『たくさんの想い出』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「Lは、楽しい?」
うん。楽しいよ。
前のこと、全部忘れたままだけど、みんなと過ごす時間はとっても楽しい。
みんなのこと、大好きなんだ。
強いやつと戦うのだって楽しいし、毎日、充実してるはずだよ。
でも、なんでだろうな。
何か、ボクを形作る決定的な何かがぽかんと穴を開けているんだ。
それがなんなのか、全然分からない。
いくらみんなとの想い出を積み重ねても、その空白がどんどん広がっていって、みんなとの想い出さえも飲み込まれそうになるんだ。
5年前、4年前、3年前、2年前、1年前、半年前、1か月前、1週間前、1日前、1時間前、1分前、1秒前……
どんどんボクが消えていく。
だから、みんなの記憶に残るようなせめてもの想い出を。
例えボクが忘れてしまっても、みんなが思い出してくれるなら、まあ、それもいいかもね。
でも、もし、叶うなら、ボクの空っぽの想い出の空白を、誰か埋めてくれないかな。
「空白の想い出」
夏休みが明けて、教室に入って、席に座って、窓の方を向いて白百合に挨拶したとき、もう貴女は居ないんだと気がついたんだよ。
いつも通りを気取りながら、スマホの写真フォルダを遡ろうか。私は写真が得意じゃないけれど、貴女との日常を忘れたくなくて、貴女と見た景色を撮ったんだ。
それから私は、写真を撮ることが日課になって、写真を撮る意味も増えたんだよ。私の日常を、貴女と共有したかったんだ。私のスマホを覗き込む貴女の、淡くとろけた瞳を、撮れればよかったのに。
白飛びした海に、ピントの合わない向日葵に、ブレた屋台の光。それを撮っているとき、貴女はいつも隣で笑っていて、だから私は、それを通して隣の貴女を見ているの。
チャイムが鳴る前にと、カメラを起動して、いつもよりざわめく教室をうつせば、白百合が笑ったような気がした。
『たくさんの想い出』
2024/11/18
思い出....
初めて、猫カフェに家族で行ったとき、将来の夢が猫カフェしたいってなったのが、
私の思い出
たくさんの想い出
私はふとした瞬間に、自らの「手」を眺める
手の甲、掌、指の関節、爪先。
年齢を重ねる事に、昨年ははなかった傷やシミが増えている。
夏の終わりには、こんがりと焼き上がった焦げ茶色の手の甲になる
「手」には想い出が宿る。
私が経験した陽の光、温度、出来事を「手」は記憶する
これからもこの相棒とともに私は生きていく
私が死ぬまでこの相棒は私を記憶していく。
たくさんの思い出
たくさんなくても
大切にしたい
私はまだ人生の半分も生きていない故
たくさんの思い出があるわけではない。
だからこれから生きてく上で後悔のない…というのは
少々難しいかもしれないが
できるだけ悔いのないような思い出を作っていきたいと
思っている。
「たくさんの想い出 」
世を踏み出す石畳みに足を下ろせば
喜怒哀楽の表情を産み出し
時には黒歴史を産み出してしまうのだ
あなたとのたくさんの想い出だけを
胸に抱えて眠りたい
たくさんの想い出
お題『たくさんの思い出』
暖かな日差しの入る廊下を、和室からぼんやり眺めていた。
廊下の床に照り返した陽の光が目に入って、じゅわっと沁みた。ぎゅっと目を瞑ってから、目を開く。
窓越しに、竹がさぁっと音を立て、手を振る。私は家の中でも、この場所が一番好きだった。
私の身長の二倍くらいある背の高い窓に手を添えて、外の世界を覗く。
