『エイプリルフール』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
エイプリルフールって、少し前までは、芸能人がしょーもない嘘をSNSに書いてヒンシュクをかうっていうイメージだったけど、今はそうでもないのかな
自分自身は、特に何かしたことも思い出もないなあ
そもそも、なんで4月1日は嘘をついてもいい日になったんだろ?
題 エイプリールフール
「ねえねえ黒瀬」
きたっ!
僕は身構えて後ろを見た。
同じクラスの北条里奈が僕をイタズラっぽい眼差して見てる。
いや、正しくは普通の眼差しかもしれないけど、僕にとってはそうにしか見えないのだ。
だって、、、今日はエイプリールフール!!
去年は怖い数学の先生が激怒して呼んでるから来るようにって言われたし、一昨年は筆箱忘れたからって一式貸したら、凄く可愛いシールをペタべタはって返してきた。
こいつは俺にとって警戒相手以外の何者でもない!
今年もなにか企んでるに決まってる。
「何?」
僕はとりあえず当たり障りない返答をする。
「ちょっと、階段の下まで来てほしいんだけど・・・」
「・・・何?」
再び同じことを問う僕に、いいから、と、北条は僕の腕をとって一階の階段の下にあるスペースに連れて行く。
ここなら、あまり生徒もいないし、割と死角だから、大事な話があるときとか、カップルが密会したりする。
「あの、私、黒瀬のことが好きなんだけど・・・」
北条里奈がそう言った瞬間、僕は悟った。
今度はそういう作戦で来たか。
「あ、ふーん、そうなんだ」
とりあえず動揺していないように返す。
きっと、僕が慌てふためくのを楽しむつもりなんだろうから。
「私と付き合ってほしいの・・・」
僕の薄い反応にも関わらず、北条は、うつむいてそう言う。
絶対に今年は騙されない!!
「分かってるよ、全部お見通しだから!今日はエイプリールフールだろ。だからそういうふうに僕を騙そうとしてるんだろ!」
僕がそう言うと、北条は、びっくりしたように僕を見て、みるみる涙を盛り上がらせていった。
「ひどい、そんな風に思ってたの?私は本気で告白したのに」
北条の涙に、僕は動転してしまう。
「えっ、あっ、ごめんっ、本当だったの?だって毎年騙してたから・・・」
「さすがに告白は騙さないよ・・・」
北条の言葉に僕は頭を下げた。
「本当にごめん・・・」
「とか言うと思った?また騙されたね〜!」
北条の脳天気な声。
僕は頭を下げたまま黙る。
「もー、本当に毎年黒瀬はキレイに騙されてくれるなぁっ」
「ほーうーじょーうー?!」
僕のドスの聞いた低い声を聞いて、北条の全身がピクッと動く。
「もう絶対に許さないからな!!」
僕の顔に恐れをなした北条は逃げ出す。
僕は北条を学校中追い回して、食堂のパン2個を奢ってもらうことで手を打った。
これで来年はこりてくれるんといいんだけど。
というか、来年からは絶対に絶対に絶対に騙されないぞ!!
エイプリルフール
〜今日のLINEの会話にて〜
弟「兄ちゃん」
俺「はい」
弟「俺彼女出来た」
俺「おー
おめでとう」
弟「え
それだけ?」
俺「いや
エイプリルフールの嘘かなって
思った」
弟「よくわかったね」
本音は少しだけびっくりしてた。
確かに、弟は何故か顔が整ってるし、何か俺より身長が高いから多分モテてるから。
だが、兄として先を越されてはならぬ。
エイプリルフール?この世は元々嘘まみれなんだからつく意味なんてないでしょう?強いて言うなら、
この世は幸福で満たされていて、優しさと思いやりで溢れている
とか。
お互いに支え合って生きている、生きることが出来ている
とか。
自分の心許せる相手が見つかれば人生は、彩られる
とか。
綺麗事だと思う。そんな軽い決まり文句で悩みなんか吹き飛ばしちゃえみたいな清々しい顔をしないでくれ。前向きに考えようなんて言わないでくれ。
貴方に何がわかる、何ができる。分からないのなら、出来ないのなら、私の心に踏み込んで来ないでよ。
でもそうだな。もしこの世界が本当にそんな世界なら私はきっと生きていない
これが「地球」だから。「地球」に生まれてきてしまったから。
幸せな世界で嘘をついてみたかった。
お休みなさい。
300字小説
叶えたい嘘
俺には人のついた嘘が結晶のように見える。いつもは真っ黒だったり、毒々しい色だったり、見えて楽しくないものばかりだが、エイプリルフールは違う。いつもと違うワクワク感でつかれる嘘はカラフルに色ついて綺麗に見えるのだ。
小学校の登下校の道端に転がっているのは小学生の可愛い嘘。通勤通学の電車のソファに転がっているのはSNSを通して飛び出してきた楽しい嘘。そんな嘘を眺めながら、今日は軽い気分で街を歩く。
