『カレンダー』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君と会えなくなってから二度目の秋が来た
僕は別に記念日好きなわけじゃないんだけど、君と初めて会った日も、初めてデートした日も全部覚えていてさ
そんな自分がちょっとキモいよw
本当は忘れてしまいたいのに、君を泣かせた日も、君にさよならを言われた日も全部覚えてる
ああ、もうすぐ僕が恋に落ちたあの日がやって来る
まったく、シャレにならないよな
#82【カレンダー】
職場のデスクには
私専用の小さなカレンダーが置いてある。
毎年、100円ショップでシンプルな物を選び
今年は、このままでは味気ないなと思って
線画のお花シールでデコレーションした。
外枠には雪だるまを並べて
こっそり推し活もバッチリ。
小さな幸せが元気をくれる。
そんな自己満カレンダーも早9月。
そういえばお店には、もう来年のカレンダーが
当たり前のように並んでいた。
そっか。
決算月で一年を計算しがちだが
今年はあと3ヶ月で終わるのか。
ペラリと捲った先には
何の予定もないけれど
たまには予定のない有休でも
取ってみようかな。
テーマ:カレンダー #302
9月に入ったのに
カレンダーをめくるの忘れていた。
8月は楽しい思い出がたくさんできた。
たくさん思い出が書かれている。
きっと9月もたくさんの思い出が
このカレンダーをめくる頃には
書かれているんだろう。
『カレンダー』
「……はぁ。」
ソファーが揺れる程勢い良く座る。というか飛び込む。
で、こんな行動にもワケがある。
今、俺はクソ程疲れている。
なんでかって……
「グループ活動、ほんっとクソ……。」
学校でグループ活動があった。それも生徒が個人個人でグループを作る奴。
こんな協調性、発言力、やる気共にゼロな奴、だぁれも引き取りゃしない。
「消える、か……。」
SNSで時々、『消えたい』と言う奴が居るが、俺の場合もう既に消えているから消えようがない。というか寧ろ知られててほしい。いや、皆俺の事を知ってて無視してるのは知ってるんだが。
「…頭痛ぇ…………」
俺が皆から、『居ない者』扱いされたのはいつからだろう。そんなの、今更知ったって何にも変わらない。
誰からも。家族も、同級生も、お偉いさんも。
みぃんな、見て見ぬ振り。ここまで来ると、逆に清々しい。
誰にも気を使わず騒げるし、逆に助かる。
「……多分、小学生の頃か。」
形だけの勉強机に乗ったカレンダーを見つめ、呟く。
あの勉強机、今はゲームとかパソコンの作業とか、そういう事にしか使ってない。
正直、授業だけで十分理解は追い付く。というか先を越している。
…俺の頭が、学校にとって場違いなだけなのだろうが。
「だから何なんだ。…………知るか。」
最近の会話は、自問自答しかしていない。そうでもしないと気が狂う。
もう、手遅れだろうが。
脳に悲観的な思考がカビの様に付く。
棄てられた?罪を犯した?気味悪がられた?何かおかしい点があった?
