『はなればなれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『はなればなれ』
私は音楽が大好きだ。
気分が上がるし勉強や片付けなど嫌な事も出来るようになる。そんな音楽を聴くのに私が愛用してるのはAirPods。耳にフィットして音楽を大音量で楽しめる。
ある夜、眠れなくて音楽を聴きながら寝た。この先はどうなったかある程度予想できるだろう。
AirPodsが片方だけ無い、
「2個で一つ」なんて物はそこら中にある。靴下に手袋、スリッパなどもそうだ。そんな中片方だけ無いなんて悲しいじゃないか、(私も物もw)
片方だけのAirPodsをケースに仕舞いながら「見つかると良いな」とほのかな期待を寄せてケースを閉じた
bye bye AirPods。
「病院行ってきたよ。私、鼻レ離れだって」
彼女は言う。
「鼻レ離れ?何だそれ」
俺は耳慣れない言葉を聞き返えした。
「鼻歌でレの音が出なくなるんだ」
「…治るのか?」
「手遅れだって…」
「なんだと、ふざけてんのか」
「ゴメン」
彼女は弱々しく謝る。
「いや、悪い。お前に怒っているんじゃないんだ。お前に気づいてやれなかった俺が腹ただしい」
ずっと一緒にいた俺が気づいてやれなくて何が彼氏だ。
「ううん。私の方が悪いの。あなたが褒めてくれた鼻歌をもう聞かせてあげられないの。別れましょう」
彼女の言葉に俺はショックを受ける。
俺はここまで彼女を追い詰めていたのか。
このままでは離れ離れになってしまう。
そうあの時のように。
「待ってくれ。お前の鼻歌が聞けなくなるのは残念だが、お前の魅力が消えたわけじゃない」
「でもレの無い私なんて―」
「俺の話を聞いてくれ。昔バンドやってたの知ってるだろ」
「うん、音楽性の違いで解散したって」
「違うんだ」
俺は強く否定する。
「あのバンドで俺はボーカルだった。ライブをを盛り上げるために、いつも死ぬ気で歌ってた」
彼女は黙って聞いている。
「いつの頃からかシ抜きででしか歌えなくなってた。大問題さ。シが出ないボーカルに価値があるかってな」
「それでバンド辞めたの?」
「ああ」
気持ちを落ち着かせるため、一度深呼吸する。
「追放しようとするやつと俺をかばうやつ。お互いに喧嘩し始めて、ギスギスしてそれで解散。メンバーとはそれっきり。離れ離れさ」
涙が出そうになるのを堪える。
「そんな俺でも、お前は素敵だと言ってくれた。だから俺は、お前に言わなきゃいけないことがある」
彼女の泣きはらした目を見ながら告げる。
「お前は最高の彼女だ。たとえ、鼻歌でレの音が出なくても」
彼女が俺の胸に飛び込んで泣き始める。
「俺にはお前が必要なんだ」
彼女はまだ泣いたままだ。
彼女の不安を取り除くため、勇気を振り絞る
「本当はもっと準備してから言おうと思ってたんだけど―」
彼女が顔を上げる
「結婚しよう。お互いに足りない分を支え合おう」
「はい」
こうして俺達は結婚した。
おそらく俺達にはたくさんの試練があるだろう。
でも離れ離れになることはない。
俺たちはいつも一緒なのだから。
私には、双子の妹がいた。
どこに行くのも一緒で、いつも手を繋いで行動を共にしてた。
でも、父と母の離婚で私たち姉妹はバラバラに。
その時約束したのだ。
『中学はダメでも、高校は同じところ行こうね。』
「あの、大きな桜の木のある?」
小さな頃から、春になると必ず見に行った大きな桜の木。門がそばに行って近寄れなかったけど、どうやら学校の敷地内らしい。
『そう!あそこで一緒に桜を見よう?』
「……わかった。」
そうして私たち姉妹は、別れたのだ。
そこから私は猛勉強をした。
普段から成績は悪くはなかったが、進学校である希望校には届かないので、塾に通ったり勉強に時間を費やして偏差値を上げた。
そしてこの春、私は見事受験に合格し、憧れの制服に袖を通している。
全身鏡の前で、唸りながら制服のスカーフを結ぶ。
『んん……スカーフ難しいなぁ……』
「ほら!!もうすぐ時間よ~」
母の急かす声がする。
『わかってるー!!……よし、できた!!』
やっと満足のいく結び目にでき、急いでそばに置いてあったカバンを取り玄関へ向かう。
「忘れ物ない?」
玄関で靴を履いていると、後ろから母に声をかけられる。
『うん、大丈夫!!昨日確認したし!!』
「お母さんも、もう少ししたら出るから。車に気をつけてね。」
『はーい。』
