『エイプリルフール』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
昔は純粋に驚いたのになぁ…
この日が来ると毎年そう思ってカレンダーを見る。
スマホを持つようになって
たくさんの情報を吸収するようになって
ルールがたくさんあることを知って
なんだか素直に楽しめる日ではなくなってしまった
その日になって、今日がエイプリルフールかと思っていたのに
いつのまにか、明日はエイプリルフールだ。どんな嘘が繰り広げられるのだろうかと思うようになった
そして今年もこう思う。
嘘は好きじゃない
『踏み絵』
歯が浮くような優しい嘘も 繰り返し続けば嫌になるよ 眠たくなって 灯を消した だけども眠れず朝近く 何か見えないものに試されている 知らない手がペン持って ありもしない出来事を綴っていくよ
彼は、筋金入りの嘘つきだった。
「なあ、今日抜き打ちテストあるらしいぞ」
朝一番、机に突っ伏していた私の耳元で、わざとらしく囁く。
「え、ほんと!?」
慌ててノートを開いた私を見て、彼はすぐに吹き出した。
「うっそ。引っかかるの何回目?」
「最低なんだけど!」
抗議しても、全然悪びれない。
むしろ楽しそうに笑っている。
「だってお前、毎回ちゃんと信じるじゃん」
「それは…信じたいからでしょ!」
そう返すと、彼は一瞬だけ黙って、
「そーいうとこな」
って、少しだけ優しく笑った。
意味なんて、考えたこともなかったけど。
「あとさ、今日体育でシャトルランらしいぞ」
「え、やだ最悪…」
「これも嘘だけど」
「もうやめて!!」
くだらない嘘ばっかり。
でも、その時間が嫌いじゃなかった。
むしろ、ずっと続けばいいと思ってた。
――そして、4月1日。
「なあ」
いつもより少しだけ静かな声で、彼が呼ぶ。
「残念。俺とお前、明日からもう会えないな」
また始まった、と思った。
「はいはい、今日はエイプリールフールだもんね」
流すように笑って返す。
「なんで?」
一応聞いてやると、彼は少しだけ視線を逸らした。
「んー、病気になったから?」
やっぱり。
いつも通りの、つまらない嘘。
「雑すぎ。もっと面白いの考えなよ」
そう言うと、彼は小さく息を吐いた。
「……だよな」
その声が、やけに弱くて。
一瞬だけ、違和感がよぎる。
「てか、もう帰るね。電車の時間あるし」
カバンを持って立ち上がる。
「おー」
軽く返ってくると思ってた。
でも。
「なあ」
呼び止められて、振り返る。
彼は、いつもの笑顔を作っていた。
なのにどこか、うまく笑えていない気がした。
「もう、嘘には騙されねーか」
冗談みたいに言って、少しだけ目を細める。
「当たり前じゃん。何回騙されたと思ってんの」
笑いながらそう返すと、彼は「そっか」とだけ言った。
その一言が、妙に静かで。
でも私は、深く考えなかった。
だって今日は、エイプリールフールだから。
「じゃあね」
手を振って、そのまま背を向けた。
彼が何か言いかけた気がしたけど、聞き取れなかった。
――それが、最後だった。
それから彼は、学校に来なくなった。
最初は「どうせまた嘘だろ」って笑っていた周りも、
次第に何も言わなくなった。
名前を呼ぶ人も、いなくなった。
理由も、何も知らされないまま。
ただ、時間だけが過ぎていった。
一ヶ月後。
放課後、呼び止められた先にいたのは、
彼の母親だった。
どこか彼に似た目元で、静かに頭を下げる。
「これ、あの子から預かっていて…」
渡された封筒は、少しだけしわになっていた。
見慣れた字で、私の名前が書かれている。
手が震えて、うまく開けられない。
中の紙を広げた瞬間、視界が滲んだ。
『好きだった。ずっと』
短すぎるその言葉が、胸に刺さる。
『お前、嘘すぐ信じるからさ』
思わず、笑いそうになる。
ああ、まただ。
最後まで、こんな調子なんだ。
『だから、俺が隣で守ってやりたかった』
ぽたり、と涙が落ちて、文字がにじむ。
『最後くらい、本当のこと言ったのにな』
――息が止まる。
頭の中で、あの日の声が何度も響く。
「病気になったから?」
あれが。
あれだけが。
唯一の、本当だったなんて。
『最後まで見抜けなかったな』
責めるようでも、笑ってるようでもあるその一文が、
どうしようもなく彼らしかった。
手紙を握りしめたまま、声が出ない。
会いに行けばよかった。
もう一回、ちゃんと聞けばよかった。
嘘かどうかじゃなくて、
ちゃんと、向き合えばよかった。
全部、遅いのに。
エイプリールフールなんて、大嫌いだ。
#エイプリールフール
エイプリルフール
桜が咲き始めて、春風を感じ始めて、4月になって…今日は、4月1日、新年度のスタートで、何処か慌ただしく、緊張と期待が渾沌としている…
