『たまには』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
日々の疲れが、大事な何かを奪う時がある。
一つひとつ真剣に向き合って生きている人ほど、
この現象に陥りやすいと感じる。
奪われていくのは、
時間、楽しみ、心の余裕、果ては夢でさえも。
挙げればキリがないが、ある時ふと、
笑顔だと思っていた自分の顔が“作り笑い”だと
誰かに指摘される前に涙で気が付いた。
現代は『生きづらい社会』だと言われている。
常に不安定で、正解の無い情報過多の毎日。
ネガティブな情報が氾濫した川のように流れ、
疲れた心に怒涛の勢いで流れ込んでくる。
日頃の歪な人間関係で疲弊した心に構わず、
別の場所から発した、誰かの情報の棘が刺さる。
多くの人が、情報と言葉の棘に傷付けられる。
ネットもリアルも、棘が蔓延している。
「離れよう」
心がそう警告したなら、素直に従えば良い。
いっそ全て断ち切って、また気になりだしたら
その時に以前と変わりなく戻れば良い。
“場所”は逃げることはなく、待っていてくれる。
数ある場所の中で、“居場所”を探せば良い。
もしくは、自分で作るのも良い。
しばらく離れたいなら、それも良い。
猫のように、気ままに場所を選べば良い。
今いる場所、見ている場所に
もやが掛かったように、疑問が浮かんだら、
たまには、違う世界を見てみよう。
何か、新しい視点を得ることが出来るだろう。
その時きっと、場所の視え方も変わってくる。
あとは、自分で自分の居場所を選ぶだけだ。
『たまには』
たまには
明日は休日勤務の振替で休み。
たまにはお風呂でのんびりしたいと思い、日帰り温泉に行く。
温泉に浸かって、サウナで整えて、火曜に備える。
たまの平日休み、有効に使うぞ。
『今』
たまには真面目に生きようか
たまには逃げるのやめようか
たまには挑戦してみよか
そう思ってどれだけの時間が経つただろう
いつかの逆を夢見して
結局私は今を見る
たまには、息抜きをしてみてもいいんじゃない?
ほら、あなたっていっつも頑張ってるじゃない。
根気詰めてさ。
だから、少しくらい休憩とかどうかなぁーって思って。
そうでもしないと、いつかは体壊しちゃうよ?
あなたは私にとって大切な存在なんだから。
先にパタッていかれても困っちゃうよ。
だからさ、たまには息抜きしようよ。
私と一緒にさ。
ちょっとくらい、自分のペースで、緩く過ごしてみよう?
〜たまには〜
今日は豚骨!
朝からそう決めてた……はず、なのに
広がったメニューの片隅で私を魅了する味噌チャーシュー。
だめだめ、朝から豚骨って決めてたんだから!
豚骨に、とっぴんぐで……にたまごを……
「〜〜〜もう!」
ぐびっと水滴が落ちる水を煽って揺れるくらいテーブルに叩きつける。
「すみませーん!!味噌チャーシュー!チャーシューマシで!」
豚骨はまた今度、たまにはメニューに踊らされるのも悪くない。
目が覚めて、私の目に一番初めに入って来るものは、気持ち良さそうに眠る君の寝顔。
お布団から出た私が、おはようの挨拶代わりに、お鼻のてっぺんにくちづけすると、君は決まって私を抱き締めて、お布団の中に連れ戻す。私は嬉しくて君にされるがままにしている。私の大好きなお布団の中。いつまでも一緒に君とこうしていたい。
けれど、君は数分も経たないうちに、お布団を払い除け、お仕事に行く支度を始める。
私は、そんな君をじっと見つめている。
君と暮らし始めて、もう二年が経とうとしているけれど、君は変わらずに私をとっても優しく扱ってくれる。
朝食を済ませ、君はスーツを着て、身支度を整えると、玄関に向かう。私は君の背中を追って一緒に玄関へ。
ピカピカの革靴を履くと、くるっと私の方に向いて、行ってくるね、と頭を撫でてくれる。
早く帰って来てね、と心の中で君の安全を願う。
君が玄関を出て、玄関のカチャッとロックする音。
その音を聞いてから、私は大好きな君が用意してくれた餌箱に向かう。
ニャーンと君の事を想いながら、いつも大切にしてくれる君への感謝を言葉にして。