いつものお見送りと同じ文言なので、適当に流していると肩に手をポン、と置かれた。
「あの子にも、よろしく。」
いつもの母と違う声がした。
消え入りそうなそんな声だった。
私は肩に置かれた母の手を掴む。
『挨拶なら、自分でしなよ。』
目線を合わせてニコリと微笑むと、母も最初はキョトンとしたが、微笑みに変わる。
『それじゃあ、いってきまーす!!』
ガチャリとドアを開け、私は新生活へ一歩踏み出した。
学校に近づくと、桜の花びらがひらひらと舞ってくる。
風に揺られて、散った桜の花びらが通学路まで落ちてくるのだろう。
『ここか……』
校門にたどり着くと、大きな桜の木がお出迎えしていた。
妹とはこの門で待ち合わせている。
たまにトークアプリで連絡は取り合っているが、妹はあまり携帯を見ないのか、頻繁に連絡は取れない。
合格したと連絡が来た時に、時間と場所を決めたのだが、果たしてきちんと来るのだろうか。
ソワソワとしていると、風がサァ……っと吹く。
風に吹かれて、桜が舞う。
少し早い時間なので、人もあまりおらずとても静か。
風の音と鳥の鳴き声、そして桜。
どこにでもある日常のワンシーンのはずなのに、なんだかとても綺麗に見えた。
「お姉ちゃん。」
『!!おは、わぷ!?』
声の方を見ると同時に、視界が暗くなる。
挨拶と同時に抱きつかれたと気づくのに、少し時間がかかった。
『ちょ、重た。』
「やっと会えたぁ……」
妹に力一杯に抱きしめられる。
かれこれ三、四年ぶりなので無理もない。
私も妹の背中に手を当てる。
『久しぶり。』
憧れの桜の木の下で私たちは再会を果たしたのだった。
「お姉ちゃん、美人になったね。」
校舎に向かう途中、妹がそう口を開いた。
『何言ってんの。同じ顔なんだから、あたしが美人なら、貴方も美人よ。』
「んーん。お姉ちゃんの方が美人さんよ。」
そうやって私の顔を覗き込む。
明らかに妹の方が顔は整っているし、背も高い。
確実にモテるだろう。主に女子に。
『あなたの方がモテそうだけどねぇ。』
「まぁ、お姉ちゃん以外にモテても嬉しくないし。」
『なんだそりゃ。』
こんな冗談を言えるようになったんだなぁと思っていると、ふと男子生徒と目が合う。
早めの時間にいるということは、先輩だろうか。
どこか顔が赤く、私を見ている。
『あの、何か?』
「へっ、あ、いや、別に……」
声をかけると、慌てて顔を下に向けてしまい、もごもごと何か言おうとしてる。
何だろう。
「あの、良ければ、連絡さk「用事がないならこれで~」
妹が話を無理やりぶった切り、私を引っ張っていく。
『え、ちょ、』
「ほらほら、お姉ちゃん行こ~」
妹に引っ張られ、下駄箱へ入った。
『ちょっと、あの人なんか言いかけてたよ?』
「え、そうだったんだー知らなかったー」
明らかに棒読みで答える妹。
どうやらわざとのようだ。
『もう、なんでそんな……』
「私お姉ちゃん以外にモテても意味無いって言ったじゃん?」
手を掴まれ、妹の顔が真ん前に来る。
目線を無理やり合わせられ、思わず心臓がドクン、と鳴った。
「お姉ちゃんを誰かに渡す気ないから。よろしくね。」
整った顔に迫られ、似た顔のはずなのに心臓の音が止まない。
どうやら、私の高校生活は平和には行かなそうですが、それはまた別のお話。
#はなればなれ
近づいては離れて、離れては近づいて。
二人の関係はまるでそんな感じだった。
きっとこの繋がりも、いつか薄くなって、
いつもと同じリズムで離れた拍子に、
途切れてしまうと、知っていた。
あなたは有名人になった。
私との関わりはもう無くなっていた。
あなたを好きな女の子がたくさんいて
私よりもかわいい女の子たちが、君を好きだと
発信しているのもいっぱい見た。
でも、ある日あなたからDMが来た。
もう近づかないと思っていたのに。
あなたからのたった一言で舞い上がって
すぐに返したメッセージがまた二人の線を近づけた。
私からは何も出来ない。
ただ、あなたの連絡を待つだけ。
メッセージが来たらそれに従って、
あなたの家であなたに会う。
あなたの家は行くたびに他の女の子たちの香りがする。
甘くて、きつくて、若い、そんな香りが。
私はその香りの中であなたと過ごす。
近づいては離れて
急に連絡が途絶えて、不安になって、
メッセージを送る。既読が付かなくて、
もっと不安になるの繰り返し。
その後で、あなたが笑いながら
ごめんごめん最近忙しかったんだよね、と
嘘を付く。私も笑いながら、
