『ひなまつり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ひなまつり
数年前に
押し入れにしまいこんだままだった
雛人形さんたちを
最後にきちんと飾ってから
お別れをしました
お人形さんってぬいぐるみも含めて
手放すのが申し訳なく感じてしまうので
手に入れるのを迷います
全部を飾って手入れをできるほどの
愛が私には足りないのです
そんな私の元にいてくれた
雛人形さんたち
買ってくれた両親に
ありがとうございました
そんなことを考えた今日はひなまつり
5.ひなまつり
女の子の成長と健康を願う日、それが「ひなまつり亅だ。小さい頃はよくこの日を存分に楽しんでいたが、いつの間にかその日ということを忘れて他のことに意識を持つようになっていた。ひなまつりは所詮、誰かが決めた記念の日であり、私には関係がないと思うようになったのかもしれない。誕生日だって、他の記念日だって、気づいたときには今日がその日だと後になって意識が追いつく。カレンダーに書いてなかったらきっと忘れていただろう。そんな日を噛み締められるような感覚があれば。いつかそうなる日まで私は日々、健全に生きていこうと思う。
《ひなまつり》
弥生 五段飾り お嫁入り 桃の花 手毬寿司 白酒 蛤 色とりどりのあられ 赤白緑 雪洞 晴着 上巳 厄払い 流す 猫柳 和らぐ日差し 本格的な春の到来 縁側でおはじきをする女の子の愛らしさ 黒髪 襲の色目 檜扇 宮中の闇 曲水の宴の罰杯 雅 金糸銀糸の縫い取り 綾なす燻煙 恥じらい 初めての粉黛 紅差し指 引目鉤鼻 面相筆 ミニチュア 細やかに動く職人の指先
「ひなまつり」
私を飾ってあげて。
この時間を楽しんで。
【#47】
#ひなまつり
「ひな人形を閉まい忘れるとお嫁に行けないのよ。」
子供の頃そう聞かされた
絵本を読んだりお昼のお弁当を食べたり、
夕方の時代劇を観ていた幼稚園児にはよく分からないことだった
祖母お手製の色彩鮮やかなちらし寿司
食べきれないほどの淡色の雛あられ
大切にされている、愛されていることを一層感じるちょっと特別な団欒
健やかに育っていることすら本当は奇跡かもしれない
そこに感謝するだけで良いはずなのに
お嫁って言葉もそんなに好きじゃないって途中で気付いたの
多くを望まず慎ましくとは言わないけど
行けないのよってまるで呪いよね。笑
Theme.ひなまつり
もう少しで大人
女の子ではなく
女の人になるのか。。
ひな祭り
女の子のみなさーん
雛人形出しましたか?
私は妹の分と2つ出してまーす。!
お雛様可愛いですよね🎎
私のは三人官女が付いていて
妹のはそれ外代わりに大きく黒いです。
(ひな祭り楽しぃ)
「創作語録」
【雛祭り】
転じて、雛奉〈祀〉り。
人間の雄雛を数匹、神への供物として捧げることで
国家の繁栄を願う、日本独自の奇怪な風習のこと。
我が家のお雛様は美人だと母は得意そうに言う。
母は私よりもひな祭りを楽しんでいる。
あられも買うし、ちらし寿司や蛤のおすましも作る。すべて、お雛様にお供えするためだ。人間はついで、お雛様のおこぼれに預かれるだけに過ぎない。
以前はお雛様が美人だから何だ、ひな祭りが何だと思っていたが、ここ数年は違う。
母が毎年、生き生きとひな祭りの準備をしている姿はどこか励まされるような気持ちにさせられる。
季節を感じること、季節の行事を楽しむこと、その準備に手間をかけること、物を大事にすること、お気に入りをつくること。
そういうことを積み重ねて、生きていけばいいと教えてくれている気がする。
灯りを付けましょぼんぼりに〜2人揃って澄まし顔、、、、今日はそんな歌がよく聞こえてくるひな祭り、、、さぁ、私も準備をしなくてはね。白い顔に化粧を施し、重たい着物を着て、、、今日は私の一年に一度の晴れ舞台、、その名もひな祭り
ひなまつりって楽しいの?
大人になってからあまり楽しいとは思わない
子供の頃は楽しいなと感じたけど
ひなまつりはもういらないよ
あられとか海苔巻きとかは普通に食べるけど
他は別にやらなくてもいいわ
もうひなまつりは嫌だ!!
なんか見るとイライラする
なんだろう…
今日は、ひなまつりー
ちらし寿司を食べたよ〜!
女の子おめでとう🎊
ひなまつり
今日はひな祭り
雛人形を飾り、
ちらし寿司を作り、
幸せに暮らせる日
ひなまつり
女の子の日
男兄弟の僕には関係ない日
だけど僕に娘が生まれた
生まれて始めて当事者になった
ひなまつり
日本にはひなまつりという行事があるらしい。
ひなまつりにはちらし寿司を食べるそうだが、あいにくあの人は男性だ。横でちらし寿司が食べれないことにブーイングをしている。
しょうがないから、今日の晩ご飯はちらし寿司にしてあげよう...
可愛く飾ってあげたいね
綺麗に飾ってあげたいね
美しく飾ってあげたいね
ねぇひなまつりは楽しい?
