『みかん』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夏みかんは冬に収穫するのだそう
夏まで実をつけたまま放置すると実の中はスカスカになってしまうのだそう
夏みかんは酸味が感じられる
その酸味があることで甘さも引き立てとても美味であるが
冬の収穫時はとっても酸っぱいのだそう
夏まで上手に貯蔵すると美味しいみかんになるのだそうだ
温州みかんも冬に収穫した方が糖度が高く美味しいのだそうだ
みかんの旬は様々なのに木から取られる時期は同じくらいなのは不思議だ
人間も半年すれば熟すかもしれないし少し早く取り上げれば甘いのかもしれないな
「みかん」
すっぱい
苦い
甘い
みかんにはいろんな味がある
だけどおいしくないからといって
好き嫌いしてはいけない
実が実るまで
様々な経験をしてきたのだから
感謝して食べなければ
今まで一生懸命生きてきたみかんに失礼だ
そう考えると
人間も
みかんも
本質は同じなのかもしれない
おじいちゃんのが一番美味しいよと言ったら祖父はコタツで泣いてしまった。
「いかんな年取るとな」
メガネの奥の涙を台拭きんでぬぐうと、朝から机に置いたままだった新聞チラシを見だした。年末の家具大売り出しのチラシだ。
「じーじ若い頃モテた?」
「モテたよ。学年1の男前やったからな」
「ほんと?後でばーばに聞いてみる」
「おう。聞け聞け」
ばーばは学年1の美人さんだったんだって。
じゃあ私、学年1の男前と美人のサラブレッドだ。
って言ったら「何言ってるか」と苦笑されてしまった。
私は手元に残ったままのみかんをまたもぐもぐする。
「年末だねぇ」
「せやな早いな」
「みかん後3個しか無い」
「そうかたくさん食べ。まだ畑にあるでな。うまいやろ」
じーじの畑の子供達もサラブレッドだしね。
「みかんの皮の剥き方にもいろいろあるんだよ、知ってるか」と訊くので「らしいね、やったことはない」と答える。1個食べたら充分だし、1個のみかんを食べるために他の娯楽を見出す人間ではないので。
「見て」
かたつむり、花、いもむし、S字。
「ゲゲゲの鬼太郎が流行ってるらしい」
目玉親父のような。みかんから胴と手足が生えている。
器用に剥かれて彩られていくみかんを見る。
「誰がこんなに食べるんだ」と訊けば「君と私が」と答えが返る。これからもひとりのときはいつものように剥いて食べる。散乱したみかんの皮を片づけながら今この一瞬を笑う。
雪の降る夜。
リビングに流れるジムノペディ。
ゆっくりと時は流れ、
大切だった人達を思い出しながら、
長い夜は更けてゆく。
街は信号を点滅させて、生存を主張してる。
しんしんと降り積もる雪に埋もれてゆく、
マクドナルドの看板。
時折走る車のヘッドライトが、
消え入りそうな黄色のMを照らす。
巨大な廃墟と化したイオンの要塞と、
まばらな客が暖を取るガストの店内に、
明日の活気は思い描けない。
でも、必ず明日はやって来て、
僕達は変わらない営みを始めるんだ。
テーブルの上のみかんでお手玉をする娘達。
失敗して転げ落ちるみかんの行く先はきっと、
僕達が思い描かなかった未来だ。
どんな未来が待ち受けようと、僕達はそれを拾い上げて、
皮を剥いてひとつずつ経験してゆく。
ジムノペディから夜想曲へ。
ショパンが奏でる旋律には、
大切だった人達の笑顔を呼び起こす力がある。
大丈夫、自分を信じて。
その笑顔の誰かがそう言ってくれた。
僕は古いアルバムを閉じて、眠りにつく。
みかんは甘酸っぱくて、未来は味わい深いと教えてくれた。
年末のちょっとした集まりでみかんをもらった。誰かが箱で買ったらしくとりあえずとばかりに配られたものだ。楽しく話す他の人達の間で手持ち無沙汰にそれを見つめる。明るい橙の色を眺めながら周りの声が耳に入ってくる。会話に入れるほどの関係でもきっかけがあるわけでもなく。盗み聞きする気はないものの聞こえてしまう話に面白さを感じてそう思うことになんとなくどうにも後ろめたさを感じてとりあえずみかんを口にして笑いそうな口元を誤魔化す。
みかん。
私が1番好きな果物。
酸っぱいみかんより甘いみかんが好き。
だけど、沢山食べているとやっぱり酸っぱいのにも当たっちゃう。
だけどね、私はなんでかみかんが好きなの。
「何の果物が好き?」って聞かれたら、「みかんが好き」って即答するの。
不思議だね。
酸っぱいみかんは嫌いなのに。
私の心に迷いは無いみたい。
正直だなぁ。
表でもこのくらい正直になれたらいいのに。
白い、枝わかれ、不規則な枝わかれ。
ペリペリ、ペリペリ。指を細やかに操る。
完璧!