病院の中庭から転がってきた透明に光る涙色の嘘。転がる先を目で追うと涙を拭き、顔を上げて病室に向かう女性の姿。
俺はその嘘をそっと拾うと、神社の賽銭箱に賽銭とともに入れ、手を合わせ、この嘘が叶うように祈った。
お題「エイプリルフール」
「エイプリルフール」
エイプリルフール、それは一年に一度嘘をついてもよい日だ。
ただし嘘をついていいのは午前中のみで、午後にはネタばらしをするというふんわりなルールがある。
だからと言って、過度な嘘はその後の関係に亀裂が入る可能性がある。
皆が楽しめるような嘘をつくのが定石だろう。
片や私も、今日、エイプリルフールで人間関係を壊しそうになった。
危うくLINEブロックを喰らうところだったが、なんとか回避した。
誰にでも失敗はある。
だが、していいことと悪いことの区別はつけておいたほうがいいだろう。
エイプリルフール
可愛い嘘なら花束にして飾りましょう。きっと何回思い出しても笑みが溢れるから。
悲しい嘘なら風船にして私に渡さず、そのまま割ってくださいね。
日々家
ようやっと桜の花も咲いたのに
嘘から始める始まりなんて
/お題「エイプリルフール」より
ねるねるねるねには、
日常とエイプリルフールの区別はない。
色には、嘘も本当もないのだ。
もちろん、色を信じるのはあなたの自由だ。
しかし、実存するのは、練ったという事実。それだけである。
フィクションに救われ愛す故ただの四月のノリの嘘なら乗らぬ
題-エイプリルフール
◆エイプリルフール◆
エイプリルフールに勇気をもらって
告白じみたことを言ってみる
アイツは大きく目を見開いて
そのあとに破顔した
なにそれウケる
そんなこと言うなら、こっちもかましてやるから!
そうしてエイプリルフールだから!と、告白じみたことを言われた
「「本気にしていいんだよな?」」
言葉が重なる
唇も重なる
エイプリルフールだから、と言って朝からきみが嘘をついてくる。
「夢の中にキミが出てきたんだ!」
「今朝ワンちゃんとお話して「それは、絶対、嘘」…えへへ、バレた?」
「わかりやすすぎ」
買い物袋を持たされた俺と肩を並べて歩くきみ。恋人でもないのに、
「不純なんかじゃないよ、幼馴染に買い物付き合ってもらってるだけ!」
「そんなこと思ってな「顔に出てた」……ふん、」僕は、顔には、出ないほうだ。断固として。
「あーー!観覧車ある!光ってる!」
キラキラと光る観覧車にぴかぴかと目を輝かせたあと、僕の方に向いて
「一緒に乗ろうよ!ね?」と告げてきた。
夜景がきれいに見えるところまで_観覧車の四分の一のあたりまで_登ってきたところできみが呟いた。
「覚えてる?ここのジンクス」
「なんだっけ?」
それ自体の意味は、知っていた。知っているに決まっている。
「てっぺんで告白したら成功するってやつ」
「そうなんだ、でもありがちなやつじゃん」
「うっさいなー…乙女は、こういうの信じたいの!」
「へいへい」
頬を膨らませて怒るきみを見ながら思う、今日こそ告白しようかな…、と。
きみと出会ってから何十年もたった。もうそろそろ潮時じゃないか?頂上まであと、3…2…1!
「「あのさ」」
……見事に被ってしまった。なんでだ。この観覧車に乗ったらいつもこうだ。少女漫画じゃあるまいし、まあ見たことは、ないけれど
「あ、ごめんなに?」
「や、おばさんに連絡しなくていいのかなって」
「あー、うん!キミの家に泊まろっと!」
「は!?お母さんいるし…」
「嘘つき、一人暮らしのくせに」
「うるせぇ自宅ぐらしめ」
「何だと!?」
あぁ、これでいい。これが心地良いんだろう。進展なんてしなくていい。
「おかえりなさーい!」
スタッフの人の声が聞こえてきみと観覧車から降りるとき、「先降りる」ときみが僕を押しのけて前に出た。
「ちょ、すみません」
他の人に謝りながら先々と進むきみを追いかける。あと、数メートル、届い、
「好きだよ」「……は?なんて、」
「ずいぶんと韻を踏んだね。……好きだよって言ったの」
「ちょっと、待って!」
「いいじゃない、キミの家で答え合わせしたら」
そう言いながら僕の隣に立ったきみと同じ家にかえる。
よく見るときみも僕と同じように顔も耳もピンクに染まっていた。
この時間がいつまでも続いたらいいと思う。
けれど答え合わせは、今日のうちに終わらせねば。僕がどれだけ有頂天になって変なことを
言ってもエイプリルフールのせいにできるように。
“エイプリルフール”
「私、君の事が好き、」
テッテレー!エイプリルフールでしたー!笑
私が君の事が好き?
そんなわけなんじゃんっ…!笑
それが、君に初めてついた、真っ赤な嘘だった。
4月1日、今日はエイプリルフール。つまり新年そうそう嘘をついていい日だ。何故嘘をついてはいけないと教わるのに今日だけ嘘をついていいのだろう?誰がいつ決めたことなのだろう?
