『ないものねだり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【ないものねだり】
隣の席には、天使がいる。
さらさらの髪、きめ細やかな肌。目が合うと柔らかく微笑む。
勉強もスポーツも出来て、困ってる人にはすぐに手を貸している。
完璧超人か。
「いいなあ…」
小さな声でつい呟くと、こっちを彼が見た。また、笑顔。つい、こちらも笑顔。つられてしまう程、輝いている。
(羨ましい…)
隣の席には、天使がいる。
茶色く透けるウェーブがかかった髪、健康的に日焼けした肌。目が合うとにこっと笑う。
人懐っこくみんなに慕われ、常に輪の中心で活動している。
カリスマでも持ってるのか。
「いいなあ…」
隣から、そんな呟きが聞こえたから、そっちを向く。愛想良く笑顔を見せたら、彼も笑ってくれた。その顔を見ただけで、嬉しくなる。
(羨ましい…)
「ないものねだり」
赤ちゃんの時は抱っこが大変で
早く歩いてほしいと思う
反抗期が始まると憎たらしくて
早く自立してほしいと思う
親元を離れると寂しすぎて
″くそババア″って言われても
いてほしいと思う
親って
ないものねだりで…
子どもより
何倍もわがままな生きものですね
「ないものねだり」
自分に無いものほど欲しくなる。
欲しいものを手に入れる為には努力しなければならない。
わかっているのに。
努力せずに手に入れたい。
そういう自分が嫌いだ。
この性格がいらないから、
自分には無いものと交換したい。
どうにか手に入れたい。
「ないものねだり」
いいよね君は。
可愛らしくて、女の子らしくて、おとなしくて、勉強できて、おっとりしてて、男子にも人気で、私物も可愛くて、服もおしゃれで…
私にはない。
ほら。私が好きな男の子も、可愛いと言っている。私のほうが、たくさん話してるし、たくさん笑ってるし、元気なのに…
いいなぁ…
いいよね君は。
元気で、いつも嘘偽りない笑顔で、みんなに可愛がられて、ほっとけなくて、ちょっといたずらっ子っぽくて、あーだこーだ言うくせに先生の言うことはちゃんと聞いて、憎めなくて…。
私にはない。
ほら。男子とも女子とも仲良く話せてる。私は、男好きとかで女子に嫌われてるのに…
いいなぁ…
ないものねだり
買ってまで欲しいものは、案外昔から少なかった。
自らの手で触れて、時には仕組みに驚き、遊んだ最後には売り場の中だけで割と満足するからだ。
喉から手が出るほど求め、心奪われるほど執着できるものを、これから先に出会えるのだろうか?
熱意のままに語れる人が、いっそ羨ましい。
【ないものねだり】
『ないものねだり』
小さい頃早く大人になりたいと思っていた
食べたいものを食べ、欲しいものを買い、行きたいところに行く
そんな自由を手に入れたくて
だけど大人になった今
時間なんてものを気にせずに生きていた頃に
何でもできると夢見ていたあの頃に戻りたいと思う
何者にでもなれると信じていられた自由が欲しくて
小さい頃に欲しかったものを手に入れて
失ったものを手に入れたいと思ったときには
もうどうすることもできないところまで
進んでしまっていた
あの子は皆から可愛がられてる。
あの子は頭が良くて皆から頼られる存在だ。
あの子は可愛くて、いつも皆の注目の的だ。
羨ましい、あんな存在になりたい、あの子のものが欲しい。
いつか先生が言っていた。
「皆それぞれが自分にしかないものを持っている。」
私にしかないものなんて本当にあるのだろうか。
それが見つかれば私は満たされるのだろうか。
#ないものねだり
もうすこし
小柄になりたい
ないものねだり
わたしは
世間一般よりも背が高い
スラっとしてていいとか
かっこいいとか 言われがち
電車・バスの吊り革は余裕
人混みでも見つけやすい
高いところのものすぐ届く
いいこともあるけど
あまり目立ちたくない
紛れて 混ざって そうなれたらいいけど
ないものねだり
第三話
(全四話ほどを予定している小説ですが、
少し増えるかもしれません。
読んでくれている方、ありがとうございます。)
街とは逆方向に車は進んでいく。空は少し曇りかけていた。明らかにいつもとは様子が違う裕斗の表情は、何かに焦っているような、どこか落ち着き払ったような感じだった。『どこに行くの?』簡単に聞けそうな質問が中々聞き出せずにいた。
