『もしもタイムマシンがあったなら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「やり直したい過去でもあるの?」
言いながら、女は両手を後ろに組んでゆったりと歩き出した。キャビネットのファイルを手に取って、パラパラと捲る。大して興味などないのだろう、すぐにそれを棚に戻すと目の前にある大きな3Dプリンターに似た機械に視線を向けた。
「こんな機械まで作っちゃうなんて」
それまで無言でキーボードを叩いていた男は女の言葉に手を止めて、分厚い眼鏡を額に押し上げる。
「別に、そういうワケじゃないよ」
いかにも博士然とした姿の男に女はクスリと小さく笑って、「じゃあ、未来に行って私とどうなってるか知りたいんだ?」と肩を竦めながら問うた。
プシュ、と音がして3Dプリンターに似た機械の扉が開く。
「未来なんか知りたいと思わないよ」
「? だってこれ、タイムマシンでしょ?」
「そうだけど、別にこれは僕達が過去や未来に行く為のものじゃないから」
「どういうこと?」
――ドン。
「ちょっと!?」
突き飛ばされた女が振り向くのと、機械の扉が締められるのはほぼ同時。
「この機械は中に入れたものの時間を進めたり戻したりするものだよ」
「はあ?」
「君を生まれる前まで戻したらどうなると思う?」
操作パネルに手を伸ばす。
「·····まさか」
機械の中に閃光が走り、漏れ出た光が部屋全体を照らす。
「僕にはやり直したい過去も、知りたい未来も無いよ。ただ君だけは·····僕の人生の汚点だから」
光が収まり、元の明るさに戻った部屋。
機械の中には何も無い。
「·····さよなら、バカ女」
男の昏い笑みはやがて哄笑へと変わっていく。
◆◆◆
そこで、目が覚めた。
END
「もしもタイムマシンがあったなら」
「もしもタイムマシンがあったなら」
もしもタイムマシンがあったなら、
少し未来へ行きたい。そして確かめたい。
この暑さがいつまで続くのか?
いつぐらいから涼しくなるのか?
日が分かれば、もう少しの辛抱だと思って
頑張れるかもしれない。
この暑さ、もう嫌。
もしもタイムマシンがあったなら
高校生に戻りたい
もっと勉強しておこうと思うし
もっと遊んでおこうと思う
そして
好きだった同じクラスの彼に
きちんと想いを伝えたい
振られたらどうしようとか
私の友達も同じ人が好きだから
抜け駆けできないとか
別の人に告白されて彼氏できたからいいとか
そういうの気にせずに
自分の想いを伝えることを
きちんとしておきたいなと思う
もしもタイムマシンがあったなら
自分や他人の過去はよく見えているからきっと変えたくなってしまうでしょう
タイムマシンで過去に移動して大切な人の選択に立ち会ってしまったら
もし過去に干渉できてしまったら
間違いなくあなたを守りたいです
守りきれたら当時のあなたの姿や声を目に焼きつけて私は消えていくのでしょう
自分と他人の未来がよく見えてしまったらきっと変えたくなってしまうでしょう
タイムマシンで未来に移動して大切な人の選択に立ち会ってしまったら
結末まで見届けて出発時時点の自分に戻り
不幸な道を防ぐように生きるでしょう
一人も取りこぼすことなく幸せを探していくのでしょう
今の自分の選択肢は可能性には満ちているけれど
〈今〉は曲者でイレギュラーやガチャで歩む道が簡単に変わってしまうこともあるのです
それでも今の積み重ねで未来を創るほうが一歩一歩で着実かもなんて思っていると
いつの間にか一日も終わりに近づいています
私にとって今日のテーマは、たらればなのです
ですがタイムマシンがなくても、食べる事が大好きな自分にささやかなアドバイスを一つだけ
目の前の菓子パンやケーキやアイスクリームを食べ過ぎてしまうと体重がオーバーして
5年、10年後に悔いが残るでしょう
手に握っているフォークとスプーンを置いてください
あの頃に戻れたらどれだけいいか
友達と遊んで、喧嘩して、すぐに仲直りしてまた遊ぶ。
小さいときは勉強や将来のことなんて何も考えなくてよかった。
まだ、人の闇や現実の残酷さなんて知らなかった。
今となっては、将来についての不安や孤独感、劣等感が溢れだして止まらない。
あぁ………あの頃に戻れたらどれだけよかったのだろう
もし、タイムマシンがあったなら………
3作目 あの頃
んーとね
考えたよ…?