「っ…く、うっせぇ、何なんだよ…………。何なんだよ……!」
怒りが少し混じりながら、またカレンダーを見つめる。
俺の部屋に見所が全くないからなのだが。
「…っ、まだ月曜かよ………っ、はぁ…。」
もう、疲れた。何もしていないのにも関わらず。
それでも、まだ頭はズキズキ痛む。
「はい」
「…何これ?」
「カレンダー」
「…何で?」
可愛いキャラクター達があしらわれたカレンダー。
うざったらしいほどのきらきらした笑顔で、あの子は、不老不死の私に差し出してきた。
「私、日数とか年数とか気にする次元を超えてるんだけど」
今でさえ、この世に生を受けてから100年近く経っている。いちいち時を数えるのも冷めるというものだ。
「そうじゃなくて!ここに、たくさん予定を書いて実行していくの。予定を考えてるだけで楽しいだろうし、毎日も充実するよ!」
そう言われてから、もう500年が経った。相変わらずこの体だけは全く変わらない。私に唯一笑いかけてくれたあの子は、ずっとずっと昔に死んだ。
カチリとペンをノックして、500日目の予定を考える。
『首を吊ってみる』と書いた。
やっぱり全然楽しくない。
「カレンダー」
あと少し。
カレンダーに書いてある大切な日
早く来て欲しいけど終わって欲しくない。
あの人とやっとデートできる日
お互い勉強とか部活とかバイトでなかなか
デートしたりする日が減ってしまった
最初の頃は先輩のあの人しかバイトをやってなくて今では私もバイトをしているから全然会えない。
毎日電話はしているけど直接会って顔見たいし
あの人に触れていたい、、少し会えないだけで
離れていくような気がして
冷めて別れよって言われる気がして怖い。
でもデートまであと少しカレンダーに赤色のペンで大きくハートが書かれている日まで
もう少しの我慢だ。
1日1日が長く感じるけど終わっちゃえばあっという間、デートの日だけ時間が止まってくれないかな。。。
カレンダー
気づけば、もう9月。
ついこないだ年が明けて、それから春が来て夏が来て
あと3ヶ月で今年は終わり、また年が明ける。
いつもそう感じるのは、ふとカレンダーを眺めた時。
もう月末か。
こないだ月が変わったばかりと思ったのに。
時々思うのは
カレンダーという月日を表すものを、いつ一体誰が考えて
作り上げたのかということ。
もちろん調べたら分かることなんだろうけど、もし誰も
そんなものを作らなかったら
自分たちはどんな日々をおくるのか。
月も日にちもないから、ただだらだらと生きるのか。
それとも時間を無限にあると思い、喜ぶのか。
それともいつ終わりが来るか分からなくて、怯えるのか。
このカレンダーという存在によって、自分たちは何かに
管理され、良くも悪くも生きているのかもしれない。
カレンダーを見て
楽しみな日、早く来てほしい日までの間隔を
毎日まいにち目で測る
これが続くといい
来月も来年も再来年も
ずっと続くといい
「…何これ?」
肌を突き刺すような冬の寒さにも慣れてきた頃、遠く離れた異国の地に住む彼から荷物が届いた。
急いで暖房をつけ、暖まってきた部屋の中でココアを飲みながら割と大きさのあるそれを開けてみる。
中に入っていたのはカレンダーのように数字が書かれた箱。
しかし数字はカレンダーと違って24までしか無くて、おや?と首を傾げた。
箱を持ち上げあちこち見ていると、シンプルな便箋がひらりと落ちる。
便箋を開くと、少し不器用な懐かしい字がつらつらと綴られていた。
ふむ。彼からの手紙を読む限り、送られてきた荷物はアドベントカレンダーというものらしい。
今年のクリスマスも帰れそうにないから、せめてクリスマスまで楽しく過ごしてほしいとの彼の想いが詰まった品だった。
「…別に今さら気にしないのにね」
海外に転勤もあるような忙しい職についている彼を選んだのは私だし、一緒に居られる時間が少ないことにも慣れてしまった私には、彼がそうやって気にかけてくれるだけで十分だった。
…嘘。本当は期待していた。
高校1年生のクリスマスイブに付き合い始めた私達は、今年でもう10年の付き合いになる。
周りの環境が巡るましく変わっていく中、お互いを選ぶ気持ちだけは変わらず、気づけばもう25歳を過ぎていた。
周りの人がどんどん結婚し、子どもを産んでいく中で、私はこの気楽な関係で良いんだなんて言っていたけれど、少しずつ焦りが生まれていたのは事実だった。
…彼は私のことをどう思っているんだろう。
私は彼との将来を考えた時に、結婚という文字がよぎらないことは無かったけれど、2人の間でそういう話が出たことは一度もない。