「あ、どこ行くの?って思ってるでしょ」
「うん」
「安心して!行ったところある所だし、そんな遠くないから」
「…そうなんだ」
何か考えがあって、車を走らせているのはもう確信できた。問題はそれが何なのか、そしてどこで話すべき内容なのかだった。
車内には一緒に行ったアーティストのライブ音源が流れていた。これは出会ったばかりの時の。そう、三年前だった。裕斗の好きな男性アーティストのライブで、あの頃はその場の雰囲気に合わせてリズムをとるので精一杯だったけど、今ではコアな曲まで分かるようになった。
その三年のうちにお互いを知り、熱され、そして落ち着き分かったようになっていき、今ではお互いにかける言葉がなんとなく少なくなった。決して努力しなかったわけではない。
出会った頃、裕斗は転職活動中でフリーターみたいなものだったし、私は内定済みの就活生だった。時間が結構あったから、アホみたいに楽しい時間はあっという間に過ぎていった。一通り恋人らしいこともやったけど、急ぎ過ぎたこともあった。今振り返るともっと大事にしなければならなかった事に気づくし、つくづくないものねだりだなと思う。
でもこうやって休みの日には迎えに来てくれたりするし、私もあまり予定を入れずに極力二人で居るようにしている。お互い愛情が無いわけではない。
…だけど、それも義務のようにさせてるとしたら?明らかにドキドキしなくなったのも裕斗には多分バレている。
まあ、だから結局は努力不足なのだろう。
迎えに来る直前に飲んだ頭痛薬が切れてきた。
頭がガンガンしてくる。
きっと私は一緒に居るべきじゃない。
「ごめん、ちょっと寝ていい?」
裕斗のいいよ、を聞くか聞かないうちに
私は目をぎゅっと強く瞑って、
得体のしれない涙をごまかした。
つづく
欲しいものは手に入れてきた
手に入れるための努力も重ねてきた
どんなに頑張っても手に入らなかった事がある
もう少し頑張ってみれば…
あと1回頑張ってみれば…
違った未来が開けたかもしれない
後悔だらけのないものねだり
ないものねだり
意味、そこに無い物をねだる事
無理に(無理やり)ねだる事
だいたい、こんな感じの意味だった。
難しい、書く事は決まっていても、上手にまとめられず、文章(語彙)力の無さに驚くばかり…
拙い単語を並べて拙い文章を作ってるだけ…
また、「ないものねだり」と「隣の芝は青い」は似て非なるもの、同音異義語とは違うけど、どこか同じように思うのは私だけかな…(笑)
そんな私だけど、この題も、次の題も、これからの題も私なりに考えていこうと思う。
私に勇気(自信)があったら、きっと仕事や恋愛などの縁も変わっていただろうか、いやきっと変わっていた。
合否に関係なく、行きたい会社には当たって砕けろの精神で行ってただろうし、例え成就せず振られてしまっても、好きな人(あっと好きになったり(一目惚れ)、手放したくない人など)には私から積極的に(がっと)行ってたと思う。
でも、私にはそんな勇気も自信も無かった。
いや、あったのだろうけど、振られるリスクや安牌(あんぱい)を取ってしまい、そこそこ良い会社に入ってそこそこ良い関係(友人として)になっていたりと、そこそこ止まりになっている私がいる。
ないものねだりもいいところだし、仕方ないと分かっているけれど、ないものねだりしてしまう…
でも、いつかきっと、これからの人生でないものねだりをしなくて良いように、しない選択が出来るようになりたいし、なって行きたい。
ないものをねだることは、けして悪い事じゃない。
しかし、それを簡単に手にしてしまってはすぐに飽きてしまうし、また次のものを欲しがってしまうから、
頑張って努力してやっと手に入れて、ないものを手にする嬉しさも同時に手に入れたい。
ないものねだり
「足るを知る」って言葉を知ってからの私は、
ないものねだりを卒業できたように思う。
あなたのことが好きで
あなたの目の中に入りたくて
あなたに笑って欲しくて
あなたともっと近づきたくて
あなたに好きって言ってもらいたくて
あなたと付き合いたくて
あなたと唇を交わしたくて
あなたの全てが欲しいのです。
これって欲張りですか?
