり、侵略したり支配したり奪ったり、そういった本職に精を出す人間(とそれ以外)もいれば、お茶の間にエンターテインメントを届ける役者の道を選んだ者もいる。
これがなかなか民衆に受けているのだ。なんせ、CG・VFX一切無しの臨場感溢れる画面。武器やセットに至るまで全てが本物。
加えて、あまりグロくなく、華々しい。
ここがかなり重要で、本物の勇者たちに接していればなかなか凄惨な場面に出くわすことも多いのが現実。そこをドラマでは上手いこと隠しつつ演出を加えて「みんなが見たいファンタジー」を提供しているのだ。
「それにしても、うちの業界ほんっとまおさんで保ってるようなモンですよ」
「いやいやそんな……」
「謙遜しないでくださいよ。勇者一行は志願者多いですけど、やっぱ敵対側は少ないじゃないッスか。魔王となるとほんとに数人。やっぱ気難しい人多いし。こないだAスタの大道具スタッフが雷落とされてたの、知ってます?」
「ああ、ドワーフの子だよね。近場にいたから回復したけど、たしか辞めちゃったんだっけ。同業として申し訳ないな……」
「ほらも〜。そんな優しい魔王、まおさんくらいッスよ」
「いや、はは、そう言って貰えるのは嬉しいけどね。領民たちに向いてないから略奪以外で稼いでこいって放られただけなんだよ」
「そっかあ。じゃあ、オレは領民の皆さんに感謝しないと。こうしてまおさんに出会えたワケだし!」
「ゆうじくん……。いっぱい食べな、飲みな。また後でギルド統括部とプロデューサーに挨拶しておこう。僕も早くゆうじくんの勇者姿が見たいもの」
「嬉しいッス!……ところでまおさん、最近お疲れですか?」
「えっ」
「いや、酒進んでないし、ちょっと痩せたかなって。なんとなく目の下にクマあります?さっきはメイクで気づかなかったけど」
「ほんとよく見てるね。……最近、ね、ちょっとシリアスに疲れてるかなって。ドラマとはいえ、やっぱり魔王としての仕事はするじゃない。市民の皆さんからやりすぎだーとか、散歩してたら叱られたり……」
「ええー、いるんスね、ドラマと現実の区別つかない視聴者って!」
「それだけリアルなものをお届けできている証拠だし、役者冥利には尽きるんだけど……。それにほら、魔王が幸せに終わることってなかなか無いでしょ。僕なんか特にイメージ的に悲しく終わることが多くて……たまには平和に幸せなのがいいなって。……ダメだね、こんなこと言ってるから領民から向いてないって言われちゃうんだ」
「まおさん……」
「さっ、飲も飲も!明日からはちょっと空くんだ。ゆうじくんの稽古も付けてあげる!」
「…………はい!」
それから数ヶ月。まおの元に新たな台本が届いた。
「なになに、今度は…………ん!??」
「魔王さま、如何なさいました」
「だ、だ、大臣、コレは、コレは流石に!」
「お見せ下さい。……ふむ」
「大臣、いやマネージャー!これは流石に領民への示しというかなんというか」
「やりなさい」
「んん!?」
「哀愁系魔王役も飽きられてきた頃です。ここでイメージを一変させておくのも息長く続けるコツでしょう。それに今回は日常系。上手く行けばシリーズ化も見込めます。つまり安定収入!領民たちも大喜び間違いなし!」
「で、で、でも」
「やりなさい」
「はい……」
「それにほら、相手役の勇者さん、魔王さまのお知り合いでしょう」
「え、誰。…………………………うそ」
* * *
「まおーさま、そんな拗ねてないでこっち来なよ」
「うるさい。我の力を奪ってこのような飼い殺し……早く殺したらどうだ!」
「そんなことしないって何回言わせるの。言ったじゃん?一目惚れって」
「何が悲しくて宿敵勇者に惚れられて拉致されてふたり暮らしせねばならんのだ!屈辱!」
「ごめんね諦めて。俺、一度決めたことは絶対やり遂げるって決めてるんだ。ほら、こっちおいで」
「や、やめろ、触るな!助けて幹部ー!」
* * *
「はいカーット!OKです!」
「第2週分撮了です!おつかれさまです!」
「お、お疲れ様です……それじゃあ僕はこれで」
「ちょっとまおさん、何一人でそそくさ帰ろうとしてるんスか」
「ゆ、ゆうじくん。でも、その、なんというか。君のデビュー作が……もっと華々しい勇者活躍譚なら」
「なーに言ってるンスか。戦闘シーンが皆無って訳じゃないし、何よりオレはまおさんとご一緒できてほんとに嬉しいッス!」
「ゆうじくん……。ねえ、1個聞いていい?この企画、ゆうじくん持ち込みって、ほんと……?」
「あれ、もうバレてる。そうなんです、やっと勇者資格取って役者応募条件満たして、最終面接でこのドラマの企画書をプレゼンしたんです。そしたら受かりました!」
「そ、それで、相手役も指名したって」
「それはまあ、役柄的に受ける魔王がいなかったのもあると思いますけど」
「どうして……?」
「どうしてって、まおさんが言ったからですよ。たまには平和に幸せにって。ほら、こんなに平和で幸せ!」
「いくら平和だからって、勇者と元魔王のBLドラマってどうかなあ?!」
「需要ならありまくりッスよ。宣伝部も力入ってて、有料コンテンツ用にちょい際どいアナザーストーリーも撮る予定だって」
「ちょい際どいアナザーストーリー!?」
「ね、まおさん、オレとずっと平和に幸せに暮らしましょうね」
「ドラマの話、だよね、ゆうじくん……?」
「オレがちゃんとまおさんをハッピーエンドに連れてってあげますからね!」
「う、うん……?」
果たしてまおの運命やいかに――!続く!
#ハッピーエンド ……?