『また会いましょう』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
また会いましょう
私は付き合ってた人とは友達にはなれない
たまに、付き合ってたけど
また友達に戻るって聞くけど
私にはそれは出来ないからすごいなって思う
ただ、別れた人とまた会うことになったら
別れた時よりいい女になっていたいな
違うな
一緒に居た時より
幸せになっていたい
また会いましょう
さようなら素敵な貴女、明日の空が何色だろうとまた会いましょう。さようなら華麗なる貴女、その白無垢を忘れた頃また会いましょう。さようならいとおしい貴女、いつか虹の向こうでまた会いましょう。
一方通行な台詞かもしれない。
だけど偽りで終わらせず、
願いや希望を捨てずにいたい。
ただただ貴方の幸せを願って、
その時まで静かに待っていたい。
相手にはきっとこの気持ちは届かない。
そんな私の憂いも全部抱きしめて眠りにつく。
「また会いましょう」
わたしとあなたをつなぐ言葉に
今日だけはうまく応えられなかった
あなたと過ごす時間はとても楽しくて
どうしようもない自分を忘れさせてくれる
けれどこのままではいけない
いつかは向き合わなければならない
見たいものだけを見ることで
後から困るのは自分なのだから
誰も助けてなどくれないから
変わらなければと
そう思っているのに
作品3 また会いましょう
チャイムがなる。
んんーっと大きく伸びをして気合を入れ、重いカバンをよいしょと背負う。いつもみたいに急いで教室を出て、せんせーがいる教室へと向かう。
せんせーがちょうど教室に入るのが見えた。
「せんせー!さよーなら!」
「はい、また明日。じゃないですね、きみですか。こんにちは。時間も読めないんですか?」
「ノリ悪いなー。いいじゃん別に。放課後じゃん」
「でもこれから部活でしょう?」
「それはそうだけどさー」
せんせーがガチャガチャっと教室の鍵を開けた。この教室は誰にも使われていない。故に、我らがアニメ研究同好会が勝手に使っている。俺はその部員でせんせーはその顧問だ。
このめんどくさがり屋のせんせーが、なぜ顧問をしているのか、疑問に思い聞いたことがある。
なぜ、僕みたいな人が顧問をしているかって?なかなかに失礼な言い方ですね。そうですね、強いて言うなら、学校という職場でも娯楽に触れられるのが嬉しいから、ですかね。
当然、軽く引いた。全く、こんな大人にはなりたくない。
アニメ、と言っても、俺もせんせーもアニメはあまり観ない。そのかわり、映画をたくさん見る。
映画なら、アニメ映画はもちろんのこと、恋愛やミステリなど、ジャンル問わず様々なものを観る。ただ、俺もせんせーもホラーだけは観ない。俺は別に怖いわけではないけど、せんせーがホントニムリナンデスゴメンナサイアッコレミマショウアオイタヌキミタイナネコノオハナシトテモオモシロイデスヨ。ネ?ネ?なんていうから、観てないだけだ。別に、怖くなんかこれっぽっちもない。ほんとに。
「では、今日はこちらの作品を観ましょうか。天才ハッカーが主人公の映画です。ほら、君が前から観てみたいといっていた。」
と言った先生の声で、意識が思考の海から戻ってくるのに気づく。かっこよく言ってみたが、ただボーってしてただけだ。
「え、せんせいこれって」
「ええ、この前あなたが観たいと言ってたやつですよ。さっきも言ったのに聞いてなかったのですか?」
「ごめんごめん。」
急いでカバンの中から、DVDを入れるためのパソコンを取り出す。完全に俺の生活が反映されていて、好きな映画のシールや兄弟にされた落書きなどがこれでもかってほど敷き詰められていて、何ていうか、控えめに言って、
「やっぱ汚えなこのパソコン。どうしたらきれいになるんだろ。」
思っていたことが口からこぼれる。
「でも、味があっていいですよね。僕は好きですよ、こう言うの。」
思わず先生の方を見る。
「え、急なイケメン発言。惚れてまうやろがい。」
「はいはい、そうですね。ほら、早く観ましょう。」
横からせんせーの手が伸びてきて、マウスをカチカチッと押す。映画が始まった。