まず意識するのは、陽の光を全身で浴びて、喜ばしそうな庭の花達。亡くなった曾祖母が愛した種類の花々が、今年も前を向いて来客を出迎えている。自慢の看板娘で、今は祖母が彼女らを可愛がっている。お陰で、春にはモンシロチョウ。夏にはクロアゲハ。秋にはオオスカシバ。たまに、ミツバチ。冬には雪虫と、彼女らの可愛らしい友達がよくお茶会をしに来る。
次に、人が歩くと、ザリ、ザリと音を立てる、騒がしい庭の小石たち。神社みたいだ、と昔から思っていた。あの庭で転ぶと、膝はとんでもない事になる。裸足で出た暁には、足の裏がぼこぼこと凹凸ができて、酷く赤くなる。次の日、ビリビリと痛む。細かく書くと心が痛むから、これ以上は思い描かない事にする。
兎に角、私の靴にも、足の裏にも、親しい地である、ということだけ。
それから、洗濯物を干す為の物干し竿達。お行儀が良く、綺麗にピンとならんでいる。彼は雨風に晒されて働きすぎたのか、少し塗装が剥げて赤くなっている。
しかし、ここで外の空気を吸った布は、あたたかな優しさを纏っている。
最後に、松のある木と、大きな岩。よくその岩の上に昇って、松の木に指をわざと刺して、「いたーい!」と、手軽に痛みを享受した。痛いと、愛されていて、生きている気がしたからだ。
そして、なんのために彼がそこにいるのかは聞いた事がないが、どっしりと彼はそこにある。表面を這っていく、凡そ、虫が苦手な人にとっては絶叫したくなるような生き物たちを眺めるのが好きだ。今も好きだ。
さすがに蜘蛛は苦手だった。今も苦手だ。ちょっと生理的に受け付けない色合いをしている。
暖かい日差しがあって、そこから見える景色があって、窓があるから、その場所は好きだ。ひとつでも欠ければ、私はきっと思い出の中でこれらを思い出すだろう。
何度も何度も、ページを読み返すように。その度、記憶という記録は、掠れて、擦り切れて、消えそうになったら、私が勝手に書き足したイメージで、綺麗な思い出として、残っていくことだろう。
たくさんの想い出が
褪せて涙になっていく
零れてしまったあれもこれも
ぜんぶ
君のせいだ
あなたが今夜隣にいてくれたのなら。
たくさんの思い出を抱えながら一人で眠る。
今夜は抱きしめてほしいというのに。
そんな日があなたにもあるのだろうか?
「たくさんの思い出」
【たくさんの想い出】
私の濃い記憶として残っている あの頃…
ギュッと濃縮されたかの様な年だった
楽しかった記憶も
生き生きと輝けた記憶も
泣きじゃくった記憶も 色濃く覚えている
戻る事は出来ないから
後悔する事がないように 今を生きる
たくさんの想い出が
あふれてくるのは
アルバムを見た時
卒業写真を見た時
忘れていた高校時代を
思い出す
もうすぐ卒業式という
放課後
誰かがカメラを持ってきた
もう最後と泣くのが
恥ずかしくて
ずっと笑ってた
【たくさんの思い出】
私もそれなりの年月を生きてきた。たくさんの思い出があるはずだった。
それなのに、思い出せないことがすごく多い。
幼稚園……先生に関する記憶は一切ない。友達は居たような気がするけど、名前も顔も……
小学校。一年生の時の初めての友達は『あゆみちゃん』だったはず。名字と顔は忘れてしまった。
思い出せるのは断片的なエピソードだけ。
担任の先生の名前は覚えていない。六年間全員覚えていない。担任以外も覚えていない。
中学校。先生の名前はかろうじて二人思い出せるかどうか。クラスメイトは特別仲が良かった数人が記憶に残っているか……
人間に興味がないのかもしれない。
そこそこ親しいと思っていた相手でも、縁が切れて数カ月から数年で、半分以上は名前を忘れてしまう。忘れたくて忘れているわけではないのに。
再会することが滅多にないから、あまり支障はないんだけど。
みんなこんなものなのか?
