『この世界は』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この世界はどれだけ澄んでいるだろう
見えているものを都合よく捉える世間に
傷ついて苦しんでいる人がいる
この世界はどれだけ歪んでいるだろう
ただ一時の娯楽を求める世間に
犠牲になっている人がいる
誰もが笑顔になれる世界は
誰かが我慢して作り上げたものだ
この世界は美しい
時折濁って見える時もあるけど
眼鏡を外して
ひと休みしたら
また美しい景色に戻るね
舞華
私が見渡せるこの世界は
とてつもなく広くて苦しくて
それでも貴方と交わって
貴方の見渡せるその世界を変えたいと
夢を追いかける
"この世界は"
命はどこから来て、どこへ行くのか。
私は何者で、なぜ生まれてきたのか。
生きる意味は。
【この世界は】謎に満ちている。
家の一室。この世界に来れる毎週末を、ぼくはそれはもう、すっごく心待ちにしている。
床板が外されたそこ。
冷たい波がバシャバシャ周りの床を濡らしてるけれど、ぜんぜん平気。気にしない。だってそのためのお部屋。
透き通る彩度の高い水色が、切り取られて加工された写真みたい。部屋の窓から射し込む陽光にチラチラ。とっても美しい。
まだまだ息を切らして、そっと覗くの。
はぁ、って息をついた瞬間――――、
「ぅあ⁉」
バチャンって飛沫を上げて。まるで水族館のショーの演目。
仰け反ったけれど、ぼくもばかしゃない。
バッてビニール傘を開いて。
ぼたたたた――――、豪雨の音。
まだ波立つそこから、ぽちゃり。
きみがお顔を出す。ぼくたち――ヒトと同じ造形をしたそのお顔は、眉を寄せてね、すっごく白々しいお顔。
じとーって睨んでくるの。
「遅いですよ」
「きみが早すぎるの。あと、ぼく、危うくびしょびしょ。いつもいつも。何か言うことないの?」
「おや、水もしたたる何とやら。惜しいことをしましたね」
「季節考えて。いま、いちばん寒い季節」
くすくす。手の甲で口許を隠してるのに、水面からはパチャ、パチャ、って尾ひれが楽しそうに跳ねてるから丸分かり。
こんなに寒いのにきみの顔色はいつも同じ。
触れたら、普通にあったかい。ほんと、体温が高いんだから。
「ちょっと、冷たいです」
「いいでしょ、冷たい海にいるんだから」
「あたたかい海から顔を出しているから、顔は寒いんです。あなたこそ、寒いところにいるから冷えるのでしょう?」
「これでもこのお部屋はあたたかいの。末端冷え性だからお手々が冷たいの」
「難儀ですね」
「きみに言われたくないなぁ」
海の中から床に肘をついて、頬杖をつくきみ。
はーっ、はぁーっ、って何度も息を吐き出して空中にできる白い蒸気をたのしんでる。
無邪気でこどもみたい。っていうと、きみは呆れたみたいに言うの。「あなたたちが海に潜ったときも同じような反応をしていますよ」って。
「あ、わたくし、あれがたべたいです。前にたべさせてくれた、お魚の」
「あー……えと、お寿司?」
「そう! それです」
「何のネタがいいの?」
「炙りはらみがいいです」
「好きだねぇ、脂身。……ねえ、共食いになんないの?」
「え? だって、あなたたち、豚も牛も食すじゃないですか。それに、海のいきものだって、他の種類の海のいきものをたべますよ?」
「そういう認識なの?」
「地上のいきものは、ヒトだけなのですか?」
「ちがうね」
「そうでしょうとも」
早く寿司を持ってこい、って顔してるけれどさ。なんだかちょっと、納得ゆかない。昔読んだ童話のせいかな。
きみの身体にヒトの不死身につながるものはない、とか。ぼくときみが同じだけの寿命、だとか。魚だけじゃない肉も、きみが好き、だとか。
わりかし、ぼくの常識と無意識の思考の構築とは食い違うから。
「あっ、あと!」
「まだあるの? きみってば食いしん坊」
「誰でも同じですよ。お酒、お酒持ってきてください! 好きです、お酒、とっても好きです!」
「いいけど、きみ、帰れなくなるよ? 他のお魚にたべられちゃうかも」
「泊まってゆきます」
「え」
「浴槽か水槽にお水、張ってください。わたくし、寝相はいいほうですよ? 水質も選びません!」
「いいけど。きみ、寝相けっこう悪いよ? 尾ひれ、めっちゃ動く。夢でクロールしてるし」
「え゛ッ」
ぼちゃん、って沈んだきみの尾ひれ。今度はぼくがくすくす笑う番。
ちょっと落ち込んでるきみのために、台車に載せた浴槽に海水を汲み上げる。
まだ尾ひれをぎゅ、って握るきみを浮かべて。
ヒトの世界――――ぼくの世界にご案内。
この家だけは、この空間だけは、ちっちゃなこの世界は、きみとぼくが共有する世界。
「ね、元気出して」