フーッと感嘆がもれる。
「控えめに言ってさいこーだった!特に角砂糖を使ったあのシーン!あれめっちゃ好きだった!」
「ハッカーたちがネット上で集まるのを、電車の中というもので表現するなんて、なんて素晴らしいアイデアなのでしょう!完全に僕のために作られた映画ですね!」
「これで2時間もないんだよ!最高じゃん!」
「そしてこの題名!とんだ皮肉ですねいいですよこういうの大好物です!」
いつもみたいに、互いが思った感想を相槌もなしに、聞き合いもせずにひたすら言い合う。この時間が、たまらなく好きだ。
ふと、時計を見る。やっばこんな時間だ。せんせーの方をみると、同じく気づいたらしい。
「おや、もうこんな時間に。ほら、子供はもう帰ってください。」
「誰がガキだよ!」
なんてタメ口で言い合えるのも、せんせーだけだ。
重いカバンをよいしょと背負う。一度ふざけてよっこいしょういちなんて言ったことがあるが、せんせーにゴミを見るような目で見られたから、もう二度としていない。面白いのにな。
「それじゃせんせ!」
「はい、さようなら」
「もーちがうでしょ!」
ハンドルを握った真似をして、せんせーに圧をかける。
「まだやるですかあれ?飽きないですね」
「いーからはやく!下校時間過ぎちゃうよ」
「はいはい別れの言葉はなしかー?」
せんせーめ。棒読みでしやがる。
「フルスピードで走るのが俺の人生だった!」
まあ、これが言えて満足だから良しとしよう。
「全く、いつまでこれをやるんですか。恥ずかしいとかないんですか?」
「いいじゃん楽しいし!ね、せんせ!」
タタタッとドアの近くまで行く。
「また明日ね!」
「はい、また明日会いましょうね。」
せんせーが言い終わらないうちに、俺は教室を飛び出した。
相変わらず元気なものですね彼は。僕は、教室の窓を開け、はーっと息を吐く。真っ白だ。もうこんな季節になってしまったのか。枯れた葉っぱが教室の中にヒラヒラと入ってきた。
彼は体調を崩してしまったりしないだろうか。いや、バカは風邪ひかないというから大丈夫ですね。
彼は来年受験生。1年後のこの季節にはもう“また明日”なんてこと、言い合えないのでしょうね。
楽しいこと時間も、あとすこしでおわってしまうのか。
それが、僕には少しだけ、寂しい。
けれど、きっと。彼のことだからメールでやり取りしてくれるでしょう。そしてたまに会って、互いにそれまでに見た映画を勧めあって。帰るときには“また明日ね”と“また会いましょうね”が行き交うはずです。
そんな未来を、僕は別れのたび期待している。
⸺⸺⸺
読んでいただきありがとうございました。
途中に出てきた映画は『ピエロがお前を嘲笑う』という、実際にある作品を見ているという設定です。特にこのお話と共通点はないのですが、彼らと同じ気持ちを味わえるので、一度見てみてください。おすすめです。
本当はワイルドスピードの名言を入れたことで「俺」を事故にあってしまうようなお話を書きたかったのですが、難しかったので断念しました。
ここまでわざわざ読んでいただき、とても嬉しいです。
願わくは、あなたとまた会えることを。
空が暗くなるのが早くなってきたこの頃、
窓から儚く美しい景色が見えるようになった。
ーふとこの景色を貴方に見せたい、そう思ったのだ。
また貴方に会うことができたら
一緒に空を眺めながら過ごしましょう
そして、時間を忘れるくらい2人で話したいな。
あの魔女
— ねるねるねるねの魔女
は、また会いましょうとは
言わなかった。
当然だ。
言わなくても再会することは
確定しているのだから。
「また会いましょうね」
次があると信じている。
恐ろしく前向きで、信じられないくらいにポジティブ。これが最後かもしれないなんて、一ミリも思い付かない、そんな顔。
ニコニコ笑って、私の手を取って、貴女はそう言って微笑んだ。
「·····あー、まぁ、はい。会えたら、また」
根っから後ろ向きで、筋金入りのネガティブ思考の私は、どうせ次は無いと思って適当な返事をしてへへ·····と歪に笑った。