そんなはずないよなぁ……
どうして覚えていられないんだろう。
私には推しがたくさんいる。
でも私は
ほとんどの推しに1度は冷める。
たくさんの想い出があったとしても。
熱しやすく冷めやすい私は
推しにした人のスクショを撮りまくり、
ネットにアップするわけでもなく
保存して鑑賞する。
冷めてきた頃に、
ふと
その人を思い出して調べて
またスクショを撮って…。
ズブズブと沼にハマって
多い日は1日で57枚も撮ってしまう。
まだ推したての頃は
グッズをかき集めたりしていたが、
冷めた時に邪魔でしかなかったので
私の推し事はスクショと決めている。
悲しい事に
私は同担拒否らしく、
推しのことを誰にも知られたくなかった。
私は誰かから知ったのに。
もちろん自分で見つけた推しもいるけど。
YouTuberならコメント欄はなるべく見ず、
ゲームならそのゲームを
友達にオススメしなかった。
自分の知らないところで推しが知られるのも
本当は嫌だけど、
ぐっと堪えた。
コメントはしなかった。
その代わり、
通知が来るとすぐ飛んで
いいねを押した。
ガチャのイラストも全てスクショ。
周りから見たらちょっと怖いかもしれない。
同担拒否は推しにとって迷惑かもしれない。
十分わかっている。
だけど好きなんだ。
声、性格、喋り方、顔、過去、髪色、髪型、くせ
全部全部愛おしいんだ。
そんな推しの近くにいる人、
例えば裏方とか、
モブキャラとか、
推しを毎日眺めれるような人が
すごく羨ましい。
こんなことを思っていても
冷めるものは冷める。
蛙化とかじゃなくて
飽きるって言うか、
尊さが薄れるって言うか。
でも
辛い時、悲しい時
泣き止ませてくれるのは
やっぱりたくさんの推したちで、
暗闇の中で
ほんとに微かだけど
照らして私を導いてくれるのは
たくさんの推したちで。
"Good Midnight!"
重度の同担拒否ではない、
そもそも同担拒否なのかも怪しい。
そんな私だけど
これは明確。
同担拒否は辛いんです!
【たくさんの想い出】
出会ったことも
告白されたことも
付き合いはじめたことも
いろいろなところに出かけたことも
初めてのキスも
喧嘩したことも
別れを切り出されたことも
夜中に泣いたことも
お別れしたことも
全部全部、想い出
あなたのどこが好きだったかは
ちゃんと覚えている
あなたの微笑みや癖、髪質、体格、ちょっと抜けてるところ
他にもいろいろ…
すごく好きだった
今の私は、あなたのそんなところを好きだと思えないけれど
昔の想い出として心に閉まっておくね
いつか私の心から消えてしまう
あなたとの想い出
今はじんわりと溶けていくのを待っていよう
苦しさも一緒に閉じ込めたそれは
時間とともに溶けて消えていくだろうけれど
それでもほんのひとかけらだけ
あなたとの想い出を心の隅の隅の方に残しておこう
ふとしたときに思い出して
あんなこともあったなと笑うためのタネにしよう
いつか苦しささえも紛れたら
きっとあなた自身のことも想い出になる
たくさんの想い出をパズルのピースのようにバラバラにして
なにも思い出せなくなるくらい忙しい毎日を過ごして
新しくて素晴らしい恋をして
ある日、気づけば
あなたのことなんて考えずに一日が終わっていたらいい
たくさんの思い出
これだけ長く生きてきたら
たくさんの思い出
そりゃあいっぱいありますよ。
映画インサイドヘッドに出てる
「思い出ボール」を思い出す。
始めての体験や記憶がボールとなって脳の中で収納されるやつ。
もちろん私の脳には思い出ボールが
数億個入っているだろう。
ちゃんと整理整頓されているかしら。
「そう…あれなんだっけ…
あれよあれ」
時々モノが思い出せなくなっている。
私の思い出ボールはきっと床に
ゴロゴロ転がってるかもしれない。
片付けなくちゃ。
そしたら記憶力良くなるかしら。
今までを振り返るとたくさんの思い出がある。辛かった思い出楽しかった思い出これまでいろいろなことがあった。今思うと全て大切な思い出だ。振り返れば涙が出てくる。懐かしい。戻りたいとも思うし戻りたくないとも思う。でも私だけの最高の思い出。
未来の自分にとっての想い出を生きている。
─たくさんの想い出─ #117
お題『たくさんの思い出』
スマホの写真ファルダを開き
上の方へスライドしていると
出てきた写真は大好きな仲間達との写真や
同級生と放課後スイーツを食べたり
ゲーセンに行った時の写真、
仕事の休憩時間に先輩達と撮った写真などが
たくさん保存されていた
数年前までは、ばあちゃんとの写真しか
なかったのに今じゃたくさんの人との写真が
数え切れないほどスマホに保存されていた
ふっと微笑み写真アプリを閉じ
カメラアプリを起動する
自分の目の前で楽しそうに差し入れの
菓子などを食べている仲間にスマホを向け
シャッターボタンを押す
パシャッ
今日もまた思い出を増やしていく
この幸せな時間を永遠と忘れることが無いように
これは二次創作です