7/3/2024, 11:02:45 PM
No.48『この道の先に』
この道の先に君がいる。
君が僕を見つけると驚きと喜びの混ざった表情を浮かべてこちらに走り寄ってこようとする。
「こっちに来るな…!」
そんな君を僕は止まらせる。
突然飛んできた怒号に君は足を止めて先ほどの表情とは打って変わり傷ついた表情になった。
「君はまだこっちに来ていい人じゃない。だから戻って」
僕の言葉に君は首をぶんぶんと横に振る。
僕は君に背を向けて暗闇へと歩く。
「待って!!お願い…!!ねえ!!!っ……死んでも一緒だって言ったのはそっちじゃない!!」
その言葉にいつかした約束を思い出す。
「っ………」
僕は思わず足を止めてしまった。
7/2/2024, 10:51:26 PM
No.47『日差し』
日差しに照らされた君は本当に綺麗だ。
まるで神の加護を受けているように錯覚し、自分の手が君に届くことはないかもしれないと思ってしまう。
だけど僕は君に手を伸ばす。ずっと。いつまでも。君が僕の手を掴んでくれるまで。
お願いだ。君が日差しに攫われてしまう前にどうか僕の手を掴んでくれ。
7/1/2024, 9:58:18 PM
No.46『窓越しに見えるのは』
窓越しに君の笑顔を見た。
でも君を笑顔にさせているのは僕じゃない。
こんなんじゃ、僕が君を一生笑顔にするなんて言えないかもしれない。
だけど僕はいつか君に誓うんだ。
「僕が君の人生をもっと彩らせる」
と。
6/30/2024, 10:47:59 PM
No.45『赤い糸』
私とあなたは赤い糸で結ばれてはいないのかもしれない。
だってあなたとの間には幾つもの障壁が立ち塞がっているから。
でも、私はあなたと結ばれたい。
だから私は立ち塞がる全ての障壁を壊して、あなたの薬指に赤い糸を結びに行ってみせる。
どうかその時は私を迎え入れてね。
6/30/2024, 12:57:51 AM
No.44『入道雲』
入道雲は夏に見られる雲。
入道雲を見ると夏を感じる。
ああ、もう来てしまったんだね。