スリル』の作文集

Open App

スリル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/13/2022, 9:59:07 AM

入学式をサボった日
学校を抜け出した日
卒業式に落書きをした日
すべの日々にスリルがあった。
何にも例えられない毎日を一緒に過ごした友達がいて
一生もんの思い出を作った。
社会人になって会うことが難しくなってすれ違って
友達の人生を羨ましがって遠ざけて今ではなんのスリルもなくおんなじ時を過ごしてる…。

11/13/2022, 9:38:12 AM

スリル

家族が買ってきた、辛いカップ麺を食べてみた。
どうやら一人では食べきれなかったらしい。

家族には若干、辛いものが得意だと思われている節がある。

私はただ、残すのが勿体無かったのと謎の対抗心で
必死に強がっていただけなのだけれど。

警戒しているわりにパッケージも見ずに食べてみて
思ったよりも甘口で驚いた。

よく見てみると、どうやらヤンニョムチキン味のカップ麺だったようだ。

そもそもヤンニョムチキンすら食べたことが無いのでよく分からなかったけれど。

大抵この手の商品は
一口目はあまり辛くなく、徐々に殺しにくる。

それを恐れて、家族の真似をして昨日の残りの唐揚げとタルタルソースと一緒にちまちま食べた。

かなりジャンキーな仕上がりにはなったが、
ヤンニョムチキン味なだけあって、鶏肉との相性もかなり良く、辛さも中和されて美味しかった。

スリルを求めて食べ始めたけれど、
程よい辛さで美味しいのが一番だと思った。

11/13/2022, 9:12:20 AM

笑ったり
 怒ってみたり
    急転直下

 あなたとわたし
   スリルを味わう

11/13/2022, 9:04:15 AM

痛いほど唇を噛んで
ただ、何も言えないまま空を仰いだ。
苦しさも全部僕のものだ。
分かっている。分かっているけれど。

11/13/2022, 8:58:31 AM

ースリルだらけの生活が送ってみたくはありませんか?
 そんな貴方にはスリルシュガーをどうぞ!
 此れを食べるだけで毎日がスリルだらけの遊園地!
 毎日に退屈している方、スリリングな生活を送りたい方にはオススメです!ー

興味本位であの菓子を買ったのがいけなかった。
突然画面に出てきたあの広告。
ー毎日に退屈している方、スリリングな生活を送りたい方…。
まさに自分の事じゃあないかと思った。
本気にしているわけでは無かったが、それでも面白そうだと惹き付けられた。
広告をクリックすると、可笑しなサイトに飛んだ。
ー本当に買われるんですね?
 yes no
気兼ねなくyes を押す。
あの頃はまだほんの冗談だと思っていたのだ。
yesを押すと、また警告が出てきた。
ー本当の本当に買われるんですね?
 当店では命の保証は致しません。
 yes no
随分と演出に凝ってるんだなと少し驚きながらも再度yes を押した。
本当は演出でも何でもないというのに。
yes を押すと此のような文が出てきた。
ーご忠告は致しましたよ?
此処で漸く少し違和感を覚えたが、
数秒後に出てきた販売サイトに気をとられ、違和感などすっぽり頭から抜け落ちて終った。
販売サイトはとてもカラフルで、綺麗だった。
カラフルな背景に釘付けに成ってしまっていたが、本来の目的を思い出す。
少し下にスクロールすると、お目当ての物が有った。
ースリルシュガー 千円
砂糖菓子にしては随分と高いとは思ったが、それで萎えるような好奇心では無かった。
購入ボタンをクリックする。
ーお買い上げ有難う御座いました。
そして、何故かそのサイトは閉じてしまった。
他の商品も見たいと思っていた私は、驚き、同じ広告を必死で探した。
だがしかし、もうあの広告は見つからなかった。
やはり、悪戯の一種だったのだろうと思い、そのままスリルシュガーの事はさっぱり忘れてしまっていた。
本当に只の悪戯であればどれ程良かっただろう。
しかし、数日後にスリルシュガーは届いて終ったので有った。
届けてくれた宅配の人は《魔法菓子専門店》と書かれた見慣れぬ青い帽子を深々と被っていた。
ーお買い上げ有難う御座います。
そう言い、商品を渡してきた。
私が商品を受け取った瞬間にその人は居なくなって終ったのだが、
商品に夢中に成ってしまっていた私はその事に気づかずそのままドアを閉めて終った。
ダンボールにはやはり、《ースリルシュガー 気を付けてお食べくださいー》と書かれている。
悪戯では無かったのだと驚きつつもダンボール箱を開ける。
中には、ダンボール箱より幾分か小さな熊の形をした菓子がちょこんと置いてあった。
可愛らしい熊だと思い、スマホで写真を撮ってロック画面にした。
そして、一口熊の尻尾を齧ってみる。
すると、齧った途端に甘い砂糖が口の中にじんわりと広がった。
思わず菓子を凝視してしまう。
とても美味しい。
千円なのも良く分かる。寧ろ、もっと高くても良いぐらいだ。
あまりの美味しさに、残りを一口で食べてしまった。
ごろんと横になり、口に残る甘さを吟味していると、あの広告が頭に浮かび上がってきた。
ー此れを食べるだけで毎日がスリルだらけの遊園地!…。
あの広告の通りだと、此れから先はスリリングな生活を送れる筈だが…。
まあ子供騙しだろうと思いつつも外に出てみた。
暫く歩いて見たが、何も起こらない。
やはり何もないのだと少し落胆しつつも家に帰っている道中に事は起こった。
ー危ない!
誰かの声が辺りに響いた。
後ろを振り返って見ると若いサラリーマンが走って来る。
サラリーマンは目を見開き、此方へ走ってきていた。
何かあったのだろうかとのほほんと考えていると、サラリーマンが上を指した。
上を見上げる。
そこから私が覚えていることは、視界一杯に広がる何か灰色の物と、サラリーマンの叫び声だけだった。

