『もしも未来を見れるなら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
もしも未来が見れるなら、わたしが笑顔でいるかを確認したい。笑える未来があるのなら、わたしは今を頑張れる気がするから。
『もしも未来を見れるなら』
「そんなもん、万馬券よ万馬券」
とても姉らしい答えに、僕は肩を落とした。
「俗の極み」
「うっさいわね。金があれば大抵の夢は叶うのよ。そういうあんたはどうなのよ」
水を向けられて、言葉に詰まる。
「…………将来当たる会社の株を買っておくとか」
「ほーーーーら! あんただってあたしと変わんないじゃない。世の中金よ金」
「くっ、確実に悪役のセリフなのに否定できない」
けらけらと笑う姉は、僕が持っているポテトチップスの袋からチップスを鷲掴みにしてもっていく。え、それ一口で行くの? あ、敷いたティッシュに避けた。さすがに姉さんでもその量を一口で食べはしないか。
思わず見送ってしまったけれど、僕のお小遣いで買ったポテトチップスは三分の一くらい減っている。
お返しにと姉さんが食べていたクッキーに手を伸ばすと、はたき落とされた。
「姉さん僕の食べてるんだから僕だって食べて良くない!?」
「単価が違うのよ単価が。こっちのチョコなら許す」
差し出されたのは大袋のキャンディタイプのお得用チョコレートだった。
確かにクッキーは缶入りの高そうなのだけど! 一枚くらいいいと思う! 怖いから言わないけど!
僕がチョコレートを口の中に放り込むと、ポテトチップスを食べていた姉が口を開いた。
「……まぁ、さ。百年後とかだと近すぎるけど、何百万年て先の地球がどうなってるかは、ちょっと見てみたいかも」
口の中でチョコレートを転がしながら、僕もまた考える。
僕も姉も、下手したら人類さえも死に絶えて、また新しい種族が文明を作っているかもしれない。或いは、地球自体が滅んでいたりして。
僕たちが、想像は出来てもけしてみることはない未来。
「……確かに面白そうかも。偶にはいいこというね、姉さんも」
「はぁ〜〜〜〜〜〜〜? お姉様はいつでも良いこと言ってますけどぉ〜〜〜〜〜〜」
「痛い痛い痛い蹴らないでください痛い」
そういう事するから、良いこと言っても印象に残らないんだよ!
2023.04.19
もしも未来を見れるなら
そろそろガタが来たな、と思う日々が増えた。
関節はギシギシと軋むしオイルをさしても直ぐに元通りになってしまう。なにより脳内チップの具合が悪く視界が霞んだり頭にノイズがかかる回数が増えた気がする。
そろそろこのボディともお別れか。いやここで人生を終わりにしてもいいかもしれない。オートマタの自分が人生というのは可笑しいかもしれないが、元々は人間だった分そう思ってしまうのだ。
「あ! 先輩!!」
しんみりと今後のことを考えていればそれを吹き飛ばす大声が飛んでくる。
「居ましたよ! バーテンダー!!」
バーテンダー、とはなんのことだったか。暫くの間、反応できなかったが二、三日前に酔っ払いながら話したことを思い出した。星降る夜に現れるバーテンダー。そのバーテンダーが出す酒はとてつもなく美味しい。
「いやあ、先輩の嘘か酔っ払いの妄想かと思ったんですけど本当に居たんですねえ」
嘘か妄言て酷くないか、とは思うが後輩の言葉は止まらない。まるでいつもと逆のようだ。
「酒もめちゃくちゃ美味しかったです! 多分先輩と飲んだのは違いますけど、星のかけらを使って作ってくれたのは同じでしたよ」
頭にノイズがかかる。
自分が飲んだのは、そう、甘露のように甘く美味しい酒だった。
「なんか先輩元気ないですね? 大丈夫ですか?」
後輩が心配そうに覗き込んでくる。