そっか、忙しかったのならしょうがないね、と
嘘を付く。
そしてあなたの家で何日か過ごすのだ。
離れては近づいた
きっと彼も年上の女とだらだら付き合いは
しないだろう。
だからいつかは、はなればなれになってしまう。
分かっている。
分かっているけど、
いつか線が途切れるその日まで、
線が途切れたその後も、
電話番号もSNSのアカウントも変えないまま
ずっとあなたを待っている。
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「離れられない」
はなればなれ
壁と床は、その建物が壊れるまで一緒になれないらしいよ。かわいそうだね。
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『どこかで聞いたはなし』
〝はなればなれ〟
もっと普通に話せていたら。
もっとさりげなくいられたら。
毎日毎日繰り返し。
もっとあなたが楽しめる話を、
もっとあなたが笑ってくれる話を、
毎日毎日繰り返し。
この距離が遠くなってしまったら、
なんて考える自分がばからしい
そう言い聞かせては
今日も自分会議は踊る。
久しぶりに会ったばかりなのに
君とはなればなれになるのは寂しいけど、
また会えると思ったら気持ちが高まるよ
【はなればなれ】
たとえはなればなれになっても
いつかはまた会えると思ってた
それなのにどうしてあなたは
早すぎるほどのスピードで
手の届かない遠い遠いところへ
誰にも告げずたったひとりで
旅立ってしまったんだろう
今はもう痛みとか苦しみとか
悲しいことすべてにさよならして
穏やかな気持ちになっているのかな
そうであってほしい
たとえはなればなれになっても
あなたの音楽はずっとここにある
歌も 言葉も メロディも 声も
もう新作が聴けないのは残念だけど
手を伸ばせばあの時のあなたに会える
きっとこれからも私は
あなたの音楽に支えられて生きていく
素敵な宝物をいくつもいくつも届けてくれて
本当にありがとう
心は、はなればなれじゃないから
これからも大切に想い続けていますよ
そしてあなたの音楽を聴き続けます
だから…おやすみなさい、KANさん
はなればなれ
娘が結婚してはなればなれになるのは喜ばしい事だ。
母子家庭のうちは、娘が生まれて半年のときから、保育園に入れて、私は一緒懸命に働いた。狭いアパートで寄り添って暮らしていた。娘がそばにいてくれたら、何でもできた。
大学も行かせて、やっ成人して、私の肩の荷もおりた。
彼氏ができて、結婚しますと聞いた時は本当に嬉しかった。
でも、やっぱり、この狭いアパートから娘が出て、はなればなれになるのは寂しい。
またいつか帰っておいでなんて言えない。言いたいけど、言えない。
「幸せになりなさい。お母さんは大丈夫だから、旦那さんの事を幸せにしてあげるのよ」
と伝え、涙を止める。
「はなればなれ」
…頑張ってね
それが最後の会話だった。
顔は見せなかったけどきっと泣いていた。
色んな思い出がよぎった。
私だって辛かった。
訳あってはなれて暮らさなくてはならなくなった。
私にとってただひとりの親だから。
悲しかった。
強く生きていかなくてはいけない。
ひとりは孤独だ。
でも自分で選んだから振り返らない。
前に進む。
いつか笑い話になる日が来るといいな。
「俺達は赤い糸で繋がってるから、離れ離れになったってきっとずっと一緒だ!」
「はなればなれになっても友達でいようね!」
幼かったあの頃だったから言えたセリフだった。
私たちの手紙の締めくくりはいつもこれだったよね笑
そういえば、最後に手紙を送ってからもう5年以上たったよ。
何を書いたかすら私はあんまり覚えてないけど、、笑
いつのまにか、私も君もお酒が飲める年齢になったね。
最近、ほんとに君を思い出すことがよくあるの。
「ねぇ、君は今どこで何してるの?」
「どこかでばったり会うなんて奇跡、私たちの間では起きそうもないけど、いつかまた会えたらいいな。」
#はなればなれ
小学校から中学校に上がって虐められるようになった。
初めは軽くぶつかられるくらい。でもだんだんエスカレートしてって。今ではほらっ、体操服が破れてたり下駄箱荒らしなど定番のラインナップでございます笑
なんでこんなに楽観的かといいますと、クラスの一部にやられているだけで他の人たちとはなかよしだからで〜す!➕底辺すぎて笑
だけど君は友達だと思ってたのにな〜?