「……今度、おいしい海の幸を献上します」
「んふ、たのしみにしとく。あ、それと、採取したいものがあるんだけど」
「いいですよ、探しておきます」
けっこう、win-winだったりする。
#この世界は
この世界は
意外とコントロール出来るな…と
甘く考えていたのは
概ね上手くいっていたからで
自分ではコントロールできない
晴天の霹靂レベルの出来事が起きると
やっぱりそんなわきゃないかと
暗い気持ちに覆われる
それでも
こんな世界が愛おしいし
生きていたいよ
この時間が愛おしいよ
この世界は
僕は今、優しく苦痛のない世界にいる。
ずっとこのまま、ここに居たいけど、いつかこの世界から目覚めなければいけないのは分かっているんだ……目覚める世界が、厳しく辛いと知っていても。
だから、もう少しだけこの優しい世界に浸らせて……
わたしの死だけはどうか、損得で考えて下さい。
『あいつが消えちまったのは良かった』、
『あいつを失ったのは痛かった』。
そんなふうに、
どんなかたちであれ最後まで、
ひとのこころをかきみだして死んでゆきたいのです。
この世界は
この世界は
色々な感情で いっぱいだ
一般には
喜怒哀楽で分ける事ができる
だけど
本当の気持ちは
きっとそんな簡単な事じゃない
たとえば
今 貴方は笑ってるけど
本当はつらい気持ちを
抱えてるかもしれない
だけど
明るく振る舞って
周りを元気にしてるのかもしれない
そう考えると
この世界は 優しい人達で
溢れているんだなと思う
真新しいこの世界は
こんな私に何をあたえる?
「この世界は」
例えるなら
全員で1枚の大きな紙を
どこかへ運んでいるイメージ。
誰かが無理に引っ張れば
誰かが転んだり
紙が破けたりする。
紙が破ければ孤立し
手元に残る物も小さい。
きっと皆が言う″世界″は
そんな共同作業の繰り返しなんだろう。
だけど私はそれが苦手だ。
出来ることなら
自分の分の紙を丁寧に切り取って
鶴でも折りたい人なんだ。
″自分を大事に″
なんて言えば
聞こえは良いけれど…。
-この世界は-
愛情深くて、たとえ大嫌いな人に対しても、
どうでも良いような人に対しても、
愛で接する人
そういう人が幸せになれる仕組みになっているみたい。
そんなことないって?
なら試しに、大嫌いな人に、愛を送ってみて。
愛の心がその人に届くように、イメージしてみて。
そんなことをしていたら、いつの間にか、世界が愛に溢れていることに気づけるよ。
いつの間にか、自分にとって何が幸せなのか分ってきて、叶っているみたいだよ。
もちろん、そのための行動は必要だって分かるけど。
そのための努力は必要だって分るけど。
諦めない自分が出来上がる世界なんだよ。
そんな素敵なことに気づいて、素敵になれる世界。
素敵な世界だね。
テーマ『この世界は』
その時々
起きる出来事によって
見る目というものは変わる
この世界は
貴方には今
どう映っているだろう
神などいないと
世を恨んでみたりしても
たった一つの出来事で
生きていてよかったと
この世は素晴らしいと
心の中で手のひら返し
皆
自分だけの世界を生きている
貴方の世界は
貴方だけのもの
「この世界は」
この世界は残酷だ
家畜を殺し
殺した自覚もなく
食べる
食物連鎖だから仕方がない
と言えばそこまでだが
やっぱり残酷だ
だからこそこの世界は美しい
私はそう思った
この世界は
カシュッ
深夜3時
今日はなんだか寝れなくて、いつも飲まないチューハイを片手にベランダへ出た
「さむっ」
外に出ると冷たい風が頬を撫でる
(もう10月だもんなぁ)
なんて考えながら、酒を口に含む
すぐ下に見える路地は暗くて人の気配がない
目線をあげると、遠くに煌びやかな夜の街が見える
「はぁ…」
思わずため息が出る
(なんで上手くいかないんだろ)
最近仕事が身に入らない
期待を抱いて上京し、有名企業に就職したはずなのに、理想とかけはなれた現実を受け入れることができないままでいた
そのうえ、大学から付き合っていた彼女にも振られてしまった
「なんだよ、」
この世界にはいろいろと楽しいことがある。
残念ながら私には楽しいと思えないことも多く、年を取って楽しいと思えなくなってしまったことも多いけど、それでもまだ楽しいことはある。
自分の力不足に、才能のなさに、努力することができない精神に嫌気がさすこともあるけど頑張って生きていこう。
辛いことも多い世の中だけどまだまだ生きていたいと思える世の中だ。
【この世界は】
この世界は、退屈だ。
もちろん、楽しいこともある。
けれど、やっぱり、退屈。
クラスメイトは、毎日毎日同じような会話ばかり。