目を覚ますと、そこは病院であった。
私は、頭を包帯でぐるぐる巻きにされたままベッドに横たわっていた。
後で医者に何があったのか話を聞くと、どうやら工事現場のパイプが私の頭上に落ちて来たらしい。
パイプで頭を強打され、気絶した私を見て病院に通報してくれたのがあのサラリーマンだった。
医者曰く、〈奇跡〉なんだそうだ。
あの高さから落ちたパイプを頭に受けると普通は死んでしまうのですよ、と医者は驚いた顔で私を見ていた。
そうなんですね、と相槌を打ちつつも私には心当たりがあった。
スリルシュガー。
もし効果が有ったとしても、
自転車とぶつかりそうになるだとか警察に話しかけられるだとかそんなレベルだろうと思っていた。
だが実際の所はパイプを頭に受けて死にそうになる、だ。
こんなの御免だ。
早く家に帰って解除方法を見ようと思った。
説明書位あるはずだ。
そう思いつつ、いつ退院出来ますか、と聞いた。
ー二、三週間は安静にしておきましょう。
その言葉を聞いて、此れから病院で酷い事になるだろうと思った。

やっと退院出来た。
もう神経が磨り減っていた。
命の危機に一体何回直面したであろう。
ある時はこけて頭を打ちそうになリ、
又ある時は包丁が飛んで来て腹部に刺さりそうになり、
又ある時は窓ガラスが割れ目に破片が刺さりそうになり…。
もう懲り懲りだ。
帰り道、またパイプが落ちてこないか
きょろきょろと周りを注意深く見ながら一歩一歩慎重に前へ進む。
漸く家に着き、ドアを開け中に駆け込んだ。
リビングにあのダンボール箱がある。
中を勢い良く覗き込むとあの時は菓子に夢中で気付けなかったが、小さく折り畳まれた紙があった。
紙を引っ掴み急いで開く。
するとそこには《説明書》と書かれてあった。

《説明書》
スリルシュガーは可愛い小熊のお菓子です。
何処から食べるかによってスリルの大きさが変わります。
前足…1スリル。
例、上司に休日に突然出会ってしまう。
後ろ足…2スリル。
例、友人から貰った大切なモノをうっかり壊してしまいそうになる。
胴体…3スリル。
例、突然警察官に話しかけられる。
頭…4スリル。
例、お金をうっかり持ってき忘れる。

