6おにぎり9

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7/17/2023, 3:27:13 PM

ふぅ……
肺にためた紫煙を吐きながら 天井を見つめ
ゆっくりと目を閉じる

トントン… 車のガラスをノックして
助手席に乗り込み 「…」

お疲れ様 そのまま自宅ですか? 何処か寄りますか?
……
ここまでの流れはテンプレ
用意した飲み物を差し出し
では、自宅まで送りますね。
真夜中の車の中 に君が好きだった曲だけが響く

好きな飲み物も好きな曲も
君が教えてくれた
私が知ってるのは過去の君

ミルクティーを一口飲み窓を開ける
いいですか?
視線をこちらに向け また携帯に
返事が無いが これは、どうぞ のサイン
過ごした時間の長さに会話は不要か…
「ミルクティーまだ、飲んでるんだ」
珍しく飛び込んできた会話にむせながら
えぇ… 今では私の1番好きな飲み物なんで
「…」
あー そう言えば 私今月で辞めるんですよ…
「…」
なので今日の送迎が最後になります。
色々ありましたが、ありがとうございました。
また、こうして会えて良かったです。
「…」
「そっか」
そう呟いて車から降りる 背中から聴こえる
君の「またね」が耳に残ってる

お…さん
おとーさん ご飯ー

ふぅ……
肺にためた紫煙を吐きながら 「今行くよー」
ゆっくりと目を開ける
いつかの遠い日の記憶

7/13/2023, 10:59:33 AM

君がよく口にしていた彼氏と言うステータス
他人と比べ、優越感に浸り 自分を輝かせる
やっぱり僕も その1人だったのかな?

自信の無い僕に 出来た 初めての彼女
過去の相手に 劣等感を抱き 自分を磨く
それでも君は 何にも変えられない1人でした。

7/11/2023, 2:14:11 PM

知らない街 新しい部屋 新しい生活
でも変わらない毎日
人に与えられた時間だけは有限
伝えたい言葉は無限
1人のキャッチボールに疲れ
また開く会話のやり取り
もう、寝なきゃ…
気がつけば午前零時
君がくれた呪いは
僕を時間の檻に支配する
聞き慣れた 通知音が突然現実に呼び戻した
……
そこには、来るはずのない君からの
一件のLINE

7/10/2023, 3:37:35 PM

ドン!! 机を叩く鈍い音が冷たく響く
「もう、帰るね……」
「……」
記念日のデート これまでの想い出を酒の肴に
些細な勘違いから口喧嘩、右ポケットの箱を握り
深く息を吐き グラスの酒を飲み干す
明日ちゃんと話そう…ちゃんと伝えよう…
ウトウトしながら遠く聞こえるサイレンの音を子守唄に 深い眠りにつく

あの日から 目が覚めると 君を思い出す