『ひなまつり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ひなまつり」
君と過ごしたひなまつり。
【#11】
ひなまつり
お雛様を飾るとほっこりする
ひなまつりのイメージ色はピンクかなぁ
おばさんになっても一年に一回この日はお祝いするよ
平飾りだったと思う。
お内裏様とお雛様がいて、台があって、桃と橘があって、あとは牛車と、なんて言うんだっけ、お膳みたいなの。それがあった。
綺麗なお顔してたって記憶はある。
保育園、小学校の頃はきちんと全部飾ってたと思う。
それが成長するに従ってだんだん手抜きになって、お内裏様とお雛様だけ並べて洋服ダンスの上に置いていたのが、最後には箱から出すことすらしなくなった。
あれから何年経ったのか。
箱はまだ押入れの奥にあると思う。
え? うん、ちょっと·····出すのは怖いかな。
END
「ひなまつり」
300字小説
春の弥生の善き日
子供の頃、友達の家のひなまつりが眩しかった。うちは父がそういう行事に金を使うのが嫌いで、母は女の子より男の子が欲しかったらしく、一度として、ひなまつりをしたことが無かった。三月が近くなるとコッソリ、友達の家をハシゴしてひな人形を見せて貰ったものだ。
「……可愛い! このぬいぐるみのひな人形、良いな」
もう何体目か、目についたひな人形を買う。大人になり実家を出てから、私は毎年、ひなまつりを祝っている。
たくさんのひな人形を飾り、ケーキにちらし寿司、はまぐりのお吸い物で昼間から飲んでしまう。
「大人なのにおかしいかな?」
『おかしくないわ。女の子のお祭りですもの』
部屋の片隅で鈴が鳴るような声がくすりと笑った。
お題「ひなまつり」
栄枯必衰。
この言葉が浮かんでくる。
娘や孫のために。
そういう想いを乗せて飾られた雛人形。
幾段にも飾られた正に豪華絢爛と呼ぶもの。
今や慎まやかな雛人形が家に飾られる。
そこにあるものに宿った心は昔より少なく感じる。
メンドウ、高いから、そんな余裕はないから…
何のためにするの?
そんな言葉が出てきてしまう行事。
昔は華やかだったんだよ、と言われる、衰退の証。
そんな寂しさを感じさせるもの。
昔の人の願いは何処に消えてしまったのだろう。
ふと、慎まやかな雛人形が問いかけてきた気がした。
『ひなまつり』
桃の節句と言えば、お雛様や雛壇だったり。俺は母子家庭で、小学生のころは鍵っ子。妹二人はいたけど、親が帰る迄は公営住宅の部屋で、絵を描いたり折り紙で遊ぶのが好きだった。ひな祭りの前には、折り紙で、お雛様カップルや右大臣左大臣、五人ばやし?なんかも作って、あられやひし餅も飾ったかな?
別に外で遊ぶ事が嫌いだった訳じゃない。外で遊んでいる最中に怪我をして、血だらけで帰宅した事もしばしば。その時代、アニメの影響で剣道が流行り、小学校の剣道サークルに入ったけど、数ヶ月位で辞めてしまった。けど良い思い出。
下手だけど、サッカーやバスケ、バレーボール、卓球なんかも好きだ。ただ、身長が身長だし、部屋でこもり過ぎたせいで体重増加、足手まといになる事が多かったけど。
ただ、その時に過ごした家族での桃の節句のあの楽しい一時は、今になっても忘れない。40年近く前になるか・・・。
人間は愚か者だ。後に何十年経って、大事なものに改めて気付く。
ちなみに、甘酒は今はノンアルの材料で作っているので、真冬の寒い時期に飲むと、温かいのと素朴な味でホッとする♪
それから20年後位かな。あるきっかけで、名古屋の食品メーカーで働き出した。その時に世話になった、ある派遣会社の方と、一つ上の同郷の先輩には本当に感謝してしている。
てか、愛知県&名古屋は今でも第二の故郷だと思っている。(当時西区に住んでて、ダイヤモンドシティとか稲生神社とか懐かしい♪)けど・・・その同郷の先輩(ノンケ)に激惚れしまったのがマズい。
二年後、結局その食品工場も辞め、金に困った挙げ句、今にいう闇サイトや半グレまがいの事にも手を出し、地元に帰り自己破産に至る。
