『セーター』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
セーター
めちゃくちゃ可愛い水色のセーターを買った。
めちゃくちゃ満足。
もうめちゃくちゃ。
お母さんがくれたセーター
デザインはすごく可愛いんだけど
まだブカブカで着れない
でも、そんなことから愛情を感じる
自分って愛されて育っているんだな
わたしも子どもが出来たらセーターを
送って自分の愛情を確認してもらいたい
セーターを編む。
貴方を想う。
簡単そうに思えるけど、実はとても難しい。
不器用な私がセーターを編む。
もう届かない存在の貴方を想う。
それがどんなに儚くて辛いものか、貴方は知らない。
彼(セーターという名前なのだけれど)はひどく寂しがりだ。暑いなあなんて思って脱ごうとするとパチパチパチ。電気の力で私を離そうとしない。下ろした髪がボサボサになるし何よりピリッってしてさ痛いんだよ。気づいてるのかな。私がいないとどうしようもない自分の情けなさとか。気づいてないんでしょうね。いつも私のことしか考えてない。まるでストーカーのようよ。セーター。
そうは言っても外は寒いから出掛けるときは必ず彼を着てかなきゃいけない。パチパチパチ。ああ。また私に張りついてきた。しつこいなあ。それでもセーターを着なきゃ。外は寒い。襟に首を通して右手左手。パチパチ。まただ。ねえ。一体何回言わせるつもり。それでも着ている。温もりからは逃げられない。パチパチ。また。パチ。ねえ。パチ。ねえ。ねえ!もうやめてよ!
どれくらい経っただろうか。部屋から一切の音は無くなっていた。鼓膜が破れてしまったかと思った。遠くから救急車のサイレンが聞こえてそうではないことを知る。彼は無機質に佇んでいた。私の胴体を包み込んだまま。ほんとうに寂しがりなのはどっちなんでしょうね。まったく。あらい(愛らしいの略なのだけれど)繊維の目を弄くったまま私は生まれて初めて涙を流す。もう時間だ。はやく出掛けないと。外は寒い。風邪をひかないように気を付けよう。
俺、男の人が着てるセーター好きなんだよね
だって可愛くない?
それで、萌え袖してもらいたい!
すごい、俺の欲望まみれだ笑
でも、マジで好きなんだよね。
彼氏に着てもらいたい
まだ彼にもらった
セーターは捨てられないまま
クローゼットの奥にしまってあります
セーター
セーター。
それは冬にしか着られないお気に入りのファッションアイテムだ。
今年の冬は、CMでも人気の新作のセーターを買ってみた。数日後に袖を通してみた。その手触りの柔らかさといったら、ずっと触っていたいくらいふわふわしていた。
冬は重ね着で肩が痛くなるのが悩みだ。
でも、買ったセーターは柔らかく軽めなので肩が疲れにくいも嬉しい。
ジャケットと合わせても綺麗めに決まるし、ジーパンと合わせれば外出にもぴったりだ。
この冬は、たくさん着よう。セーターを着て、鏡の前で微笑んだ。
「え〜っ、あっはっ、何その絵柄!」
「えっ?良くない?寒いからさ、買ったばかりのセーター」
「うーん、何か海外ドラマの学生が着させられてそう」
「ええぇ」
「うわぁ、すごいジャケットだね」
「どう?良くない?春らしく明るい感じ」
「うーん、そんな色初めて見たよ」
「そうかな?」
「あれ、クーラー寒かった?」
「いやいや、今日めっちゃ暑いじゃん」
「そうだよね?半袖の方がいいんじゃない?」
「えっ、これ半袖だよ!オーバーサイズってやつ?」
「ごめん、今日仕事だった?」
「今日は休みだよ。なんで?」
「スーツ着てるから」
「スーツではないよ!キレイめコーデにチャレンジしてみた」
ちょっとズレてる君が面白くて可愛くて、今年の冬はどんなセーターを買ってくるのかな。
『セーター』
「迷いセーターを探しています」
電信柱の張り紙にそう書いてある。
「とても人懐っこいです。お心あたりある方はご連絡ください」
帰ったほうがいいんじゃないの?
