『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冷たい夜風が容赦なく頬を刺してくる中、ベランダから遠くの空き地で揺れ動く雑草達を見下ろしている。さらさらさら、枯れ葉が擦り合う音を想像しながら、水筒に淹れた緑茶を一口飲み込んだ。
あの空き地は、俺がこの部屋に引っ越してくる前からあの状態であり、数年に一度除草剤を撒かれ、更地に戻される以外は殆ど放置されている。
丁度この時期になると、背高草の中に白くてモコモコとした物が混じり、それに反射して狭くも見事な月明かりの波が生み出されるのだ。
俺に植物の知識はないし、しっかりと調べた訳でもないが、多分、稲穂のようなあれはススキだと思う。あそこを通りかかる度に息のあったウェーブにつられて見上げてしまうのだが、俺よりも背の高い彼らは二メートル以上はあるだろう。
しかし、こうして上から見てみると、緑色の割合が段々と増えている気がしてくる。除草剤のせいだろうか?
彼らの揺らめきをこうしてぼんやりと眺めていることも、この季節に待っている楽しみの一つなのになぁ。
ススキ
わたしは華やかな花を咲かせることはない
道端でひっそりたたずむだけ
わたしをみると切ない気持ちになるらしい
騒がしい夏の終わりと寂しい冬の訪れを感じさせるから
年に一度、わたしは風景の一部から脇役になる
輝くお月様のその美しさを際立たせる脇役になる
みんながわたしを羨ましく思うことはないだろう
だけどわたしはこの人生がこの上なく幸せだと思う
『ススキ』
すすき。
ふわりとなでるようにゆれる。
食べられるわけでも、それだけで映えるわけでもない。
花瓶に活けるより、ただ野原に揺れて、秋をいろどってくれる。
見た目猫じゃらしにも似ているのに、月と共にいるときの美しさはなんともいえない。
小さい頃は箒の子供だと思っていたことも言えない。
風が白い穂を揺らす。
今日の月はとても明るい。ともすればすれ違う誰かの顔がみえるくらいに。
だから星は顔を隠して闇の中。ひとりぼっちの月が私を見下ろしている。
こんな夜には、月見酒と洒落こもう。ひとりぼっち同士、長い夜を語り明かそうじゃないか。
揺れる白い穂をひとつ手折り、暗い夜道を弾み歩く。
今夜はとっておきの酒を出そうじゃないか。
私の言葉に答えるように手の中のすすきがひらりと弧を描く。
まだまだ、夜は始まったばかりだ。
ススキ
ススキをみてると思い出すことがある。
近所の空き地にススキ野原があり
それをたくさんとって束にして
ほうきを作って遊んでいた。
おままごとの時のお掃除や
レレレのオジサンごっこ
時には魔女の小道具の空飛ぶほうきにも。
魔女ごっこをした後
家に帰るまでずっとすすきのほうきを
またいだままぴょんぴょん飛びながら
帰ったっけ。
「今、いつもより飛べたかも!」と
ドキドキしたりもした。
もしかしてほんの数センチ空に
近くなってたのかもと
そんな夢をみる魔女見習い
ススキの揺れる田舎道。
列をなして歩く人々
都会からくる列車には
着飾った人の群れ。
聞けば今夜この街に
魔法使いが降り立つらしい。
#ススキ
帰り道の途中にあるススキ畑。
そこはきっと前まで色んな花が咲いていた場所。
色とりどりの花も綺麗だけど夕日に照らされて揺れるススキにどこか切
なさと儚さを感じていた。
今日は月が綺麗だから君と一緒に外に出て月を見る。
月はとても光っていて、それを褒め称えるかの様にススキが上へ伸びている。
風でススキが揺れる。それと同時に君の髪もなびく。
その髪は、何よりも輝いて綺麗に見えた。
ススキ
ススキが揺れた分
秋が数えられて
満月が近づいてくる
ススキが揺れた分
木枯らしが通り過ぎてく
さあ、冬支度をしないと
ススキ
私の名前はススキ アカリ。22歳。新卒。
私はススキという苗字が気に入らない。
漢字はまだしも、カタカナは特に。
「スズキ」と間違えられるから。
ススキという字は「涼木」。
スズキと言う時は「鈴木」。
漢字でも間違えられるな。
これは。
ススキ香る季節
風のなびく秋空の下涼しげな顔でこっちを見る顔は
いつも見てる顔のはずなのに。
なんか今日は一段とかっこいいな…。
すすきが光る
満月の夜…
眺めるだけで心が揺れる…
なぜ、心温まる揺れ姿…
月が、言った、みんなを、喜ばせるためだから。
月が、言ったので、一回みんなに、月が、すごくキレイだよ。
と、言ってみたそしたら、みんなが、はしゃいだ、
わぁーすごくキレイな、お月さまだよ!