桜が咲いているといいな
桃色に飾りたいな
今年のひなまつり
どういあ日だったかな
「あ、ここのお店寄っていい?」
彼女と朝からショッピングモールで映画を観たあと、軽く何か食べようと飲食店に向かっている途中だった。「ん? いいよ。」と返事をしてからそこが雑貨屋のたぐいであることを認識し、俺は少し後悔する。
「ありがと。ちょっと見るだけだから。」
その言葉に何度裏切られたことだろう。
彼女に続いて店内に立ち入ると、花のようなお菓子のような甘い匂いがする。
キラキラ、ふわふわ、モコモコ、プクプク、ひひら…と俺は彼女が手にする品に心の中でオノマトペを当てていく。
「これいいなぁ。」「かわい~。」「置くとこがなぁ。」「いい香り。」「手触りいい。」
なぜ、彼女はほぼほぼ買いもしない店の物をこんなにじっくりと見て回るのだろう。
(お腹空いたなぁ…。)
空腹を紛らわそうと興味のない店内をざっと見回したとき、それが目に飛び込んできた。
ガラスでできた小さなひな人形。
それと共に、建て替えられて今はもうない子供の頃の実家の景色が蘇る。
深い海のような青をメインに作られた男雛。
淡い桜色をメインに作られた女雛。
雛祭りの時季が近づくと、靴箱の上に綺麗な布を敷き、ちょこんと並べて置かれていたそれ。
俺の家は兄貴と俺の二人兄弟だったから、それは母か祖母の物だったのだろう。
日の光に当たると揺れるような青とピンクの光が透けてうつった。
子供の頃の俺には宝石のように輝いて見えて、触らないよう言われていたのについ手に取ってしまった。
「ガラスの雛人形?」
隣から不意に彼女の声がして、俺は雑貨屋に引き戻された。
「あ…子供の頃、実家で見たやつに似てて…。」
たぶん母さんのだったんだけど俺が壊して、と歯切れ悪く続けた俺に対し彼女はにっこりと笑いながら言った。
「買っちゃいなよ。」
「え?」
「買い物は出会いだよ。」
「いや、でも…。」
「毎度毎度君が嫌になるくらい店内をぐるぐるうろつき回って手にとってぐりぐり見回しても買わない私が言うんだから間違いないって。」
説得力があるような、ないようなよくわからない言い分だったが彼女の顔は自信に満ち溢れている。
「で、お母さんに送ってあげなよ。」
後日、メッセージアプリに母から写真が届いた。
それを彼女に見せると「お父さん、お母さん、君だね。」と笑った。
今の実家の靴箱の上に並んだのは3体の雛人形。
女雛を挟んで男雛が2体。
あの時、割ったのは女雛だけだったことをその写真を見て思い出した。
あぁ、タイムオーバー…。
薄暗い和室の奥に7段の人形。
広島で作られたお人形は趣が上品で美しく、よそのお人形をみてもこれっぽちも羨ましいと思わないのが自慢だった。
祖父が買ってくれたと理解できるようになってから、毎年何年も会えてない祖父母に会えるようで、見るだけで温かい気持ちになった。薄暗い部屋にお供えを持っていくのも楽しくなっていた。
今年も暖かい春が来るまでお迎えする。娘たちのために。
この日が近づくといつも行くスーパー全体の雰囲気がどこかほんわかして、可愛らしい配色が目立つ。
私が好きな淡いピンク色がところどころで目に入る。
「今日は特別よ」
そう言う母親と、心から嬉しそうな笑顔を浮かべてお菓子の袋を買い物かごに入れる子どものやり取りも微笑ましい。つられて、二個入りの小さな菱餅をかごに入れていた。
「せっかくだからいろんな具入れた豪華ちらし鮨作るか」
「ちょっ、私が食べられるのにしてよ?」
「このわたしの料理の腕を信じなさい」
「嫌な予感すんのはなんでだろ……」
客観的にはこれも微笑ましい会話をするカップルの横を通り過ぎ、すでに完成しているものをかごに入れた。
雛人形を飾るのはもちろん、ちらし鮨を一緒に作ったことも、ひなまつりならではのお菓子を食べたこともない。
だから毎年、こうしていわゆる「おすそわけ」をさせてもらっている。
いろんな行事があるなかで、このひなまつりが一番好きだった。冬が去りかけ春の足音が聞こえ始めるからか、いっそう華やいで見える。
たぶん、自覚がなかっただけで、昔から「憧れ」を抱いていたのだと思う。女の子にとって特別とされている、この一日を。
逆に、どうして自分だけの特別にならないのかと羨ましさを募らせることもあった。そうしたらまったくつまらない。意味もなく終わらせてしまうだけの状態が続いた。
どうせなら自分なりに楽しもうと方向転換したのはそのときだ。
(そうだ、せっかくだから来年は雛人形でも飾ってみようかな?)
一年後に楽しみを予約して、先ほどよりも軽くなった足取りで買い物を再開した。
お題:ひなまつり
ひな祭り。
雛壇に並ぶ女雛達は雪白の肌に真紅の口紅を塗り、艶のある黒髪には金色の簪を刺し、煌びやかな着物を身に纏って座っていた。
彼女達は息を呑む程に綺麗で、私もそんな美しさを手に入れたいと思った。