初めてオフで会った貴女は、キラキラしていて、眩しくて。同じ推しを応援しているという事以外何の共通点の無い地味な私の話を、ニコニコ笑って聞いてくれた。一緒に公演を見て、カフェで話をして、夢みたいに楽しい時間だったのに、その時間が終わると分かると急速に冷めていく。
押し寄せる現実。
キラキラしたこの人は、推しと同じように私のリアルには交わらない。
現実から逃避したこの街で、この場所で、この空間だから出会えた人。
このキラキラした人達との短い夢を糧に、明日からまた単調で、地味で、変わり映えのしない、でも安定した日々を私は生きていく。
「来年もまた一緒にお話しましょうね!」
そう言って、駅の改札で手を振ってくれた貴女。
私はぺこりと会釈して、ホームへと歩いていく。
可愛らしい声をした人だった。
同じ推しの話をしていた私の声は、貴女にどんな風に響いていただろう。不快になっていなければいいな。
来年までアカウントが繋がったままでいたら、また会いたい、な。
◆◆◆
『お知らせ:××××と繋がって下さっていた皆様へ。
〇月×日、××××は事故に会い、治療の甲斐なく永眠致しました。生前繋がって、親しくして頂いた皆様、有難うございました。××××の家族より』
「·····へへ」
数日後、信じられないものを見た私はあの日と同じ歪に笑うことしか出来なかった。
END
「また会いましょう」
私たちは匿名のアプリで出会った
私たちはお互いの中身を知っていても
大事な外装を知らない。
どんな見た目で、どんな名前でどこに住んでるのか
私は匿名の良さに惚れ込んで
このアプリを始めた
でも最終的に匿名を憎んだ
さよなら
また会いましょう
また会いましょう
今度生まれてくるとしたなら、やっぱり女で生まれて来たい、だけど今度はへまはしないであなたになんか躓かないわ、、と歌いました
顔や体や生まれた場所や目の色や背負うもの全部違っても記憶さえも全て無くしても、また見つけ出す必ず、「怖」な決心を魂レベルで交わし何度も騙し騙される、それが男と女の縁
全部忘れて、はじめましてでも
生きる理由とか心模様が違っても
何故だか背中眺めてしみじみと
でも、「好き」と思う
人混みに紛れて、見えなくなったら
きっと死ぬほど寂しくなってしまう
想い出は、いいとこだけ
リボンをかけて仕舞われる
時は偉大な作家とか
きっと私とあなたを何度でも巡り会わせる
時はダイヤモンドとか
灰色の深い海に眠っても見つけ出せる
また会いましょう、私はそのダイヤモンドを
真夜中の海にポチャンと落として
眼を閉じた永遠という静寂がとても優しかった
ことを覚えている、どれくらい漂っていただろう
また、こうして生まれて巡り会っているのよ
気づかない?私はもう気づいたわ
来世でも、また会いましょう
巡り会わなくて良い人には巡り会わない
自信があるの
だって、魂レベルで分かるから
千里眼か?いいえ、全然違う
閃きがあるの、また会いましょう
手を握り締め
もう開くことない今生の瞼に口吻て…
永遠という物語でした
令和6年11月12日
心幸
一生会うことないかもな
と思いながら言うまた会いましょう
絶対また会うと思ってる奴に限って
意外と一生会わなかったりする
そのうち声を忘れ、顔を忘れ、名前を忘れ
それでも自分に何らかの影響は残る
今の自分を形成するあの人やこの人
近いうちにまた会いましょうね。
#また会いましょう
今世に別に期待してた訳じゃない
人生とは思う様にはいかないのも
わかってる
別に消えたいわけじゃないし
来世に期待してる訳でもない
ただ静かに残りの人生を消化していけたら
それでいい
また会いましょうなんて
言葉を使うほど戻りたい世界でもない
また会いましょう 11.13
私にはたった1人唯一、親友と呼べる人がいた。
学生時代はずっと一緒に帰ったりしていたし、何度も遊びにも行った。
休み明けで、久しぶりの学校。
登校はいつも別々で来ていた。
教室に入ったとたん違和感を感じた。
いつもなら、私より先に居るはずのその親友が居ないのだ。
とくに休むなんて事も聞いていなくて、ちょっと寝坊したのかな、なんて思っていた。
家に帰るとお母さんが凄く言いずらそうな顔をしてこちらに来た。
どうしたのか理由を聞いた。
お母さんから返ってきた解答は
