『カーテン』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
カーテン
「カーテンかぁ」
今日のお題を目にして、自室にかけられたカーテンに目を向けてポつりと呟いた。
そこら辺のホームセンターで購入した、これといった特徴のないカーテン。けれどもある時、このカーテンに思いがけないエピソードが出来てしまったのを思い出した。
私には歳が離れた兄弟がいるのだが、遂にその弟も一人暮らしをし始めるとのことだった。自分の予定との兼ね合いもあって、実際に弟の新居に顔を出したのはある程度家の中が片付いた後のこと。弟の部屋に入って、目に入ったカーテンの柄にあっ、と思わず声をあげた。そこにあったのは、自分の部屋にあるものと色違いなだけの、同じ柄のカーテン。打ち合わせなんてしてないのに、丸かぶりしたそれに気付いて、私だけでなく先に訪れていた両親が耐えきれないといった様子で噴き出した。
「違うし!わざとじゃない!!」
心外!といった様子で焦ったように抗議する弟に、だろうなぁ、と笑いが止まらなかった。弟は私の部屋にあまり来たことがないので、購入時に多分気付かなかったのだろう。だけども、こんな偶然があるのかという奇妙な巡り合わせと、同じものを選んだ感性の近さに、血筋を感じられずにはいられなかった。あれからもう、しばらく経つ。
けれど未だに、家のカーテンをみては思わずくすりと笑ってしまうのであった。
風を目で感じるひと時
そんな些細なことで揺れちゃうなんて
優柔不断の私みたい。
自分の肌では感じられない
些細なことにすら
揺れてしまう。
そっと貴方に
私の姿を隠して
少しの間
風と踊ろう。
–カーテン–
今まで引っ越しを5回している。
その度に家具を変えるのが楽しみだ。
でもカーテンを変えたことは一度もない。
安くて、なんの思入れもない。
黄色い花がらの可もなく負荷もないやつ。
だからかも知れない。
思い出は煩わしくすぐに捨ててしまいたくなるのに…。
カーテンを開ければ眩しい光が差し込んでくる
当たり前だけど閉じて仕舞えば光は差し込んではこない、まぁそうだよねと思いながら私はカーテンを開けようと手を伸ばすだけど私の手はそこまで届かなかった光を浴びたいのにもう一度伸ばしてみるけど、やっぱり手は届かない震えるだけ
私の心のカーテンは開かない
お題【カーテン】
カーテン。夏は暑さを少し和らげたり、冬は室内の暖気を留めてくれる。目隠しでもあり、窓にあれば少し心強いもの。無くてはならない暮らしの友だ。
ただ、現代のカーテンは「一級遮光」というまるで雨戸みたいに光を通さないものが主流らしく、窓辺に「灯りの気配」のないところが多い。
灯りがともる窓には、命の雰囲気すら感じる。家々の窓が光を顕さなくなり、夜道は暗い。大きな一軒家に少しの光も見当たらないと、なぜか家全体が沈黙しているような感覚に陥る。灯りが見えないせいか、隣人すら遠く感じる。
物騒でじっとりしたリスクもないではない昨今、暮らしが見えない目隠しが求められるのも解る。でも夜道を歩くと、妙に砂漠感があるのだ。
ここは一丁、素敵な街灯の出番じゃないか?
…なんて、マイクラしながら思う。
カーテン
家で二人きりのとある休日。私は、今朝彼と些細な事で喧嘩してしまい、ずっと無言のまま、今にも泣きそうになりながら、カーテンにくるまっていた…すると、いきなりカーテンがフワッと開く…始めは、ただの風だと思っていた…だけど、違った。カーテンがフワッと開いた理由は、君だった。君は、カーテンにくるまっていた私に、ふいにキスをした…不意打ちが弱い私は、戸惑っていると…君は、「ごめん。ごめんって言いたかったけど、口より先に行動に出ちゃった(ノ≧ڡ≦)☆」と…そのお茶目な君の姿に私は、負け、「そんなのズルいよ…!」とキスのお返しをした。でも、これは、毎日の二人の日常だ。何かあると、私は、いつもカーテンにくるまり、すると、君がカーテンを開け、私に不意にキスをする…毎回同じシチュエーションなのに、不意打ちが弱い私は、毎度毎度キュンとしてしまうのだ。改めてこれからも宜しくね、My Darling♥️
「カーテン」
カーテンがひらりと風でゆれる。
真っ白いカーテンが
清潔感のあるカーテンは汚れてはいけない
僕は汚れているとみんなそー言っていた
遠くから見ている方が君のためになる...
いや...
ただ僕が傷つきなくなかっただけかもしれない
いつしか...そのカーテンは消えていた...
