No.328『もしも君が』
もしも君がこの世界の何もかもが嫌になって、その命を捨てようと考えてるなら、その命を僕にちょうだい。
どうせいらないなら僕にくれたっていいじゃない。
……ねえ、僕なら君を幸せにする。
生きてる限りきっとこれからも辛いことを君は経験する。だけど、その辛さを塗り替えるほどの楽しさと幸せを君にあげるって約束するから、だから、ほら、こっちに来てよ。
No.327『美しい』
昨日のお題の『どうして世界は』の次にこのお題で、意味があるのかな?と少し考えてしまった。
皮肉なのか、あるいは世界は美しいと伝えたいのか、それは分からない。
でも、自分でもなぜかは分からないけど、それに救われた自分がいた。
No.326『どうしてこの世界は』
中学生の頃、どうしてこの世界はこんなにも醜いんだろうと考えたことがあった。
でも時が経ってもう少し世界を知った今、醜いのは世界じゃなかったということに気づいた。
本当に醜いのは欲に塗れた人間だ。
その醜い人間たちがこの世界を醜く見せてるだけだった。
ほら、その証拠に外を見てみてよ。
綺麗な景色が広がってるでしょう?
No.325『恋か、愛か、それとも』
恋か、愛か、それとも憎しみなのか。
このどろどろの気持ちはだんだんと僕の思考を鈍らせていく。
君が愛おしかった。だから、他に目を向ける君が憎く思えた。
はは、いつからこんな人間になっちゃったんだろう。
こうなったのも、全部全部、愛しい君のせい。
No.324『約束だよ』
「約束だよ」
君はそう言いながら僕に小指を差し出した。
僕はそれに倣おうとせず、せめてもの抵抗をする。
「…ね、お願い……」
弱々しくそう告げる君。
木の枝のように細い君の小指が重力に負けてどんどん下に下がっていく。
それを見て僕は思わず手を掴んでしまった。
「………ねえ…小指……」
そう言う君にやっぱり僕は頭を横に振る。
「僕を約束破りの人間にしないでよ。他の人を好きになるなんて絶対ない。僕にはずっと君だけだ」
君の手をぎゅっと握る。
「………ほんとうにじぶんのいしをまげないねぇ……ふふ…がんこで…そしてわたしのいとしいひと……」
君の手から力が抜けていくのが僕の手越しに伝わってきた。
「……っおやすみ、僕の愛しい人……」