なんとなく、貴方の顔が頭に浮かんだ。
眠りにつく前に、ちょっとだけ、宙に浮いた気分になって、ふわふわしながら眠るのです。
「秋から始まる恋って、長続きしやすいんだってよ」
「へぇ、知らなかった」
「今がチャンスなんじゃない?ほら、気になってる人いるんでしょ?」
9月半ばというのに、暑さが続くこの頃。それでも、夏はもうそろそろ身支度をして、どこかへ去ってしまうらしい。
「あの人、恋人いるんだって。だから、諦めた」
「あら、それは残念」
秋恋
秋って寂しいイメージなのに、なんで恋が長続きするんだろう。
……寂しいからこそ、長続きするのかな。
こんなに寂しいのに、愛に飢えているのに、私の恋は実らずに枯れていく。
大事にしたいものって、沢山ある。
いつの間にか、荷物がいっぱいになって、1歩1歩が遅くなる。重くなる。
もしかしたら、手放すことも、大事なことなのかもしれない。
大事にしたいものは、大体とても重くて、大きいものだったりするから。
このお題懐かしいなぁ。
はい、書きます。
嫌なことが沢山続いた日は、「時間よ止まれ」と何度も心の中で唱える。
時間は、早く進んで欲しい時には進まず、過ぎ去って欲しくない時はすぐ過ぎ去ってしまうもの。
「正直、1日24時間じゃたりないよね」
「うん。100時間くらい欲しい」
「分かる。外が明るい時間は10時間くらいでいいけどね。それ以外は夜がいい」
「それいいね。あぁ、今日は満月が綺麗だから、この時間のままでいたいなぁ」
「まぁそうは言っても、明日は来るからね。じゃ、おやすみ。また明日」
「ん、おやすみ」
スマホから、プツッと電話が切れる音がした。
願ってもいないのに、明日は来る。
世の中は、時間だけは平等に振り分けられている。
私は窓から見える満月から目を離せなくて、そっと呟いた。
「時間よ止まれ」
君からのLINEは、なぜだか心が踊る。
恋なんて、もうしないとひねくれた心が、少しずつ脈打ち始める。
スマホの画面を滑る指も、どことなくいつもより早い気がする。
それも、今日で終わり。
「俺、彼女できたんだ」
また、心が、腐り始めた。