言葉が上手く出ない。まだ、止まってしまう訳にはいかない。
「大丈夫に決まってんだろ! ちょっと具合悪いだけだよ」
「え、じゃあ今日はもう上がった方が良いですよ。そろそろボディにガタが出始めそうって前に言ってましたし」
そんな話をしただろうか、と相変わらず頭のノイズが邪魔で思考が纏まらない。
「そうするかなあ悪いな」
「いえ、たまには先輩を労らないと」
「お前~!」
「わあ、すみません!! でも本当にメンテ行ってくださいね」
心配してるのは本当なのでと殊勝な言葉に思わず笑いそうになる。普段は茶化してくるくせにこういう時は察しが良い。
「じゃあ言葉に甘えるかな、その代わり掃除サボるなよー」
「掃除サボるのは先輩でしょ」
ワハハと笑いあって「じゃあまた明日」と言った所で思考が途切れた。
触れられたほうは、感覚も朧気で記憶に残らないまま、風は常に何かに触れて生きている。
生き物が、季節の変わり目に新しく吹く風をからだで感じたとき、その感情を吸い取って娯楽とし、遠くの町にも分けてやる。
もしも未来を見れるなら
私がだれといて何をしてるのか知りたいな
今の彼氏と結婚して夢を叶えることができてたらいいな
もしも未来を見れるなら
もしも未来を見れるなら、わたしは自分の死に際が見たい。いつ、どこで、どんな風に死ぬのかを知りたい。いつかは死ぬって分かるけどそのいつかが分からないから怖い。明日かも、一ヶ月後かも、もしかしたらあっという間に時間が過ぎちゃって、おばあちゃんになってからなのかも。まあ、あんまり長生きはしたくないかな。誰かの負担にならないうちに死にたい。そう言ってると大抵時間の進みが早く感じるんだけど。
たくさんの人は病院とか施設とか、自分の家で息を引き取る。病気でどこかの臓器がやられちゃったり、事件や事故に巻き込まれたり、寿命だったり、自らを殺めたり。死因も大事だよね。なるべく苦しまないのがいいな。欲を言えば眠っている間にぽっくりいけたらいい。
でも、最期は大切な人と話をするのかも。いや、したいって思うのかな。思い出話に花を咲かせたり、本当はもっとこういうことがしたかったとか、ないものねだりしてこまらせたり。死ぬのが怖いって弱音を吐いたり。本当はもっと生きたいって本音を言ったり。
もしも未来を見れるなら、わたしは死に際が見たい。死ぬときに皆に囲まれて穏やかに死にたい。誰かが言ってた。過去と同じように未来は変えられないって。なら、わたしの願いが叶っているのかを確認するくらい許してほしい。大切な人がわたしをおいて先に逝っていませんように。
もしも未来を見れるなら
私は私がおばあちゃんになった時を
見てみたい
その時の私が幸せそうに笑っていたら
今苦労していることも報われそうだから
#もしも未来を見れるなら
高校三年生の時に、10年後の自分に手紙を書けという授業があった。
何十年後の自分には興味はないけれど、ちょっと近い自分なら、そんなに価値観も違わないだろうから、案外すらすらと書くことができた。
10年後の私は、今の彼氏と仲良く続いていますか?
子どもはできましたか?
仕事はうまくいってますか?
家は買えましたか?
もしも未来を見れるなら、手紙に書かずに自分の目で見たいけれど、現実的ではないので、私は10年後の私に手紙をしたためた。
【もしも未来を見れるなら】
※【10年後の私から届いた手紙】の続編
もしも未来を見れるなら
教えて欲しい
君のとなりで微笑む人は
僕でいますか?
《もしも未来を見れるなら》
#23
最近体調が悪くてあんまり時間ないので短めになるかもです……楽しみにしてくれてる人があんまりいないとは思うんですがもしひとりでもいたらって思ったので書いときます!