これでいいんだ...
こうなって良かったんだ...
そう僕の心に何度も...何度も問いかけた
僕の家に手紙が届いた...
きみがカーテンをよく見に来てたね
みんなも好きな白いカーテン
がっかりすると思って言ってなかったけど
すこし汚れてたんだよ
きづいてなかったかもしれないけど
だっ て恥ずかしいじゃん
たいせつしてたカーテンだったからさ
君からの最後の手紙...
これはカーテンの事だったのか...
それとも...
10/11「カーテン」
「わたしはかーてんのようせいです」
「なんと! そうなんですね!」
「ねがいをかなえてあげましょう」
「うーん、じゃあ、いなくなったマキちゃんを戻してください」
「いなくなっちゃったんですか」
「そうなんです。さっきまでそこにいたと思ったんですが」
「わかりました。むにゃむにゃむにゃ…」
「………」
「ぽん! あれっ? ここはどこ? あっ、ママだー!」
「マキちゃん、お帰り! カーテンの妖精さんが戻してくれたんだよ」
「そうなんだー、かーてんのようせいさんってすごいね!」
それから30秒と経たないうちに、マキは再びカーテンに隠れてくるまる。
「わたしはかーてんのようせいです」
同じやり取りが繰り返される。
―――これで本当にマキが帰って来てくれたらいいのに。
小さな地縛霊は今日もカーテンで遊んでいる。
(所要時間:6分)
朝起きて
カーテンを開けて光に包まれる
ちょっぴり朝日の匂いがする
その匂いを後ろにジョギングをする
とても気持ちがいい
お昼は何をしようか
〈カーテン〉
『昼顔』
カーテン越しに悪魔の囁き 本能だけで生きられるならば この腕時計はもういらない 振り子のポリリズム 温情はノーリターン 嫉妬や妬みその他の感情
混ざり混ざって 昼顔は午後に咲く
『カーテン』
朝早くの、暗い部屋に差し込む光。
目が覚めた私は、その光の出所であるカーテンを開ける。
__そこには、うまく言えないが……幻想的な世界が広がっていた。
映画のように、誰一人いない町。
____そんな朝、体験してみたいなぁ。
『カーテン』
ようやく終演を迎える
私の人生の集大成
スポットライトを浴びるのは
今日で最後
あとは
観客の拍手と歓声に包まれた
カーテンコール
の はずだった
舞台に…
観客は 私を待っている
けれど
足が動かない 目も霞んできた
「ここまでか…」
私は
スタッフの肩を借り
そのまま会場を後にする
無様な姿は見せられない
私の最後のプライド
私らしい幕引き
瞼を閉じ
後部座席に横たわる
私の耳に
鳴り止まない拍手と歓声
いつまでも…いつまでも…
「我が人生に悔いなしね」
大きく深呼吸をひとつ
私は 人生の幕を下ろした
カーテンの内側で、光を浴びて。
光を浴びたら、1日のスタートの合図だ。
カーテンがなければ、毎日頑張れないかもしれない。
朝に…好きなときに…浴びることが出来ないから。
光だって、カーテンとずっと一緒で、仲良し。
私を支えてくれてありがとう。
明日も、光を。
「カーテン」
カーテンを開けると新しい一日が始まると思える
僕には最適な心のリセット方法である
カーテンを閉めたら、部屋は間接照明の明かりだけになった。
私はついさっき失恋した。
私から別れを切り出した。浮気した最低彼氏に、私から別れを切り出したのだ。
「クソ野郎っ…………、罰当たれっ…っ!」
一人間接照明の中、悲しみ、暴言をぶちまけていると〜♫とスマホが鳴った。
誰からだろうとスマホをのぞくと、そこには男友達の将吾(しょうご)からだった。
「ずっ……もしもし」
『みずえ?今、平気?』
「平気……、へいきだよ〜〜っ」
『えっ?何!?どうした?』
私は将吾にどうして今こんななのかを説明した。私の説明の間、将吾はただ静かに相槌を打つだけだった。
「どうしてっ!どうしてっ男はこうなのっ!どうして浮気するのっ!私、わたし……っ何か………っ浮気されるようなこと…っしたの?ねぇ、どうなのっ!!」
私の電話の声は、きっと音割れしていたに違いない。それでも将吾が耳を傾けてくれているのが伝わってくる。
『………みずえ、』
「………………なに?」
『そんな奴、別れて正解だよ。そんな奴にみずえは勿体無いよ……。
ごめんな…みずえの元彼だった奴、今思いっ切りディスってるわ』
「……良いよディスって……あんな、最低なやつ………」
『……みずえ、…』
「だから、なに?…………ズッ」
『今から、みずえのうち行っていい?みずえの大好きなものばっかり買ってくるからさ』
「………ス。」
『うん?何?』
「アイスが一杯食べたい。チョコ味の……」
『チョコ味ね。はいはい。ちゃんと買ってくるよ。………それじゃあ、いまから行くから、待っててな』
「………うん。」
これから将吾がうちに来る。
私の好きなものを沢山買って来てくれる。
私は立ち上がり、部屋の明かりをちゃんと点ける。少し部屋を掃除して、座布団を一枚置く。
私の我儘や愚痴に、何も言わずいつも付き合ってくれる将吾…。
それに甘えっぱなしの私。
ごめんね将吾。ありがとう将吾。
私、将吾にちゃん返せるかな?