「その子が事故にあった」というものだ。
頭が真っ白になった。
言葉を理解することができなかった。
それからなんだかずっと暗い気持ちのままで、前まで好きだったことも全部どうでも良くなった。
それくらい、ショックだった_
今日はその子の葬儀の日。
ほんとにお別れなんだ、と思うとまた悲しくなってきた。
まだやり残したことたくさんあるのに。
火葬される瞬間を見て、なんとも言えない。
でも、後ろばっか振り返っていてもなにも始まらない。
そう簡単に割り切れるもんじゃないけど、少し前を向いてみるよ。
私も役目が終わったらそっちに行くからさ。
また会いましょう。
また会いましょう
もうその姿のあなたとは会えないけど、いつかその命に火が灯ったなら、きっと、きっと、また会いましょう。
これは昔の話
神様と崇められていた魔法使いと
化け物として恐れられていた力を持つ何かが出会った時の話
つんざくような痛みに似た寒さが襲う。
吹雪の中で頼りになる灯りが一つ、灯ってはいるが近づけない。
幼い魔法使いはただひたすらに灯りへと向かっていた。
己の住まう集落から少し外れた場所へ散歩に行った少年は迷った。突如見覚えのない森に入ってしまい、集落へと戻れなくなってしまったからだ。
まだ力が未熟で、己を寒さから守ることもうまくできない少年は鼻水を凍らせ、手や鼻の先が悴んで熱く感じ始める。
あまり状況がよくない。急いで灯りの方へと歩みを進める。
ギャアーーーッッッッ
灯りの方向で断末魔が聞こえた。
このまま進んでもあの断末魔の主のようになってしまうかもしれない。
だが、少年が元の道を戻っても出ることができないこの森で
頼ることができるのは一つの灯りだけであった。
………
ざく、ざくっ
少し抵抗があるがやむを得ず少年はまた歩き出す。
灯りが近づいた頃、血が滲んだ箇所を見つけた。
真っ暗な闇に染まった白い雪がじとり、と赤色がこべりついて沈んでいる。
前方を見やると掠れた声で喉から血を垂れ流しながら命乞いをする魔法使いがいた。
その命乞いはとても震えていた。
寒さによるものか、恐怖によるものか、はたまた両方か…
「お、おへはいひまふ」
口も既に寒さによってうまく開けられていない。
魔法使いの言葉はすぐに途絶えた。赤い血飛沫とともに、紫色の結晶を落として。
命乞いをされていた人物が聞く間もなく、そして躊躇いもなく男の首を刎ねたからだ。
目の前の命を奪ってもそれは動揺せず結晶、石を口へ放り込む。魔法使いの命が終わった瞬間、魔力の石となる。
それを口にするということは彼も魔法使いである。
ただ、あまりにも異質な雰囲気に少年は息を殺した。
雪に溶け込んでしまいそうな彼の見目は夜闇にいると酷く目立つ。白い服に、白い肌、柔らかに風に靡く銀髪。
集落で神様と呼ばれてはいるが、自分の目の前にいるこれが神ではないのかと…
彼の強さ、恐ろしさや美しさがそう少年に感じさせる。
ぐるん、
彼の顔が動き横を向き
少年と青年は目があった。
まずい
そう思った瞬間にはもう遅く、喉元に刃物が当てられていた。
“お前はだれ?お前もこの森を侵略したいの?無駄なのに”
感情がないような虚ろな目で青年が少年の顔を覗き込む。
寒さで凍えている少年はうまく動かすことのできない口で一生懸命に伝えた。
「この森から出たい、いつのまにかここにきていて困ってい
ただけだ。外に案内してほしい。」
きら…きらと彼の目が光っている。
思わず見惚れて恐怖を忘れたような心地だった。
“ふぅん、嘘じゃないんだ。初めてそんなやつが来たな。”
ぱ、と刃物をしまい、呆気に取られている少年の手を掴み歩きだす。
”この森に2度と入らないでね、もう一回入ったら殺す。
俺はここの森、集落を1000年守る契約で眠ってたんだ。“
温度感のない声色が淡々と話す。
ただ前を向き、目的地へと引っ張り続けてくれた。
”ほら、ここが出口だ。さっさと帰りな。”
「あ、ありはとう」
………寒さで口が開かない。眠くなってきているし、そろそろ死ぬ間近だろう。
“あぁ、う〜ん……脆いなぁ。お前、20分魔法かけてやるか
ら住んでる場所に戻ったら人間に伝えろ。森が見えても入
