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9/30/2024, 5:56:34 PM


繰り返す。

何度もあの日の前日を


次の日には進めない
進んだら君は消えてしまうから

だったら繰り返せばいい

何度も何度も、繰り返した。
あの日の前日を、君がいる時間を。


そうしたらきっと、明日もそこに君がいる。
あの日の前日、君が最後にこの世にいた日。


君の声が、鼓動が、いつまでも消えなければいい。
そのためなら私は、いつまでも対価を支払い続ける。



君のいるこの世をいつまでも繰り返すために

9/30/2024, 5:47:57 PM



扉を開けた。


私を出迎えたのは暗くて静かな空間
呼吸音も物音も自分からしか出ることはない

空間を歩いても歩いても、何も無い



昨日まであった温もりも、気配も、笑い声も、何一つない


どの扉を開けたらあの温もりに、気配に、笑い声に包まれるのだろう

玄関ではなかった
お風呂場でもなかった
冷蔵庫でもなかった

残すは部屋の奥、透明な扉



扉を開けた。

9/23/2024, 4:55:10 PM


小学校に入学した時、大きなジャングルジムを見上げた。

空に届きそうなくらい大きくて、登ったらどこまで行けるのだろうとわくわくしていた。

でも1年生は登っちゃいけなくて、登れるようになったのは小学校3年生の頃だった。

ずっとずっと思いを馳せていたジャングルジム

一段一段にしっかりと足をかけて、その山に登った。

ふと次の棒がないことに気づいて慌てた。

しっかりと両脇の棒を掴んで、方向転換して棒に腰掛けてみた。


大きな白雲、澄んだ青空、眩しい新緑


視界いっぱいに広がる自然に目を奪われた。


ねぇ、5歳の私
あの頃憧れたジャングルジムは、こんなにも壮大な景色を教えてくれるんだよ

暖かな風が、私の成長を祝福してくれた気がした。


9/22/2024, 1:50:07 PM


声が聞こえる



どこからともなく聞こえる声

鳥居の向こうに佇む暗闇

心に灯る焦燥感



声が聞こえる



駆け出す身体

近づく暗闇

呑まれる足先





____声が聞こえる

9/21/2024, 4:47:07 PM

秋恋____涼しくなって人肌恋しい季節に始まる恋のこと。


「肌寒いなぁ……早く温めに来てよ、」

無駄だと分かっていても、そう言い放ってしまう。

今日も私は線香の匂いを纏って、眠る恋人に会いに行く。

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