もしも未来が見れるなら。。。
そんなこと考えたこともなかったから
一瞬ワクワクドキドキした
でも。。。やっぱり未来は見れなくていい。
今、一生懸命生きてる自分がいるから
もしも未来の自分に声をかけれるなら。。。
私!めっちゃ頑張ってるよ!!かな
今の自分が未来の自分に
きっと繋がっていくと思うから
きっと安心して生きていけますね。見れる未来が少なからずあるのなら。
お題 もしも未来を見れるなら
「もしも未来が見れるなら」
もしも未来が見れるなら、千年後の地球の現状が
危機になっている
千年後の地球上の現状を知り、現代に知らせる。
現代の人類へ
温暖化対策をしていなく、海面上昇、地盤沈下など
今も危険になってきているのだ。
だから「今から僕たちがやろう。」今から変えればいいんだ。そして、千年後の地球を救おうではないか。
周りが「そんなんやったって意味ねぇんだよ。」
と言われても無視して自分がやっていけばいいんだ
後々、後悔するだけだ。もっと早く自分もやっておけばよかった と。
その人は地球を知ろうとしていない。
その人は地球を守ろうとしていない。
その人は地球を平和にしようとしていない。
その人は何事も努力しようとしていない。
これが、13歳の僕が思っていることだ。
13歳 Seiya
テーマ もしも未来を見えるなら
見えたとしても見ない。
自分に未来がある、それだけ分かればいい。
具体的な事は分からなくて良い。抽象的で十分だ。
未来は今の自分が作っていくものだから。
苦悩から立ち上がり、日常にもどってもこれまでとは違う
あなたのいない日常は想像できず。どうせ、未来は想定外。
明日は、わからず。
今を大切に
舞
もしも未来を見れるなら幸せか確かめたいかも。
でも私は未来より過去に行って人生もう一回やり直したい
アンナ・カヴァンの小説『氷』は、雪と氷に閉ざされ滅びいく世界で、一人の男が一人の少女をひたすらに追い求める物語だ。
終末の光景は氷の破片に乱反射して目を突き刺す光のように、一片の容赦もなく美しい。現実と幻想は幾たびも反転し、やがて渾然一体となる。幾たびも、少女は暴力的な死を迎え、その都度男の手をすり抜けていく。
邦訳は、まず1981年にサンリオSF文庫で発刊された。次いで2008年、同じ訳者による改訳版がバジリコより発刊されたが、これは重版することなく絶版になった。
知る人ぞ知る伝説の作家アンナ・カヴァンの最後にして最高の名作という触れ込みに、希少価値も手伝って古書価は高騰した。私がカヴァンという作家を知り、バジリコ版の『氷』を図書館で手に取ったのはこの時期だった。読み終えてすぐ、購入するつもりでネット書店を探し、絶版に一度は絶望した後、古書に手を伸ばした。購入した時の値段をここには記さないけれど、まあ安くはなかった、とだけは書いておこう。さて、その翌々年。
2015年の3月に、『氷』は筑摩書房から復刊された。この時にはSNS等でもいくらか話題になり、手に取りやすい文庫サイズということもあってか売れ行きは好調、現在に至るまで版を重ねに重ねている。
ちくま文庫版の内容は概ねバジリコ版と変わらない。さて、もしも私に未来を見る力があって、ほんの1年数ヵ月待てば文庫で復刊されることを知っていたなら、バジリコ版を高値で買うことはなかったか。答えは No だ。
当時の私にとって(そして今の私にも)、『氷』は今すぐ、この瞬間に自分の手元に置かなければいけない、そういう本だった。後悔はしていない。……それはまあ、復刊を知った時の正直な気持ちは「何ですと?」ではあったけれど。
私の言葉を強がりや負け惜しみと疑うのならば、あなたも『氷』を手にとってみればいい。後悔は未来にするもの。その世界に過去を後悔し得る未来などない。
そこにあるのは、未来のない安寧。
そう、だから。未来なんて見なくていい。
もしも未来を見れるなら
30年後とかかな
さすがに想像つかないから
私の現人生の倍以上過ごしてることになるね
どんな生活をしてどんな人が周りにいるのか
その歳で楽しめているのか
そうでないのか
そうでなかったら今のうちに楽しんでおこうと思える
心配だから今のうちに変わらないかもしれないけれど気をつけておこうと思える
直近だと悲しくなりそうだから恐くなりそうだから
30年後というなんとも言えない歳で思いつきもしない未来を見てみたいかな
【もしも未来を見れるなら】
もしも未来を見れるなら、世界の進化が見れる。
もしも未来を見れるなら、世界の衰退が見れる。
もしも未来を見れるなら、自分の成長が見れる。
もしも未来を見れるなら、自分の死が見れる。
もしも未来を見れるなら、今と変わらぬ人の生を見る。
もしも未来を見れるなら、今と変わらぬ人の死を見る。
もしも未来を見れるなら、私は全力で今を生きたい。
「おまえの字って綺麗だな」
「そんなことないって」
「綺麗だよ」
「あ、ありがと。」
お題『もしも未来が見れるなら』
未来なんて見たくない。
想像もしたくない。
過去にも戻りたくない。
現在(いま)を生きるだけで精一杯だから。