『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冷たい季節になって勘付いていたけど、
なんか違うね、最近私は無垢じゃない。
なにか起きやすい季節だって、ほんとはそこにいるかもだって。
全部だいたい予想ついてるのに、わざと知らんぷりしてた。
今日も急に来たじゃない?急に脅かす君、私になにか言いたいんでしょ?
でも、もうやめてほしいのに、終わらない。
まだ始まったばかりの季節…。
揺れる揺れる君の姿見えない見えない君の姿早くここに現れてくれたらいいのに。
秋なんて名前じゃない不気味な名前、それを呼んでまた足を踏み入れる。
今はもう入ってる。
死んでるならそれでもいいし、神様なら文句言いたいし、色々あるけど
やっぱり気になるな。
なんで今日あの時間あの秒に消したの?
もし何か言いたかったなら、その後、姿を現しても良かったじゃん。
怖がりなの?
なんで?
なんで?
なんで?
すすきを手で抜こうとと思ったより抜けなくて
気づいたらてが傷だらけだった
悔しかったが、河川に生えているすすきはきれいだったのでいいやと思った
【ススキ】
「夕暮れのススキ野原にはキツネが飛ぶよ」
知ってるよ
光を受けたススキの穂がキラキラ、キレイだもんね
そんな詩人みたいな表現すると思わなかったからちょっとびっくりして、でも笑っちゃった
一緒に行ったこと、なかったね
今度とっておきの場所、教えてあげる
目が痛くなるような町並みを見下ろす。
今日は彼と秘密のデート、
「誰のことも気にせず歩きたい」
そう言った私をちょっと複雑そうな顔で、街が一望できる穴場まで連れてきてくれた。
「そういえば、前にもあったねこういう事」
「……高校の時に行った河川敷?」
「そう!夕日色に染まったススキとか川の先に見える街並みがすんごく綺麗だった、んでアンタの顔もキラキラしててさ、今でも覚えてる」
「ちゃんと青春してたね」
「あのときはねー、てかアンタこういうとこ見つけんの上手だよね」
「まあね、……あーお酒でも飲みに行く?」
「ハハッアンタ見つかったらヤバイでしょ」
「あー、うん」
「ほんと何処から仕入れてくるんだろうねアンタの情報、GPSでもついてんじゃないの」
「ありうるー」
「大変だねー」
3股、妻子持ちって
お題 ススキ
花瓶に生けてるススキが風に揺れる。中秋の名月。月見団子と一緒に供え、天空の月を愛でる。
秋の雅なひととき。
突然、学校が嫌になっちゃって。
行きたくなくて、でも家に帰れなくて。
ふらふらしてたら近所の人に見つかりそうだったから、少し歩いて河川敷に行ったんだ。
いつも電車を乗ってる時に見える場所で、春には桜がいっぱい咲いてたのを覚えてる。でも今は、秋だからそんなことなくて、ひっそり寂しい景色だった。
散歩してるどっかのお爺さんと水鳥だけだったから安心した。ここなら、こんな時間に中学生が彷徨いてても通報されることもない。
適当な所に座ってみた。今日はちょっと風が強め。目の前をビニール袋が飛ばされてゆく。ぶわっと、吹いた風がいろんなものを飛ばしていった。視界の中にふわふわ揺れてる集団が入る。ススキだ。風に揺られてる穂が、まるで手を振ってるみたいに見えた。なんだか可愛くて、ずっと見てしまった。ずっと、ぼーっと、何時間も。いいんだ、今日は学校に行かないから。
そして気づいたら太陽は傾きかけていた。時間が経つのはあっという間。明日もこんなふうに流れてゆくのかな。何かをしても何もしなくても、みんな平等に時間は流れる。明日学校に行っても行かなくても、同じように過ぎてゆく。
ススキが優雅に揺れてる。それを見てると、そんなに僕の悩みは大したことないのかな。そう思えてくる。
明日は、学校行ってみようかな。あんまり気負い負けしないで、なるべく普通に。その普通が、案外難しいんだけど。
きっと、なんとかなるだろう。大丈夫、きっと。なんとかなる。呪文のように言い聞かせてようやく立ち上がった。秋の河川敷ってなんだか落ち着くな。少し心にゆとりが持てたかも。だから本当に、なんとかなりそうと思えてきた。明日はきっと、大丈夫。
