『どうして』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
言葉だけで伝えること。
このぐちゃぐちゃな感情も、
正しいことを強制される思考も、
勝手にかわる体調も、
それらすべてを言葉だけで伝えること。
ひとつ、小さな箱を渡された。手のひらで転がる立方体。角は丸く削られて、四角いのにビー玉のように滑らかさがある。
真っ黒くて、冷たくて、とても小さい。
身体の芯からどろりとした何かが抜け出していく。小さな立方体に引きつけられて混ざっていく。
目にはみえないその様子を静かに観察していた。
古い映画を観ているような不思議な感じがするのだ。きれいではない、物珍しいものをみつけたときのワクワクと少しの恐怖とその他が複雑に絡みついたような感覚。
バチンッ
手のひらから転げ落ちたソレを踏み潰し微笑む顔がこちらをみている。叩かれた手にしびれたような痛みがまとわりついて離れない。
ソレを踏み潰した足が離れたとき、粉々に砕けたものをみつけた。もう二度と元の形には戻らないだろう。
「どうして、」
ねっとりとした微笑みだけがこちらをみていた。
【題:どうして】
38.どうして
どうしてなんだ…
僕の学校は屋上から飛び降りてしまう人が多い。
僕は飛び降りる人を減らしたくて助けようとしたら
遅かった。とても悔しかった。それでもいつか、
助けられるように毎日屋上に向かう。
他のやり方で助けようとしても上手くいかなかった。
今日は早くに屋上に行けた。
すると、1人の女の子が立っていた。飛び降りてしまう瞬間だった。だから僕は咄嗟に「ダメだ!」
そう言って女の子に向かって走り出していた。
女の子を捕まえ、引き寄せた。
が、バランスを崩し僕が落ちてしまった。
女の子は驚いた顔をしている。自分でも驚いた。
どうしてバランスを崩してしまったんだろう。
かっこ悪すぎたろ笑
どうしてこうなってしまったんだろう笑
でも、良かった。女の子が無事でいてくれて。
僕の分まで生きて欲しいな。
誰かの悲鳴が鼓膜を劈く。
「どうして」
その後の言葉は喉に突っかかって出てこなかった。
たとえ出てきていたとしても、
この問いに返答なんてありはしないが。
ただ、吐き出したかった。言わずにはいられなかった。
それすらも出来ないのかと、嘲る事しか出来なかった。
どうして、私を突き飛ばしたの。
どうして、私に笑顔を見せたの。
どうして、目を見てくれないの。
どうして、私を庇ってしまったの。
感謝の言葉なんて言えない。謝罪だって出てこない。
ただひたすらに、疑問と怒りが込み上げる。
真っ赤に染ってゆく君の身体が網膜に焼き付く。
もう二度と合わない視線が、酷く冷たかった。
どうして、死んでしまったの。
告白の返事を、伝えたかったのに。
どうして。
どうして
すぐに
逢えないの
だろう。
来週までが
長すぎる。
どうして
寂しいと
言えないのだろう。
どうして
どうして?どうして?どうして?どうして!
どうして僕は、、こんなのに育ったの?
今日の昼間の出来事に話は遡る。
昼ごはんを食べた後、軽い腹痛に襲われていた。
僕の体はなぜか、腹痛が起こるたびに眠気が訪れる。
昼寝するつもりはなかった。
けど、リビングで気づいたら寝ていた。
僕にはキョウダイがいる。
僕の見ているテレビを勝手に見ようとしているところを見てしまった。
起きて早々、頭に血が上った。
口酸っぱく「僕が見るまで見るな」と言っていたのに。
怒鳴りはしなかったけど、苛立ちながら注意した。
僕は自分の見ているものや集めている本をキョウダイに先に見られるのが嫌だ。
自分が楽しみにしていたのに先に他人が楽しむ。
そんなこと絶対に許せない。
その後、少し様子を見てから自分の部屋に戻った。
僕は他人を怒ることができない。
そもそも怒ったことがない。
イライラはするものの、それを口には出さない。
だから、僕が何かを注意するところを母に見られると「〇〇が怒るなんて珍しい。あんま怒らせちゃダメ」
と言うのだ。
別に怒ってないんだ。
ただ、感情を表に出すことが苦手なだけなんだ。
思ったことを言葉にすることが得意じゃないんだ。
そのせいで、僕は壊れた。
高校生である僕は春に入学した学校を転入した。
理由は、クラスに馴染めなかったこと。
人見知りの僕が話しても、その言葉が届かない。
僕の居場所は、そこになかったんだ。
転入したいことを親に伝えることすら怖かった。
僕がやめたいって言ったら怒る?
迷惑だよね。
『ごめん、迷惑かけて。
そんなつもりじゃないんだ。
ただ。
このままだと、僕が僕でなくなる気がするんだよ。』
こんな言葉しか思い浮かばなかった。
僕がいなければ迷惑なんてかからない。
通信制の学校に通うことになってからキョウダイは。
僕のことを「不良」と言った。
学校に行くことが少ないだけなのにこの言い様。
親も否定してくれたけど、キョウダイはこんなことを言ったんだ。
「不良ってそういうことじゃなく、不良品の不良」
だと。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
不良品の僕でごめん。
なんでこんな風に育ったのかわからないけど。
ごめんなさい。
どうして、毎朝目が覚める。
どうして、毎晩眠りにつく。
どうして、毎日必死に生きている?
昔、叶えたかった夢は心の中で埃をかぶり
いつか会いたかった想い人は探すのを諦めた
早く一日が終われと日中を過ごし
明日の足音に怯える夜
どうして、毎朝陽は昇る。
どうして、毎晩夜空が覆う。
どうして、毎日死ぬのをやめる?