スリルに飽きて終った方へ
無効化材はスリルシュガーと同封されておりますパンダのお菓子です。
お客様が心からスリルに飽きたと感じられますとこの説明書の上に発現致します。
スリルシュガーと同じ部分からお食べください。
そうするともう貴方の身にスリルは起きなくなります。

そうなのか、と思った。
が、しかし、この説明書の上にはパンダの菓子は発現していない。
まさか、不具合が生じたのか…!
焦り、説明書をもう一度見ると、まだ続きが裏に有るのに気付いた。
《注意》と書かれている。
続きを急いで読んだ。

《注意》
決して、スリルシュガーを尻尾から食べてはなりません。
小熊が怒って、貴方の身に害を及ぼしてしまいます。
また、尻尾から食べた場合、無効化材も現れません。
お気をつけ下さい。

…自分の顔からすうっと血の気が引いて行くのが感じられた。
私は一体何処からあの菓子を食べた…?
ああ、そうだ。
尻尾だ。
そう思った瞬間、ガンっと大きな音がして私は意識を失った。

そして、今に至る。
私は、夜の病院の屋上に患者服で立っていた。
数日前、説明書を読み耽っていた私の後頭部に一体全体どうしてかは知らないがテレビが落ちて来たらしい。
そこから病院に搬送され、一命をとりとめたそうだが…。
もう沢山だ。
こんな目に合うのならいっそのこと死にたいと思い、夜にベッドから抜け出してきたのだ。
飛び降りてもう楽になってしまおう。
フェンスをよじ登り乗り越える。
ああ、あんなに低い地面が見える。
地面が、おいでおいでとにこやかに誘ってくれているように私の目には見えた。
漸く死ねるのだ。
「あは…あははははっ!」
そして私は身を投げ出した。

グシャ。
私の潰れた音が聞こえた。
ああ、死ねる、はずだったのに…
何故、周りの、悲鳴が、聞こえるのか…?
目をうっすらと開けると沢山の人の足とヒビの入ったスマホが見えた。
あのスマホは、本当はいけない事だけれども私が生きる希望を失っているように見えるからと、
看護師が渡してくれた私のスマホだ。
スマホはいつの間にか電源がついている。
そして、画面にあのスリルシュガーが写っていた。
此方を画面越しに見つめる小熊は、心なしか良い気味だと嘲笑っているように思えた。
それを見た瞬間に私は悟った。
ああ、もうどうやっても死ねないのだと。
絶望感に飲まれて、私は目を閉じた。















ーだからあれほど魔法菓子を無魔法種族に売り付けるなと申したんです!
ーまあ、そんなに怒るなよ…。とにもかくにも此れで七人目のデータが取れた。
 もうちっと説明書は目立つようにするべきだったな。
ーちょっと、まだ続ける気じゃないでしょうね。
ー後三人手伝ってくれたら賄賂を倍にしても良いんだぜ?
―…。
―ハハッ、黙っちまってよお。
 それにしても、レベル4の奴が今回の奴と遭遇したらあんなことになるんだな。
―…あのサラリーマンと医者のことですか?
―ああ、そうだ。
 サラリーマンも医者も目の前で人が死ぬところだった訳だしな。
―無効化材を飲むかも知れませんね。
―トラウマになるかもな。
―まあ、でも大勢の人の為には必要な犠牲なんじゃないですか。
ーあんた結構酷いこと言うんだな。
 まあ、取り敢えず改善作業に取り掛かるか…。



 そして、いつかは今回の犠牲者も救ってやらなくちゃな…。

11/13/2022, 8:10:34 AM

スリルか。私は味わいたくないな。
安心・安全が一番!って言いたいとこけど、たまに……ね。
スリルを味わいたくなるのは人間だからかな?(笑)

11/13/2022, 8:06:14 AM

『スリル』

できるか できないか

勝てるか 勝てないか

成功するか 成功しないか

スリルある状況でも 

逃げずに行動する

結果がどうかではなく、行動することに意味がある

そんな人をわたしは カッコいい と思う。

#スリル

11/13/2022, 7:46:28 AM

スリル

自転車を漕ぐ休日。
坂道は、まるでジェットコースターみたいに下っていく。風と一体となってワクワクする。
ささやかなスリルを味わいたい時にはもってこいである。

11/13/2022, 7:29:34 AM

スリル 

スマートフォンを新しく
しました

あぷりのひきつぎが 
たいへんです



スリルでしょう?

