『セーター』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
なんてこった…
やってしまった!
大のお気に入りで長年愛用してきたのに!!
一人暮らし1年目、たった1回の失敗で、こんな…
…こんな小さいセーターは初めて見たぞ!!
テーマ∶セーター
事故に遭ったと聞いて、あなたの帰りを心配して泣きながらパスタを作ったことあなたは知らないでしょう
テーマ:セーター #374
セーターを着ても寒いなんて……。
私は下校途中、自転車に乗りながら思った。
橋をわたっているから
建物による風の抵抗がないというのもあるが
それにしても寒すぎる。
「夏が終わって、ちょうどよくなる時期はないわけ??」
そんな事をいう私に強風が吹き付けてくる。
いつもの帰り道なのに、
いつもよりも数倍疲れる帰り道。
寒さに震えながら明日はベストを着ようと決心した。
試着室から出た私を見て、彼女は固まってしまった。
やっぱり、これは駄目じゃない? 楽だし暖かいけど、いつも着ているのとは随分趣きが違うし、なんと言うか……
ユルい。 これは若いイケメンな子が着るやつだよ。
そもそも今日は愛しい恋人にあれこれと見繕うのが楽しみで百貨店まで来たんだ。普段ファストファッションで十分なんて言う彼女を方々言い包めたというのに、じゃあ貴方の物も何か見ましょう、なんて蕩ける笑顔で言われて…この有様。
百貨店のサイズ展開を恨むよ。良い色なのに、という彼女の呟きを聞き付けて『大きい物もお出しできますよ』と寄ってきた店員も恨む。体に当てられた時、腕を伸ばして私の両肩に触れた恋人の仕草にぐっときて、デザインに気付かなかった自分も恨む……べきかも?
眼の前で、唇に手を添えて私を凝視している恋人は、きっと必死で言葉を探しているのだろう。良いんだよ、分かっているから。衣装に負けてるって笑い飛ばしてくれたら、私も
笑って次の店に行ける。期待を込めてへらりと笑うと、彼女は口元にあった手で今度は胸をぎゅっと抑え……
すごくいいです、と呟いた。
私は知っているんだ… 彼女のこの綺羅綺羅した瞳は本気であるということを。その証拠に、駄目なら私が買うから着てください! と財布を出され、大慌てで『自分で買う』と言わされてしまった。ちゃりーん!
ありがとうございます、とお辞儀する先程の品の良い店員に脱いだばかりのそれを渡す。…恨むというのは取り消すよ。少なくとも、愛しい人が喜んでくれているからね。私の心の声が聞こえたかのように、その店員はにっこりと笑いかけてくれた。
『同じデザインのレディースもございますが……』
もらうよ! 出して!! 今すぐに!!!
【セーター】
抱き締めたときに、衣服のふわりとした感触の奥に、華奢な身体を感じた。
意匠を凝らした編み目の上からしつこいぐらいに柔らかさを堪能する。首筋にキスをするとくすぐったいと高い声があがった。身をよじるたびに香木が登る。
その声がまた可愛いのだ。
ニットの裾からするりと指を滑り込ませる。気づいたときにはもう遅い。いじめてやろう。
オレの手は悪くない。そんなよく伸びる可愛い服を着るお前さんがわるい。
『セーター』2023.11.24
毎年、この季節になると妻がセーターを編んでくれる。家族の分はもちろん、俺と同じ演劇ユニットのメンバーや、同じ事務所の仲のいいミュージカル俳優の分、そして今年から新たに仲間に加わったアイドルたちの分も編んでいる。
一着編むだけでも大変なのに、そこまでしなくてもと思うのだが、彼女は特に苦に思っていないそうだ。
好きだからやっている、と彼女は笑っていう。
毎年のことなので、うまいこと全員の分のセーターを平行して編んでいるようだ。さらに毛糸の色を共通のものし、ワンポイントで色を変えているのでそれが時短になっているのだ。