と、わたしはセーターに話しかける。
迷ってるんじゃなくて、家出なんだけどな。
と、セーターは答える。
わたしと同じだね。帰ろ?
【セーター】
洗えば洗うほど、小さく縮んでしまうものって、なーんだ?
え? セーター?
はずれー、正解は、あなたの心。
世間の荒波に揉まれれば揉まれるほど、
綺麗に洗おうとすればするほど、
独立して個性のあった感情という繊維が、
ぎゅーっと、ひとまとまりに縮こまっちゃうの。
そうか、セーターもそうだね!
あなたはセーターに似てるかもね!
デリケートなのに、寒くて冷たい社会に放り出されて、主という上司を温めなくちゃいけない。
セーターみたいだね?
セーター
すぐに現れる毛玉。
お気に入りのセーターだって、
一年もすれば、
毛玉だらけになってしまう。
でもね、このセーターだけは
ずっときれいなままでとっておきたいの。
だってあなたがクリスマスに編んでくれた
大切な大切なセーターだから。
だから毛玉さんたち、
まだ来なくていいからね。
落ちていく
音の中に
グランドぴあのの
弦の
うねりの中に
********
セーター
お母さん
もう一枚、羽織りなよ
外は 寒いよ
テーマ:セーター #12
ピピピッ…。
アラームが鳴る。私は手探りでスマートフォンを見つけると、時間を見る。
8:00……。
眠い目をこすりながら起き上がる。
「寒…」
身が縮こまる。布団の中とは大違い。床も冷たくなっていた。スリッパを近くに寄せると足を入れる。
冷たい床に足をつけるよりもずっとマシだった。
今日は休み。
ゆるっとした服でいいか〜。
そう思いながらクローゼットに手をかける。
棚を開けていくとセーターが目に入る。
そのセーターには一つの思い出があった。
それは、元カレとの苦い思い出だった。
私はセーターを見るたびに思い出す。
今年も着ないと思っていたのに、セーターは来てくれと言わんばかりに私の視界に入ってくる。
私はセーターを手にベッドに腰掛ける。
元カレは、フラフラとしている人だった。
好きな人ができた〜とか言って、私の元を離れていった。好きな人ができた〜って、私のことは好きじゃなかったわけ? 最初はそんな感じで元カレのことを思っていた。
でも、私は私で彼がフラフラしている人だってこともわかっていた。
でも、私は彼のことを好きだったのだ。
そんなことを思っていると、自分って馬鹿なんだな。
そう思った。同時に悔しくなった。それは彼に対しての怒りというものもあったが、自分の人を見る目に対しての怒りもあった。
その彼が唯一買ってくれたのが、このセーターだった。
『寒くなったから、温かいの着ろよ〜』
そう言いながらくれた。その時は優しいなって、思っていたのにな。
途端に騙されたような気持ちになって、セーターを持つ手に自然に力が入る。本当は捨てようと思っていた。彼との思い出と一緒に。彼を思う気持ちと一緒に。
「セーターはなんにも悪いことしていないのに、ね」
私は苦笑いをした。私はセーターの袖に手を通した。
温かい。捨てるには勿体ない。でも、このセーターを着るたび今日のように思い出してしまうだろう。
早くこの思い出が上書きされるといいのに。
セーター
手編みのセーターをもらったことがある。
嬉しかったけど、着れなかった。
親に見せるの、恥ずかしかった。
俺はマザコンだったのかな。
人の目線を気にしすぎるのかな。
自分に自信を持てば、違う世界が見えるかも。
セーターを通じて自分に自信を持つことの大事さを
改めて感じた。
『セーター』〜或る男性の日記〜
12月28日 曇→雪
午前中は雪かき。
ストーブの燃料にするために山の木を数本伐採する。
午後は通販で頼んだ厚手のセーターが届いた。
雪のせいで足の踏み場もない北陸の山奥によく来てくれた、と思う。本当にありがたいことだ。
藍色のセーターは、雪が深いこの地方にはピッタリの保温性がある。
雪が降るまえにユニクロで買ったヒートテックとあわせるととても良いのではないだろうか?