11/13/2022, 7:25:08 AM

スリルにそそられる

そんな時もあったけど

今は安定を求めてる

冒険したい気持ちもあるが

安全をとってしまう

怖いものみたさが

怖いものと捉えてしまう

そんな今日この頃

11/13/2022, 7:12:26 AM

『スリル』

昨日から余裕が無さすぎて、このお題はスルー
でも、何も書かないのも、そわそわして落ち着かないし…
そんなわけで、今回はこんな感じで書かせて貰いました。
でも、習慣になってるものを、自分への甘えからサボっちゃうのって、ちょっとドキドキしない?
これで、ここまで続いた習慣が途切れてしまいそうと言うか、なんと言うか…
でも、自分を信じてサボるのもありかも…とか…
チキンレースしてる気分だね!
スリル感じるね!!
スリル…?

11/13/2022, 7:09:58 AM

好むと好まざるに関わらず、人生はスリルにみちている。

そんなことはないと思ってる人は、考えてみてほしい。

あなたも体重計に乗ることはあるでしょう?
スマホの充電切れかけでコンビニのレジに並んだ事は?
衝動買いしてしまった高額のコートを、いつ家族の前で着ればいいのかドキドキしたこともあるはず。

ちなみに、私の人生でかなりスリリングだったのは、学生の頃のヒッチハイクの経験だ。
(長くなるので、“ヒッチハイク”というお題が出たら書くことにする)

さて、スリルをわざわざお金を払っても体験したい人もいるようだが、
冒頭にも書いたように、そんなことをしなくても、毎日の中にたくさんある。
散歩中に鉄パイプが落ちてくるかも
しれない。居眠り運転のトラックが突っ込んで来るかもしれない。
感染症も心配だ。
家の中にこもっていたとしても、ミサイルや隕石やUFOが直撃してこないという保証はどこにもない。
もっと言えば、明日の朝目覚めるという確証すらない。人生はまだ終わらないと、誰が責任を持って言ってくれるだろうか。

私たちは例外なく、そういったスリルの中で、たまたま生き残っている。

#スリル

29 459

11/13/2022, 6:14:25 AM

スリル
ゾクゾクだけどワクワク
叫んで笑ってお腹いっぱい
ごちそうさま
舞華

11/13/2022, 6:14:04 AM

バレないか、バレるかの瀬戸際。もし、バレてしまったらどうなるのだろう。それが楽しくてたまらない。なんてふざけたことをお呟きになって。では、そんなアナタにこんなスリルよりもっとよいスリルをお教えしますよ。誰かをヤるよりももっと深いスリルです。己の欲をこのワタクシに全て捧げるのです。なんて簡単なこと?いいえ。きっとアナタサマはそんなことなど言えなくなるでしょう。線ギリギリそこを狙うのです。線を超えなければこなせるこのまま深い幸福に包まれるでしょうが、線を少しでも超えればもう戻ってくることなど出来ないのです。ね?素敵でしょう?ほら、スリルを開始しましょうか

11/13/2022, 6:00:29 AM

スリル。やはり長くなってしまいました…。


東京で学生をしていた頃、時々夜、皇居外周を走った。
半蔵門の辺りから緩やかに下っていくと、丸の内のビル群の明かりが見え、絶え間なく流れていく車のテールランプが田舎者の私の目には美しく映った。
しかしそれよりも好きなのは、最後にやってくる暗く静かな遊歩道だった。
すれ違う人はほぼ無く、明かりも見えない。緑の匂いが濃いので束の間、田舎の夜に帰った気になる。
女一人には心細いその小さな暗がりを走ることに、私は少しのスリルを感じていた。