ただ、今に後悔は無いのは、その時入れたエンブレムのタトゥーと、入れた彫師さんと出会えた事。これは、一生忘れない。なぜって?だって、信念があったから。それに、彫師さんイケメンだし面倒見良いし、気遣うし、正に理想の先輩の感じ。
その後5,6年経った頃また訪問し、今度は俺のデザインを元に龍(タトゥー調ですが)を彫ってもらいました♪
(なので、現在、胸〜背中〜肩〜両腕上墨入ってるので、お風呂屋さんやスーパー銭湯行けるかなと心配です、汗)
数年前に
「三月になったから」と
あのひとから贈られた
一体が手のひらサイズの
陶器の雛人形
素朴で温かな
陶器の優しい風合いに
あのひとの面影を
重ねながら
春の訪れを
感じながら
今年もまた
心豊かに
お雛様を飾ります
# ひなまつり
〝ひなまつり〟
スーパーで、買い物をしていると、
ひなまつりの歌が流れてきた。
ひなまつりといえばひなあられだが、
最近はひなあられを食べる機会もなくなってしまった。
大人になって買うのも恥ずかしいし、
姪っ子が来てくれないかな、なんて。
他力本願だけれどね。
〝たった一つの希望〟
キラ〜キラ〜、と音がなる。
ゲームのガチャを回す音。
もう何回目だろう。
確定演出が来ても、目当てのものは当たらない。
長いロードが来ることだけが、たった一つの希望だ。
「ひな祭り」
ひな人形を見て
怖いと思うのか 可愛いと思うのか 綺麗と思うのか
全部違う
凄く暖かくて 懐かしい匂いがしてきそうで落ち着く
🎎ひなまつり
雛、祭りとはよく言ったものだ。
所詮、弾かれ者
——私のような者など。
雛はやがてかえる。羽ばたける。
私はまだ、雛にすらあらず。
雛でありたいと思った時点で、そうではない者。
離れていく人々。
暖かみなど。
所詮、別れ。分岐。
祈りも消えた我が母国に、何を祭られようぞ。
ひな飾りを仕舞うのが遅れたら婚期が遅れる、なんてよく言われているわね。
去年の私はどうでもいいと思っていたわ。
早かろうが、遅かろうが。私が幸せでいられるのなら、結婚していたって、していなくたって。
でも、今年は違うわ。
彼に出会って、恋をして。
きっと私が幸せになるには彼が必要だと、思うわ。
そんなこと思うのは今だけかもしれない。
そんなこと思っているのは、私だけかもしれない。
でも、たとえそれでも構わないわ。
今年のひな飾りは、早くしまうことにするわ。
毎年3月3日になると私の部屋に飾られていた
おひなさまとおだいりさま
ケースの中に入っていて
横のネジをひねると歌が流れるタイプだった
このおひなさまは
私が生まれた時に
祖母がプレゼントしてくれたものだと聞いた
今年から一人暮らしをはじめたから
今まで毎年この日には目にしていた雛人形を
今日は見れていない
家族にはいつも会いたいけれど
今日はとってもおばあちゃんに会いたい
『ひなまつり』
ひなまつりの日ってちょっと変。
端午の節句とかこどもの日とかなら分かるけどみんなひなまつりの日って呼んでる。なんでも漢字とか使って難しくするんだと思ってたらかわいい名前の日もあるんだと少し関心を持っていた。
調べたら今日は桃の節句らしい。桃は可愛いけどひなまつりの日よりかは可愛くないかも。
ひなまつり……
『うれしいひなまつり』って曲を思い出すなぁ。
そういえば、ひなあられって
明るくて彩りが綺麗で、なんだか気持ちが晴れやかになるというか、心が弾むというか。
そう思ったこの時。
〜ひなまつり〜
新シリーズのレンジャーは全員ピンクだって? オダイリサマーとカンジョもピンクで? 見分けつきます?
ひなまつり
小さな笑顔がたくさん
咲きますように
もうすぐひな祭りだよねー。隣の女子グループから聴こえてくる。そういえばそんな行事があったな。そう思うほど行事にうとい家庭に生まれた。唯一誕生日を祝うくらいだ。
正月はもちを食べたことがない。そのことを母に言うと、喉をつまらせたら大変だし、太るからだめ。と言われた。すでに脂肪を溜め込んだ物体から「太るからだめ。」なんて言葉が出たのは意外だ。
2月になるとみんな豆をまくらしい。鬼はそと福はうち。等と言いながら豆をまく文化がこの日本にはあるらしい。なかなか働かない父に豆でも投げれば少しは働こうという意識になるのだろうか?