ちょっとだけ
でもやっぱり
今が最高😆💗
小さい頃から星に興味があった
夜空のむこうに輝く星たち
未知の世界への憧れ
星座が語る神話
暗い宇宙には不思議がいっぱい
ワクワクしながら眺めていた
生命の起源も物質の形成も
宇宙の誕生も謎に包まれたまま
出来ることならば
宇宙の誕生の瞬間を
この目で見てみたい
「もしもタイムマシンがあったなら」
ああ、やってしまった。
目の前で泣きじゃくる子供を見つめる。
その左頬には赤く腫れたような跡ができてしまった。
子供を殴った右手が痛い。
じわじわ指先から痺れと痛みがやってくる。
でも、目の前の子供はもっと痛いだろう。
唯一の肉親から打たれ、口汚く罵られて、身体だけでなく、心もとっても痛めているだろう。
でも、私だって、育児に疲れた身体に鞭を打って、やっと掴めた再就職先でベテランスタッフに罵られながら、仕事に取り組んでいるのだ。
あんたがいなけりゃ、私はこんなに白い目を向けられることもなかった。
子供は悪くないことは分かっているが、それでも、吐き出してしまう。
膝をつき、泣き崩れる。
嗚咽が止まらない。
ふと、暖かくて柔らかいものに包まれる感覚。
子供に抱きしめられていた。
ああ、もしもタイムマシンがあったなら、大人になった泣いているあなたを抱きしめてあげたいのに。
もしもタイムマシンがあったなら
もしもタイムマシンがあったなら、生まれた時の自分に伝えたい。人生いろいろあるけど楽しいよ、と。
じいちゃんに肩車してもらった
初めて天井が手に触れた
空みたいだったのに
あんなに遠かった天井に初めて触れた日に戻りたい
もしもタイムマシンがあったなら、
僕はあの日に戻って君を車道側に移動させるだろう。
僕はいろいろ調べてさりげなく歩道側に女性を歩かせるというデートのテクニックを学んで
君とのデートに向かった。
僕は緊張しながらも、今思えば少し不自然だったかもしれない。が、君を歩道側に移動させることが出来た。
その歩道側には、大きなデパートがあった。僕らが歩いていた道もデパートの前だったので人が多かった。
そしてその日、僕らが歩いていたその時間に、そのデパートで、テロが起きた。
そして彼女は、外に設置されていたであろう爆弾によって、命を落とした。
僕はたまたま生き残ってしまった。
だから僕は、原始時代に戻ったり未来に行ったりしない。
戻りたいあの時に
懐かしい風景
友達と遊んだ時間
家族だんらんでの食事
未来の自分に伝えたい
家族との時間を大切に過ごしてって
未来はどうなるか結果は分かっているけれど
あの時間に戻って、またあの時を過ごしたい
もしもタイムマシンがあったなら
タイムマシンがあったなら未来を見てみたい。
こっそりと子ども達が無事で幸せで生きてる未来を見て安心して元の時代に帰って来たい
タイムマシーンは本当に作れるのか?
そもそもタイムマシーンは作れるものなのか? 最初に結果を言うと、安全なタイムマシーンを今すぐに作るというのは現実的には「不可能」です。 現在の技術では作ることは不可能ですが、タイムトラベルやタイムマシーンを作ることは「理論上」可能ではあります。
2023年7月23日
もしもタイムマシーンが本当にあったら? - エビス電
〘もしもタイムマシンがあったなら〙
人類最後の日を観にゆく。
『もしもタイムマシンがあったなら』
もしもタイムマシンがあったなら
君と出会う前に戻りたい。
もっと違う出会い方をして
もっと違う日々を過ごして。
君がもう死にたいなんて思わないように。
私が生きる理由になれるように。
詩(テーマ)
『もしもタイムマシンがあったなら』
もしも
タイムマシンが
あったなら
数億年
はるかな未来へ
行きたいわ
人も
地球も無くても
観てみたい
それが
生きると言うこと
そのものさ
「ある」と
奇跡を信じて
暮らしてる
【もしもタイムマシンがあったなら】*45*
そうだなぁ〜
未来には興味あるけど、正直見るの怖いかも
それよりは過去の高校生あたりの大好きだった人とかを
そぉ~っと見てみたい笑
なんならその時の自分に1週間だけでも入れ替わって
今の恋愛スキルと知識を十分に活かして
恋を楽しみたいな笑フフフ
子どもの頃のわたしに教えてあげたい
未来めっちゃ楽しいからな!