その夜は年の暮れも押し迫って寒かった。
いつものように半蔵門から走り、遊歩道にさしかかったが、その日は一段と暗く、
人の気配が無いかわりに黒々とした木々の存在感が強かった。
今日は早くここを抜けたい。直感的に足を早めた時、
前方にぼんやりと赤い光が浮かんだ。
ゆらゆらと揺れているが懐中電灯や自転車ではない…
火の揺らぎだ。
どうも、提灯を持った人が歩いてくる。
気味が悪くなって引き返そうかとも考えたが、
ええい、仕方ないとその火に向かって走った。
どんどん近づく。
一人では無い、集団のようだ。
ボソボソとした話し声がする。
全員、ロングスカートだろうか…袴…?
そう思った瞬間にすれ違った。
古い畳のような匂いが鼻をかすめた。
一人の男の横顔がちらと見えたが、頭頂部を剃り、
髪を結ってある。
どの人影も私と同じほどの大きさしかなかった。
私は150センチである。

振り返らず走り、半蔵堀まで来た。
堀は深い底なしの谷のように感じられた。

スリルとは、自分の力が及ぶ範囲において感じられるもので、その範疇を飛び出てしまうと恐怖に変わると知った。

だいたい皇居って昔の江戸城だもんなー。
仕方ないか。

11/13/2022, 5:22:46 AM

🍀スリル

スリルなんて味わいたくない。
ゆとりを持って生きていきたい。
穏やかな生活でいいです。

11/13/2022, 5:18:53 AM

食べることはどんなことよりも気持ちいいって知ってる。だから俺は食べるために息をしている。
甘いもの。おれの快感のトリガー。口、第二の性器とも呼ばれるそこ。彼の快感のトリガー。彼との関係は、食べさせてくれるから、食べる。それだけ。
喉仏を押されてたまらなくなって嘔吐く。半開きの唇をなぞられて、捩じ込まれて。
鼻腔を甘ったるい匂いがぬるぬると満たす。幸せの具現化みたいなそれを、無我夢中で咀嚼して、半分くらい飲み込む。そのとき彼は一心不乱にクリームでひたひたになった口を、ぐちゃぐちゃと掻き混ぜる。嬉しそうにわらう。その顔つきがきもちわるくて、ただただ綺麗で、また吐く。せりあがった熱が引っ込む。指の形に沿って、歯茎にも甘い味が蔓延する。 クリームが口まわりにべっとりと塗りたくられる。血管の色が透けて見えるような、赤くて黒い舌で、たまご色のクリームを舐めとる。彼の指についたやつも。舌を這わせる。おいしい、と舌足らずに喘ぐ。彼はそんな俺をすきだから。緩く勃ちあがったそれと悦楽の沸き立つさまに興奮を漏らす。そんで、臓器の隆起、咀嚼と一緒に、ふたりでセックスをする。とろけるようなセックス。食欲と、肉欲。全部が全部、交わりあってきもちい。ねちっこくて、えろい。
「美味しい?」
「ぉえ、あゔ」
咥えた指まで全部美味しい。気持ちいい。ありえないくらいの密度の幸福がおれの水槽を満たす。ぽたってなんかが落っこちてくる。汗。鼻血。
「んゔ、」
「だいすき、かわいい」
もったいなくって、彼の鼻血も舐めた。それでも、立て付けの悪いシャワーみたいにぽたぽた、つづけて落ちる。色が乗って、赤い舌はさらに存在を見せしめる。ふたつぶんの重さでみしみしと軋んだベッドのシーツは、ときおり赤黒くなったり、なまぐさくなったりする。抜いた指から溢れた唾液、クリームの匂いや、ミルクの味も、ひとつの余韻として残る。その匂いにひしめいた、彼の性器を咥える。
彼の体液はどんなスイーツよりも甘い。そう信じ込んでいる。これは一種の洗脳ともいえるんだろう。鳩尾から爪先の方まで蜂蜜みたいに生ぬるくって可笑しい。気持ちよさにすがれるなら、それしか出来ることがないのなら、別に洗脳でもなんでもいい。夢を見れる、それだけで恵まれている。




中学のころ、隣の席の子が喉に咀嚼し損ねたものを詰まらせて、噎せた。その子は身体をがくんと強ばらせた。
ぞわ。腹から蔓延した熱。血が指の末端までとぷとぷと注がれる。