まあ、嘘をついていいなら誰かにドッキリしてみようかな。と思う自分も居た。 【エイプリルフール】
エイプリルフール
昔、昔のエイプリルフール…
私が小さかった頃に
8歳年上の兄に「公園でアメ配ってるよ」と嘘つかれて大泣きしたのを覚えてる…
あれから何十年後の今日の朝、またしても兄に「公園で飴配るってよ」と嘘つかれた。
お兄ちゃん!ウケる(笑)
「エイプリルフール」
この世界は、親切な人ばかりだよ
この世界は、苦しみなんかないよ
この世界は、みんな平等だよ
人生は、楽しい事ばかりだよ
人生は、すべてうまくいくよ
人生は、バラ色だよ
今日はエイプリルフールだからね…
これくらいの事言わせてよ
あえて
嘘のように
本心だとバレないように
想いを伝える
このドキドキも
隠し通す
『エリプリルフール』
さて、今日のテーマは「エイプリルフール」
日本語にすると、四月馬鹿。
さてさて、どうしよう。
────────────────────────
「エイプリルフールの起源を知ってるか…ですか?」
研究室に入って挨拶もそこそこに問いかけてきた博士に、私は疑問符をつけて質問を復唱した。
「うん。今朝研究所のカレンダーを捲ったら、エイプリルフールの文字が目に入ってね」
私は壁にかけられたカレンダーをチラリと見る。昨日まであった3月の文字は、4月に変わっていた。
ふーん、もう、カレンダー4枚目なんだ。
光陰矢の如しって言うけれど、年々速度を増してて恐ろしいなぁ。
脱線する思考の向こうで博士の声が続いている。
「エイプリルフールって、諸説あったなぁなんて思って。君はどんな諸説を知ってるのだろうと気になっちゃってね」
エイプリルフールに諸説あることを「今」知った私は、どうすれば良いのでしょうか。
博士がキラキラと期待の眼差しでこちらを見てくる。
そんな無垢な目で見ないでくださいと強く言いたい。言いたいけれど、言ったら博士凹んじゃうからなぁ…。
「すみません、ルールは知っていますが、起源は知らなくて」
お役に立てず、すみませんと謝ると、博士は慌てた様子で謝ってきた。
「いやいや、こっ、こちらこそ、きゅ、急に変な質問してごめんね」
吃りつつ声が裏返っている。
博士は好奇心が強い人ではあるけれど、それ以上に気遣いの人でもある。
きっと、内心で「やってしまったー」と頭を抱えているに違いない。
「博士はエイプリルフールの諸説をご存知なんですよね」
どんなのがあるんですか?と訊ねると博士の目が生き生きとし始めた。
博士曰く──エイプリルフールの由来の一つにイングランドの王政復古の記念祭である「オークアップルデー」があり、嘘は午前中までとかのルールはここから来ているらしい。
もう一つは、インドの「揶揄節」が由来とする説。
悟りの修行は春分から3月末まで行われるが、すぐに迷いが生じることから、4月1日を「揶揄節」と呼んでからかったことがそのはじまりらしい。
この2つ以外に、嘘の説も存在しているとのこと。
嘘の日の嘘の諸説とは…なんだかエイプリルフールらしくて面白い。
諸説あるエイプリルフールだが、日本に伝わったのは
大正時代。日本のエイプリルフールの歴史は百年ほどということになる。
「でもね、日本に伝わった当初は嘘をついて良い日ではなかったんだ」
博士の穏やかな声がやわらかく響く。
「嘘をつく日でないなら、何をする日だったんです?」
「当時は、【不義理の日】と言われていてね。不義理をしてもよい日。…ではなく、義理を欠いている人に手紙などで挨拶をして、御無沙汰を詫びるための日だったんだ。今みたいなお祭り騒ぎも面白いけれど、昔の穏やかで慎ましやかな雰囲気も素敵だよね」
私は、大正時代の4月1日を思った。
今のようにテクノロジーがない時代。
スマホや新幹線、飛行機なんて便利なものはない。
その為、会いたくてもすぐに会うことは出来ないし、声を聞きたくてもすぐには叶わない。
ご無沙汰をしてしまうと、生き死にすらもわからなくなってしまう。
でも、4月1日に「お元気ですか?」と書かれた手紙が行き交い、ご無沙汰の人を思い出す。
「ああ、あの人は達者で暮らしている」
そんな安堵と共に手紙を通して再び縁が繋がっていく。
なんて穏やかな光景だろうか。
「素敵な行事だったんですね」
私の言葉に博士は優しく微笑んだ。
今日って なんの日だっけ
あぁ エイプリルフールか
この日に ウソをつく人って いるのかな?
少なくとも 私はウソをついたことはない
だまされたことも ないなぁ
なんで エイプリルフールって あるんだろ?(笑)
僕は彼女に嘘をついた
どう考えても嘘だとわかるような
「エイプリルフールって4月2日になったらしいよ!」
とってもくだらないことだ
ただ、僕の彼女は違う
天然なのか何なのか知らないけど信じてしまった
ほんとに馬鹿だ
そこで僕は
「嘘だよ」
というと彼女はほっとしたかのように
「なんだぁ」
という
ほんとに僕の恋人は可愛いし、面白い