#大好きな君へ
/たまには
はりきって恥をかいた日だった。
お風呂の中で
たまにはいいか、と息を吐いた。
ずうっと、人と接していなくて
うまい話し方を忘れている。
こんなに難しかったかな。
いや、難しかったな。前から。
過去の裾をひいているから
大人になるほど傷つきやすい。
大人になってよかったことは……
私が恥をかいた隣で
そつなく振る舞ったあの人も
こんなふうによく落ちこむし
こんなふうに孤独だと、
──知らないのに──もうわかっていること。
それらのことによく救われる。
大人になると決まった道を毎日歩く。
救急箱をひとつ持っているから、
たまに寄り道して転んでも
たまならいいか、と思えるようになった。
たまには、ほんの一瞬でも、普通になりたい。
皆とくだらないことで笑って
たまに落ち込んで
元気づけてもらって立ち直って
楽しいことを楽しいと感じたい
悲しいことはちゃんと悲しみたい
嬉しいことは素直に喜びたい
ずっと深海にいるみたいな
重くて暗い気持ちを背負って
皆の『普通』が出来ない僕は
たまには、普通になりたい。
たまには素直なストーリーで、
素直な文章で、素直なオチで、
そういうのを書いた方がいいんじゃないの?
あんたのは変に捏ねすぎてるんだよ。
だから駄目なんだよ。
だからウケないんだよ。
じゃ、どうしたらいいですか?
そんなの自分じゃないような気がするんですけど。
そこ、曲げてまで書いた方がいいんですか?
ウケた方が正しいのでしょうか。
やっぱり安泰のストーリーが好まれるのですか?
個性は?独自性は?
たぶん、
力があれば素直なものでも個性は出せる。
そんな所まで行けるのかな。
……悩んでばかりだ。
たまには
たまには、学校、仕事休んでいいんじゃない?
いつも真面目でいなくていい。
人間だから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー久しぶりの投稿ですヽ(*'▽'*)ノ
作者は最近、絵文字が使えるようになりました。まぁ、アプリで出てきたものを入れているだけなのですが。
それはともかく、みなさんも、たまには、サボってみるのもいかがでしょうか?
たまにはこんなに風に
ソファーに座りテレビを観ながら
隣で別々の事をして
ただ寄りかかったり
しょうもない話で笑い合ったり
休日には引き篭ってばかりだけど
季節ごとに
桜を見に河川敷を歩いたり
海で砂浜に座り語り合ったり
紅葉の並木道を手を繋いで歩いたり
雪が積もった朝にベランダで小さな雪だるま作ったり
いつもとは違う君のささいな変化も
たまにはいいよね
そんな君とだから
僕は多分一緒に居られるんだろうな
いつもの心地良さに
当たり前の毎日に
少しの彩りをくれる君だから
そんなたまにが僕にとっての幸せで想い出になるんだ
たまには柄にも無い事言ってもいいよね
いつもありがとう
愛してるよ
少し照れる君を
こんな風にたまに見れるなら悪くないかな
たまには
勉強会は今日も開催される。
私がお願いして頼んだわけでもないのに、幼馴染の|雨音《あまね》くんがテスト勉強を見ると言い出したのだ。
それには理由があって、自分で言うのも恥ずかしいのだけど、前回の中間テストが赤点だっらけだったからで、見兼ねた両親が、このままじゃ流石にヤバいと思い家庭教師をつけることにしようという話が出たのである。
ところが丁度その時、たまたま家に雨音くんが私の忘れ物を届けに来てくれたのだけど、玄関先で家庭教師の話を聞いてしまったのだ。
「家庭教師なんて要らない! 大丈夫だってば」
そう言ってるのを聞いてしまった雨音くんは、咄嗟に自分が勉強を見てあげると申し出たのである。
雨音くんは私の幼馴染でもあり、両親共家族ぐるみで仲も良いため安心して任せられる相手であることは間違い無く、それに加え、成績トップの秀才である雨音くんが勉強を見てくれるとなれば両親は賛成でしか無かった。
「あ、あのさ、雨音くんは本当にそれでイイの?」
「ん? それでイイって⋯⋯?」
