あじさい』の作文集

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あじさい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/14/2023, 1:06:53 AM

#48 あじさい


風は弱く雨も止みかけ、しっとりとした天気の中。
私たちは、紫陽花を見に来た。

「ここの紫陽花は、いつもキレイだよねー」

「うん、色も種類もたくさん植えてあるね」

「色は、土壌の酸で溶けたアルミニウムと紫陽花の中のアントシアニンが反応すると青くなるんだってさ」

「ブルーベリー…」
言われてみると、なんとなく色味が似てるような。

「…食べたら目が良くなる?」

「あー、毒があるって言うから食べられないんじゃないかな。ほら、カタツムリとかいないでしょー」

「…確かに見当たらない」
勝手にイメージだけで居るもんだと思ってた。すまん、カタツムリ。今後見かけても紫陽花の葉には連れて行かないよ。そもそも触れないけど。

「カタツムリは、コンクリートを食べるからブロック塀の方が見つかると思うよ」

振ったつもりはなかったが、いつも通り情緒のない雑学に付き合いながら足を奥へと進めていく。

「すごい…」

青、紫、ピンク、たまに白。緑に囲まれた色彩は絵画のよう。
でもそれは、完全に人の手でコントロールされたものではなく、努力と自然の駆け引きによって出来上がったもので、だから来年はきっと違う色合いになっているはずだ。

感じ入った私に珍しく空気を読んだのか、彼も黙っている。と、思っていたのだが。

「人は、この色が移り変わるのを見て、無常って言ったり移り気って貶したり、逆に高嶺の花だと持ち上げたりしたんだってさ」

どうも次に話す雑学を考えていただけらしい。

「ふぅん、そうなんだ…」

だがしかし、無常か。
この切ないような気持ちは、それを感じているのかもしれない。

私は、なんとなく差していた傘を閉じて、
隣に立つ彼の傘の中に入った。

彼は何も言わずに傘を私の方に寄せてくれた。

別に、傘を持つのが疲れただけだし。
こんな時に限って用意していた言い訳の出番がない。

相変わらずの彼にため息をつくフリをして、
私は火照りを逃した。


「顔赤いよ?」

「気のせいじゃないですかね」

---

(#25、#18の二人…のつもり)


以前みなさまの投稿の中で、アジサイの花を題材にしたものを読みました。
その方の書かれた通り、花が咲いているところを見たことなかったので、少々足を止めて観察しました。
建前で武装された小さな本音のような、
ひっそりと、でも確かに咲いていました。

6/14/2023, 12:59:06 AM

「あじさい」

ザーザー
1年ぶりに聴く。
私にとっての目覚ましであり、久しぶりの声。

綺麗な姿だと、人は私を褒める。
こんなにもグチャグチャして寂しいと思っているのに。

動くことも出来ない、話すことも出来ない。
誰か私を見つけて欲しい。

6/14/2023, 12:50:19 AM

テーマというか今日の表題が紫陽花なので…

たまたま見つけたんだけどね…最近流行っている揺れるンブラ…これを見てちょっとエロい気持ちになったときに偶々小脇に紫陽花がたくさん咲き乱れてる…そこに目を移すと一気にすけべな心が完全消去される。

これはすごい発見だと思った。

以上。

6/14/2023, 12:37:52 AM

紫陽花の花言葉には、浮気という意味があるそうだ。紫陽花は、雨の中でこそ、美しく雪洞の灯りのように咲き誇る。
そんな美を持つ儚い存在に、一体どんな想像をふくらませたら「浮気」という意味が付随されるのだろうか。激おこである。