そして、年に一度だけ、嘘をついても大丈夫な日らしい…欧羅巴では、マスコミが、戦争が起こるような、スケールの大きなデマを流したりするらしい…
わたしも、子供の頃は、人をびっくりさせるような嘘を考えていたけど、結局何も思い付かなくて、損した気分になっていた…
でも、この日は、新しいスタートラインで、緊張していた事を今でも覚えている…一年掛けて漸く慣れた頃に、またリスタート…不安と期待が入り混じる一年のスタート…
新しい制服を見るたび、なんとなく、頑張れって心の中ではエールを送っている…
嘘
企業のエイプリルフールネタでごった返すSNS
あまりに下手な嘘は面白みもない
特に、自虐ネタと加害的な事だ。
私はSNSには向いていない。
そうやって言いながら結局SNSに更新する。
『実は今日で小学校卒業しました✌️』
見え透いた嘘を並べて嘘嘘笑、とするのはもう飽きた。
どうせ誰もそんなの求めてないのだから。
午前だけのイベント。ミームを使った万バズ目的の嘘
嘘 嘘 嘘
スマホの電源を切り、ひとつため息。
僕には文才も何もないけれど、嘘をつくほど意思が弱くもない
でも本当だと信じて貰えない
だからこの日、僕は告白する
情報がごった返すSNSから離れて、少し見晴らしのいい公園へ。人も少なく雨が降ったからかほぼ桜は落ちていた。
それでもいい。彼女を待つ。時計は急かすなと言うように規則正しく秒針を揺らす。
4月1日の午後、好きな人に、嘘じゃない本当の気持ちを。
「ばぁ!ふふ、おはよ」
そんな声が頭上から聞こえてくる。朝からなんだよ。
「おはよ。朝からうるさい」
「そんなことないって〜」
のんびりした口調に少々腹が立つ。が、深呼吸をした。諦めたのか、それを受け止めてしまっているが。まぁ耳がキンキンしたのは確かだけど。
「ね、今日何の日だと思う?」
「さぁな」
いつものように突っぱねる。今日は何でもかんでも嘘が許される日だと妹から聞いた。何でもかんでもな訳ないだろ。と灸を据えたが。
「じゃじゃーん!エイプリルフールでーす!」
「知ってる」
「なんだよ〜もっとオーバーリアクションして貰わないとー」
「僕に求めるなって言ってるだろ」
相変わらずだ、こいつは。というか、まだ8時だぞ?どこからそんな元気が湧いてくるんだ。至近距離で目線を合わせてくる辺り、暇なんだろう。いや、幼なじみだからと言ってこの距離は風紀違反だろう。
「近い。離れろ」
「やだー」
意味がわからない。手元の小説が見えないんだが。
時刻は8時。残り数十分でホームルームが始まる。
さっさと座らないのかこのジャジャ馬娘。
「ね、エイプリルフールって午前中しか効果ないんだって!」
「知ってる」
「え〜?つまんな〜い」
残念そうにため息を着く。暇なのか?こいつは。まぁいい。無視すればいいだろう
「私さ〜秀のそういう所、意外と嫌いだよぉー冷たいもん」
もん、とはなんだ。というか、話し始めたかと思えばなんだ?人の悪口大会じゃないか。眉がぴく、と反応したが、視線を隠すように本を立てた。
「…嫌いだもん。そういう所含めて。本当に嫌い!」
なんなんだ。本当に。というか、嫌いならさっきの距離感ないだろ。まさか、エイプリルフールだからか?つまり…あぁ、そういう事か。
「…」
彼女の耳が赤かった。朝日と同じぐらい。
「…下手くそだな。」
ふっと笑う。エイプリルフールだからって何でもかんでも言っていい訳ないだろ。こんな不器用だとは思いもしなかったぞ。そういう所含めて嫌いだ。
お題『エイプリルフール』
ちゃんと冗談に聞こえる嘘が言える人って
頭の回転が早いかつ、人とお話するのが上手なんだなぁって思うよな
4月1日
○○
別れよ
ごめん
エイプリルフール
炎上なんかしないでね?多少の悪は見逃そうよ。
今日は世界のパーティーだ。
今日は4月1日、でも今日を振り返って日記をつけるならタイトルは「平凡」日記の中身は昼間に少し大きめの地震が来たこと、雨が降っていたこと、そのくらいしか書き留めることがないだろう。
エイプリルフールだから嘘をついてみた。
今日は雨で一日中気分が上がらなかった、それだけじゃなくて、自分より幸せそうでなんの苦労も知らなそうなやつを見た。他人の弱さばかりを口にして強くなっているつもりのやつと話した。道路の横で猫が苦しそうに横たわってるのを見た。地震なんて少しも異常に感じないほどにこの世界は歪んでる。
この世界で息がつけない僕たちは今日も嘘をついている。
エイプリルフール、とは不思議なものである
嘘をついても許される日とでもいうのだろうか
この日だけは世界は嘘にあふれかえる
人生で一度も嘘をついたことのない聖人でも、この日ばかりは友達に優しい嘘をつくだろう
インターネットを覗けば、それはもうさまざまな嘘を観察することができる