いつの間にか敵陣営。立場、心は離れ離れ。
はなればなれ
人間はみんな離れ離れ。親とも元々離れ離れだったし、ずっと一緒にいる人なんてどこにもいない。
そう思っていたけど、一生一緒にいたいなんて人、みんなあったことあると思う。
僕もあったさ。すごく気があって、何をするにも一緒。まぁニコイチみたいなもんかな。
だけど、人身事故に巻き込まれて亡くなった。
「はなればなれ…か」
とっても悲しかった。人生の大部分を失った気分だった。
こうして僕達は「はなればなれ」になった。
これでも僕、好きな人とかいたんだ。
大好きな先輩がいて、みんなから憧れる高嶺の花って感じの。
でも、やっぱりその先輩って可愛かったんだ。だから誘拐されちゃって。そこからもう行方が分からなくなってった。生きてるか生きてないかもわかんないくらい。
「ほらね。またはなればなれ。」
1作目
【はなればなれ】
横たわった二匹の猫の亡骸を、君は黙々と紐で縛り上げていく。ひそひそと周囲が交わす陰口になんて一切の興味を示さずに。
「ねえ、何してるの?」
問かければちらりと、君は私へ視線を向けた。情動の映らないガラス玉のような瞳に、私の姿が無機質に反射している。この恐ろしいまでの透明さが、同年代の中では異質なのだ。クラスメイトたちが彼を怖がるのは、言動の突飛さもさることながら、この瞳の底の見えなさによるところもあるのだろう。
「……はなればなれは、可哀想だろ」
短い答えだった。それきり関心を失ったのか彼の意識は私を離れ、車に撥ねられ命を落とした二つの骸だけへと真摯に注がれる。いつも二匹で行動していた野良猫たちの姿を思い出して、少しだけ口角が持ち上がった。
(やっぱり君は、優しい人だ)
天国に昇っても、或いは地獄の底でも、決して二つの魂が分たれることのないように、その亡骸を繋ぎ合わせていく――亡骸を弄ぶなんて残酷だと囁く人々は、伏せられた君の眼差しによぎる寂寞と慈愛をきっと知らないのだ。私だけが、それを知っている。
仄暗い優越感を抱えながら、君の横から手を伸ばす。寄り添いあった猫たちの亡骸を、いたわるようにそっと撫でた。
ひどい、酷すぎるわ!私たちはただ一緒にいたいだけなのに!あんまりだわ!!なんで……なんでこんなっっ!S極ーーー!!!
はなればなれ
離れ離れになるのは寂しい。
なぜなら、いままで近くにいたと感じていた無くなる気がするから。
今はまだ皆が近くにいてくれるけど、いつかは1人で暮らす時も来るだろうし。
はなればなれ
はなればなれになったとしても
私はあなたのことを忘れたりしない
できればあなたも私のことを覚えていてね
忘れたとしても私はずっと忘れない
付き合っている人がいても趣味趣向は違うわけで、長期休暇の旅行は気の合う友達と行ったりする。
君は君でかなりな趣味の人だからそれぞれはなればなれでもやることは山ほどある。
だけども、いやだからこそ、か。そんなあとで久しぶりに会った時はそりゃあ距離がなくなる。
会わない間に互いがやってたことを1から10までマシンガントークで喋り倒し、いつしか会話が止まって、ただただ鼻先で互いを見つめ合い、そして。
「ほんとはね、おれ、さみしかった…」
「俺も」
甘えた君のその言葉が、会話を止める合図。
その次は、秘密。
▼はなればなれ
電車のホームでの事だった。
誰かに背中を押されボクは迫り来る電車の目の前に落下した。
#はなればなれ