きれいなつるんと向けたオレンジ色のふさの固まり。
きれいで美味しいそうだなぁ。
みかんには人を幸せにする力があると
想う。
もちろんみかんが嫌いな人もいるから全員では
ないけど……
そう言うと君はいつも不思議そうに私を
見ていたよね。
「みかんは人を幸せにするって美味しいから?」
「それもあるけど…みかんの花言葉も
幸せなものがあるんだよ。」
「花言葉?えっ、みかんにもあるの?」
「うん。みかんの花の花言葉は「純愛」とか
「親愛」あとね。「花嫁の喜び」なんだって」
「へぇ〜。でもみかんってどんな花が咲くの」
「真っ白い綺麗な花だよ。いつか見てみたいな」
その言葉に君は笑っていた。
特別すきってわけじゃないのに、
目の前にあるとつい手が伸びちゃう。
君にとっての私もこういうモノ?
【みかん】
「みかん」って、
ビタミンCが豊富で
風邪の予防にいいんだって。
私はみかんを食べて
この冬を乗り切ろうと思います。
みかん
炬燵とお茶とみかん…子供の頃からの冬の定番風景…蜜柑は、子供の頃は酸っぱいものが多かったけれど、いつ頃からか、甘い蜜柑に変わった…蜜柑で大好きで、段ボール箱一箱、3日位で食べていた…勿論、手は黄疸の如く、黄色くなっていた…うとうとしならがら食べる蜜柑は、ちょっとした贅沢に感じた…家族揃って、テレビを見ながら、他愛もない会話をして、蜜柑を両手の中で転がし、ゆっくり皮を剥いて、一房づつゆっくり口にする…そんな何気ない時間が、懐かしく…
蜜柑と言ったら
オレンジ色
甘い
種の当たり外れ
白いの取りたくなるw
硬いのは向くの大変
冷凍蜜柑はもっと大変
でも美味しい
# 30
フルーツと言えば。
そう聞かれて早めに出てくるであろうミカン。
今の時期だと、コタツにミカン。最高。
みんなに愛される。
そう在りたいってつい思ってしまう。
不器用な自分には無理〜と分かっているけれど。
自分は自分と言い聞かせながら、
少し黄色くなった手でパソコンを叩く年末年始。
【みかん】
「29日に帰るわ。」
「はいよ。」
__________
キャリーケースを引き摺りながら帰ってきた俺に、
「おかえり。」
「あんたが来るからみかん、箱で買っといたよ。」
と言う母。
…さっそく親の愛情を感じてしまった。
身近過ぎて気づかなかった親からの愛。
ひとり暮らしを始めてからはその愛が身に染みる。
いつもありがとう。
231229 みかん
「ミカンって、平仮名か片仮名だとぱっと浮かぶのはあのオレンジ色の果物だけど」
「また何か考えてんな」
「未だ完成せず、完了せずの〝未完〟かも知れないし、未だ刊行されずの〝未刊〟かも知れない」
「普通は果物思い出すだろ」
「あと味覚を司る器官って意味の〝味官〟って言葉もあるんだって」
「スマホで調べる程のことか?」
「気になっちゃってさ」
「まぁ、日本語を母語としてない人が聞いたり見たりしたらややこしいだろうな」
「それもあるし、果物以外を思い浮かべる人ってどれくらいいるのかなって」
「みかん、みかん、ミカンなぁ……」
「なんか考えてる?」
「いや、今年はいっぱい届いたから悪くならない内に食べなきゃなって思っただけ」
「そっちのが大問題だね。じゃあもう一個たーべよ」
「後で手洗えよ。指真っ黄色になるから」
「うん」
「……これ、ちょっと酸っぱいな」
END
「みかん」
仲直りのみかん
「真奈?宿題やったの?もう年明けちゃうわよ?」
こたつに入りながら最近買ったばかりのゲームで遊んでいると、母親がそう尋ねてきた。
「うん…終わらせるからー!」
ゲームをしながらとりあえず答える