そして、今年は興味を持った息子たちが手伝っている。俺の分を妻に教わりながら、順番こに編んでいるさまに危なく泣きそうになった。
難しいところは奥さんが、簡単なところは次男が、すこし難しいところは長男がといった具合に。
編んでいると、あの色を入れたいこの色を入れたいと息子たちが要望を出すので、俺のセーターは他のものを比べると少しだけカラフルだ。
青に黄色に赤、緑に紫にオレンジなどなど。
これは外で着るとかなり目立つだろうなという懸念はあるが、この世にあるどのセーターよりも暖かいことだろう。
なにせ、妻だけでなく子どもたちからの愛情がこもっているのだから。
セーター
ほぼ着ない
まず買わない
洗濯が大変そう
自然乾燥だと乾かない
冬だなっとは思うね
選択の範囲外
セーターを買うくらいなら
他の羽織物を買うはず
暖かそうでいいなっとは思うんだけど
冬以外には使えないから
冬用で迷わずに買うのは
外出用のコートくらいかもしれない
書いていて思うのは
買っても別にいいけど
洗濯するなら
コインランドリーにする事になる
いまはまだ寒さよりも面倒さのが格上
ずっと、そこに悲しみがあって
明るさも楽観の欠片も何処にも無く、
私はただ悲しみに塗れている。
あなたの居ない世界。
これはただの孤独じゃない。
喪失と共にある。
太陽の日差しも、遠くで凪ぐ風も、
ふわふわと暖かい毛布に包まれている時でさえ、失い続けている。
無いまま、泣いて、失くして…。
幸せなフリも、楽しいフリも出来る。
無いんだと思い出しては、喪失から目を逸らした分だけ痛む。
世界でたった一人、ただ唯一、
最初で最後の愛しい人。
帰ってこない。返して。代えはない。
聞こえない。
もう一度、名前を呼んでくれたら。声が聞きたい。
思い出す度に得る孤独。
ずっと。
ずっと失い続ける。
孤独になりたい。
失うものの無い孤独に。
あなたの代わりなどありはしないのに、
代替に張り付く喪失の痛みが錯視する。
あなたとの穏やかな時間を、幸福感だけを味わっていたかった。永遠と。
あなたのいない世界がある。
私は異世界に来てしまった。
もう12月目前。
紗凪がタンスの整理をしていると
1枚のセーターが出てきた。
なつかしい。
ターコイズブルーのセーターを見ると毎年思い出す。
初デートは期間限定の催しの美術展だった。
近くにおいしいパン屋さんがあるということで
2つずつ買って、イートインコーナーで
ぎこちない会話の中食べたっけ。
美術展は、絵の迫力にも勿論感動したが
彼が一つ一つの絵とじっくり向き合ってる姿にも
ひどく心を打たれた。
達也は、とても感受性が豊かで優しい人だ。
いざという時守ってくれる…より守られるような人。
だけど、しっかり芯をもっていて、
自分を確立している。その印象は多少変われど
今も変わらない。
そう言えば、彼も紺色の似たようなセーターを
着て来て、なんだか気まずくもこそばゆいような
感情になったんだっけ。
ドキドキ。
あの日の初々しさはもうないかもしれないけど、
彼を思う気持ちは変わらない。
ターコイズブルーのセーターをぎゅっと抱きしめた。
「セーター」
#セーター
表面上は
セーターの網目のように
支えあって生きているが
裏では皆
憎みあって生きている
せっかく編んだ糸も
気付かぬうちに解けてく
生きれた今を大切に。
セーターパチパチパチ痛すぎる
痛みが幸せなんて最高です。
目立つとダメ
茶・黒・白・グレーが虐め無いの対象ですか。
自分磨くのやめて
お互い良い年になって虐めですか?
そんな安い幸せで幸せな奴に
喝。
ちなみにストーカー擬きやめましょう。
「あの店にいたよね?聞いたよ」
「あそこの道怖い顔で歩いてたよね」
「なんで早く並んでたの?」
「この道通ってたよね?聞いたよ」
気持ち悪い情報知らないところで
流さないでください。
私は報告しなければだめですか?