特に意味もなく嘘を言ってみた。すると両親は私に白い目を向けた。何馬鹿なことを言っている。そんな眼差しだ。世間から見ればあんたらのほうが白い目を向けられているということを知らずによく実の子にそんな目を向けられたのもだ。
暑くなってきた。プールに入ってみたい。学校の授業で入ったが、あれは授業という感じがしてどうしても楽しめない。だから家族でプールに入ってみたいが、当然だめと言われた。もし津波がきたら真っ先にこいつらをさらってほしい。
秋なのにまだ暑いと思う日がある。そんなある日、みんなが仮装する夜があるらしい。テレビをつけるとみんな思い思いの仮装をしている。俺もまじりたいな~と思わず声を漏らしてしまった。それを聞いた親はすかさず馬鹿にしてきた。馬鹿にしている両親の姿が横目に映る。こいつらは仮装しなくても充分化け物だな。
幼い頃はなぜ私の家だけサンタが来ないのか疑問に思っていた。特別悪いこともしてない。どうやらサンタは平等が嫌いみたいだ。
みんなが羨ましい…。
ひなまつり
お雛様の前にズラリと並ぶお菓子の数々。これはあたしにとって宝の山にしか見えない。
お雛様を飾る意味とか難しいことは置いといて、お菓子を食べられることが嬉しい。上機嫌でお菓子を頬張るあたしとお雛様の目が合う。お雛様が優しい笑顔を向けているように感じて「お雛様のおかげでお菓子いっぱい食べれるよ!ありがとう!」と言ってみた。
「あんたはもうちょっとお雛様の上品さを見習いなさい」
「げっ、聞かれた……」
後ろに居たお母さんが苦笑いしながらあたしの頭を撫でた。そんなあたしを見ながら、お雛様はお上品に座っている。
――あたしがああなるには、まだまだ時間がかかりそうだ。
雛祭りの時期になると必ずと云ってもいい程、思い出すことがある。私は熱いお茶を飲みながら、そんな他愛もない昔の出来事を回想していた。
それはまだ娘が三歳だった頃。例年通り雛人形を茶の間に飾っていた時の事だった。私がせっせと掃除やら洗濯だったりをしている間、普段なら娘は何かしらで暇を潰そうとするのだけれど、何故かその日は人形の前で何もせずにぺたんと座っていた。何か手にしている訳でもなく、娘はそれらをただじっと眺めているだけ。その上、一時間近くもそこで座っているものだから、流石に気になって喋りかけてみることにした。
「ねえ、何してるの?」
すると、娘はぽかんとした顔で、さぞかし不思議そうに答えてくれた。
「この子とお話してるの!」
最初はなんだ、単なる人形遊びかと安心したが、よくよく考えれば疑問に思うこともあった。喋り声が一切聴こえなかったということや、娘は人形遊びをあまり好んでいなかったこと。挙げればキリはなかった。だけど、その瞬間に限って云えば、まあそういうこともあるのだろうと納得しかけていて、別に気に留める程でもないなとも思っていた。その次の言葉で私がびっくりさせられるまでは。
「『あなたのお姉さん』だって言ってるよ!」
そう爛漫に語り出した娘は髪の長い雛人形の方ばかり見ていた。ありきたりな話だ。娘は私が流産したことなんて知るはずもないのに、本来そこにいるべきはずの姉の存在を知っていた。たったそれだけの話だ。だが、妙に私の頭にこびりついて離れなかった。
あれから二十数年。もう娘も大きくなって孫を連れてくるようになった。すっかり様子の変わってしまった居間の端っこで、娘に似たその可愛い女の子が、あの時と同じようにぼーっと雛人形を眺めているのが、私には何処か可笑しくて堪らなかった。もしかしたら、顔も知らないあの娘は今でも私達を守っているのかもしれない。そんな風に思える今日一日だった。
ひなまつり
大人になり
歳をとるたび
お祝いをしなくなる
雛人形もたんすのなかに
しまったまま
今日
久しぶりに
ちらし寿司を食べ
ひなまつりの
歌を聴いた
なな🐶
2024年3月3日676