『もしもタイムマシンがあったなら』
昨日、父がよく見るテレビ番組で、もしもタイムマシンがあったらどこに行く?なんて話題が挙げられていた。父は、夕飯の残りの唐揚げを酒のツマミにしながらその番組を見て、つまんない話だななんてテレビに向かって文句を垂れていた。
私にとっては結構好きなタイプの話題だったため、いつもは見ないその番組に、私は釘付けだった。
「ねぇ、タイムマシンがあったらどこに行きたい?」
朝、いつものように雅と2人で登校していたとき、ふと気になって尋ねてみた。雅は突然何よとでも言いたそうな顔で笑って、考える素振りを見せた。そんな雅の返事を待ちながら、私も考えてみて。
私は江戸時代だとか旧石器時代だとか、歴史を感じる時代に行きたい。歴史が大好きな私の脳みそに詰まった知識を使って、争いや革命の展開を変えてみたい。勿論そんな上手く行くはずもなければ、タイムマシンなんて存在しないのだから、あくまでも”もしも”の話だ。
「1年後かな」
そんなことを考えていると、考えがまとまったらしい雅がそう呟いた。
「1年後?どうして?」
1年後。それはあまりにも小さな数字で少し驚く。タイムマシンといえば、10年後だとか10年前だとか、100年後だとか100年前だとか、大きい数字で答える人が多いものだと思っていた。しかし雅はどうやら違うようで、1年後とハッキリ答えた。
「1年後生きてるのかなーって思って」
「何それ、せめて5年後とかじゃないの?」
「ううん、1年後」
雅の考えには納得がいかなかったけれど、世界には色々な考えの人がいるし、強要するつもりもないから、そっかあと言って話を切る。
やがて学校が見えてきて、私たちは校門前で左右に別れた。私たちの学校には専門科と一般科が存在し、校舎が別れていた。私は一般で、雅が専門。朝別れてからは、放課後まで会話をすることも、顔を合わせることもない。それくらい専門科は忙しいらしい。
いつもと変わらない会話にいつもと変わらない道、いつもと変わらない校舎、いつもと変わらない授業。また今日も勉強をして、放課後に雅と寄り道をして、そして家に帰る。そうやって変わらない日々が繰り返されていくと思っていた。
それなのに。
バンッ。そんな銃声のような鈍い音と共に、数人の悲鳴が、専門科の校舎からハッキリと聞こえてきた。クラスはざわつき、先生が状況確認のために教室を後にした時、耳を疑うような校内放送が入ってきた。
──生徒が1名、屋上から飛び降りました。教師が対応中のため、生徒の皆さんは席に座って静かに待機をお願いします。
私は、いつもと違う雅を思い出し、冷や汗が止まらなかった。雅に限ってそんなことあるはずない。雅は私に相談してくれる。大丈夫。大丈夫。大丈夫。
でも。大丈夫なんかじゃなくて。
一斉帰宅することになり、私は誰よりも早く教室を出て、専門科へと走った。雅の様子がいつもと違かったから。雅から連絡が返ってこなかったから。
走って、雅のクラスに辿り着いた時、そこに雅の姿はなくて。
「雅は、竹本さんはどこですか」
そんなはずはないと、自分に言い聞かせながら先生にそう尋ねた。冷や汗は止まらず、声は震えて、今にも泣き出しそうだった。
先生は、そんな私の顔を見て暗い顔をした後、ただただ、ごめんなと小さく呟いた。
家までどうやって帰ってきたか分からなかった。お母さんが心配そうな顔をしておかえりなさいと声をかけてくれただろうけれど、多分私は顔も見ず、返事もせず部屋に入ってしまった。
私は何度も何度も雅に電話をかけた。夜になっても、日が昇り始めても、日が昇りきった後も、また夜が来ても。それでも雅が電話に出ることはなくて、私も部屋から出ることが出来なかった。もう、薄々気がついていたから。飛び降りた生徒が、雅であるということに。
部屋から出ればきっと、お母さんが暖かいスープをくれる。部屋から出ればきっと、お母さんが真実を伝えようとする。部屋から出ればきっと、雅は本当に居なくなってしまう。
そうして月日が経って、事実が明らかになった。
それは私が学校に行けなくなって、家族とも直接話さなくなった頃だった。
飛び降りた生徒は雅で、クラスメイトからいじめに合っていたらしい。先生は新人ということもあり、いじめグループが怖くて、止められなかったのだとか。
私は腹が立って仕方がなかった。先生にも、雅をいじめた愚図共にも、見て見ぬふりをした奴らにも。でも、それ以上に、気づいてあげられなかった自分自身に、腹が立って、憎くて、殺してしまいたかった。
雅、私の大切な友達。私に勉強を教えてくれた優しい友達。私を叱ってくれた頼れる友達。私を笑わせてくれた暖かい友達。一緒に笑いあった私の親友。
雅は完璧主義で他人に弱みを見せたがらなかった。けれど、多分、あの日、1年後と答えたのは雅なりに助けを求めていたからなのだと思う。1年間、耐えられるかな。そう伝えていたのだと思う。
私がもっとしつこく聞いていたら。私が雅の異変に気づいた時にもっと寄り添っていたら。雅はまだここに居たのかもしれない。
ごめんなさい。本当にごめんなさい。気づいてあげられなくてごめんなさい。
もしもタイムマシンがあったなら。私はあの日に戻りたい。