#ないものねだり
狡いなあ
君は愛されてて僕は見向きもされない
君はもう愛は要らないと言うけれど、僕は愛を貰った事すらない
歪んだぼろぼろの愛でも良いから欲しい
君は欲しいと望んだものを与えられて不満がる
なんて贅沢、なんて非道
僕が焦がれても手に入らない愛を溢れ返してこんなものと投げ棄てる
愛されたいと願った僕は嫌われて君は無条件に愛される
皆に愛して欲しいから演じたら八方美人で中身がない
君は演じなくても飾らない所が好きだと言われる
君は好意を無下にしても嫌われる事がない
僕は好きと言っても気味悪がられるだけなのに
君は何が欲しいんだ
君は全て持っているくせに、ないものねだりなんかして何がしたいんだ
頼むから、これ以上僕を惨めにさせないでくれ
お題『ないものねだり』
一週間位の暇があったら、
旅行に行き、美味しいものを食べて、
沢山の観光名所を周り、心身共にヘトヘトになる位
遊んでやるのになー。
何日かは、溜め込んだ小説、漫画、映画を観る。
デパ地下で惣菜を買い込んで
よれよれのパジャマのまま1日引き籠もるのだ。
大人になって、そんな時間取れりゃしない。
作ろうと思えば作れるのかしら?
「ないものねだり」
ないものねだり
わたしにはなにもない
たいりょく、ちしき、おかね
ほしいとおもうのは
わがままでしょうか
すきなもの
やりたいこと
つきあってくれるひと
わたしのほしいもの
みんなはもっている
ほしい
ほしい
みんながもっているもの
わたしにはてにはいらないもの
ないものねだりは
いけないことでしょうか
髪質。私の友人にいい感じのくせっ毛の子がいる。私は剛毛ややストレート。その子は私の毛の生え際を見て羨ましがり、私はその子のゆるふわナチュラルパーマっぽいのを見て羨ましがる。
パーマなんて上手くかかったことがない!髪が傷んでお金がすっとぶだけだ!!
アニーみたいなクリクリ、ブルーノマーズみたいなパンチにだってしてみたい。でもきっと同じくらいの熱量で世界の誰かは自分以外の髪型に憧れている。自分のものになった途端、もしかしたらあれ違うかもとなるかもしれない。それでもいいからなってみたい。一度あちら側に行ってみたい。ないものはねだりたくなっちゃうノ。
ないものねだり
人とは、一生ないものねだりだ。
人は欲張りだ。
自分にないものを欲しがる。
だから、人生を頑張れる。
そして、自分にないものを持っている人に惹かれる。
その人と結ばれて、補完する。
それでも、またないものを探して欲しがる。
欲しがるものがなくなった時、人は人生を終える。
可愛い声
かっこいい彼氏
鋭い目つき
豊かな人望
そんなもの僕には無い
でも
僕にしかないものだってある
だって今僕は何も無い
つまりは
新しいものを入れるポケットが
空いているということだ
これから見つけにいこう
お題『ないものねだり』