『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ススキ」
夕暮れにみると
なんだか
心がほんわかする
『ススキ』
不思議な音がする。
そう言うと、彼の小さな笑い声が聞こえた。
そうだね、と柔らかな返事がひとつ。
さわさわ、さらさら、と鳴り交わす音に、しばらく耳を傾けた。
一定のリズムを持たないそれは、時にざあっ、と強くなったかと思えばするする、と弱くなる。風の若干によって強弱が付き、絶え間なく変化するその音は飽きることがない。いつまでも聞き入ってしまいそうだ。
ふと、気になったことを口にした。
「これは、風の音?」
そう問いかけると、
「まぁ、風の音と言えば風の音だね」
と返ってきた。
明瞭な答えを望んでいた私にとって、その返事は煮え切らないものだった。そこで、さらに問いをぶつけることにした。
「でも、部屋で聞いていた風の音とは性質が違っているわ」
すると彼は、うーん、と低めに唸った。頭の中で言葉を組み立てているらしい。私は彼の説明を待った。
「実は、今聞こえている音は、厳密に言えばススキが揺れている音なんだ」
ススキ?
初めて耳にする言葉を反芻すると、彼は、そう、と相槌を返した。
「背の高い、穂の付いた植物だよ。ちょうどこの時期に、よく草むらに生えているんだ」
彼曰く、群生しているために風に揺られて音を立てるらしい。なるほど、それなら説明がつく。部屋で聞いた音は窓に当たる風の音であり、この音は風によってススキが出す音だったというわけだ。
でも風の音と言っても間違いでは無いよ、と彼は付け足した。
さわさわ、ざあっ、ざわざわ…
間違いでは無いというのは、一般的な風の表現は草木のざわめきで表されることも多いからだと言う。
さらさら、するする、さわさわ…
彼の柔らかな声と、風とススキの二重奏が耳に心地良い。
そのまま、寝入ってしまいそうだ。
ススキはきっと、赤ちゃんのおくるみやクマのぬいぐるみのような色をしているのだと思う。
二重奏は、彼の声のように優しい音色なのだから。
その日。
私の世界に音が増え、
見えない世界に、色がついた。
「極楽世界」
とある田舎町の田園地帯。
今は畑になっているが、50年程前には高校が存在した。
その高校は、50年前の文化祭の前日を境に
忽然と存在ごと姿を消した。
歴史の資料にはその高校の文献が存在するけど、
高校の建物、教師、生徒が
丸ごと消えてしまったのである。
当時は神隠しに遭ったのではと囁かれていたが、
時間が経つに連れ、人々から高校の記憶は消えて行った。
時空から隔離された高校の関係者は、
時が止まったかのように老いる事も成長する事も無く、
50年前の文化祭の前日を延々と繰り返していた。
高校は、神隠しに遭ったすぐは普通の高校だったが、
異空間で長い年月を過ごす内に
人間達は超能力を身に付けたり、妖怪になったり、
妖精になったり、精霊になったり、付喪神になったり…
と、アニメやゲームなどの創作物の住人の姿になったり、
本物の宇宙人や時空を旅する過去や未来の人間が
高校に紛れ込んだりと
気がおかしくなる様な現象が起きて、
もはや、そこだけ異世界なのではと思う世界となった。
一方、現代では、
地理の発表の課題で
図書館の文献を調べていた高校生達は、
消えた高校の存在を知って、
消えた高校があった場所へ向かった。
見た目はただの畑で、高校があったとは到底思えない。
ただ、文献にバツ印が付いてた場所には
時空の歪みがあった。
高校生達は興味本位で時空の歪みに入り、
50年前に消えた高校の中に入って行った。
たそがれどき
茜に染まり
優しく揺れる
儚く揺れる
心にも似て
𓂃◌𓂂ススキ🌾
ふわふわと揺れているススキの中をを駆け抜けていく少女は麦わら帽子を追いかけて短く切った髪のやわらかさをたったひとり抱えている
昨日の研修は緊張しました。
私が講師としてやるなんて中高生時代考えられただろうか。
前に出て発表するのが苦手で恥ずかしかった私が
先輩方に教えるというか一緒に学ぶ。。
本当に成長したんだなって思います。
私なら大丈夫!