「…どうせならクリスマスプレゼントはプロポーズが良かったよ」
でも、結婚したいのが自分だけなら意味無いもんね。と、無理やり自分を納得させながらアドベントカレンダーを玄関の棚に飾った。
11月30日、クリスマスイブまであと24日。
今日も帰ってきてすぐ、カレンダーの小さな窓を開ける。これが届いてから10日も過ぎる頃には、カレンダーを開くのはもう習慣のようになっていた。
1日目は小さなチョコレート。
2日目はクッキー。
3日目はキャラメル。
4日目は洋酒入りのチョコレート。
5日目はシンプルなリング。
6日目はキャンディー。
7日目はチョコチップクッキー。
8日目はマドレーヌ。
9日目はマカロン。
10日目は綺麗なネックレス。
11日目は星の形のキャラメル。
12日目はマシュマロ。
13日目はくまの形のキャンディー。
14日目はフィナンシェ。
15日目はスノーボールクッキー。
16日目は星座のモチーフが付いたブックマーカー。
17日目はバレッタ。
18日目はカヌレ。
19日目はバウムクーヘン。
20日目はピアス。
21日目はスワロフスキーのネックレス。
22日目はペンダント。
23日目はブレスレット。
そして今日は24日目の窓を開く。
が、その中には何も入っていなかった。
落ちちゃったのかな?と思いながら少しだけ肩を落とす。
何だかんだカレンダーを開くこの日々は私にとって楽しみになっていて、会えない彼の私への想いを確認する作業のようにもなっていた。
だからこそ、楽しみにしていた1番最後に何も無いのは寂しくて。
私は靴を脱ぎ、服もそのままにソファーへ身を投げた。
帰る途中で見かけた何組ものカップルも、美味しそうなケーキも、光り輝くイルミネーションも何ともなかったのに。たったひとつ、カレンダーに何も無かったことが私の心を決壊させた。
「…なんで、なんでいないの。今日は記念日じゃん、ばか…」
堪えていた涙がぽろりとソファーに落ちた時、インターホンが音を立てた。
こんな日に、誰が?と思いながら画面を確認し、思わず目を見開く。
そこに映っていたのは、今いちばん会いたいと思っていた人だった。
慌てて涙を拭い、勢いよく玄関の扉を開ける。
「…っなんで、」
「なんでって、今日は記念日じゃん」
そう彼は笑いながら私のことを優しく抱き締めた。
「…絶対今年も来ないと思ってた」
「うん、毎年ごめんね。でも今年は何としてでも帰りたくてさ」
めちゃくちゃ頑張ったんだよ。そう言いながら、彼は私の涙を拭ってくれた。
しばらく玄関でお互いの体温を分け合った後、
彼はおもむろに身体を離して、
「目を閉じて、左手出してくれる?」
と言った。
私は首を傾げたまま、言われる通りにする。
しばらくして、薬指付近にひんやりとした感触があり驚いて目を開くと、そこにあったのはきらきらと光を放つ綺麗な指輪だった。
思わず彼の顔を見つめてしまう。
「ずっと待たせてごめんね。春にはこっちに戻れることになってさ。言うなら今かなって思って」
「…これは、そういうこと?」
「…うん、僕と結婚してくれますか?」
ずっとずっと待ち望んでいた言葉に涙が溢れ、私は彼に勢いよく抱きついた。
「…よろしくお願いします…!」
アドベントカレンダーの24日目の窓に入っていたのは、クリスマスプレゼントにと願ったプロポーズだった。
手帳の来月のページをめくる。ピンクのハートマークをつけて、周りにシールも貼っちゃうんだ。来月なのに既にもう20個もある。私って、幸せ者。
キミと出会ってからマンスリーのページがこんなにも賑やかになったよ。
毎日毎日楽しいな。
正直、キミとどうなりたいとか、そーゆう難しいことはあんまり考えてないけど、
ただ目の前のことを思いっきり楽しみたいの。
だって、今日より若い日は無いじゃん?
明日になったら今日は過去になっちゃうし。
けど別に、明日が来ることが嫌だなぁなんて思ったりはしないよ。
だって、明日も明後日もキミに会えるから。
明後日……は、キミが予定あるんだっけ。ざーんねん。
とにかくね、キミに会うことで私は元気になれるの。
キミは私の薬みたいなものなの。
ずっとずっと、大好きだよ♡
だから。
とりあえず、携帯貸して。
GPS入れるから。
それからこないだ女とラインしてたよね?
確か“マキ”って名前のやつ。
トーク画面こっそり見えたんだ。ソイツの連絡先消して?
ていうか、私以外の女の連絡先は全部消して欲しいんだけど。
別に信用してないって意味じゃないの。
でもそうすることで私が安心するから。
お願いだから、言う通りにして?