ススキの花言葉って、知ってる?「活力」や「生命力」「精力」「なびく心」とか、いろいろあるけど自分の好きな花言葉は「悔いのない青春」だ。青春ってよくわからないけど、今も青春なのかな。そうだとしたら、悔いなく過ごしたいな。
『ススキ』
ススキがこちらに手を振ります
孤独でした
退屈でした
……馬鹿にされ続けた人生でした
愛着のあった人形は
埃を被って落ちています
この手で掴んだ成功も
足枷となって邪魔をします
どうしようもありません
どうしようも無いんです
ずぅっとススキは手を振ります
……決して招いたりはしてくれません
花札を思い出しました。花札の月の下にある芒は山かと思っていたら、ススキだったんですね。グーグルで検索するまで知りませんでした。間違えて覚えていました。
ススキ
初めてススキ野原を見たのは、関西圏のススキの名所、奈良県曽爾村の曽爾高原だった。
一面のススキの海。昼間は銀色の波のように、夕方は夕陽に照らされて金色に揺れている。
背の高さを超えるススキの間の遊歩道を歩いた。まるで迷路みたいだ。
夜になるとほぼ真っ暗で、月の光とライトアップの灯りだけが頼りになる。光にぼんやり浮かび上がるススキの間から何か出てきそうで、その妖しい雰囲気は昔話の中にいるような気分になった。
アクセスは良くないですが、一見の価値ありです。ぐるっと回るとちょっとしたハイキングになるので、歩きやすい靴をおすすめします。
#84
ある直前、わたしの脳裏を横切るのは、
辺り一面に広がるススキ。
濃い橙色の空が、真っ赤な夕日が、
ススキ達を燃やしているように見える。
一つ一つの願い。
今度こそわたしが叶えてみせる。
みんなが幸せになるために。
〜脳裏〜
〜ススキ〜
【ススキ】11月11日
「もう秋が終わるね」
君の背中に抱きつきながら呟いた。冷たいはずの風が、私にはあたらない。彼が全部受け止めてくれているから。君がいない冬なら来て欲しくないな。
君の後ろに乗って見る、風に倒れるススキが忘れられないよ。
#3
ススキが一斉にが揺られてる。
風のせい。
あの真ん中に行ってみたい。
きっと綺麗なはずだから。
だけど、それまでの道が遠い。
いつかは行ってみたい。
笑いながら体に傷をつくって服を汚しながら。
「この風景、見たことがある」
秋の日の夕方、母のお見舞いの帰り道、兄がつぶやいた。
兄の視線の先には、夕焼けと、川と、群生するススキがあった。とても綺麗だった。
80歳になる母は、この夏から、川の近くにある老人ホームにいる。
「見たことがあるって?」と、私。
「いつだったかな?」と、兄はしばらく考えていた。
「確か幼稚園の頃、お母さんと来たんだよね。ススキと夕焼けがとても綺麗で、あれはどこだったのかなって、思い出すたびに考えていたんだ。たぶんここだったんじゃないかな」
初めて聞く話だ。私は前から疑問に思っていたことを訊ねた。
「ここって、実家から遠いよね。お兄ちゃんと私の家からも近くないし。でも、お母さんがここがいいって…。何か理由があるのかなと思ってたんだよね。思い出の場所とか?」
「僕は、何度か来てると思う。小学校に入ってから、来なくなったんだ。ちょうど、香澄が生まれた頃かな」
私と兄は、7歳離れている。なんで母は、ここに来ていたんだろう。そして、なぜこの場所を終の住処に選んだんだろう。それは、兄も知らないようだった。
次に母と会った時に、それとなく聞いてみようか。
今まで、母の若い頃の話なんて、聞こうと思わなかったし、母も話したがらなかった。
母の人生を、急に知りたくなった。
思い出にはないけれど懐かしくて寂しくて
ちょっとだけ優しくなれる
“ススキ”
ススキ
ススキ野原には
いつもなくした何かが落ちている
夢 希望 約束 指輪…
ELLEGARDENの「指輪」という曲は
秋にぴったりな喪失感のある曲
エルレには珍しく日本語詩の曲
聞いてみてね!
