『あなたとわたし』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
──あなたとふたり。
あいつと私が犬猿の仲だと思っている人間が一定数いるらしい。まあ、そう不思議なことでは無い。
生まれ、見た目、話し方から服の好みに至るまで、似ているところを探す方が困難だ。
家の名を背負わずに生きる姿を羨ましく思ったこともある。多くの友人に囲まれて談笑することに憧れなかったとは言わない。
それでも、生まれを変えることは不可能であって、むしろ恵まれている方だと自覚している。
だから手を取り合ったのかもしれない。
自分の思考とそっくりそのまま同じ人間がいたら恐怖を覚えるし、その人間と話したとして、何も生まれない。自問自答を繰り返すようなものだろう。
何もかも正反対な人間と──あのお人好しに見えて案外冷静な視線で周囲を見つめる男と手を取って、共に生きていくことを選んだのは他でも無い自分だ。
互いに欠けた部分を補い合って、一つのモノのように立っている。
それで良い。
凸凹が擦れ合って、いつしか違いが目にわからないほどになるほどまで共に居ようか。離れることなどないのだから。
……さて、私の唯一。そろそろ真っ赤になった顔を上げてはくれないか。
いつも私ばかりやり込められているから、少し仕返ししようと思っただけなんだったんだが、案外効果があったようだな。
(あなたとわたし)
あなたとわたし
私はダメな人、あなたは素敵な人
瞼を閉じればあなたの面影が浮かんで苦しくなる
近づきたい
近づけない
触れたい
触れられない
はるか昔から決められていた悲しい宿命
あなたは人気者
あなたが思っている以上に
みんなが思っている以上に
凄くいい人なんだよ
困っている人がいたらすぐ助けて
いつも自分のことを後回しにして
本当に優しい人とは
あなたみたいな人のことをいうんだよ
「あなたとわたし」
私と小鳥の鈴とを思い出しました。
みんな違ってみんないいって凄くいい言葉。
あなたとわたしが夢の国 アラファト私が夢の国
電波少年の企画を思い出した
故アラファト氏は今の中東情勢に何を思う?
今日はとても冷えた
こんなに寒い日は
お鍋にしようか
それとも 他になにか
あたたかいもの
冷凍のかき揚げがあったな
少々 手抜きだけれど
今晩はかき揚げそばにする
芯まで凍えたひとが
帰ってきた
温かいそばをすすめる
大きなテーブルの端に座る
あなたとわたし
テーブルのはしっこの
小さな憩い
凛としたあなたが母になった日に
望みわたしは娘になった
重なったあなたとわたしの歩く道
見晴らしのきく 木道続く
♯あなたとわたし
細胞レベルで。
合わないね。
(あなたとわたし)
あなたとわたしがであったはまべで、
わたしはずっとまっています。
あなたはわたしをうしなっても、
あまりかなしくはないのかもしれませんが、
わたしはあなたがいないこのはまべが、
さみしくてなりません。
だって、あのひのゆうやけはきれいだった。
ふたりでみたゆうやけ。
あれからずっとあめつづきで、ふしぎにおもってたら、
それはわたしのなみだでした。
ながれつづけるなみだ。
ゆうやけさえにじんでしまう。
あなたがいなければ、
わたしははまべのいしのようなそんざい。
いこくから、ながれついたにんぎょう。
それがわたし。
いちどきり、あなたにひろわれたのに、
いっしょにはまべであそんだのに、
きたないにんぎょうはすてろといわれて、
あなたはわたしをてばなした。
あの、おとなたちをゆるせない。
あなたとわたしのあいはえいえんだから。
いっしょみたゆうやけのように、きれいなものだから。
このきたないからだをすててでも、
あなたにあいにいきます。
じゃまするものをはいじょして。
まっていて。
いま、むかっています。
おじいさんの優しさだって事は分かってるのよ!せめてもの、できる限りの事だったのは知ってるのよ!でもね、あなたの笠とわたしの手拭いじゃ性能差がありすぎるのよ!おじいさん、笠が入ってた籠の方がまだ被り物としては優秀だって言いたいけど、あの場面じゃ言えないじゃない。
あなたとわたしの被り物交換しなさいよ!!
ドタバタと雪の中で暴れる手拭い被った地蔵をなだめ、あれやこれやと荷を引いて吹雪の中おじいさんの家を目指す笠地蔵達なのでした。
(あなたとわたし)
笠地蔵のオマージュ、笠の個数が足りなかったのはしょうがないよね。
あなたとわたし
貴方は私の好き人
憧れの人
尊敬出来る人
きっと実際に会ったら嬉しすぎて涙が出るかも
どうして貴方は私に愛想よくしてくれるの
どう思っているの
そうしてくれるのが何でか分からないから
知りたい
貴方が私に好意を寄せるなんて有り得なすぎて
だから貴方の気持ちを知りたい
あなたとわたし
あなたとわたし
それはまるで逆の世界
あなたは北極で
わたしは南極
お互い
家柄
進路
故郷
が全く違う
あなたへ思う気持ちと
あなたが私へ思う気持ちも
違う
人生の生き方が異なる
それでいいと思う
でもなんかつらい
あなたとわたし
あなたは嘘をつく
自分を良くみせようと嘘をつく
私はわたしの気持ちを正直に言ってしまう
チグハグだから上手くいかない
あなたの正直はわたしには見せられないのですか?