じゃないと私。
ナニスルカワカンナイ
黒いネームペンでバツを付ける。塗り潰すように線を書くと、むしゃくしゃも少しだけ晴れた。
そういえば、そろそろ身辺整理を始めないといけない頃だよなあ。なんて悠長に考えながらペンを置く。
同じページに赤い水性ペンで書かれた丸が、ひとつ。
それは翌週の日曜日を表していた。
▶カレンダー #10
#カレンダー
今度はいつ君と会えるかな。
そんなことを思いながらまた1枚捲るんだ。
君からLINEが来て、手帳に書き込む。
予定が決まったら、その日からカレンダーを捲るのが楽しくなった。
早く次を捲りたいな。早く会いたい。
カレンダー…
一月から十二月。
睦月から師走。
365日。
全て一年を表す言葉だ。
1月は新しい年が始まるとワクワクし、
2月はチョコレートをもらえるかドキドキ、
3月は別れの季節で寂しく、
4月は新しい生活に少し緊張、
5月は新しい日常にバタバタと忙しなく、
6月は雨の季節によって髪がまとまらない、
7月はだんだんと暑くなり、
8月は花火に祭、海にプールと楽しみがたくさん、
9月は月を見て風流に、
10月は仮装をしてハロウィンの夜に繰り出す、
11月は寒くなりこたつでまったり、
12月はクリスマスが近づいて大切な人と過ごす、
除夜の鐘を聴いてまたくる一年を楽しみに待つ。
カレンダーを捲るたびに、
楽しみが増え、新しい人との出会いを楽しむ。
別れは少し寂しいけれど、日は巡っていく。
そんな日々を迎えていく…
カレンダー
一月が終わると二月の月にカレンダーをめくる。
二月の次は三月。三月の次は四月とめくる、めくる。
気がつけば、十二月。一年は長いようで、短い。
子供の時はすごく長く感じたが、大人になれば早く感じる。
また来年のカレンダーが売り出される。あと何回カレンダーを買えるのだろうか?
『ねぇ、いつ会える?』
何気ないLINEを貴方に送った。
既読マークがなかなか付かなくて、何度もLINEの画面をにらめっこしている。
『今週日曜日なら。』
カレンダーにハートマーク付けて、思わず頬が緩んでニヤけてしまう。
指折り数えて、貴方と会える日を待ちわびているよ。早く貴方に会いたい。早く貴方に会えたら、思い切り抱き締めて離さないで。
明日の授業の予習をしているときにふと机の上にあるカレンダーに目がいった。
赤文字で書かれた“17”という数字にドキリとした。体育祭だ。
──もう少しで彼の学ラン姿が見れる。
楽しみだなぁ
かっこいいだろうなぁ
そんなことを考えながら彼の団だけは絶対に見なくちゃと思った。
しばらく、そのカレンダーを見つめながら。
カレンダー
一瞬が終わった
1分が終わった
1日が終わった
1年が終わった
こうして私の人生は終わってゆく
そして今日もまたカレンダーをめくる
何か新しいことを始めたいとき。
気分を変えたいとき。
可愛いデザインを見つけたとき。
私は手帳を買うけれど、
結局一日だけ予定を書いたきり、
特に書き出す予定もなく。
素敵な手帳に自分の汚い字が浮いて
絶望的に可愛くない。
そうしてほとんど新品のままの手帳をまた増やした。
わかっていたのに。
自分はカレンダーに予定を書かなくとも生きていける、変わり映えのなく中身のない、空っぽのつまらない人間なのだと
確認するために買うかのように。
ごめんね、ごめんね。
ごめんね私。
『カレンダー』
〇月〇日 誕生日
今日は誕生日!
プレゼントもケーキもたっっくさん用意したんだ!
今年も賑やかにお祝いしようね!!
ハッピーバースデー…私、
次はいつ会えるのかな。気になってカレンダーを見た。あと3日後らしい。短いようで長く感じる。好きな人とたまにしか会えないって、つらいんだな。早く空いたいよ。目が覚めたら、きみと会える日にならないかな。待ちきれないよ。