Thema.ススキ
?ススキと言われても、、、
よくわからんThemaやなぁ
まあ、今日は、精神科閉鎖病棟退院日なんで、新しいThemaでたら出来るだけ更新しにきやすわ
じゃあ、退院記念日にかんぱあーい👏
ススキ
ススキの野原で、うさぎがぴょ〜ん。
まんまるお月様に、うさぎがぴょんぴょ〜ん。
ススキ、と聞くと「昭和枯れすすき」と思い浮かぶ自分にトシを感じる。昔のテレビでけっこう聞こえてきてた。
あとは、月とススキ。お供えの団子。
子供時代、近い場所に野原があった頃は、ススキを一本とってはハタハタさせて遊んだりもした。今その場所はすべて市営住宅になって公園整備され、桜や銀杏、松のたぐいが植えられて、ススキはいない。ススキもまた、そこら辺で遊ぶ子供の友だったのだ。数年前、花屋でススキが売られていることに驚いた記憶がある。多分、「月見のしつらえ」や、生け花に需要があるからだろう。間違いなく「季節を知らせる」存在感のある植物だ。
さて、冒頭の「昭和枯れすすき」だが、まあアレな内容の歌であるんだが、りっぱにヒット曲だ。私が子供のころ、その歌にどういう印象を持ってどう反応したか思い出してみる。
貧しさに負ける…ってどういうことだろう。
世間に負ける、ってどういうことなんだろう。
この街も逐われた、「も」ってどういうことかな…
いっそきれいに死のうかって、辛いってこと?
が、だいたい中心だった。
子供心に思ったのは、「そうか、貧しさに負けちゃダメなんだな」という感覚だったと思う。この歌はとても不幸せそうだったからだ。そして、「きれいに死んじゃダメなんだな」とも思った。汚く死ねば良いという意味ではない。「きれいに」などと言う表現が、なんだかひっかかったのだ。まるで、生きた痕跡まるごと消し去るつもりみたいな。
「ふたりは枯れすすき」とむすぶ1番。独りじゃないらしいが、ふたり居てふたりともそう考えるなんて、もったいない感じ…とも思った。まあ、時代性というやつかもしれない。
現在いいトシになって、そこそこ人生の季節を過ごし、ある意味ハラも据わってきた頭でこの歌を見返すと、「貧しさから脱出、或いは少ない手持ちでもすり抜けられる方法を探さないと。世間って言うけど、世間なんて核心の無いあやふやなものを気にし過ぎちゃダメだ。逐われない場所を見つけて、せめて自分自身だけでも自分の生きることを肯定しないとね。誰が救ってくれる? 誰が代わりに生きられる?」などと思う。…ああ、自分は歳とったんだなと思う。
すすきは、ふわふわとしてくる前はつやつやしている。茎もしっかりしていて、ちょっとの力では引き切ることなんか出来ないほど強靱だ。それは枯れかけても大して変わらない。他の植物と同じく、サイクルの終わりに潔いけれど、独特の頼もしさを醸す草なのだ。
『恋の音』
大好きでした。
愛していました。
誰よりも、心の底から愛していました。
大好きでたまらなくなるほど、
あなたが愛おしくて、可愛らしくて、
貴方と目が合うその瞬間がどれほど私を喜ばした事か貴方には分からないでしょうね。
あなたの声を聞くだけで、この胸の高鳴りは簡単にも音を立ててしまうのです。
あぁ、だけど貴方に近づくことも出来ない私はなんて臆病な人なのでしょうか。
一声、挨拶さえ出来ればいいのに。
それすら出来ない私はとても怖がりなのです。
この気持ちを抑えることの出来ないことに、
私は苛立ちを感じます。
何も出来ないクセにトントンッと音を立て、
貴方にこれが聞こえてしまうのではないかと恐怖させるこの音が私はとても苛立ちを隠せないでいる。
いっその事、この心臓を取り出すことが出来たなら、
私は直ぐにこれを潰して音を消してしまいたい。