いつも見かけるあの会社、よくみているイラストレーター、好きな配信者…
そんな嘘を眺めながら、私はこう思うのだ
人間とは嘘をつくものである
相手を騙す嘘、自分を騙す嘘、みんなを騙す嘘
わかりやすい嘘、巧妙な嘘
優しい嘘も、意地悪な嘘も…嘘をつかずに生きることは不可能であろう
そこで私は思うのだ
エイプリルフールとは、嘘をついていい日ではなく、嘘をわざとらしく表に出しても許される日、とな
わざわざわかりやすい嘘をつかなくても、私たちは日常の中で毎日嘘をついているのだから
『エイプリルフール』
"エイプリルフール"
妖精が有給休暇を取るらしい
午後も伸びないピノキオの鼻
エイプリルフール
まさかとは思うが。
ーー今日の予定、ダメになった。
ドタキャンとは、予想外だった。
一ヶ月程前から予定をしていたお出掛けは、今日は無し。
他に予定を入れている訳もなく、準備をしていた手を止めたまま画面の暗くなったスマホを見つめてもう五分は経っていた。
(結構、楽しみにしてたんだけど)
いっその事出掛けてしまおうかと思ってようやく窓の外を見やれば、心中と同じく今にも降り出しそうで。
「…やっぱり、やめとこ」
何とも言えない胸のモヤモヤを抱えたまま、ぐだぐだとリビングで本当に何もせずに昼が過ぎた。
さすがに空腹を覚えて配達を頼もうかと今一度スマホを開くも、今度は何だか気分転換をしたくて再びの身支度を始める。
行ってしまえばなんとかなる。あえて傘は持たずに玄関を出た。
「遅い」
何だと思えば、先程のドタキャン犯人は、こちらの気分以上に害したとばかりに恨めしげな眼差しで見上げて来た。
驚く間もなく玄関傍から立ち上がる彼は、気まずげに頭を掻いた。
「え、今日、さっきダメになったって」
「エイプリルフール、だから」
「うん?」
「なんか、サプライズ的な?そんなのしたかったの」
「ああ……え、じゃあ今日は」
「行こう。時間ギリギリ」
自分勝手なサプライズ失敗の変な空気も吹っ飛ぶくらいに二人で慌てて走り出したら、着く頃にはきっともう、全部許す。
(今日くらいはね)
せっかくのお出掛けだから、ハッピーなサプライズという事にしておいてあげよう。
今日はエイプリルフールで午前中は嘘ついていい日。
明日はトゥールエイプリルで本当のことしか言っちゃダメな日。
エイプリルフールの午後に告白するか、トゥールエイプリルの日に告白するか、あなたはどちら?
四月一日、嘘をついてもいい日。
こんな日に地震があるなんて。
これはなんの予言ですか?
*エイプリルフール*
エイプリルフールなことに全然気が付かなくて嘘つけなかったです
来年こそは……
エイプリルフール
今日は、4月1日です。何の日でしょうか?
と、聞かれても俺は、答えられないかもしれない。
俺は、“エイプリルフール”に嘘をついたことがない。
ましてや、当日のSNSで気付くほど。
SNSでは、あらゆるアカウントや、
企業がその日のための、とっておきの嘘をつく。
今は、くすっと笑えるような、そんな嘘が望ましい。
その面では、羽目を外し過ぎないラインを
見つけられる良い機会だ。
さて、今日は“エイプリルフール”。
皆さん、嘘だと伝え損ねないようにして下さいね。
22 「エイプリルフール」
4月1日。
ああ、4月になってしまった。
というのも、私が、何故こんなことを言うのかというと、
私は、4月から受験生なのだ。
“闘いの一年”がいよいよ始まる。
いや、始まってしまう。
私は、もともと勉強が嫌いで、
それでも頑張って“5”の最高評価を9教科中7教科取ることができた。
今日がゆっくりできる最後の「エイプリルフール」かもな……。
2026.4.1.Wed.
嘘つくも何も
生まれてから今まで
嘘の中で生かされてきたから
私に真実の日なんてない
その方がいいから?
んーでも
お腹のつかえが取れた気するからな
よかったのか?
何これ笑笑
僕は今日から弁護士になる為
マサチューセッツ工科大学の医学部に通い
ソフトボールでオリンピックに出たいと思います
武道館公演の際はお気軽にお越しください
エイプリルフール
チクタク時計が逆さに鳴いて
昨日が明日を追い越した
うさぎは笑って嘘をつき
「ほんとうなんてつまらない」
トランプ兵はくるりと舞って
ハートの女王はくしゃみした
「首をはねよ!」は冗談で
首はむしろ伸びていく
紅茶は空から降ってきて
カップはくるくる逃げ出した
飲めば飲むほど小さくなって
言葉はどこかに迷い込む
ねえねえ今日は何の日なの?
鏡の中に問いかけた
「ほんとうを隠す日じゃなく
嘘でほんとうを見つける日」
ポケットの中の秘密たち
ころころ転がり笑ってる
ひとつくらいは見逃して
今日は優しい嘘の日なんだ
チクタク時計がまた鳴いて
世界はそっと裏返る
気づけばきみも嘘つきで
気づけばわたしも夢の中