その途端に、その細い背中からあふれる息が、急かすような狂ったリズムになる。たまらず口を開ける。胸のまわりをひたすらにとんとんと叩き、異物感に喘いでいる。咳が震えた身体から飛び出す。レンコンのサラダ、かぼちゃのうま煮なんかが乗っかったピンク色のトレーにはあちらこちらに吐瀉となった欠片が散らばっている。人の塊が机のまわりをぐるりと囲んで後ろからとん、と背を撫でるように叩く。かひゅ、と浅い息でもがいている。目尻に涙が溜まる。喉がちいさな音とともに隆起する。口の端から唾液が滑る。赤黒い舌がたまらず飲み干した牛乳の白に塗れててらてらと光り、鮮やかな色をした歯茎が視界で煌めく。
どくん。ばくん。
その様子を、興奮でたまらないといった様子で見つめていたのは俺だけだった。頬を青くする彼に、みんな、心配そうに声を掛けるばかりだった。
椅子に収まった膝がかたかたと揺れた。薄いズボンを、ただみじめな性器がぐりっと押しあげていた。
思春期の俺の欲求の捌け口であったり、快感のトリガーであったりが、少し拗れているのだと気づいたのはそれからだろう。
それからずっと、我慢だ。誰にもばらしたくない。人の口に興奮する、なんて。





彼は、彼の口は、俺の扇情を掻き立て波立たせる、自慰としての、性とかなんとかの、理想の形だった。

大学の色あせたベンチ。レタスと、ハムと、トマトと、ゆで卵を潰したやつとかが厚めのパンに挟まって、奇麗な断面に切りそろえられているサンドイッチ。
「お前って飲み込むの早いよなぁ、ちゃんと噛んでんの」
「うるさいなあ、喉を押しあげるみたいな、固形物が通る感覚が好きなんだよ」
2、3人くらいの男が、他愛ないことを話している、ただそれだけのことなのに、俺はそのうちのひとりに釘付けだった。
殆ど口に含んだものを噛まずに、固形物が喉をつっかえるように滑る音がする。遠くからでも、分かる。

ずくん。きゅんっ、じゃない。ずくん。

あの時はたしかにお腹の底に心臓の形が浮かび上がってきたような気がしたの。
みぞおちが胸焼けするような欲が、少しずつせりあがってくる。決して皮膚を削って、心臓まで突っ切るような思い切りのよさはなく、俺の性欲の上澄みだけを掬って、ぬるい口元で咥えられているみたいな後ろめたい欲。偏った性欲をコンプレックスと名付け、ひとりで抑えきっていた青春の皺寄せがいま、俺の片隅で渦巻いている。
あの日と同じような目眩と、腹の煮え立つようなもの欲しさが、薄いズボンを押し上げる。彼に喰われてみたい。
彼のサンドイッチが手の奥で隠せるような大きさになった時、俺の意思で動いている肉、みたいな心臓が、多分だけど、随分と大きくなっていた。
彼の、マヨネーズでべたべたになった指先を拭いたくなった。勢いに任せて、走る。心臓がぐっちゃぐちゃ。気が動転する。
「あの」
「俺と、ご飯行きませんか」
驚きで軽く噎せた彼の口。喉仏。唇。あ、やっぱり俺にぴったり。






ちょびっと拗れた恋愛がすきです。充電が切れそうなので途中経過。

11/13/2022, 5:13:52 AM

爪を立てて そっと
縁をはじく

触ってはいけない
わかってる

掻いたのは無意識だった

めくれたところから
血がにじむ


/ スリル

11/13/2022, 5:11:13 AM

生か死か。
私たちはそういう運命だったのだ。

生まれや生き方など何も知らずに
共に過ごしたあの幼き日々から。

最初から敵として出会えていたら
どんなに良かっただろう?
友として出会わなければ
どんなに楽だっただろう?

今向かい合って差し出すものが
刃ではなくお互いの手であれば
私はお前の手を握り
しっかりと抱きしめるだろう。

次に動けば全てが決まる。
静寂。
滲む汗。

互いの思いを殺し、
同じ刹那、踏み出した。


-スリル-

11/13/2022, 5:10:18 AM

スリルといえば江頭登場!でおなじみ、布袋寅泰のセカンドシングル。
ベビベビベイビベイビベイベーのフレーズが流れれば頭に浮かぶあの曲

Next