6/14/2023, 12:31:32 AM

「あじさい」

  雨にそぼるあじさいをみて

  えもいわれぬ情緒を感じるボク。

  まだちょっと自分をあきらめるには

  早いかもと思いなおした今朝の出来事

6/14/2023, 12:25:36 AM

あじさい

 一昔前、あじさいはまさに6月の花だった。
 令和の今、母の日の贈り物としても人気がある。
 
 梅雨入りが毎年早くなっていくにつれて、あじさいの時期も早くはじまるようになった。
 新種が増えて、より華やかになって。

 だけど、たいていの人が花だと思っているのは、形を変えた萼で、花弁ではない。

 君が本当に咲かせている花を私はちゃんと観ているのだろうか。
 
 本当の君は強かで、たくましいね。

6/14/2023, 12:17:12 AM

あじさいと愛は似ている
暗い空から
降る雨に
打たれて なお美しく咲く
心に降る雨に
あじさいのような
花を咲かせ
ひっそりと雨のなか
輝いて

6/14/2023, 12:10:28 AM

あじさい。あざさいって昔はその辺で見かけた気がするけど大人になってから見た記憶がないな。

 住んでる場所が変わったのが一番の理由だろうけど、なんというか大人になってからは周囲の景色を楽しむ心の余裕がなくなったのも理由の一つな気がする。

 あじさいってどんな花だったかな。なんかカタツムリがいそうなイメージがある。なんでだろ。雨の日の花の印象があって、雨といえばカタツムリ、みたいな連想してるのかな。

 カタツムリといえばエスカルゴを食べたことないんだよな。一度食べてみたいものだ。なんかサイゼリヤで食べられるというのをなにかで見たけど近くにサイゼリヤないんだよな。

 そもそも一人で外食ってなんか行きづらい。それに外食は金がかかるからな。結局金よ。資本主義の現実がここにある。

 つっても行こうと思えば余裕で行ける程度の値段だからな。借金があるとかではないし単に俺がけちってだけの話だ。

 とはいえそこまで懐に余裕がないのもまた事実。世の中大抵のことは金で解決するのにこの程度のことも解決できない人間も日本にいるんだよ。

 格差社会ってやつだな。嫌な世の中だよ。

6/13/2023, 11:54:43 PM

雨が絶え間なく降ってくる季節がやってきた。
じめじめとした空気を全身で感じながら、僕はお気に入りの場所――あじさいの葉の上に身を寄せる。

ほのかに甘い香りを漂わせるあじさいの香りを嗅ぎながら、僕はぼんやりと空を見上げた。

すると僕の隣にやって来た子供のアマガエルが、喉を鳴らしながら「よぉ」と声をかけてきた。

「おいっす。今日もご機嫌だね、カエルくん」

「まぁね。カタツムリくんは、相変わらずボンヤリしてるようで」

僕らは黙って灰色の空を見上げた。

どれほど見上げ続けていたのか――気がつくと、土砂降りの雨が降ってきた。カエルは嬉しそうに声を上げて鳴いている。

そういや僕が昔、カタツムリに転生する前――人間だった頃は、大雨の日にわざと外に出て濡れる遊びをしたなぁ……と思いにふける。

しかし、僕はなぜ人間だった時、死んだのだったっけ。よく覚えていない。ただ、首をきつく締められたような……人間の手が食い込む感覚は覚えている。

「カタツムリ。お前、またボンヤリしてる。まっ、ボンヤリするのも大事だけどな。俺もボンヤリする時があるし」

ふぅん、と返すと、カエルくんは丸々とした目を細めた。

「変な夢……というか、残像が頭の中に浮かぶのさ。俺が人間になっていて、とある男を追い詰めて首を絞めるのさ」

「何それ、怖い」

「なっ。怖いよな」

再び僕らは空を見上げる。

後に判明する僕らの関係。

転生した、殺人者と被害者。そして彼が並々ならぬ執着心を抱いて、僕を骨の髄まで愛していることを。

6/13/2023, 11:38:26 PM

移り気なあなたと空にうんざりしていた
さよならを告げたカフェを出れば
空は泣き、あじさいは笑っていた

#あじさい

6/13/2023, 11:28:40 PM

あじさい最近見かけなくなった
漢字にすると紫陽花
紫は花の色だとして陽はどうなんだろう
あじさいのイメージとしては梅雨なので
あまり似つかわしくないように思える。
大きくふわっとしたはなのシルエットがあり
その下にしっかりとした葉があり
蛙やカタツムリが潜んでいる。
小動物からすると雨宿りのように見えなくもない。
紫色の陽を待つ花 紫陽花
どうでしょう?