追記:今日はとてもよい日だった。
12月29日 晴れ
今日は朝3時に起きた。
ラジオでは山麓にある集落で大幅に冷え込むと言っていたが、あまり冷え込まなかった。
天気というものは、あてにならないものだ。
今日は大学の友達(T)と会う約束をした。
サラリーマンとして、IT系の企業で働いているそうだ。
人生が充実していて、いい人だと思った。
僕が、都会で輝くというのは性に合わないのだと思い知った。
午後、家から2時間30分のスーパーへ買い出しにでかけた。山を降りるとほんのり暖かくなるものだから、セーターとダウンジャケットを着るだけでちょうど良かった。
ダウンジャケットを着ているから、新調したセーターを着ていることは誰も知らない。
それが少し惜しいような気がしたが、なぜだかあまり気にならなかった。
明日は雪が多くつもるという。明日は早起きしなければならない。憂鬱なものだ。
11作目。
(テーマ無視した感がつよい。)
うっかりそのまま洗濯機に放り込んだセーターが、
案の定縮んでしまった。
お気に入りのセーターだったのに…。
ひとまわり小さくなった姿に泣けてくる。
そしたら主人が、突然そのセーターを頭からかぶった。私より大柄だから、当然ムッチムチのピッチピチ。
「俺が今日いちにち着ておいたげるよ
そしたら伸びてちょうど良くなるでしょ?」
ニコニコの主人と、はちきれそうなセーター。
キツすぎて肘が曲がらず、ロボットみたいな動きになってるし。
なんかもう、笑いが込み上げてきた。
どこまで伸びるか楽しみだな。
「黄色って、好き?」
家に遊びに行った時、今流行りの対戦系ゲームをしていると、唐突にベッドに座っていた彼女が唐突にそう問い掛けてきた。そんな事を急に言われても。
俺は不思議に思ったが、彼女のやけに真剣な顔を見て一度ゲームを中断して考える。
黄色かぁ、別に好きでも嫌いでもないけど。出されたポテチをつまみつつ「まぁ好き」と適当な返事をすると、彼女はほっとしたような顔になった。俺は首を傾げたがそれ以上追求する事はなかった。
恋人になってから初めてのクリスマス。映画を見てから少しぶらぶらしつつ、イルミネーションなんか見ちゃったりして。彼女のきらきら輝く目を見るとそれだけで最高のデートになったように思える。
ファミレスで夕食を食べてから、念願のプレゼント交換だ。俺は小一時間悩んで選んだ銀色のネックレスを渡す。頬を赤らめて、「嬉しい」と言う彼女は、それから少し躊躇いつつ俺にプレゼントを手渡してきた。
黄色の、マフラー。
「本当はセーターを作ろうとしてたんだけど…」
流石に時間がなくて作れないらしかった。俺は手編みのマフラーをまじまじと見る。普段使いするにしては派手な黄色の毛糸が所々ほつれている。俺はそれを首元に丁寧に巻きつけた。
「次はセーター作ってよ」
「ふふ、頑張るね」
セーター
あの日あの雪の日
私はセーターを着てたな
そして思い出す
あのころの匂い、景色、気持ち
今はもう幸せだよ
セーターを萌え袖にして
彼のセーターの袖を、掴む
そんなベタなデートしてみたい
そんなあざと女子になりきりたい
なんなら、マフラーで顔を半分埋めて
おまけに華奢な足を内股にして。
わたしも、そんな憧れ抱くだけなら
許されたい。
セーター
保育園の時に母が編んでくれた苺がぶら下がっているセーターが大好きだった。
お友達も先生達もみーんな可愛いね!お母さんに編んでもらって良かったね!って。
結婚し子供が産まれ孫に肌寒くなったら着てね。と編んでくれたベスト。男の子だから苺じゃなくライオン。
高校の時に教わりマフラーを編んだ。セーターまでは私は不器用で息子に編んであげてないけど一度は何か編んであげたいなって思う。
明日にでも毛糸を買って母に教わろう上手になったら母にベスト編んであげようかな。