色々な事、ちゃんと返せるかな?
そんな事を考えていたらチャイムがなる。
私は玄関に向かい、将吾を迎えるのだった。
開きっぱなしの窓から
秋を感じさせる肌寒い風が入ってくる
オレンジ色に染まった木々は
微かに揺れ動く
その音がやけに心地よく
風に揺れるカーテンもまた
ずっと眺めていられる
[カーテン]
【75,お題:カーテン】
カーテンを開いて、窓を開けて
「ああ、今日も良い日だ」って目を閉じて風にあたる
僕の日課、切り抜いた日常の1コマ
だけど僕にとっては
大切な朝の一時
300字小説
『元気ですか?』
休日の昼下がり。秋風にカーテンが揺れる。
実家に置いてきた柴犬のコロはカーテンが好きだった。私が喜ぶからとカーテンの後ろに隠れては顔を出して『いないないばあ』を繰り返ししていた。
カーテンの後ろの窓にその丸まった尻尾が映る。あきらかに何かが後ろにいるかのように揺れ
『わふん』
スマホの着信音に目を瞬く。ディスプレイには『母』の文字。
『もしもし? コロがアンタが元気が無い時にするように何度もカーテンで『いないいないばあ』しているけど……大丈夫?』
心配げな声と後ろの『わふん』という鳴き声に小さく笑う。
「うん。秋のせいかな。ちょっとだけセンチメンタルになっていたみたい。もう大丈夫ってコロに言って。ありがとう」
お題「カーテン」
カーテン
カーテンにくるまるのが好きだった
そうするとお母さんが見つけてくれるから
そんなことを思いながらカーテンの膨らみに近ずく
「みーつけた」
あの子がきゃ〜と笑い私も笑う
あの時とは違うけどやっぱりカーテンで遊ぶのは楽しいな
「カーテン」
「ただいま〜」
靴を脱ぎ、よたよたとソファに直行する。
ボフン
身体がはねる。自然と顔が柔らかくなるのがわかった。
このままソファに身を委ねてしまいたい...
そう思う気持ちを少しの理性で押しとどめ、起き上がる。
「はぁ...」
いつも変わらない。何の変哲もない毎日。
ロボットみたいだな、なんて毒づく。
決められたプログラムをこなすだけ。
それに、物足りていない自分がいた。
何か、刺激が欲しい。
何か、変化が欲しい。
何か、何か...
ザァアアア
「お迎えに上がりました。マイロード。」
夜風に靡くカーテンの裏。黒い服の怪しい男が立っていた。
大きく目を見開く。不審者?怪しい。近づいては行けない。
そう頭では理解しているのに。
心臓がはねる。足が向かっていく。
少し長い袖が風邪でなびく。
「お手をこちらに。」
警鐘を鳴らす頭を無視して彼の手を取る。
瞬間、視界は逆さになると同時に黒い羽に包まれた。
目を閉じる。体が柔らかい何かに包まれていくのを感じた。
『次のニュースです。
███県███市で■時頃、××××さんが行方不明とな りました。
部屋は窓が開いており、黒いカラスも思われる羽が発見されたそうです。
警察は現在捜査中で━━━━━』
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
あとがき
書いていたデータ吹っ飛んだので短く書き直した版です。
リハビリみたいな感じだと思っていただけると...!
ファンタジー書きたくて!踊りませんかも今度書くのでその時のためにでもあるんですけど。
言葉使い変な気がしてならない...
あ、今後もっと更新されなくなるかもしれないので気長に待ってください...!(待っている方がいたら)
努力はします...
夜靡くカーテンも朝カーテンの隙間からはいる日差しも好きです。
なんだか幻想的じゃないですか?
でも朝は実際すごい起きたくないのに起こしてくるので言葉だけかもしれないですけどね!!
...終わりが雑で申し訳ないですが、このあたりで終わりたいと思います。
この後も読書をお楽しみください。