るなって。この森は普段は結界で隠れてるから、気にする
必要ない。”
ぽう、と暖かな空気に包まれる。
流石の彼も目の前の幼い命が凍え死にそうになっていることに気づき、魔法をかけた。
「ありがとう、必ず伝えよう」
つんとしているようでなんだか優しく感じる彼に向き合い、礼を告げる。
振り向くと目の前の広大な景色の中に集落を見つけた。
“さっさと行きな、もうここは閉じるから戻ってくるな。”
すぅ……
森が吹雪と共に消えていく。
一つ瞬きをすると元々そうであったように雪原が広がる。
あの寒さと鉄の臭いが夢に思える。
「帰らなきゃ、皆を心配させてしまうな。」
一歩一歩、彼は元の日常へと戻り集落で神と崇められる。
雪に覆われたこの国で、集落を加護する神と。
足跡は数秒後には雪に埋もれて森がどこにあったかなんてわからない。
また会えるだろうか
あの、月のように煌々と輝く目を持つ恐ろしく美しい存在に
それから2千年ほど経った頃に魔法舎で彼らは再会する
そのお話はまた別の機会に…
些細なすれ違いから疎遠になった友
環境の変化とともに距離ができた人
意思を持って別れを決めた人
元気にしていますか
ときどき、ふと頭に浮かんでは消えていきます
万にひとつ、運命のいたずらか神様の気まぐれで
どこかで再び人生が交わることがあれば
きっと何か意味があるんでしょうね
お互いにいい大人になっているはずですから
互いの未熟さや蟠りは水に流して
笑ってお話できたらいいですね
それで最後はこう言ってお別れしましょうよ
「また会いましょう」って
145:また会いましょう
「なに、そんな暗い顔しないでよ」
「…うん」
「電車ある?間に合う?」
「うん…」
「分かった。暗いから夜道気を付けてね」
手を。
いや、無謀な願いだ。
けど、お願いします。
手を、繋ぎたい。
最後に、勘だけどきっと、最後になりそうだから。
「…ね」
「ん?」
「手…」
「て?」
「手、最後に……、繋ぎたくて」
彼は一瞬目を丸くした後、憐れむような目をして微笑んだ。まるで、子供嫌いだが、仕方なく子供に笑顔を振り撒いた時のような。
いやいや、仕方なく、だけの、彼の笑顔。
「今日は遅いから、また」
「…あ、うん」
「じゃ、もう行くね。お互い元気に頑張ろうね」
分かったも、頑張ろうね、も言えず、私も彼のように仕方なく笑った。
容赦なく去りゆく彼の背中に、思わず手を伸ばしてしまいそうになる。足が駆け寄りそうになる。重たい私になりそうになる。震える手をきゅっと握りしめて、彼の言った言葉を思い出す。
あの、「また」は、本心なのだろうか。
重たくならないように、「今までありがとう。また会おうね」とだけメッセージを送った。けれど、あれから何も返事はなかった。追いLINEを送ろうとしたけど、静かにそれを消した。
「また会いたいよ」
私以外誰もいない、ただただ広い部屋は埃っぽかった。
「また」
/また会いましょう
また会いましょう、すごく素敵な言葉だ。
それは私にとって、別れ際の挨拶、というだけでなく、また会ってくれるという約束でもあり、また会いたい、という気持ちがこもっているとても嬉しい言葉でもある。
あの子と別れる時、
いつもあの子は私に言う。
「また明日。」
と。
ただのなんでもない挨拶だけれど
私はすごく嬉しくて。
だってそれは、あの子に明日も会えるってことだから。
あの子が明日も私に会ってくれるってことだから。
だからいつも笑顔で返す。
「また明日!」
と。
また明日も会いましょうね
また明日もたくさんお話ししましょうね
また明日あなたに会えるなら私は明日も頑張れそうです
そんな気持ちを込めて。
『また会いましょう』
あなたは最後にこう言った
「上でまた会おうな」
ぼくはどう返事をすれば良いか
わからなかった
「、、、あぁ、また会おう、、」
あなたは息を引き取った
「ごめんな、、ぼく、上には行けないんだ」
〈不老不死の鬼の話〉
「また会いましょう」
私たちの関係にそんな言葉はない。
いつ会えるかわからないから。
もしかしたら、もう二度と会えないかもしれない。
自分の気持ちを言って君が受け止めてくれたら
逢えるね。