距離をとった方が良いのかな?
いつかあなたが正直になれると良いですね
あなたが正直になった時には私はもういないかもしれないけれど
貴方はお姉ちゃん
でも私は貴方とは違うから
貴方より早く体が疲れちゃう
コレはどうしようもできない
コレは寿命だから
余命じゃない 寿命
お姉ちゃんのために毎日出迎えて
たまにはいたずらもしてみて
甘えたい時は甘える
自由に気ままに
残りの寿命を楽しむの
猫の私と人間のお姉ちゃん
この関係は一生崩れない
あなたとわたし
――あなたは雪で遊ぶのが好き。わたしは眺めるのが好き。
それでも、あなたとわたしは変わらず日々を共に過ごせる。
違いがあってもそれを受け入れられる事は、きっと奇跡なんだろう。
日々家
『 あなたとわたし』
なんか顔見ただけで笑っちゃって。
無言なのに気まずくなくて、
むしろ楽しくて心地が良いの。
時々は顔見ただけでムカつくし。
何もされてないのに腹が立っちゃって、
むしろもう嫌いになっちゃうの。
だけど、うちら離れたことないじゃない?
これってやっぱ奇跡じゃない。
なんとなく心にあったものを話した日。
心が通じあってるあなたとわたし。
出会えたのは何より奇跡だね。
あなたはいつも笑っていて
わたしはいつも俯いている
あなたはいつもみんなの中心で
わたしはいつもひとりぼっち
けれどあなたが手を伸ばしてくれた時だけ
わたしはあなたと一緒になれる
あなたはまるで
わたしの魔法使い
《あなたとわたし》
#86
「あなたとわたし」
あなたとわたし。
妖怪と人間。
私たちは恋に落ちた。
妖怪と人間のハーフの彼と人間である私。
近いようで遠い距離。
会いたくても会えないふたり。
こんなにも辛いものがあるなんて。
みんなと同じように好きな人を好きなだけなのに。
私たちは人間界と妖怪界の狭間でしか会えない。
いつかこっちにおいでよ。
街を紹介してあげる。
だから、また夕方のこの時間に。
彼との約束。
それは永遠に交わることの無い世界で交わされる。
あなたとわたし。
いつかそばにいられる日が来ますように。
「あなたとわたし」
あなたに出会えて幸せ。
わたしにとってあなたはそういう存在。
先生の授業を聞こうと思いながらいつの間にか寝てしまっているあなた。
先輩や後輩から慕われ頼られるあなた。
友達の話に共感し相槌を打つあなた。
いつの間にかあなたを目で追いかけている。
わたしがやりたいと言ったことに協力して一緒に成し遂げてくれるあなた。
わたしのあげた贈り物の髪飾りをたくさん学校に着けて来てくれるあなた。
帰り道が違うのに泣いていたわたしと一緒にわたしの家まで歩いて話を聞いてくれたあなた。
わたししか知らない。
わたしだけが知っているあなた。
あなたのいいところもわるいところも。
わたしから見ればすべてが愛おしい。
あなたに出会うと苦しい。
あなたはわたしにとってそういう存在。
あなたにわたしよりも親しい友達がいるのを知っている。
あなたの友達のことも好きなのに胸が苦しくて耐えられなくて目を逸らす。
どうかわたしだけを見て、と思う心に固く蓋をして笑顔をつくる。
最近髪飾り変えたよね。
聞きたい。けど、聞けない。
新しい髪飾りが似合っていて正直わたしがあげた髪飾りよりかわいいかもしれない。
いつもと違うあなたが見れて嬉しい気持ちと、わたしよりも似合う髪飾りを贈れる人に対して敗北したかのような悔しい気持ちに苛まれて息ができない。
あなたの小さな行動がわたしの心を大きくかき乱す。
わたしがわたしじゃないみたいだ。
あなたはわたしと約束してくれた。
わたしとずっとなかよくする、と。
本当は言いたかった。
わたしとずっと一緒にいて、と。
あなたにとってわたしがそういう存在でありますように。
愛し合いも、あなたとわたし
憎しみ合うも、あなたとわたし
手を繋ぐのも、あなたとわたし
すれ違うのも、あなたとわたし
この世の中も、あなたとわたし。
甘露寺蜜璃と胡蝶しのぶ
全然違うあなたとわたし
それでも仲良くなれたのは
きっと運命だと思うの
そう、そうよ、きっと運命
……もしかして、今さっきあなたの訃報が聞こえたのも運命なのかしら。
願わくば来世は二人でぱんけぇきを食べましょう?