6/13/2023, 11:24:39 PM

淡く咲く寒色に
冷たい水滴が落つる

深く濃い緑に
冷たい水滴が落つる

灰色の世界を彩る

6/13/2023, 11:13:16 PM

あじさいは、静かな庭園に咲いていた。

その壮大な花房は、淡い紫色に染まっていた。

雨のしずくが、葉っぱについているのが見えた。

風が吹くたびに、あじさいの花が揺れ、

その美しさが増していた。


庭園の石畳を歩くと、

あじさいの甘い香りが鼻に抜けた。

小さな蜂たちが、花房に飛び込んでいく。

その音が、静寂に溶け込んでいく。

あじさいの花びらは、美しいシルクのように見えた。

朝日が照りつけると、光が花びらに反射し、

まるで宝石のように輝いていた。

それを見ていると、心が洗われるような感覚に陥った。

あじさいの花は、常に、その美しさで

人々を魅了していた。

その花は、柔らかい色合いと、優雅な形状で、

人々の心をとらえていた。

それは、まるで花が自らの美しさを

自覚しているかのように思えた。

あじさいが咲く庭園は、

まるで異世界のようだった。

そこには、優雅で静かな雰囲気が漂っていた。

あじさいの美しさに包まれると、

日常の喧騒を忘れ、心が落ち着いていく。





─────『あじさい』

6/13/2023, 10:55:02 PM

『あじさい』

あじさいにも毒がある

綺麗だけど

危険な花

綺麗な花にも毒があるとはこのことだ

6/13/2023, 10:52:50 PM

「あじさい」

どんな花だっけな、忘れてしまった。
調べるのは面倒だ。
いつも聞いたら答えてくれる君は、もういない。

6/13/2023, 10:41:20 PM

通学路に咲くあの花
アルカリとアシッドの二色。いや、混ざった三色
都会に出るようになってから、はたと見かけなくなってしまった。
もう薄ぼんやりとしか覚えていない


"あじさい"

6/13/2023, 10:28:19 PM

青紫色に綺麗に咲いた花を眺めてた…
その花は雨に濡れていっそう輝いた…
けれど…
そんな花よりも輝く人を見てしまった…
その人は僕にも優しく笑いかけてきた…
花は枯れてしまうけどその人は枯れなかった
僕はその人が…どんなものより輝いて見えた…
夢とかどうでもよかったのに その人の隣に居たくなった
ある日その人は僕に話しかけてくれた…
それから仲良くなって…幸せだった…
僕は…この季節がいっそう大好きになった…

〜紫陽花の咲く時期に〜
〜彼に恋をした〜

って小説みたいにカッコつけても…
意味無いかな…彼に言うことないし…

6/13/2023, 10:26:55 PM

テーマ「あじさい」

私は昔から雨の中咲いている紫陽花が好きだった。

もっと好きになったのはとあるゲームに登場するキャラクターの象徴物になったことがキッカケだった。

最初は穏やかそうな印象を受けた彼が何故紫陽花なのか分からなかったがゲームをプレイしていく内にその答えが分かり、物凄く納得した。


見目の美しさは当然、物腰の柔らかさや性格、成すべきことを成す為にどんな犠牲も厭わない所全てが紫陽花の花言葉に合致していて好きになった。

紫陽花の花言葉
「冷淡」「無情」「浮気」「知的」「神秘的」「移り気」「辛抱強い愛情」「あなたは美しいが冷淡だ」

まるで初めから紫陽花をイメージして作られたかのようにも思えた。

雨の中咲き誇る美しい宝石の様な花 紫陽花

6/13/2023, 10:25:49 PM

紫陽花の花を食べた。そして茎を食べた。

しばらくして起きる中毒反応。

嘔吐や痙攣、めまい、顔面の紅潮、歩行のふらつき、呼吸麻痺、昏睡。

まるで恋をしているみたいだ。

#あじさい

6/13/2023, 10:22:20 PM

「水の器」といわれたのも、夜のあじさいをみれば頷ける。

薄い藍色は、時にガラスのようにはらはら透けながら、夕闇にひっそりと隠れてしまう。

その葉陰に蛍が光って、夢幻の花をみせる。花びらに浮かぶ露は月光を吸い込んで、淡いゆらめきを湛えている。

梅雨の水面を映したような、静けさのある花だと思った。


「この子たち、海蛇だったのよ。」


君の言葉を、昔は笑った。どうして海蛇なんだろう。相変わらずファンタジーな世界に生きている君らしいと思った。

でも、虫の音もしない梅雨の夜にひとり。
しっとりと濡れるあじさいは、まるで生きているようにみずみずしく、あでやかに咲き誇っている。

あじさいは「水の器」という意味があるんだ、と教えたのは僕だけれど、君はそれを海と解釈したのかもしれない。

たっぷりと水を含んでいるあじさいは、確かに陸に咲く小さな海のようだ。だから、母なる海をつかさどる神の姿に重ねていたのだろう。

でも、僕には今ようやく見える。
君にも、見えていたのだろうか。

無数のあじさいの中にひそむ青い海蛇が、
重い頭をもたげている、その姿が。

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