「だって、そしたら、私の勉強に時間取られちゃうゆだよ、雨音くんがちっとも勉強出来ないじゃん!!」
「僕の心配は要らないよ、まだ高校生なったばっかなのに、|詩織《しおり》が学校から居なくなったら寂しいし、勉強見てあげる次いでに復習が出来るから一石二鳥って感じだしね」
「は、はぁ⋯⋯なるほどー!! えヘヘ⋯⋯」
そうこうしてると早速家の両親は雨音くんの両親に連絡を取っていて、事の経緯を説明するなり了承して貰ったらしい。
「良かったな、雨音くんの両親からもイイって言って貰えたぞ!! こんな出来損ないの娘ですが、どうぞよろしくお願いします」
「ちょっとお父さん、出来損ないって⋯⋯」
「はい、任せて下さい! 責任持って勉強見ますね」
こうして、その日から毎日勉強会が開始されることになり、何方というと、雨音くんの家での開催が多くなっていった。
「ね、ねぇ、たまには休みたいな⋯⋯」
ダメ元で雨音くんの部屋でワークをやりながらそう言ってみる。
「⋯⋯」
やっぱりダメかぁ⋯⋯雨音くんは暫くの間何も答えず私が解いた問題を丸つけしてくれていた。
「よし、終わったぞ!! 詩織満点じゃん、こんな短期間で解けるようになって凄いじゃないか、じゃあ、今度の休みはどっか行こうか?」
「えっ、イイの?」
「イイに決まってるじゃん、頑張ってるから、たまにはご褒美もないとな」
「わぁーい、やったぁー!!」
こうして、次の休みになり、雨音くんとディズニーに行くことに。
周りは家族連れやカップルばっかりで、たまたまかもしれないけど、私たちみたく友達同士で来てる感じの人はいないように見受けられる。
すると、突然入場したばかりだというのに、人混みのシンデレラ城の前で足を止めると、突然雨音くんから告白されたのだ。
それも、これでもかってくらいの大きな声で!!
「ずっと前から好きでした! 付き合って下さい」
こんな場所で繰り広げられる告白激!
誰もが振り向き足を止める。
気づいたら私と雨音くんは沢山の人に囲まれていた。
「は、はい、宜しくお願いします」
緊張して心臓が飛び出しそうになりながら私がそう答えると、周囲からパチパチと祝福の拍手が贈られ、その場を通りかかったキャラクターまでもが足を止め拍手をしてくれている姿が目に飛び込んできた。
思わずその場で顔が紅葉し、更に恥ずかしくなっていく私だったけど、内心これでもかってくらいの嬉しい気持ちにもなっていた。
その後私達は場所を移動し、漸く二人きりになったところで雨音くんはギュっと抱きしめてきて、そして耳元で「さっきは驚かしてごめん」と一言。
「嬉しかったよ! ありがとう」
突然のことだったけど、私も雨音くんのことが前から好きだったから本当に嬉しかったのだ。
その後は思い切り楽しんでから帰宅した。
「えー雨音くん、また今日も勉強なの〜」
「そうだよ! 今日からまた勉強頑張ろうな」
「うん、分かった、じゃぁ、私が今度のテストで赤点回避したらまたどっか連れてってくれる?」
「うんイイよ! じゃぁ、勉強頑張れよ」
「うん、分かった雨音くん」
自然と嫌がらずに勉強モードに突入する私。
今日も私は雨音くんと一緒に勉強を頑張ります!
えヘヘ!
「たまには」
ある日
「やめて、うざぃ」
「なんでぇぇ??」
そのまたある日
「それやだ」
「うぇぇ??嫌だった??ごめん〜」
こんな感じで俺は拒否るけど、本当は好き…///
だからたまには、少し甘えてみようかと思ったが
甘え方が分からない…
まぁ、やれるところまでやる……
「虎杖」
「千兎聖!やっほ〜」
「ん、」
「え?なに?どったの?」
「これ、頭撫でて」
「でも嫌だって言ってなかった?」
「すこし、あ、甘えて…みた、だけ//////」
「え、可愛すぎでしょ」
「たまには甘えてみようかなって、思っただけ…」
「だいすき〜、もぉ〜」
こんな感じで一日中撫でられた
いつもはガソスタで洗車するけど、たまには庭で手入れしてやる。
今日はいい天気だし、何より愛車が喜んでそうな気がするからだ。
ホースとブラシを出したら、飼い犬のジョンがおもちゃと間違えて近寄ってくる。
わ!違うって!危ないから家に居てなさい!