自分のことも分からない
他人のことは尚更
生きる意味も死ねない理由も
分からないのに
分かるはずないのに
どうしても明日を諦めれないのは
どうして。
どうして そう聞けたならどれほど楽だろう
どうして 答えは返ってこない
どうして 一人になってしまったの
どうして
どうして ぼくを選んでくれなかったの
どうして
どうして 選ばれた我は選ばれたそれなのに
どうして また一人なのだ
2024/01/14_どうして
どうして僕は生きてるんだろ
どうして僕はタヒんでないんだろ
どうして愛されたくって
どうして人が怖くって
どうして依存しちゃうんだろ
こんなじぶんがきらいで
しねないじぶんがきらいで
愛しちゃう自分が嫌いで
信じたくなっちゃう自分が、
大嫌い
しあわせなはずなのにね
どうして
ねぇ、どうして?
どうして君は、ここにいないの?
どうして君は、〜と言ってくれないの?
どうして君は、他の女の子を見るの?
どうして?どうして?ねぇ、ねぇどうして?
私のことが好きじゃないの?愛していないの?
ねぇ。なんで?どうして?おかしいじゃない。
私だけをみてよ。私だけを思っていてよ。
あなたは全部、私のものでしょう?
「どうして」
どうして生まれて来たのか
どうして苦しみが続くのか
どうして全て終わらないのか
どうして?
が多すぎるこの世界
私は大嫌いだ
安らぎが欲しい
幸せが欲しい
全て欲しい
こんな事ばっかり言ってる
わがままな自分の性格が
私は大嫌いだ
どうしてから続く言葉は
ついロクでもないことに思考が行きがち
とかく人間関係は
むやみやたらに想像しがち
理由や動機を尋ねられる時のどうしては好き
知りたいと知ってほしいを往来するから
毎年年明けからホワイトデー頃まで
気分が落ち込んでしまう。
去年は大好きな君が居たから
でもやっぱり帰ってきたら思い出す
亡くなった父親の事を
それでも君の事は好きだよ
どうして落ち込むのかな
君に会ったら、幸せで望んだり
考えたりする。
でも君と離れたら落ち込んで何もいらない
気持ちにだんだんなる自分。
どうして涙がでているんだろう。
ふと気づくと泣いている。
どうしてあなたはそんなにも優しいの?
どうしてあなたはいつも笑顔なの?
どうして相手に見返りを求めず助けられるの?
ーどうして、あなたはそこまで.....ー
そんなあなたはどうして死んでしまったの?
どうして辛そうな顔みせなかったの?
どうして何も教えてくれなかったの?
あなたの声と笑顔をいまだ忘れられずにいる。
「どうかあなたが来世でも幸せでいられますように。」
〜どうして〜
どうして。
どうしてうまくいかないの。
どうしてやらなきゃいけないの。
どうして,どうしてどうしてどうして。
世の中
どうして
ばっかり。
でもいつかはそんなことを思わず,
無心で全てする日が来るんだろうな。
不思議だ。
お題:どうして
『与えられたもの、失くしたもの』
ねぇ、何がダメだったの?
ねぇ、何が好きだったの?
そんな事を聞いてでも
必死に会話をしようとして
でも、こっちを見向きもせずに
大切なものは背を向けて去って行く
与えられたこの場所で
咲けなかった私が悪いの?
日向に行って光を浴びて
大きく育ったあの人がいいの?
なりたくてなったわけじゃない、なんて
言い訳でしかないのに
そんな言葉が頭を巡る
どうして?どうして?を繰り返して
繰り返すことに疲れていた
だから、日陰にいる私に
気づいてくれたあなたが光に見えた
でも、今ならわかる気がした
あの時の私はどうして?と悩んで苦しんで
そして少しずつ自分を変えていった
そんなきっかけをくれたあなたに
どうして?ではなくありがとう!を届けたい
ねぇ、あなたのおかげで
私は新しい場所で頑張れてる
ねぇ、あなたは今もどこかで笑ってるかな
そして、私みたいな誰かを救ってるのかな
どうして 変な顔をしてるの
どうして 怖い冗談をいうの
どうして 泣いて本を読むの
どうして 苦しい勉強をするの
どうして 辛いものを食べるの
どうして あの時振り向いたの…?
全部あなたの魅力
すべてあなたの過去から
私に向かってダイレクトメッセージ
どうして
どうして、比較せずにはいられないのだろうか?
あの人より可愛くない、あの人よりできないと感じてしまう。
どうせ、比較するなら、劣等感をポジティブな方向に変えて、少しでも可愛くなるための一歩や、少しでもスキルアップするための努力にかえて、自分の成長につながればいいなぁと思う。
「どうして」
返事が欲しいとき
沈黙するのに
肝心なときに
優しい言葉をくれるのは
どうしてなの
揺さぶらないでよ
離れたいのに…
どうして、と何度問おうとも、答えは出ないまま。相手は笑いながら、そんなもの、お前が一番わかっているだろう、と嘯く。
わかると思うのか。――わからないフリだろう?
わからないと言っている。――わかりたくないだけさ。
……どうしてだ。
堂々巡りを始めた問いに、相手はまた笑った。嘲るような顔をして。
いい加減やめろ、見苦しい。理由なんて大した意味を持たないだろう? 残るのは結果だけだ。理由も、過程も、行動も、お前にしかわからない。お前しか知らない。何も残らない。今ここで答え合わせをしたがる理由の方が、余程わからないんだがね。
表情が歪む。
答えを墓から掘り起こせと言うのか。
そうだ、と言わんばかりに、最期の呼吸が僅かに漏れた。