「またそれ!それで去年もみんな集まってる時にほとんど宿題しかしてなかったじゃない!少しは学習し…」
また始まった、そんなことを考えながらイヤホンを耳にはめる。
あと少しでレベル上がりそう…。
肩をポンポンとたたかれる。
「しつこいし!分かったってば…」
イヤホンを外し、キッと睨みながら振り返ると従兄弟であり、私の初恋の人、涼くんが立っていた。
「ご、ごめんなさい!またお母さんかと思って…」
すぐに謝ったけれど
「ごめんね、邪魔しちゃったね。」
そう言って涼くんは部屋を出て行ってしまった。
どうしたらいいのか分からず、嫌われてしまったかもと涙が溢れてきて机に伏せていると幼い頃の光景がふと思い浮かんだ。
「もうりょうくんなんてきらい!」
そう叫び、泣きながら母親のもとへと走る。
もしかしたら好きな子ほどいじめたくなるってやつだったかもしれないけれど、私も幼かったからそんなことは分からず、会うたびに意地悪してくる涼くんがかっこいいとは思っていたけれどあまり好きではなかった。
母親の胸にしがみつきわんわん泣きじゃくっていると、涼くんが後ろに何かを隠しながら現れて私の手に何かを握らせた。
びっくりしてしゃくり上げながら見てみるとこたつの上にあったみかんと、くしゃくしゃの紙にさっきはごめんね、みかんいっこぶんだけおはなししようと書かれた紙を握っていた。
その後、涼くんがみかんを剥いてくれて2人で食べて仲直りをした。
この一件がきっかけで涼くんと仲直りする時はみかんがお決まりになった。
涼くんが大学院へと進学し、一人暮らしを始めたためなかなか会えなかったが、覚えているだろうか?
涙を拭い、こたつの上のみかんを手に取ると、私は彼の肩に手をかけ、伝えたのだった。
「さっきはごめんなさい、みかん一個分だけ付き合って」と。
―あとがき―
初めまして!星月夜と申します。
作中に登場した名前は架空のものです。
ご了承くださいませ。
今回は作者の子供時代の出来事をもとにアレンジをしながら書いてみました!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
またご縁がありましたら読みにいらしてくださいね!
転がってたみかんを、普通にいつも通りとってみたんだ
でもこの行動を見てみると、どうやって取ろうとして、どう思って取ろうとしたのか不意に不思議に思ったんだ
いま、少し離れたテーブル……右手斜め前にある、リビングの出窓のある角に置かれた座卓なのだが……そのテーブルの上に有田みかんのMサイズが6個並んで置いてある。正月にはそこに、おせち料理の重箱を置くのだが。
これだけじゃ足りない、とふと思った。
正月の三が日は初詣のお賽銭とおみくじとお守りを買う以外にはお金を絶対に使わないと決めている。だから今のうちにみかんは買っておこう。私はこの時期、みかんをかなり消費してしまう。絶対にたったの6個じゃ足りないのは明らかなのだ
かれこれ10年前にはなるが、冬場に《焼きみかん》を食べるようになってから、自分のみかん消費量が2倍以上に跳ね上がった。焼きみかんを食べると血行が良くなるせいなのだろうか、冷え性が改善されたし風邪もほとんど引かなくなった気がする。いや実際、風邪は不思議と引かなくなった。
焼きみかんの医学的根拠は定かではないけれど、本当によく効く。私だけだろうか? みかんだけに〝みんかん〟(民間)療法の代表例となっても良さげ……なんて、くだらないオヤジギャグさえ出てきてしまう。
みかん。……やっぱり箱買いしようかしら?
テーマ/みかん
冬のみかん美味しいよね🍊🍊
時々酸っぱいみかんあるのは嫌だけど
くじ引きみたいで楽しいじゃん笑