誰かが言った、みんなが、大きく手を、伸ばした。
そしたらみんな喜んだ。ススキが、揺れる…
ススキ。
ススキを見ると
癒される。
寒いのに
写真撮るのも
楽しい。
綺麗な月には
ススキを添えたい。
『ススキ』
花札をやろうと言ったのは私から
共通の遊びがほしかった
テレビゲームは1面でおしまい
遊べないじゃない
ボーズという札があってね
お月さまとススキの柄
猪鹿蝶とか言うでしょう
花札、面白いと思ったけれど
点数数えられない、とこれまたおしまい
お月さまが笑ってらぁ
つまらないの
夕暮れの畦道を歩いて行くと、ススキが風に揺れていた。
小さな頃はススキ持って帰った記憶があるのをぼんやり思い出す。
久々に空いた時間ができた。
やりたいこともないし、走りにでも行くか。
着替えて靴紐を固く結ぶ。
念のため準備運動はしっかりやっておこう。
まずい、この時点で結構きつい。
ゆっくりと走り始める。
冷たい空気が体内に入ってくる。
呼吸の辛さとは裏腹に、高揚感で心臓がくすぐったい。
大分ペースが掴めてきた。
さすがに、あの頃のようには走れないな。
下り道、見える夜景は変わっていない。
山の麓を走る。お決まりのコースだった。
山の方を見上げる。ぼんやりとススキが月に照らされている。
山の大きさ、自分の小ささを感じる。
あの頃は先輩と話しながら走っていたから気がつかなかったな。
少しペースを落として、澄んだ空気を大きく吸う。
淀んだ空気をすべて吐き出す。
もうこんな季節だったのか。
目薬とポケットティシュ買わないと。
『ススキ』
ススキ
誰にも見られることのない
山裾に昔から自生している
静かに時の流れに身を任せ
たなびくように横に揺れる
気づいてほしいと言えない
だから風を友達にして動き
いつしか癒しの効果を持つ
綺麗な花は咲かないけれど
秋の訪れと田舎の風景にも
イメージさせる存在になる
そして誰かの秋を添えてく
いつしか心にまで風を送り
サラサラと揺れを届けるの
−ススキ−
ススキが揺れた。そのとたん「君」が現れたんだ。
不思議だった。急に目の前に現れたんだもん。
それが最初で最後の不思議と「君」だった。
それから数年後、
不思議な体験をしてからまた「君」に
会いたいと思ったんだ。
#ススキ
ススキ…?
ススキス
スキキス
キススキ…
キス好き♡フフッ
🌈黒猫のつぶやき🌈
ススキ…
このお題降参!😵💫😵😩
十五夜でススキ飾ったりするけど、それ以外あんまり使わない気がする。よく十五夜だからと言われて
取りに行かせられていた。いつも取りにいっていた場所は小さい農業用水路みたいな川が流れていてあまり生き物は居なかったけど、なんとなく記憶に残っている。だからススキをみるとその川をふと思い出す。今度あの場所に行ってみようかな
「ススキ」