たまには出かけるかって思って、普段塾と自習室しか行かないのに少し離れた神社に行った。
いつも通り澄んだ空気と厳かな雰囲気が私を迎えてくれて、鳥居をくぐるたびなきそうになる。
いつものお礼をしたあと御籤を引いた。
受験が近いこともあって躊躇ったけど引いてよかった。
"此は是迄、種々悪き事ありといへども、心を貞正にもちて怠らざれば、始めて夜のあけたるごとく吉に向かうの兆なり。"
"何事も誠を尽くして成せば、遂げ難しとおもふほどの事も安々と成就するの兆なり。"
1ヶ月後私は第一志望大学に合格してる。絶対に。
あなたとあのお方の心に、平穏が訪れるのを願っています。
どうか後戻り出来なくなる前に。
たまには、、、と言い続けて何ヶ月。
一日中だらだら
それと同じように簡単に、シャキッとできたらいいのにな
テーマ『たまには』
晴れた春の陽気。たまには、いつもと違う道を散歩してみたくなる。
大通りを右に曲がって、民家の並ぶ小道をまっすぐ進んでみた。
名前も知らない酒造会社、小さな電気屋さん。
ユニークな名前のアパートメントに、昔ながらの古民家食堂。
知らない建物だらけのこの道で、顔も知らないたくさんの人たちが暮らしている。
私の住む世界は、とても狭くて小さいんだなって思った。
思い切り、飛び出すのもいいかもしれない。
怖いなら、つま先だけちょこっと出してみようかな。
今日、いつもと違う景色を見た私は。
ほんの少しだけ、外の世界の探検家だった。
職場の本日午前の部は、私の胸くそレベルが最大値手前まで急上昇して終了した。
上司から回された仕事を、片付けて、別の上司に提出して、私の手掛けた分は問題無かったものの、最初の上司の手付け分で酷いミスが発覚。
チクチクされたのは私の方だった。「彼のミスに気付けなかったあなたが悪い」との「ご指摘」だった。
世の中って理不尽(真理)。
「宇曽野から聞いた。災難だったな」
昼の休憩時間。煮えくり返るハラのまま、自炊のお弁当にがっついていると、
「丁度、良い物を持ってきている。食わないか」
同じくこれから昼ごはん、と思しき先輩が、テーブル挟んで向かい側の席に腰掛け、笹の葉で丁寧に包まれた大きめのヨモギ餅を差し出してきた。
「珍しい。いつもは『糖質なら間に合ってる』って、低糖質以外はスイーツのスの字も出てこないのに」
「たまには良いさ。……ほら」
受け取って、結びを解いて、葉っぱを開く。
昔々食べたっきりの薄緑色は、別にベタつきもせず、素直に葉っぱから外れて、お行儀よく顔を出した。
「おっきい」
くちゃり。ひと噛みすると、ヨモギより笹の方の香りが、お餅の甘さと一緒に鼻に抜けた。
「おいしい。何個でもいけちゃう」
後から追ってくるこしあんが、ただ懐かしくて、今までのイライラが少しずつ溶けていく。まるでお餅自体に、心の毒抜きの魔法でもかかってるみたいに。
捨てる神あれば拾う神あり(これもまた真理)。
「お気に召して頂けたようで。何よりだ」
先輩が自分の弁当を広げながら言った。
「で、己の都合に後輩を利用するようで、非常に心苦しいのは山々なんだが」
ランチポーチの結びを解いて、弁当箱の蓋を開ける。
「……食うの手伝ってくれないか」
中には数種類のお餅がガッツリ敷き詰められていた。
「どしたの、それ」
「いや、1個のつもりだったんだ。1個だけ買うつもりだったんだが。妙に美味くて、懐かしくて。つい」
「何個?」
「合計10個」
「そのデカさで」
「そう。このデカさで」
「はぁ……」
たまには
ダッツが食べたい。
毎日じゃなくていいから。
週一でいいから食べたい。
毎日ダッツ食べれたら富豪よな。