最近のドラマの話。好きなアーティストの話。
嫌いな奴の話。根拠の無い噂話。
本当に、くだらない。
教室に行っても、何もないから
私は教室には行かずに屋上…に行きたいけど、ドラマやアニメのようにドアが開いてる事はなく、いつも屋上のドアの近くの階段に居る。
ここは誰も寄り付かない。
なんか、変な噂話があるらしい。
まあ、誰も来ないから、私はここが好き。
そこで、色んな本を読んでいた。
今日も、いつもの場所に行って、本を読んで、適当な時間に帰ろう。
そう、思っていた。のに。
先客が居た。
『あ。もしかして…ここ使う?』
ここ使うっていう意味がわからないけど…なんか、制服新しいから、後輩なのかな。
「いや。今日は、いいや。帰る。」
『えーっ!待ってよ!お話しようよー!』
「ちょっと、声大きい。今、授業中でしょ?」
女の子は、ハッとして、小さな声でごめんねって言った。
色々と話しを聞くと、この子はクラスに馴染めてなくて、いつも1人で教室に居て寂しくてここにいるらしい。
目がおよいでた気がしたけど…気にしないようにしよう。
言いたくないことは、仲良くなったとしても、無理に聞かない。無理に聞いた所で、この子が苦しむだけだから。
『ねーねー。先輩。お話しよ?』
…と言われても。初対面で後輩で何を話すというの。
色々と悩んでいると、女の子は色々と勝手に話してきた。
学校の近くにいる猫の話、放課後の部活生の頑張ってる声、図書室で見つけた面白い本のこと。
……マシンガントークって、こんな感じなんだろうなって思った。本当に、すごい。
聞いてるだけなのに、疲れた。
それから、女の子は毎日待ってた。
毎日毎日、違う話題で会話をしてくれた。
…おかげで、ちょっとは、楽しかった。
ある日。いつも通り、女の子と話しをしていた。
『えーっとね、今日は……』
『貴女、今日は、全校集会でしょう?』
先生らしい声が聞こえた。
私からは、見えなかったけど。
『あっ!忘れてましたー。ごめんなさい!すぐ行きます!』
『ねえ、貴女、誰かと話してた?』
『えっ?気のせいですよー。先生。ちょっと、片付けてから行きますので、ちょっと先に行って待っててください!』
『わかったわ。すぐ来てくださいね。』
先生がいなくなったことを確認して、女の子は私の方を向いて、笑顔で
『ちょっと待っててね。先輩は、この近くしか、動けない…よね?』
…?何を言ってるの?
『だって、先輩。地縛霊ってやつでしょう?』
後輩の子から話しを聞いた。
……私は、どうやら、ここの階段で。
女の子は、見える人みたいで、私の噂話を聞いてここに来たみたい。
色々と聞きたいことがあったから、聞こうと思ったら
『あっ!ごめんね!今から体育館に行かないと!ちょっと待っててね。お話はまたあとでー!』
と言って、体育館へと走っていった。
全校集会終わったーっ!
急いで行かないとね。
何を話そうかなー。
お花の話とかファッションの話とか最新の本の話とかいいかも!
よーし、行こう!
それに、〝クラスに馴染めてなくて、いつも1人で教室に居て寂しくてここにいる〟って嘘ついたこと、先輩に謝らないと!
本当は、先輩が気になって気になって仕方なくて一緒に居たって言わないと。
いつもの場所に、とーちゃく!!
「…あれ??居ない?先輩、帰ってきましたよー!」
もしかして…自分のことを知ってしまったから、消えちゃったのかな。
ちょっとだけ、寂しいな…。
先輩、幸せだったかな。
私、大きな声で話し出すと止まらないからウザかっただろうな…
「あれ?いつも先輩が座ってた場所に何かある。」
拾って見てみると、小さな文字で
〝ありがとう。楽しかった。〟
と書いてあった。
「……えへへ。私も楽しかったですよ!先輩!」
この世界は、色々な人や物があって、みんな大変なこと辛いことだらけだけど、みんな優しくていい人だよね。
この世界は
まだまだ捨てたもんじゃない
お題
この世界は
僕はあと何年 生きられる?
人間の命は短いから
リレーのように
僕らは 想いを繋ぐ
誰かから僕が託された バトン
今度は 未来の誰かへと託す
この世界はどこへ向かう?
誰かの起こしたムーブメント
時代という名の船に乗り
船出の時を待つ
誰かの想いを受け継ぎ 此処に立つ
僕の想いも誰かの場所へ 運んでいく
人間の命は短いから
出来ることは 限られている
人間の命は短いから
リレーのように
僕らは 想いを繋ぐ
誰かから僕が託された バトン
今度は 未来の誰かへと託す
未来へと 命のバトンを繋いでいく…
#この世界は
この世界はあらゆるもの
全てがある
そっか、それはつまり
なにも無いということだね
うん、だから美しい