HSPというものを知っているだろうか
Highly sensitive personの頭文字をとってできる言葉
わたしはこれである。
だれかと関わるときに必要以上に相手の気持ちを予想し
無駄に悩み、無駄に傷付き、無駄に時間を使い…
なんかとってもめんどくさい思考回路をしているのが
このわたしだ。
友人と2人で遊びに行こうと約1ヶ月前から予定を立て、その日を1週間後に控えた今日
友人から1通のLINEが届いた
「弟が一緒に行きたいって言ってるんだけどいい?」
わたしが今回遊びに行く彼女は同い年、弟君は小学校1年生
極度のブラコン?というより育児をやらされているような彼女なので、こんな話題が出てくるのも頷ける
こんなときわたしの脳内ではこんなプロセスが組まれるわけ
別に弟君が来るのは構わない
でも、弟君はねぇたん大好きっ子。わたし邪魔では?
なら、今回は自分が身を引いて2人でいきなというべき?
でも、今回のチャンスを逃したら
わたしは絶対に今回のイベントには参加できない
それに、チケット買っちゃったよ
ずっと楽しみにしてたよ
でも、これでわたしが行ったとしても蚊帳の外
なら、断る?
でも、あんな澄んだ目をした少年の思いを断るわけには
でも、だって、それは、なら、でも を脳内で繰り返し
今日は眠れなそうだ
外から祭囃子が聞こえてくる
自分の家の前の大通りで毎年開かれる地元の祭り
こんなに人がいるのかと驚くほど人が密集している
わたしはいま受験生
大学合格に向けてがんばっている
昨今流行りのAO入試に手を出したはいいものの、その結果わたしのスケジュールは大惨事だ
だって一般の勉強のための塾を二つ、AOの塾ひとつ合計三つの塾を梯子する日々
一般の勉強をしているときはAOの資料を作らねばと泣きそうになり
AOの資料を作っていれば一般の勉強をしなければと泣きそうになる
メンタルにとても悪い
壊れそうだ、辞めたい、苦しい
やめられない、逃げられない
今受験生じゃないそこの君
いいから夏休みを謳歌しなさい
こんなに苦しい思いをきみはしなくていいのだから
わたしだけが特別だと ずっと思ってきた
だって、すごく可哀想で、健気で、真面目で一生懸命で
ここまで主人公が似合う人間他にいないと思ったから
でもそれはやっぱり勘違いで
すごい人に会うたびに思い知らされる
わたしはただの平凡な人間なんだと
わたしレベルの悲劇きっと誰もが経験していて
わたしレベルの真面目さを凌駕する人が星の数ほどいる
そんな地球にわたしは生きる。
でも、たまに思う。
やっぱり自分は主人公なんだと。
だって、そう思わないと
わたしの心はもたないから
目が覚めるとそこは知らない世界だった….
なんてことはこの世界じゃ絶対に起こらなくて
どれだけ逃げたいと家に引きこもってみても
塾をサボってみても
逃げ切ることはできなくて
自分には立ち向かう道しか用意されてないんだと痛感させられる
でも、時に逃げてしまうのはその先の道が
立ち向かうために用意された一本道の先が
どうしても見えなくて
真っ暗で、もしかしたら途切れてるかもしれないと思うから
その先に背中を向けて、走って助走をつけてるんだって
好きな先輩
女子校あるあるなのかもしれないけど、わたしには好きな先輩がいる。いいかえれば、推しの先輩
その人はわたしが持っていない全てを持っている
学歴もそれに見合う知能、ウェーブのかかった髪に大きな目と赤い糸で結ばれたみたいな素敵な彼氏
そこに憧れる人は多いけど、わたしが憧れたのはそこじゃなくて、わたしをちゃんとみてくれてたから好きになった
わたしがいた部活は先輩が後輩に「指導」をしていた
たとえば、声が小さいとかもっと早く行動してとか
指導をすることは怖いし嫌がられることも多い。百割百部百厘後輩から怖がられるようになるからだ。
でも、先輩はわたしのできないところ一つ一つ全部を指摘してくれた。そこが好き。
昨日先輩がわざわざ学校まで会いにきてくれた
「〇〇に会うために来たようなもんだから」と言われて嬉しかった。親や友人に先輩との会話を自慢すると決まって「手のひらの上で転がされてる」と言われるけど
わたしはキャッキャ言いながら先輩の手のひらに転がされているのだ。だから、いいのだ。これからも、わたしが先輩の1番でいられるならなんだっていい。