たまには自由に出掛けます。
貴方は言われないんですね。
良かった。
時にあとから自慢話。
きっかけしにないでください。
傷ついてます。
私はしません。
知っているから。
磨いた人の悪口ばかりやめましょう。
貴方が輝けば周りも輝ける。
自分が一番分かってるのに口は動く。
不思議。
そこに気づいた自分は幸せです。
セーター服は、暖かくて保温性もある。
冬は特に愛用深いけれど、時には自身の計り知れない思い出になることもある。
でも、他の物も述べてみるとどうだろう?セーター服だけがそう、というわけではない。皆そう。
皆、物だって完璧な訳じゃない、人間も例外ではない。
おばあちゃんはなんでも作ってくれた。ワンピース、ブラウス、カーディガン。どれもこれもおしゃれで私はいつも新作ができることを首を長くして待っていた。
今年も新作ができる頃。
「似合うかしら?今年はセーターにしてみたよ」
今年のクリスマスもあったかく過ごせそうだ。
セーター
「ねぇ!このセーター可愛い!」
「ほんとだ可愛い」
「お揃いで買わない?///」
照れながら言った君の顔が今でも思い出せる
この時期になると毎年出す白いセーター
君とお揃いで買ってよく二人で着ていた
でももうお揃いでは着れなくて
このセーターを見る度
君がこの世界にはいないことを突きつけられる
君は空の上で着ていてくれているのかな
僕はやっぱり
「君の隣でこのセーターを着たい」
ののみが編んでいたセーターは
手首から始まって反対の手首までで編み終わる
ただただ真っ直ぐ棒で編んでいき
その両端をそれぞれの手首から肘が入るくらいに
筒状に15cmほど綴じて完成の簡単なもの。
母から教わったり本を見ながら覚えたりした
編み物の初心者。
帽子やマフラーや手袋をカタチにし、
そのうちにセーターという大作品にチャレンジしたくなりましたが…。
腕、前、後、首元をはぎ合わせたり
ひろい目したり、もう何だかタイヘンな感じ。
なので、羽織るセーター
(カーディガン)にする事にしたのでした。
全体がひよこのように黄色いセーター。
黄色い毛糸が少なくなってしまって、
買い足ししたのだけれど、3回毛糸を買いに行って
ようやく完成です。
ところが
見事に毛糸の色や質がくっきり別れていて
ツギハギの感じが満載。
そりゃそうだよね。
中三の二学期末に出来上がったこれを
作り始めたのって、
小6の冬休みだったもの。
長かったなぁ。
さて、
テスト勉強するぞ。
ーーーセーターーーー
厚手のセーターはモコモコしてあったかそうに見えるけど、編み目の間を風が通り抜けて、見た目ほどあったかくなかったりする
なんでもパッと見だけじゃわからないんだから、表面にだまされちゃダメだよ
人間もね
ちくちくしてみたり
ふわふわしてみたり
けばけばしてみたり
ぬくぬくしてみたり
きみに似てる
【セーター】
セーター
この暖かさを感じられるのって
幸せを感じる
幸福を感じられるのってなんかいいなぁ
暖かさを感じる度に懐かしい感じがする
こんな私でも
セーターのように
みんなを暖かく、幸せに出来たら
いいのにな
帰省ついでに、と、かつての子供部屋の片付けを決意した。
元々、そんなに荷物が多いわけではない。
高校時代を過ごした家ではあるが、居候の身であった自覚はあった。仕事で各地を転々とする母に代わり、家主の叔父夫婦が、自分を我が子のように愛してくれていたのは理解しているし感謝もしているけど、心のどこかで、ここに留まってはいけないのだと、幼心に思っていた。
今でこそ、自分の「実家」はここだな、と自然に思うようにはなったけれど、それはそれ、これはこれ。
いらないものをいつまでもとっておくことはない。
小さい頃の服やらなんやらは、叔母経由で近所に「お下がり」に出しているのであまり残っていないが、高校時代の文房具なんかは、ここで暮らしていた時のままだ。
使えそうな洋服は、一人暮らしのマンションに引き上げようと、開けた衣装ケースの中に、そのセーターは残っていた。
派手な黄色。胸の位置に銀色の糸でワンポイントの刺繍がしてある。袖口がほつれているし、ボタンは落としてつけ替えたものもあって、ちぐはぐだ。
中学3年生の冬、母が私によこしたものだ。なんの気まぐれか、簡単な手紙とセーターだけが、仕事先から送られてきた。
デザインは好みではなかったけれど、多分高価なものだと思う、薄手の割に暖かくて、こればかり着ていた。
流石に目立つので、学校には着ていかなかったけど…
そういえば、友達と出かけた時に「そういう明るい色も着るんだね」と言われたことを思い出して、姿見の前に立ってみた。
黒いスカートに、白のブラウス、靴下がかろうじて赤。
黄色のセーターを胸元に重ねてみた。悪くはないか…
少し悩んだが、セーターはゴミ袋に押し込んだ。
今の私には、きっと要らないものだ。
「セーター」
編み物は、本当に複雑だ。
私には、気が遠くなる。
でも、あの人の為なら……頑張れる。
やはり、どこか不格好。
お義母さまや義叔母さまのような均等な編み目も、
鮮やかな色彩に繊細な模様も、私には未だ出来ない。
悔しい。あー、もう暖炉で燃やしたい。
でも、それはしない。
何故なら、この不格好な編み物の完成を待ってくれる人が居るから。
これの何が良いのかしら。
私には、分からない。
ふふ、我ながら上出来でしょう。
セーターを優しく、抱きしめる。
来年も、また作ろう。
そしたら、少しずつでも上達するだろう。
来年も、又、あの人の故郷に行こう。
そして、お義母さまや義叔母さまに習おう。
ふふ、本当に楽しみ。
ああ、幸せ。
なんて、幸せなんだろう。
今日も、あの人の帰りが待ち遠しい。