そう言い聞かせないと、乗り越えられなかった。
委員長から外の空気吸ってきなって言われて、
外の空気を吸って気持ちを落ち着かせてきました。
続きは後で。。
ススキ
ススキは
こないだ触ったけど
ホワホワしてたなぁ。
寒いのはキライ。
急に寒くなった 急に告白された 友達だった 歌いたい 踊りたい 声が聞きたい 会いたい 消えたい 生きていたくない 辞めたい 消したい 見たくない 聞きたくない 起きたくない 寝たくない 食べたくない 行きたくない 会いたくない 帰りたくない 弾きたい したくない
めんどくさい
想いを募らせて
切なく垂れるすすきたちよ
辺り一面すすきだらけ
風になびき太陽に照らされてるこの光景
君と見たかったよ___
ススキ
綺麗なススキ
夕日にあたると綺麗なススキ
羨ましい
娘と一緒にススキ見ながらお散歩
転勤先の土地での想い出ひとつ
ススキ
私の気持ち
女ですもの私だって
他の人褒めたらやきもちも妬いちゃうよ
君の瞳の中に私は映れていますか
君の瞳に映った私はどんな風に見えていますか
君が言う「キレイ」な人になってみせるよ絶対に
キレイになれた日が来たらキミに会いに行くよ
だからもう少しだけでいいから待ってて欲しいな
まっかな秋の空に照らされた川をひとり眺めていた。僕のお気に入りの場所、河川敷。学校で僕に暴力をふるうような人たちは、身近にある絶景を見つけることが出来ないらしく、学校外で絡まれることは無かった。手にできた真新しい痣をじっと見てから苦笑した。それを見るのも気持ち悪いので、向こう岸で秋風に撫でられさらさら揺れる大好きなススキを見つめていた。ふと、僕の肩を誰かが叩く。
「よっ!また来たよ!君はいつもここにいんね」
近所に住む同級生の女子である。最近よくここで会うので、少しの間同じ時を共有させてもらっている。明るく誰にでも優しい彼女と、いじめられっ子の僕。雲泥の差である様な僕たち。彼女は今、両親の不仲に悩んでいるらしく、当たり前だけど普段強いひとにも弱くなってしまうときがあるのだと思った。しばらく談笑してから、彼女はいきなり走り出して、橋を渡っていった。向こう岸についた彼女は満面の笑みでこちらに手を振る。ススキと戯れる彼女を見て僕も笑顔になる。つらさが省かれることは絶対にないけれど、こんなに楽しい時を過ごせるならば、それでいいかもな、とも少し感じた。
「ススキ」
「すすき」
川の傍に
仲間と一緒に風で
ざわざわ、金髪の穂をゆらす
すすきの姉さん
何で姉さんは
いつも風にゆれてるの?
僕がそう聞くと、姉さんはこう答えた。
それはね、川みたいだからよ
姉さんは
いつものように金髪の穂を揺らしながら
笑った。
川には月がうつっていた。
姉さんの金髪も揺れていた。
ある日姉さんは
突然いなくなったんだ。
僕は、姉さんの仲間に聞いた。
姉さんは、どこへ行ったの。
すると仲間はこう言った。
お前の姉さんは、今、夢を叶えたんだ。
僕は最初、よくわからなかった。
ススキの姉さんの夢は、
お月見のお供として、飾られること?
でも、僕は気づいてしまったんだ。
そうだ。姉さんは。前言っていた。
___何で姉さんはいつも風にゆれてるの?__________それはね、川みたいだからよ。
そうだ。姉さん。きっと姉さんは、川に流れて行ったんだ。
どこかで体が切れたんだ。
繋がれていた体が、解放されて、憧れの川に身を投げることができる。
姉さんはどれだけ、
幸せだっただろうか___?
|ू๑•́ㅿ•̀๑)
白い草原が続いている。
柔らかく風になびく穂が、
こちらへ、といざなっているかのようだ。
『ススキ』
ススキ
フウシ
クスリ
クスリ
ススキ
「ススキ」
ススキの花言葉は「活力」「心が通じる」
ススキは9月15日、10月22日の誕生花です。
花言葉の「活力」は、ススキの生命力の強さに由来するといわれます。
ススキは秋の七草(ななくさ)の一つです。
歩いたんだ
僕は確かに歩いていた
風に揺蕩う黄金の海を
誰も見えない優しい静寂を
白の葉はただ僕を撫で
露だけが足首に跡をのこして
これは、夢だろうか
でも確かに歩いたんだ
そっと目を開けると
白色の光が僕を包み込んでいた
ススキ